作業療法士国家試験:第46回午前の過去問


第46回午前:第1問

器具の写真(①〜⑤)を別に示す。名称で正しいのはどれか。2つ選べ。 

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1: ①くいきり

2: ②釘抜き

3: ③かんな

4: ④さしがね

5: ⑤Cクランプ

第46回午前:第2問

関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準による)で正しいのはどれか。 

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1: 頸部側屈

2: 肩甲帯屈曲

3: 肩関節屈曲

4: 手関節伸展

5: 母指尺側内転

第46回午前:第3問

姿勢反射・反応で最も初期にみられるのはどれか。  

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第46回午前:第4問

動悸を訴えた患者の心電図を示す。考えられるのはどれか。 

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1: 心房細動

2: 心房粗動

3: 心室細動

4: 心室粗動

5: 心室頻拍

第46回午前:第5問

32歳の男性。右環指中手骨骨折に対する固定術後8週経過。エックス線写真(A)と手指の写真(B)とを別に示す。この患者の作業療法で正しいのはどれか。2つ選べ。 

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1: MP関節の屈曲訓練

2: 母指と環指との対立訓練

3: 夜間安静スプリントの装着

4: 逆ナックルベンダーの装着

5: 手術創癒着部への極超短波療法

第46回午前:第6問

52歳の女性。関節リウマチ。SteinbrockerのステージⅡ、クラス2。日常生活上での手関節と手指との痛みを訴えている。観察された動作を図に示す。関節保護の指導をすべき動作はどれか。2つ選べ。 

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1: カップを持つ

2: 茶碗を持つ

3: ビンの蓋をあける

4: フライパンを持つ

5: ポットでお湯を注ぐ

第46回午前:第7問

56歳の男性。大工で上肢をよく使用する。3年前から左手の感覚障害と筋力低下とを自覚していた。左手の写真を示す。必要な装具はどれか。 

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1: 短対立装具

2: 虫様筋カフ

3: 肘関節装具

4: フィラデルフィアカラ—

5: コックアップ・スプリント

第46回午前:第8問

頸髄損傷患者。握力は測定不能で、ごく軽い物品は図Aのように把持できる。図Bのように肩関節外転を伴って、前腕を回内することができる。「顔にかかった掛け布団を払いのけることができない」と訴える。この患者の車椅子使用で正しいのはどれか。 

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1: フットサポートに手を届かせる方法はない。

2: 車椅子上での殿部の除圧は自力ではできない。

3: 車椅子前進駆動のために上腕三頭筋を用いる。

4: ADL自立のためには電動車椅子が必須である。

5: 適度な摩擦が得られればノブ付きハンドリムは不要である。

第46回午前:第9問

62歳の女性。脳梗塞発症後3日目。早期の離床とADL獲得を目標に作業療法が開始された。初回の訪室時、目を閉じていたが呼びかけると開眼した。発語は聞き取れるが内容に一貫性がみられない。運動の指示に応じた動きは見られず、四肢は屈曲する傾向がある。このときのGCS(Glasgow Coma Scale)はどれか。  

1: E4 V3 M4

2: E4 V4 M5

3: E3 V3 M4

4: E3 V4 M3

5: E3 V5 M5

第46回午前:第10問

62歳の女性。脳梗塞発症後3日目。早期の離床とADL獲得を目標に作業療法が開始された。初回の訪室時、目を閉じていたが呼びかけると開眼した。発語は聞き取れるが内容に一貫性がみられない。運動の指示に応じた動きは見られず、四肢は屈曲する傾向がある。バイタルサインは、体温37.1℃、脈拍は98/分、不整脈は認めず、血圧140/98 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)は98%であった。問いかけへの返答があいまいで自覚症状を十分に聴取できなかったため、主治医に確認した上で、リハビリテーションの中止基準(日本リハビリテーション医学会による)を遵守することを前提に離床させることとなった。作業療法開始後、中止する必要があるのはどれか。2つ選べ。  

