関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準による)で正しいのはどれか。2つ選べ。
筋萎縮性側索硬化症の機能的予後を示しているのはどれか。縦軸は機能、横軸は時間を示す。
25歳の男性。頸髄完全損傷。手指屈曲拘縮以外の関節可動域制限はない。書字の際のボールペンを把持した場面を示す。片手では困難で、両手でボールペンを保持する動作が観察された。このような動作を行う頸髄損傷患者のZancolliの四肢麻痺上肢機能分類の最上位レベルはどれか。
1: C5A
2: C6A
3: C6B3
4: C7A
5: C8B
7歳の男児。Duchenne型筋ジストロフィーの患者で、下肢筋力が低下し、椅子からの立上がり、階段昇降ができない。手すりを利用し、5 mほど歩行可能である。厚生省筋萎縮症研究班の機能障害度分類のステージはどれか。
1: ステージII
2: ステージIII
3: ステージIV
4: ステージV
5: ステージVI
75歳の男性。糖尿病でインスリン療法中。胸部不快感で受診した。半年前と今回の心電図を示す。今回発症したと考えられる病態はどれか。
1: 狭心症
2: 心筋梗塞
3: 心房細動
4: 房室ブロック
5: 心室性期外収縮
80歳の女性。77歳頃から物忘れが目立ち始め、今では歩行時のつまずきやすさ、書字の震えがある。日によって程度は異なるものの、自宅のテレビや窓、棚のガラス戸など、光沢のあるところに知らない人が映って見えるようになった。「テレビに知らない人の顔が見える」「変なおじいさんが裸でいる」などと家族に訴え、ガラス戸に向かって怒嗚る様子もみられた。家族と物忘れ外来を受診した。PETでは頭頂葉から後頭葉の一部に糖代謝の低下が認められた。作業療法士から家族へのアドバイスとして適切なのはどれか。
1: 部屋を薄暗くする。
2: テレビの音を大きくする。
3: 移動の際には車椅子を使用させる。
4: 興奮したときはきっぱりと幻覚であることを伝える。
5: 見えている内容を否定しないで気持ちを受け止める。
66歳の女性。左変形性股関節症。後方アプローチによる人工股関節全置換術を受けた。全荷重で術後リハビリテーション中である。退院後の生活指導として正しいのはどれか。
1: 和式トイレを使用する。
2: 椅子に座る際には足を組む。
3: 椅子は通常よりも低いものを選ぶ。
4: 床のものを拾うときには非術側を前に出す。
5: 端座位で靴にかかとを入れるときは外側から手を伸ばす。
アテトーゼ型脳性麻痺児の食事の様子を図に示す。スプーンを口に近づけると図のような姿勢になってしまう。この児に出現している原始反射はどれか。
1: 探索反射
2: Galant反射
3: 交差伸展反射
4: 手の把握反射
5: 対称性緊張性頸反射
32歳の女性。右利き。診断名は右乳がん(ステージⅡ)。右乳房切除術と腋窩リンパ節郭清術施行目的で入院となった。夫と2歳の子どもとの3人暮らし。職業は保育士。術前の右上肢機能は良好であり、セルフケアや家事動作は自立していた。術後作業療法について正しいのはどれか。
1: 日光浴を勧める。
2: 術側の上肢は固定する。
3: 事務職への転職を勧める。
4: 重量物を持たないように指導する。
5: 3か月間物干し動作は行わないよう指導する。
80歳の女性。2年前に夫と死別し、平屋の持ち家に1人暮らし。3か月前に屋内で転倒し、右大腿骨頸部骨折で入院した。人工骨頭置換術後のADLは杖歩行で、入浴のみ見守りでその他は自立し自宅退院となった。退院時のHDS-Rは28点であった。要支援1と認定され、通所リハビリテーションを利用するにあたり、担当作業療法士が自宅訪問することとなった。初回訪問時の対応で正しいのはどれか。
1: 住宅改修を提案する。
2: 年金受領額を聴取する。
3: 訪問作業療法を勧める。
4: 夫の死亡理由を聴取する。
5: 生活の困りごとを聴取する。
78歳の女性。布団を持ち上げようとした際、背部から腹部への強い帯状痛を生じ、寝返りも困難となったため入院となった。入院時のエックス線写真AとMRI T2強調像Bとを示す。この患者の病態で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 骨粗鬆症
2: 脊椎分離症
3: 脊柱管狭窄症
4: 椎間板ヘルニア
5: 脊椎椎体圧迫骨折
76歳の女性。物忘れのために日常生活で失敗が目立った。最近、夫の浮気を疑うようになり、顔を合わせると興奮し物を投げるなどの行為がみられる。息子が誤りであることをいくら説明しても納得しない。この患者の精神症状を評価する尺度として適切なのはどれか。
1: HRS-D
2: NPI
3: POMS
4: SANS
5: SDS
50歳の男性。アルコール依存症。大学を卒業後、就職したころから飲酒が始まる。転勤で一人暮らしになってから飲酒量が増加し、仕事もやめ昼夜問わずに飲み続けるようになった。その後、精神科病院を受診し入退院を繰り返す。主治医には「酒はもうやめます」と言いながらも退院後に再飲酒していた。作業療法士には「酒をやめたいのは本当だが、退院しても仕事が見つからないのでつい飲んでしまう。何とかしてほしい」と話す。この患者の心理状態として最も適切なのはどれか。
1: 否 認
2: 共依存
3: 両価性
4: 自己中心
5: 刹那主義
17歳の男子。子供の頃から内向的な性格だが、乳幼児健診等で異常を指摘されたことはない。高校1年時から周囲の物音に敏感となり、「学校で同級生に嫌がらせをされる」と不登校になった。自宅では「向かいの家の住人が自分の行動に合わせて悪口を言う」、家族と外出した街中では「自分の考えたことが知れわたっている」と言うようになり、精神科を受診し、通院治療で状態がある程度改善した後に外来作業療法が導入された。この患者でみられやすい症状はどれか。
1: 意識変容
2: 観念奔逸
3: 強迫観念
4: 思考制止
5: 連合弛緩
19歳の女性。大学1年生。小学生の時より、水泳に秀でていて競技大会では常に優勝を競うほどであった。しかし、高校時代にスランプに陥り当時身長160 cm、体重58 kgであったが体重を落とせば記録が伸びると思い込み、ダイエットをしているうちに無月経になり、気づくと体重32 kgになっていた。心配した母親が本人を説得し病院の精神科外来を受診したところ低栄養で危機的状況にあると医師が判断し精神科病棟への入院を勧めたが、病識のない本人は納得せず、母親の同意による医療保護入院となった。その後作業療法に参加するようになり、1週間が経過した。患者に対する作業療法士の関わり方で適切なのはどれか。
1: 集団作業療法を勧める。
2: 食事の摂取を積極的に促す。
3: 現在取り組めていることを認める。
4: 高校時代のスランプについて深く聞く。
5: 食べ物を隠れて捨てるのを見つけたら叱る。
65歳の女性。約1年前から抑うつ気分、意欲低下、判断力低下、不眠、食思不振などがあり、約9か月前に精神科外来を初めて受診した。希死念慮や貧困妄想も加わり、約8か月前に医療保護入院となっている。抗うつ剤投与により不眠、食思不振はある程度改善されたが、悲観的な思考内容は遷延化した。促してかろうじて病棟外への散歩に応じるようになり、数か月が経過したところで、主治医から作業療法の依頼があった。この時点での作業療法として適切でないのはどれか。
1: 本人の自己決定を見守る。
2: 個別のかかわりから開始する。
3: 1回の活動時間は短く設定する。
4: 長期間をかけて完成する課題を採用する。
5: なじみのある課題より初めての課題を採用する。