1: 脈拍が140/分を超えたとき

2: 不整脈が出現したとき

3: 拡張期血圧が110 mmHgとなったとき

4: 収縮期血圧が170 mmHgとなったとき

5: SpO2が95%になったとき

第46回午前:第11問

56歳の女性。脳梗塞による左片麻痺。Brunnstrom法ステージは左上肢Ⅲ、左手指Ⅲ、左下肢V。この患者で実用的にできる動作はどれか。  

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第46回午前:第12問

20歳の男性。Duchenne型筋ジストロフィーのステージ7(厚生省筋萎縮症研究班の機能障害度分類による)。両上肢筋力は肩関節2−、肘関節2−、手関節2、手指3。握力は測定不能だが、右手を利き手として使っている。体幹筋力1。自力端座位は困難だが、車椅子では体幹サポートがあるため座位保持が可能で、右手でジョイスティックを用いて自操している。この患者がコップで飲水する動作を示す。コップを持ち上げる動作の説明で正しいのはどれか。 

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1: 対称性緊張性頸反射

2: 前腕を支点としたてこ

3: 体幹前屈による慣性運動

4: コップの重さによる感覚フィードバック

5: 上肢の屈曲−回内−内旋による神経筋促通

第46回午前:第13問

70歳の女性。上腕骨近位端骨折後の肩関節拘縮に対して作業療法を開始した。訓練の翌日に「昨夜は肩が痛くて眠れませんでした」と訴えた。作業療法士の対応で共感的態度はどれか。  

1: 「私の治療法が悪かったとお考えなのですか」

2: 「肩の炎症が痛みの原因であると考えられますね」

3: 「昨日が訓練の初日だったから痛かったのでしょう」

4: 「痛みで眠れないということは大変つらかったでしょうね」

5: 「痛み止めの薬を出してもらえるよう医師に相談しますね」

第46回午前:第14問

50歳の男性。アルコール依存症。30歳代後半から仕事上のストレスで飲酒量が増えた。遅刻や欠勤を繰り返し、2年前にリストラされてからは昼夜を問わず連続飲酒の状態となった。妻に付き添われて精神科を受診し、アルコール専門病棟へ入院した。入院後2週経過し、離脱症状が落ち着いたため作業療法が開始された。この患者の導入期評価で優先度が高いのはどれか。  

1: 認知機能

2: 作業能力

3: 金銭管理

4: 基礎体力

5: 対人関係

第46回午前:第15問

50歳の男性。アルコール依存症。30歳代後半から仕事上のストレスで飲酒量が増えた。遅刻や欠勤を繰り返し、2年前にリストラされてからは昼夜を問わず連続飲酒の状態となった。妻に付き添われて精神科を受診し、アルコール専門病棟へ入院した。入院後2週経過し、離脱症状が落ち着いたため作業療法が開始された。回復期の作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 家族同伴の心理教育を行う。

2: 集団内の仲間意識を育てる。

3: 自助グループへの参加を促す。

4: 医療機関の利用終了を目指す。

5: 退院後の生活について助言する。

第46回午前:第16問

19歳の男性。統合失調症。大学入学後、授業中に突然大声で叫ぶようになり、幻聴と被害妄想とが認められたため入院となった。治療開始後1か月経過し症状が改善したため自宅へ退院したが、疲労感が強く半年間引きこもっていた。このため、復学を目標として外来作業療法が開始された。この時期の患者の状態はどれか。  

1: 要安静期

2: 亜急性期

3: 回復期前期

4: 回復期後期

5: 社会内維持期

第46回午前:第17問

19歳の男性。統合失調症。大学入学後、授業中に突然大声で叫ぶようになり、幻聴と被害妄想とが認められたため入院となった。治療開始後1か月経過し症状が改善したため自宅へ退院したが、疲労感が強く半年間引きこもっていた。このため、復学を目標として外来作業療法が開始された。この時期の作業療法の役割はどれか。  

1: 休息援助

2: 仲間づくり

3: 余暇の利用

4: 社会性の獲得

5: 生活リズムの獲得

第46回午前:第18問

48歳の女性。20歳代で夫が亡くなり1人で子どもを育てた。子どもが就職し家を離れたころから意欲が低下し、気分が落ち込むようになった。精神科外来に通院していたが、今回、食欲不振が続いたため入院となった。入院後3週経過し作業療法が開始された。この患者の作業療法実施上の留意点で適切なのはどれか。2つ選べ。  