45歳の女性。20歳前後から、心理的負荷がかかるとリストカットを行うようになり縫合を必要とすることが多かった。また、自分の思い通りにいかないと易怒的となり、周囲に暴言を吐くこともあった。25歳時に精神科を初めて受診し、以後、過量服薬時に数回の入院歴があるが、現在は調理の仕事に就いて3年目となる。最近、職場の人間関係で正論を吐きすぎて孤立し、結果として焦燥感が強まり、主治医の勧めで仕事のシフトのない平日の日中に外来作業療法を開始することになった。この時点での作業療法士の関わりとして最も適切なのはどれか。
1: 転職を勧める。
2: 主治医に入院処遇を依頼する。
3: チームでの統一した対応をこころがける。
4: 行動化に対しては心的距離を縮めて対応する。
5: 本人の希望に応じて日々臨機応変に対応する。
22歳の男性。職場でケアレスミスがあまりにも多いため、産業医の勧めで精神科を受診した。母親の話によると、幼少時から落ち着きがなく、小学校の担任から「人の話を聞いていない」、「順番を守れない」、「隣の子にちょっかいを出す」などと注意されたことがあり、大学でも提出物の締め切りを守れないなどといった問題から成績は悪かった。この患者に薬物療法を行う場合、最も適切と思われる向精神薬はどれか。
1: 気分安定薬
2: 抗うつ薬
3: 抗精神病薬
4: 抗不安薬
5: 精神刺激薬
45歳の男性。統合失調症。25年間の入院の後、退院してグループホームに入居することになった。作業療法士は患者の強みとしての性格、才能、希望、環境について、日常生活、経済的事項、仕事などの項目に分けて本人と一緒に確認の上文章化し、患者の言葉を用いて退院後の目標を立てた。本アセスメントの根拠となるモデルはどれか。
1: ICFモデル
2: 作業適応モデル
3: 人間作業モデル
4: ストレングスモデル
5: CMOP〈Canadian Model of Occupational Performance〉
作業療法に関する歴史について正しいのはどれか。
1: 呉秀三は認知行動療法を実践した。
2: A. Meyerは感覚統合療法を提唱した。
3: 加藤普佐次郎は結核患者の作業療法に貢献した。
4: 高木憲次は肢体不自由児の療育を体系化させた。
5: W. Duntonは精神力動的作業療法理論を提唱した。
主な感染経路と感染症の組合せで正しいのはどれか。
1: 空気感染 ── 流行性角結膜炎
2: 空気感染 ── 風 疹
3: 接触感染 ── 結 核
4: 飛沫感染 ── 流行性耳下腺炎
5: 飛沫感染 ── 疥 癬
介護予防とその説明の組合せで正しいのはどれか。
1: 一次予防 ── 活動性を維持させる。
2: 二次予防 ── 身体機能を改善させる。
3: 二次予防 ── 要介護状態を改善させる。
4: 三次予防 ── 生活習慣を改善させる。
5: 三次予防 ── 要介護状態になるのを遅らせる。
作業分析の観察による評価について最も適切なのはどれか。
1: 観察者の主観により行う。
2: 観察者の経験に左右される。
3: 事前に認知機能評価を行う。
4: 職業関連活動は模擬動作で評価する。
5: 患者の病気に対する認識が評価できる。
発症後2時間の脳梗塞病巣を確認するために最も適切なのはどれか。
1: CT像
2: MRI水強調像
3: MRI拡散強調像
4: MRI脂肪抑制像
5: MRI3DT1強調像
反復唾液嚥下テストのカットオフ値は30秒間に何回か。
1: 1回
2: 3回
3: 5回
4: 7回
5: 9回
高次脳機能障害の評価として用いられる神経心理学的検査において、動作性検査(絵画完成、符号、積木模様、行列推理、絵画配列、記号探し、組み合わせ)と言語性検査(単語、類似、算数、数唱、知識、理解、語音整列)の14項目で構成される検査はどれか。
1: BADS
2: MMSE
3: SLTA
4: WMS-III
5: WAIS-III
手関節を保持する装具の中で静的装具はどれか。2つ選べ。
1: 長対立装具
2: RIC型把持装具
3: カックアップ装具
4: Thomas型懸垂装具
5: Oppenheimer型装具
疾患と自助具の組合せで正しいのはどれか。
1: アテトーゼ型脳性麻痺 ── ソックスエイド
2: 関節リウマチ ── キーボードカバー
3: 頸髄損傷 ── マウススティック
4: 脊髄小脳変性症 ── リーチャー
5: Parkinson病 ── 万能カフ
二分脊椎のSharrardの分類で股関節屈曲・内転運動が正常で外転が作用し始め、短下肢装具を用いて杖歩行が可能となるのはどれか。
1: II群
2: III群
3: IV群
4: V群
5: VI群
うっ血性心不全の急性増悪時にみられるのはどれか。2つ選べ。
1: 浮 腫
2: 四肢冷感
3: 体重減少
4: 頸静脈圧低下
5: 高ナトリウム血症
記憶障害を認める患者への対応として正しいのはどれか。
1: 記憶する内容は、その意味を考え、声に出し印象づけて記憶させる。
2: バランストレーニングなどの運動は疲労を伴うため活用しない。
3: 記憶する内容は、絵などの視覚的イメージは用いず記憶させる。
4: 備忘録は、多くの情報を取り扱うため活用しない。
5: 何度も失敗を経験させながら、記憶の修正を促す。
車椅子自走が移動手段である患者の外出について適切なのはどれか。
1: バスは利用しない。
2: 電車の乗降は自力で行う。
3: 歩道よりも車道を通行する。
4: ティルト式普通型車椅子を使用する。
5: 事前に多目的トイレの場所を確認する。
痙縮治療について適切なのはどれか。
1: 内服治療は行わない。
2: 温熱療法は禁忌である。
3: 経皮的電気刺激を行う。
4: ボツリヌス毒素療法は上肢には有効ではない。
5: 下肢筋力増強訓練は痙縮を増悪させるので避ける。
頸髄損傷者の自律神経過反射への対応として正しいのはどれか。
1: 導 尿
2: 下肢挙上
3: 腹帯装着
4: 大腿部叩打
5: 鎮痛剤内服
腕神経叢損傷について正しいのはどれか。
1: 上腕骨骨頭の下方偏位が出現する。
2: 分娩麻痺は腕神経叢損傷ではない。
3: 上位型は前腕の回外が可能である。
4: 下位型の麻痺では手指の運動障害はない。
5: 近位引き抜き損傷では交感神経機能障害がある。
障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律〈障害者総合支援法〉における補装具費支給制度で18歳未満のみが対象となるのはどれか。
1: 座位保持椅子
2: 側弯矯正装具
3: 電動車椅子(リクライニング・ティルト式普通型)
4: 歩行器(六輪型)
5: ロフストランドクラッチ
疾患または症候と異常歩行の組合せで正しいのはどれか。
1: 運動失調 ── 酩酊歩行
2: フレイル ── すくみ足歩行
3: Parkinson病 ── はさみ脚歩行
4: 脳卒中片麻痺 ── 踵足歩行
5: 総腓骨神経麻痺 ── 分回し歩行
エビデンスレベルが最も高いのはどれか。
1: 症例報告
2: コホート研究
3: 症例対照研究
4: ランダム化比較試験
5: 非ランダム化比較試験
ワーキング・メモリを測定する検査が含まれているのはどれか。
1: BACS〈The Brief Assessment of Cognition in Schizophrenia〉
2: LASMI〈Life Assessment Scale for the Mentally Ill〉
3: SCSQ〈Social Cognition Screening Questionnaire〉
4: SMSF〈Inventory Scale for Mood and Sense of Fatigue〉