1: 楽しみを見つける。

2: 早期の就労を促す。

3: 自殺企図に注意する。

4: 身辺処理能力を高める。

5: 過去の生活課題を振り返る。

第46回午前:第19問

55歳の男性。うつ病。職場で苦手なパソコン操作を行う業務を担当するようになり、不眠、意欲低下および抑うつ気分がみられるようになった。希死念慮も認められたため入院となった。入院後1か月経過し、作業療法が開始された。初回評価で優先度が高いのはどれか。2つ選べ。  

1: 家族関係

2: 睡眠障害

3: 思考障害

4: 作業能力

5: 職場環境

第46回午前:第20問

19歳の女性。大学に入学したころから体型を気にするようになった。身長152 cm。食事制限をするようになり、体重は48 kgから32 kgに減少した。期末試験中に倒れたため搬入された。この疾患の特徴でないのはどれか。  

1: 肥満恐怖

2: 抑うつ症状

3: 自己誘発性嘔吐

4: 身体感覚の失調

5: ボディイメージの障害

第46回午前:第21問

片麻痺患者の車椅子移乗動作訓練に用いる課題と学習機序との組合せで正しいのはどれか。  

1: 速度を変えた立ち上がり動作訓練 — プライミング効果

2: 片麻痺患者の移乗動作のビデオ視聴 — 転移

3: 肘台を想定した方向へのリーチ動作訓練— 内的焦点

4: 絵カードを用いた移乗動作順序の課題分析 — チャンク化

5: 骨盤を手すりへ誘導した非麻痺側荷重訓練 — 多様練習

第46回午前:第22問

Danielsらの徒手筋力テストについて正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 検査しようとする筋の筋腹を押さえると、正確な筋力を測定できない。

2: 運動の開始位置から最終肢位まで抵抗をかけ続ける方法を抑止テストという。

3: MP関節伸展のはね返り運動でMP関節屈曲ができれば段階1(Trace)である。

4: 大腿骨幹部切断者の股関節外転で最大抵抗に抗することができれば段階4(Good)である。

5: 関節可動域に制限がある場合、最大抵抗に抗することができれば段階4(Good)である。

第46回午前:第23問

片麻痺でみられる連合反応で正しいのはどれか。  

1: 連合反応を誘発する運動が単関節運動であれば、連合反応も単関節に起こる。

2: 非麻痺肢の運動を中止すると、同時に非麻痺肢の連合反応は消退する。

3: 麻痺肢に共同運動が出現すると連合反応はみられなくなる。

4: 非麻痺側上肢の屈曲は麻痺側上肢の伸展を誘発しやすい。

5: 立ち上がり動作において連合反応を観察できる。

第46回午前:第24問

高次脳機能障害と評価のための課題との組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 知 能 — 模写課題

2: 注 意 — 数唱課題

3: 失 行 — 抹消課題

4: 遂行機能 — 迷路課題

5: 短期記憶 — 鏡映描写課題

第46回午前:第25問

関節リウマチの活動性を反映する血液検査項目はどれか。  

1: CK

2: CRP

3: 尿素窒素

4: アミラーゼ

5: アルブミン

第46回午前:第26問

切断の幻肢・幻肢痛について正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 小児切断では幻肢痛が強い。

2: 出現した幻肢は消失しない。

3: 幻肢は近位部よりも遠位部を明確に感じる。

4: 幻肢痛は精神的ストレスによって影響される。

5: ミラーセラピーは幻肢痛の軽減に効果がない。

第46回午前:第27問

坐骨部褥瘡の既往がある脊髄損傷者の車椅子座位の対応で正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: アームサポートを通常よりも低くする。

2: フットサポートを通常よりも高くする。

3: 移乗前にクッションのしわをのばす。

4: 定期的に前屈み姿勢を取らせる。

5: リクライニングを禁止する。

第46回午前:第28問

筋萎縮性側索硬化症でみられる機能障害はどれか。2つ選べ。  

1: 知能障害

2: 視野障害

3: 嚥下障害

4: 呼吸障害

5: 感覚障害

第46回午前:第29問

アテトーゼ型脳性麻痺児の症状と訓練課題との組合せで適切なのはどれか。  

1: 定頸不良 — 背臥位で下肢を挙上する。

2: 体幹過伸展 — 座面の高い椅子で座位を保持する。

3: 手指の過伸展 — 豆をつまむ。

4: 目と手の協調障害 — ボールプールで遊ぶ。

5: 動的バランス不良 — セラピーボールに乗って揺らす。

第46回午前:第30問

筋疾患と症状との組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 皮膚筋炎 — 叩打ミオトニア

2: 筋強直性ジストロフィー — 有痛性強直性けいれん

3: 肢帯型筋ジストロフィー — 動揺性歩行

4: Becker型筋ジストロフィー — floppy infant

5: Duchenne型筋ジストロフィー — 翼状肩甲

第46回午前:第31問

重度片麻痺患者に指導すべき動作方法はどれか。2つ選べ。  

1: 起き上がりは、非麻痺側に寝返ってから行う。

2: 階段を上るときは、麻痺側下肢、非麻痺側下肢の順とする。

3: ズボンを脱ぐときは、麻痺側下肢、非麻痺側下肢の順とする。

4: 立位から床に座るときは、非麻痺側上肢、同側膝の順に床につく。

5: エスカレーターから降りるときは、麻痺側下肢、非麻痺側下肢の順とする。

第46回午前:第33問

慢性閉塞性肺疾患患者の入浴指導で適切なのはどれか。  

1: 両手で髪を洗う。

2: 上肢は素早く洗う。

3: 長い洗体タオルを使う。

4: 座面の低い椅子に腰掛ける。

5: 洗面器は床に置いて使用する。

第46回午前:第34問

心筋梗塞の二次予防のための生活指導で正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 禁煙

2: BMI目標値30以上

3: 食塩摂取量12〜14 g/日

4: Borg指数15以上の運動

5: 最大酸素摂取量50%程度の運動

第46回午前:第35問

熱傷患者に対する作業療法で正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 急性期には装具の適応がない。

2: 肥厚性瘢痕部は圧迫を避ける。

3: 患肢は挙上位にポジショニングする。

4: 肉芽形成促進のために温浴療法を行う。

5: 皮膚移植直後から移植部の伸張を行う。

第46回午前:第36問

がん患者に対する作業療法で適切なのはどれか。  

1: 疼痛ケアを優先する。

2: 手術前には開始しない。

3: 余命3か月で終了とする。

4: 化学療法実施時は中止とする。

5: 骨転移があれば安静とする。

第46回午前:第37問

障害老人の日常生活自立度判定基準の内容とランクとの組合せで正しいのはどれか。  

1: 介助があれば外出する。 — ランクJ1

2: 座位を保つことができる。 — ランクC1

3: 交通機関を利用して外出する。 — ランクJ2

4: ベッド上の生活が主体である。 — ランクA1

5: 介助によって車椅子に移乗する。 — ランクB2

第46回午前:第38問

立位訓練中に転倒した患者が倒れたまま痛みを訴えている。作業療法士の対応で適切でないのはどれか。  

1: 車椅子に乗せる。

2: 血圧を測定する。

3: SpO2を測定する。

4: 主治医に連絡する。

5: 痛みの部位を確認する。

第46回午前:第39問

認知症患者に対する作業療法の目標で適切でないのはどれか。  

1: 場に慣れる。

2: 作業を継続する。

3: 作業工程を覚える。

4: 生活リズムをつくる。

5: 自己のペースを維持する。

第46回午前:第40問

認知症の知的・認知機能評価で正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: BPRS(Brief Psychiatric Rating Scale)

2: MMSE(Mini-Mental State Examination)

3: HDS-R(改訂長谷川式知能評価スケール)

4: HRS(Hamilton Rating Scale for Depression)

5: MMPI(Minnesota Multiphasic Personality Inventory)