5: WHO-DAS 2.0〈WHO disability assessment schedule 2.0〉
統合失調症の急性期において、治療効果をみるのに最も適切なのはどれか。
1: GHQ〈General Health Questionnaire〉
2: LSP〈Life Skills Profile〉
3: PANSS〈Positive and Negative Syndrome Scale〉
4: QLS〈Quality of Life Scale〉
5: SFS〈Social Functioning Scale〉
うつ病患者に行った訓練を表に示す。あてはまる訓練法はどれか。
1: コラム法
2: 自己教示法
3: 行動活性化法
4: ポジティブ日誌
5: アサーショントレーニング
広汎性発達障害(自閉スペクトラム症)について正しいのはどれか。
1: 聴覚過敏は稀である。
2: クレーン現象がみられる。
3: 注意欠如・多動性障害は合併しない。
4: 視覚情報より聴覚情報への注目の方が優位である。
5: 4~5歳で「サリーとアン課題」ができるようになることが多い。
アルコール依存症の作業療法を行うにあたって、適切でないのはどれか。
1: 酒害教育と並行して行う。
2: 退薬症候群が遷延しているか把握する。
3: 家族が健康になるよう支援する視点をもつ。
4: 本人の飲酒問題の否認について初期から積極的に介入する。
5: 回復初期には過剰な言動に振り回されない対応が必要である。
境界性パーソナリティ障害患者の作業療法について正しいのはどれか。
1: 退行を許容する。
2: 逸脱行動は静観する。
3: 自力で達成できるような作業を行わせる。
4: 作業より面談などの言語的な関わりを中心とする。
5: 取り決め事項の変更について患者の要求のまま応じる。
注意欠如・多動性障害について正しいのはどれか。
1: 女性に多い。
2: 低出生体重児の多くで発症する。
3: 感情における衝動性の高さは改善しやすい。
4: 約9割の患者は成人期早期までに寛解する。
5: 青年期以降は運動性多動の症状は目立たなくなる。
入院患者のせん妄発症を予防するための取り組みとして適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 処方内容を確認する。
2: 家族との面会は謝絶する。
3: 病室移動の頻度を増やす。
4: 多職種で関わるのを避ける。
5: 本人が見える位置に時計を置く。
ACT〈Assertive Community Treatment〉の特徴として正しいのはどれか。
1: 日中に限定した支援を行う。
2: 医療機関内でのみ援助を行う。
3: 利用者の入院治療を推奨する。
4: 精神障害が軽度な患者が対象である。
5: チームでのケアマネジメントを行う。
特別支援教育について正しいのはどれか。
1: 軽度知的障害は対象とならない。
2: 特別支援学級は10名以上で編成する。
3: 一人一人の障害レベルによらず標準的な指導を行う。
4: 注意欠如・多動性障害は通級による指導の対象である。
5: 広汎性発達障害(自閉スペクトラム症)は知的障害を伴う場合のみ対象となる。
就労定着支援事業について正しいのはどれか。
1: 利用期間は1年である。
2: 他の職場への斡旋を行う。
3: 目的は職業上の適性を確認することである。
4: 一般就労を6か月継続している者が対象である。
5: 日常生活や社会生活上の相談・指導は行わない。
大菱形骨に接するのはどれか。
1: 月状骨
2: 三角骨
3: 舟状骨
4: 有鈎骨
5: 有頭骨
橈骨粗面に付着する筋はどれか。
1: 肘 筋
2: 上腕筋
3: 腕橈骨筋
4: 上腕二頭筋
5: 橈側手根屈筋
健常成人において脊椎に対する脊髄最下端の位置はどれか。