第46回午前:第41問

薬物依存で正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: パニック障害になりやすい。

2: 強迫性障害の人が陥りやすい。

3: 薬物摂取の自制が困難である。

4: 使用頻度と使用量は反比例する。

5: 薬物中止によって離脱症状が出現する。

第46回午前:第42問

アルコール依存症患者の作業療法の目的で優先度が低いのはどれか。  

1: 自尊感情の向上

2: 認知能力の向上

3: 基礎体力の向上

4: 現実認識の向上

5: ストレス耐性の向上

第46回午前:第43問

入院後2週の統合失調症患者。作業療法の初期評価項目で優先度が低いのはどれか。  

1: 生活技能

2: 現実検討

3: 対人緊張

4: 薬物効果

5: 身体感覚

第46回午前:第44問

統合失調症患者。織物作業中に突然「この糸は腐っている」と叫んだ。この症状はどれか。  

1: 心気妄想

2: 妄想着想

3: 被害妄想

4: 関係念慮

5: 憑依妄想

第46回午前:第45問

パーソナリティ障害とその特徴の組合せで正しいのはどれか。  

1: 妄想性パーソナリティ障害 — 他者への過度の依存

2: シゾイドパーソナリティ障害 — 魔術的思考

3: 境界性パーソナリティ障害 — 芝居がかった態度

4: 自己愛性パーソナリティ障害 — 共感の欠如

5: 強迫性パーソナリティ障害 — 批判に対する恐怖

第46回午前:第46問

境界性パーソナリティ障害の作業療法の目的で正しいのはどれか。  

1: 対人距離の確保

2: 失敗体験の克服

3: 生活技能の獲得

4: 居住環境の調整

5: 課題集団への参加

第46回午前:第47問

気分障害について正しいのはどれか。  

1: 大うつ病は男性に多い。

2: 躁病の思考障害には観念奔逸がある。

3: 季節性感情障害の症状は冬に改善する。

4: 大うつ病の思考障害には思考途絶がある。

5: 仮性認知症は双極性感情障害に出現しやすい。

第46回午前:第48問

うつ状態の作業療法における留意点で正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 生活に関連する活動を行う。