1: 第9~第10胸椎
2: 第11~第12胸椎
3: 第1~第2腰椎
4: 第3~第4腰椎
5: 第5腰椎~第1仙椎
頸動脈小体を支配するのはどれか。
1: 滑車神経
2: 三叉神経
3: 顔面神経
4: 舌咽神経
5: 副神経
心臓について正しいのはどれか。
1: 僧帽弁は三尖弁である。
2: 冠静脈洞は右心房に開口する。
3: 大動脈弁には腱索が付着する。
4: 冠動脈は大動脈弓から分岐する。
5: 右冠動脈は前下行枝と回旋枝に分かれる。
上大静脈と下大静脈とを結ぶ静脈はどれか。
1: 奇静脈
2: 鎖骨下静脈
3: 上腸管膜静脈
4: 腎静脈
5: 脾静脈
筋と支配神経の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 下斜筋 ── 外転神経
2: 下直筋 ── 視神経
3: 上眼瞼挙筋 ── 動眼神経
4: 上斜筋 ── 滑車神経
5: 内側直筋 ── 眼神経
中耳について正しいのはどれか。
1: キヌタ骨は鼓膜に接している。
2: 耳管に分布する動脈は迷路動脈である。
3: アブミ骨筋の支配神経は下顎神経である。
4: キヌタ骨の短脚はアブミ骨と関節を形成する。
5: アブミ骨底は内耳の前庭窓にはまり込んでいる。
右下腿後面を図に示す。ヒラメ筋の触知部位で最も適切なのはどれか。
1: ①
2: ②
3: ③
4: ④
5: ⑤
細胞小器官について誤っているのはどれか。
1: ミトコンドリアはDNAを持つ。
2: リソソームは加水分解酵素を持つ。
3: Golgi装置はリボソームを形成する。
4: ペルオキシソームは酸化酵素を持つ。
5: 粗面小胞体ではタンパク質が合成される。
骨格筋について正しいのはどれか。
1: 活動電位は筋収縮に遅れて発生する。
2: 伸張反射の感覚受容器は筋紡錘である。
3: 筋に単一刺激を加えると強縮が生じる。
4: 神経筋接合部にはアドレナリン受容体が分布する。
5: 筋小胞体から放出されたNa+がトロポニンに結合する。
微小循環について誤っているのはどれか。
1: 物質輸送機構は拡散である。
2: メタ細動脈は平滑筋を持つ。
3: 毛細血管は内皮細胞を持つ。
4: 血流速度は毛細血管の細静脈端で最速になる。
5: 細動脈は血管抵抗を決定する主要部位である。
平衡聴覚器について正しいのはどれか。
1: 三半規管は重力に反応する。
2: 球形囊斑に聴覚受容器がある。
3: 卵形囊は角加速度に反応する。
4: 三半規管の受容器は膨大部稜にある。
5: 三半規管のクプラは耳石膜で覆われている。
心臓について正しいのはどれか。
1: 冠動脈の血流は収縮期に増加する。
2: 左心房と左心室は同時に収縮が始まる。
3: 心筋は伸張されると収縮力が低下する。
4: 心筋の収縮はH+の細胞内流入により生じる。
5: ノルアドレナリンは心筋収縮力を増加させる。
膵液について正しいのはどれか。
1: 酸性を示す。
2: 脂肪分解酵素は含まれない。
3: 膵液の主成分はインスリンである。
4: 膵液分泌量は1日約300 mLである。
5: セクレチンは膵液の分泌を促進させる。
蓄尿時に作用する体性運動神経はどれか。
1: 陰部神経
2: 下殿神経
3: 下腹神経
4: 骨盤神経
5: 閉鎖神経
副腎皮質ホルモンについて正しいのはどれか。
1: 血糖値に影響しない。
2: ストレス時に変動しない。
3: 早朝に分泌が最大となる。
4: ペプチドホルモンである。
5: アドレナリンから生合成される。
エネルギー代謝率の計算式で正しいのはどれか。
1: 内的仕事量 ÷ 全仕事量
2: 労作代謝量 ÷ 基礎代謝量
3: 基礎代謝量 ÷ 基準体表面積
4: 労作代謝量 ÷ 安静時代謝量
5: 基礎代謝実測値 ÷ 基礎代謝基準値
嚥下反射時に活動する筋の中で舌骨下降作用があるのはどれか。
1: 顎舌骨筋
2: 顎二腹筋
3: 茎突舌骨筋
4: 甲状舌骨筋
5: オトガイ舌骨筋
関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準による)における胸腰部回旋の基本軸で正しいのはどれか。
1: 仙骨後面
2: 肩峰を通る床への垂直線
3: 両側の上後腸骨棘を結ぶ線
4: ヤコビー〈Jacoby〉線の中心に立てた垂直線
5: 第7頸椎棘突起と第1仙椎の棘突起を結ぶ線
上肢の筋と作用の組合せで正しいのはどれか。
1: 上腕二頭筋―――肩関節外旋
2: 上腕三頭筋―――肩関節内旋
3: 腕橈骨筋――――前腕回内
4: 円回内筋――――肘関節伸展
5: 上腕筋―――――前腕回外
運動学習におけるパフォーマンスの知識はどれか。
1: フィギュアスケートの得点
2: 投球のストライク判定
3: 50 m平泳ぎのタイム
4: サッカーのゴール数
5: 宙返りの空中姿勢
心電図の房室ブロックの所見で正しいのはどれか。
1: Wenckebach型房室ブロックではPR間隔が不変である。
2: 第1度房室ブロックではQRS波は脱落しない。
3: 第1度房室ブロックではPR間隔が0.1秒以上になる。
4: 第3度房室ブロックではP波が完全に脱落している。
5: Mobitz II型房室ブロックではPR間隔が徐々に延長する。
腱板断裂の範囲の把握に最も有用な検査はどれか。
1: MRI
2: 単純CT
3: 血管造影
4: 単純エックス線
5: 骨シンチグラフィー
機能的イレウスの原因となるのはどれか。
1: 大腸癌
2: 腸重積
3: 長期臥床
4: 内ヘルニア
5: 腹腔内癒着
記憶過程の要素として正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 記 銘
2: 計画立案
3: 想 起
4: 転 換
5: 配 分
イラスト風に描かれた人物のセリフを書き込む形式の心理検査はどれか。
1: SCT
2: P-Fスタディ
3: バウムテスト
4: モーズレイ性格検査〈MPI〉
5: Revised NEO Personality Inventory〈NEO-PI-R〉
認知療法を発展させたのは誰か。
1: A. Beck
2: S. Freud
3: C. Rogers
4: H. Eysenck
5: H. Sullivan
老年期における精神保健上の問題として正しいのはどれか。
1: 自我同一性の獲得
2: エディプス葛藤
3: 空の巣症候群
4: モラトリアム
5: 社会的孤立
Tinel徴候が陽性となるのはどれか。
1: 視床症候群
2: 手根管症候群
3: Cushing症候群
4: 内側縦束症候群
5: Shy-Drager症候群
第7頸髄後根の障害で生じるのはどれか。
1: 下垂手
2: Horner徴候
3: 腕橈骨筋の萎縮
4: 上腕三頭筋腱反射の低下
5: 上腕二頭筋の線維束性収縮
切断について正しいのはどれか。
1: 上腕切断(短断端)では肩内転拘縮を生じやすい。
2: 前腕切断(中断端)では肘伸展拘縮を生じやすい。
3: Chopart関節離断では足内反変形を生じやすい。
4: Lisfranc関節離断では足外反変形を生じやすい。
5: 大腿切断(標準切断)では股内転拘縮を生じやすい。
悪性リンパ腫について正しいのはどれか。
1: 腫瘤形成は稀である。
2: 多発性骨髄腫はT細胞に由来する。
3: B細胞性リンパ腫が15%を占める。
4: 非ホジキンリンパ腫が5%を占める。
5: リンパ球を発生母体とする腫瘍である。
骨折の名称と部位の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
1: Cotton骨折 ── 大腿骨