2: 気分転換の方法を検討する。

3: 社会適応のための耐性を高める。

4: 病前に得意だったことを優先する。

5: 他者との競争を作業に取り入れる。

第46回午前:第49問

うつ状態の悪化を示す特徴はどれか。2つ選べ。  

1: 大声で話す。

2: 妄想が出現する。

3: 場当たり的な行動を行う。

4: 作業に取り組める時間が増える。

5: 声かけに対する反応が遅くなる。

第46回午前:第51問

車軸関節はどれか。2つ選べ。  

1: 顎関節

2: 正中環軸関節

3: 近位橈尺関節

4: 椎間関節

5: 脛骨大腿関節

第46回午前:第52問

筋と付着部との組合せで正しいのはどれか。  

1: 腸腰筋 — 大転子

2: 長内転筋 — 坐骨結節

3: 半腱様筋 — 腓骨頭

4: 長腓骨筋 — 舟状骨

5: 前脛骨筋 — 内側楔状骨

第46回午前:第53問

外側皮質脊髄路が交叉するのはどこか。  

1: 放線冠

2: 内包

3: 中脳

4: 延髄

5: 脊髄

第46回午前:第54問

筋と支配神経との組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 僧帽筋 — 長胸神経

2: 小菱形筋 — 肩甲下神経

3: 棘下筋 — 肩甲上神経

4: 小円筋 — 腋窩神経

5: 大円筋 — 肩甲背神経

第46回午前:第55問

運動神経線維を含まない神経はどれか。  

1: 外側足底神経

2: 大後頭神経

3: 腓腹神経

4: 肋間神経

5: 胸背神経

第46回午前:第56問

心臓の解剖で正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 僧帽弁は3尖である。

2: 大静脈は左心房に入る。

3: 右心室から肺動脈が出る。

4: 卵円窩は心室中隔にある。

5: 冠状動脈は大動脈から分岐する。

第46回午前:第57問

リンパの流れについて正しいのはどれか。  

1: 腸リンパ本幹は右リンパ本幹に注ぐ。

2: 乳び槽は頭部のリンパを集める。

3: 胸管は左鎖骨下静脈に注ぐ。

4: 右上肢のリンパは胸管に注ぐ。

5: 右下肢のリンパは右リンパ本幹に注ぐ。

第46回午前:第58問

気管について正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 気管は食道の背側にある。

2: 気管分岐角は約70°である。

3: 右主気管支は左主気管支よりも太い。

4: 気管は第2胸椎の高さで左右に分岐する。

5: 左主気管支は胸大動脈の背側から肺に入る。

第46回午前:第59問

左頸肩腕部の写真を別に示す。指で示している部位はどれか。 

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1: 第一肋骨

2: 胸鎖関節

3: 肩鎖関節

4: 烏口突起

5: 上腕骨小結節

第46回午前:第60問

成人の体表面で、全体表面の約9%に相当するのはどれか。2つ選べ。  

1: 頭部

2: 外陰部

3: 胸腹部

4: 一側上肢

5: 一側下肢

第46回午前:第61問

頭蓋内圧亢進でみられない症状はどれか。  

1: 頭痛

2: 嘔気

3: 頻脈

4: 血圧上昇

5: うっ血乳頭

第46回午前:第62問

正しいのはどれか。  

1: 腓腹筋の神経支配比は外眼筋よりも小さい。

2: 1つの運動単位に属する筋線維は同期して興奮する。

3: γ運動ニューロンは運動単位の構成要素の1つである。

4: 遅筋の支配神経線維の径は速筋の支配神経線維よりも太い。

5: 大径の脊髄前角細胞は小径の細胞よりも弱い筋収縮力で興奮する。

第46回午前:第63問

運動時の生体反応で正しいのはどれか。  

1: 腎血流は増加する。

2: 脳血流は増加する。

3: 冠血流は増加する。

4: 拡張期血圧は低下する。

5: 酸素含有量の動静脈較差は減少する。

第46回午前:第64問

循環生理で正しいのはどれか。  

1: Valsalva(バルサルバ)試験中は一回拍出量が増加する。

2: Aschner(アシュネル)試験では心拍数が増加する。

3: 頸動脈洞マッサージでは心拍数が増加する。

4: 右心房への静脈還流は吸気時に増加する。

5: 臥位と立位では静脈還流に大きな変化はない。

第46回午前:第65問

心電図について正しいのはどれか。  

1: P波は洞結節の興奮に対応する。

2: PQ間隔は心房内の興奮伝導時間である。

3: QRS間隔は心室全体への興奮伝導時間である。

4: ST部分は心室の再分極する過程を示す。

5: T波はPurkinje(プルキンエ)線維の再分極に対応する。

第46回午前:第66問

嚥下で正しいのはどれか。  

1: 口腔内の食塊は反射運動で咽頭へ送られる。

2: 軟口蓋が挙上すると咽頭と鼻腔の通路が開く。

3: 喉頭蓋が引き上げられて気道が閉鎖される。

4: 食塊が食道に入る時期に呼吸が促進される。

5: 食道期の食塊移動は蠕動運動による。

第46回午前:第67問

内分泌器官とホルモンとの組合せで正しいのはどれか。  

1: 膵臓 — プロラクチン

2: 甲状腺 — 糖質コルチコイド

3: 副腎皮質 — ノルアドレナリン

4: 副甲状腺 — サイロキシン

5: 下垂体後葉 — 抗利尿ホルモン

第46回午前:第68問

末梢神経損傷で予後が最も良いのはどれか。  

1: Waller(ワーラー)変性

2: 放射線ニューロパチー

3: Neurotmesis(ニューロトメーシス)

4: Axonotmesis(アクソノトメーシス)

5: Neurapraxia(ニューラプラキシア)

第46回午前:第69問

タイプⅡ筋線維と比較してタイプⅠ筋線維の特徴はどれか。  

1: 筋線維の径が太い。

2: 筋小胞体数が少ない。

3: 酸化酵素活性が低い。

4: ミトコンドリアが少ない。

5: ミオグロビン量が少ない。

第46回午前:第70問

正しいのはどれか。  

1: 凹足では主に横アーチが高くなる。

2: 足の縦アーチは外側が内側よりも高い。

3: 距腿関節は底屈位で遊びが小さくなる。

4: 足根中足関節では主にすべり運動が生じる。

5: 横足根関節は距舟関節と距骨下関節とからなる。

第46回午前:第71問

筋と基本肢位からの肩関節運動の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 棘上筋 — 外転

2: 大円筋 — 屈曲

3: 小円筋 — 内旋

4: 広背筋 — 伸展

5: 烏口腕筋 — 伸展

第46回午前:第72問

膝関節屈曲位における筋と下腿への作用との組合せで正しいのはどれか。  

1: 縫工筋 — 外旋

2: 半腱様筋 — 内旋

3: 膝窩筋 — 外旋

4: 大腿二頭筋 — 内旋

5: 大腿筋膜張筋 — 内旋

第46回午前:第73問

呼気時に働く筋はどれか。  

1: 横隔膜

2: 大胸筋

3: 後斜角筋

4: 外腹斜筋

5: 胸鎖乳突筋

第46回午前:第74問

歩行の神経機構として、中枢パターン発生器(central pattern generator)説がある。この神経機構で誤っているのはどれか。  

1: 解剖学的な構造が明確である。

2: 意図的な制御を軽減している。

3: ヒト以外の動物にもみられる。

4: 相反性抑制機構が関与している。

5: 脳幹部以上の中枢からの制御を受けている。

第46回午前:第75問

アテローム(粥状)硬化と関係するのはどれか。  

1: Buerger病

2: 肥大型心筋症

3: 悪性腎硬化症

4: 僧帽弁狭窄症

5: 腹部大動脈瘤

第46回午前:第76問

急性炎症が主な病態であるのはどれか。  

1: 肩関節周囲炎

2: 痛風性関節炎

3: 結核性膝関節炎

4: 肘離断性骨軟骨炎

5: 上腕骨外側上顆炎

第46回午前:第77問

骨格筋の病理組織標本を示す。矢印で示すのはどれか。 

46_0_77

1: 核

2: 赤血球

3: リンパ球

4: 末梢神経

5: 毛細血管

第46回午前:第78問

血圧降下薬としての作用機序で適切なのはどれか。  

1: 利尿

2: 心拍数増加

3: 心拍出量増大

4: 血管平滑筋収縮

5: ナトリウム貯留

第46回午前:第79問

正しい組合せはどれか。  

1: Piaget(ピアジェ) — 性格類型

2: Freud(フロイト) — 認知発達

3: Rogers(ロジャース) — 来談者中心

4: Erikson(エリクソン) — 無意識

5: Kretschmer(クレッチマー) — 発達課題

第46回午前:第80問

不安を伴う事柄を思い出さないようになることはどれか。  

1: 昇華

2: 投射

3: 抑圧

4: 合理化

5: 知性化

第46回午前:第81問

「全般的な知能に大きな低下がなく、文字を読めば分かるが書くことができない」のはどれか。  

1: 学習障害

2: Rett症候群

3: Tourette症候群

4: 広汎性発達障害

5: 注意欠陥多動性障害

第46回午前:第82問

頸髄完全損傷の機能残存レベルと課題との組合せで誤っているのはどれか。  

1: C4 — 電動車椅子の操作

2: C5 — ベッドへの横移乗

3: C6 — 長便座への移乗

4: C7 — 自動車への車椅子の積み込み

5: C8 — 高床浴槽への出入り

第46回午前:第83問

前方脱臼よりも後方脱臼の頻度が高いのはどれか。2つ選べ。  

1: 顎関節

2: 環軸椎関節

3: 肩関節

4: 肘関節

5: 股関節

第46回午前:第84問

ノーマライゼーションとして誤っているのはどれか。  

1: 大規模収容施設の建設

2: 交通機関のバリアフリー化

3: ユニバーサルデザインの導入

4: 市民への障害についての啓発活動

5: 職業訓練センターの障害者用プログラム策定

第46回午前:第85問

ウイルス感染症に比べ細菌感染症に認められやすい特徴はどれか。  