2: Dupuytren骨折 ── 第1中手骨
3: Galeazzi骨折 ── 橈 骨
4: Jefferson骨折 ── 環 椎
5: Straddle骨折 ── 上腕骨
視床痛について正しいのはどれか。
1: CRPS〈複合性局所疼痛症候群〉type Iに分類される。
2: 発症頻度は脳卒中患者の30%程度である。
3: 脳卒中発症直後に生じる症例が多い。
4: 鎮痛剤は無効であることが多い。
5: 手部に腫脹を伴う。
心原性脳塞栓症の原因として誤っているのはどれか。
1: 卵円孔開存
2: 拡張型心筋症
3: 三尖弁狭窄症
4: 慢性心房細動
5: 感染性心内膜炎
進行性核上性麻痺について正しいのはどれか。
1: 延髄が萎縮する。
2: L-Dopaが著効する。
3: 頸部が前屈位となる。
4: 垂直方向の眼球運動障害を呈する。
5: MIBG心筋シンチグラフィーで心/縦隔比が低下する。
疾患と遺伝形式の組合せで正しいのはどれか。
1: 筋強直性ジストロフィー ── 常染色体優性遺伝
2: 脊髄性進行性筋萎縮症 ── 伴性劣性遺伝
3: Becker型筋ジストロフィー ── 常染色体劣性遣伝
4: Duchenne型筋ジストロフィー ── 常染色体優性遺伝
5: Huntington病 ── 伴性劣性遺伝
急性心筋梗塞の発症後の血液検査所見で上昇がみられないのはどれか。
1: クレアチニン
2: トロポニンT
3: ミオグロビン
4: 乳酸脱水素酵素(LD)
5: クレアチンキナーゼ(CK)
遠城寺式乳幼児分析的発達検査(九大小児科改訂版)で1歳6か月までに獲得されるのはどれか。
1: ボールを前にける。
2: 積木を横に二つ以上ならべる。
3: お菓子のつつみ紙をとって食べる。
4: 親から離れて遊ぶ。
5: 大きい、小さいがわかる。
COPDについて正しいのはどれか。
1: 肺癌を合併することは稀である。
2: 安静時エネルギー消費量が減少している。
3: 増悪時の補助換気療法は非侵襲的陽圧換気〈NPPV〉が用いられる。
4: 呼吸リハビリテーションを行っても抑うつ・不安の改善は得られない。
5: COPD assessment test〈CAT〉は点数が高いほどQOLが高いことを示す。
介護保険制度について正しいのはどれか。
1: 財源は全て公費で負担される。
2: 都道府県の担当部署に申請する。
3: 利用者は自由に事業者を選定できる。
4: 第二号被保険者の対象年齢は65歳以上である。
5: 介護度は介護認定審査会の1次判定で決定される。
de Quervain〈ドケルバン〉病で腱鞘炎を起こすのはどれか。
1: 固有示指伸筋腱
2: 尺側手根伸筋腱
3: 総指伸筋腱
4: 長母指外転筋腱
5: 長母指伸筋腱
我が国の65歳以上の高齢者における軽度認知障害〈MCI〉の有病率として適切なのはどれか。
1: 5%
2: 15%
3: 35%
4: 50%
5: 70%
知的障害がみられうる疾患の中で、皮膚色素沈着(カフェオレ斑)が特徴的なのはどれか。
1: 結節性硬化症
2: 神経線維腫症
3: ネコ鳴き症候群
4: Williams症候群
5: Prader-Willi症候群
曝露反応妨害法が有効なのはどれか。
1: 強迫性障害
2: 身体化障害
3: 神経性過食症
4: 全般性不安障害
5: PTSD〈外傷後ストレス障害〉
ナルコレプシーに認められない症状はどれか。
1: 睡眠発作
2: 睡眠麻痺
3: 入眠時幻覚
4: けいれん発作
5: 情動脱力発作
てんかんについて正しいのはどれか。
1: 女性に多い。
2: 単純部分発作は意識障害を伴わない。
3: 高齢になるとてんかんの発症率は低下する。
4: 熱性けいれんの半数以上はてんかんに移行する。
5: 症候性てんかんは特発性てんかんに比べ予後が良い。