1: 高熱

2: 発疹

3: 蛋白尿

4: 好中球増多

5: 無痛性リンパ節腫脹

第46回午前:第86問

変形性膝関節症で正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 二次性が多い。

2: 女性よりも男性に好発する。

3: 外反変形を生じやすい。

4: 運動開始時に疼痛がある。

5: 大腿四頭筋の萎縮を認める。

第46回午前:第87問

原発性骨粗鬆症について正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 男性に多い。

2: 海綿骨の減少を伴う。

3: 喫煙は危険因子である。

4: 低カルシウム血症を伴う。

5: 骨折好発部位は尺骨である。

第46回午前:第88問

中枢神経系の感染症と病原体との組合せで誤っているのはどれか。  

1: エイズ脳症 — ウイルス

2: Creutzfeldt-Jakob(クロイツフェルト・ヤコブ)病 — プリオン

3: 進行麻痺 — スピロヘータ

4: 日本脳炎 — ウイルス

5: 急性灰白髄炎(ポリオ) — 細菌

第46回午前:第89問

外傷性脳損傷後にみられやすい症状はどれか。  

1: 運動失語

2: 着衣失行

3: 相貌失認

4: 全般性注意障害

5: 左半側空間無視

第46回午前:第90問

肘部管症候群の症状で正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 猿手変形

2: 鉤爪手変形

3: ボタン穴変形

4: Tinel徴候

5: 前腕近位尺側の感覚障害

第46回午前:第91問

皮膚筋炎で誤っているのはどれか。  

1: 女性に多い。

2: 四肢近位筋の筋力が低下する。

3: 赤沈が亢進する。

4: 血中CK値が低下する。

5: 悪性腫瘍を高率に合併する。

第46回午前:第92問

ヘリコバクター・ピロリ菌の感染が原因となるのはどれか。  

1: 胆嚢炎

2: 急性膵炎

3: 萎縮性胃炎

4: 逆流性食道炎

5: 潰瘍性大腸炎

第46回午前:第93問

内分泌異常と病態との組合せで正しいのはどれか。  

1: 抗利尿ホルモン分泌亢進 — 尿崩症

2: 副甲状腺機能低下 — テタニー

3: 甲状腺機能低下 — Basedow病

4: 下垂体前葉ホルモン欠損 — 先端巨大症

5: 副腎皮質機能低下 — Cushing症候群

第46回午前:第94問

心不全でみられにくい所見はどれか。  

1: 胸水の出現

2: 左室前壁の不動化

3: 心胸郭比(CTR):70%

4: 左室駆出率(LVEF):60%

5: 脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)の増加

第46回午前:第95問

嚥下障害に対する治療法はどれか。  

1: Shaker(シャキア)法

2: DeLorme(デローム)法

3: Jakobson(ヤコブソン)法

4: Codman(コッドマン)体操

5: Buerger-Allen(バージャー・アレン)体操

第46回午前:第96問

ビタミンB1(チアミン)欠乏によるのはどれか。2つ選べ。  

1: 脚気

2: 痛風

3: ペラグラ脳症

4: Mallory-Weiss(マロリー・ワイス)症候群

5: Wernicke-Korsakoff(ウェルニッケ・コルサコフ)症候群

第46回午前:第97問

物質依存についての組合せで適切なのはどれか。  

1: カフェイン — 共依存

2: ベンゾジアゼピン — 離脱症状

3: トルエン — 嫉妬妄想

4: 大麻 — 身体依存

5: 覚せい剤 — 滞続言語

第46回午前:第98問

「自分の周辺でただならぬ事件が起こっている気配がして不気味だ」という訴えはどれか。  

1: 強迫観念

2: 社会恐怖

3: 妄想気分

4: 作為体験

5: 支配観念

第46回午前:第99問

パニック発作に関して正しいのはどれか。  

1: 健忘を残す。

2: 予期不安がある。

3: 転換症状である。

4: 脳波で棘徐波を認める。

5: フラッシュバックを伴う。

第46回午前:第100問

摂食障害でみられないのはどれか。  

1: 徐脈

2: 無月経

3: 低体温

4: 高血圧

5: 電解質異常