呼吸・循環・代謝障害の過去問


第36回午前:第12問

13歳の男子。幼少時に血友病Aの診断を受けている。バスケットボールの授業後に右膝の疼痛と腫脹とをきたした。理学療法で適切でないのはどれか。  

1: 左下肢の筋力強化

2: 右膝の良肢位保持

3: 右大腿四頭筋の等尺性筋力強化

4: 右膝の他動的関節可動域訓練

5: 右膝装具の装着

第36回午前:第14問

運動療法中の心電図モニターでみられた波形を図に示す。正しいのはどれか。 

36_0_14

1: 房室ブロック

2: 心房性期外収縮

3: 洞性頻脈

4: 心室頻拍

5: 心房細動

第36回午前:第15問

50歳の男性。体重60 kg。急性心筋梗塞の回復期にトレッドミルによる運動負荷試験を実施したところ、酸素摂取量が毎分840 mlで定常状態に達した。このときの代謝当量(METs)はどれか。  

1: 3 METs

2: 4 METs

3: 5 METs

4: 6 METs

5: 7 METs

第36回午前:第16問

50歳の男性。糖尿病性腎不全で週3回の血液透析とインスリン療法とで治療中である。最近、両足趾の痛みを訴えている。運動療法で正しいのはどれか。  

1: 最大酸素摂取量の70%で運動を行う。

2: 血糖値が高いときは運動療法を中止する。

3: 透析直前に運動を行う。

4: 脈拍数150/分で運動を中止する。

5: 下肢の皮膚色に注意しながら運動を行う。

第36回午前:第65問

呼吸機能検査において異常値はどれか。2つ選べ。 ア.動脈血酸素分圧(PaO2)-90 Torrイ.動脈血炭酸ガス分圧(PaCO2)60-Torrウ.動脈血酸塩基平衡(pH)-7.6エ.1 秒率(FEV 1.0%)-80%オ.%肺活量(% VC)-90%  

1: ア

2: イ

3: ウ

4: エ

5: オ

第36回午前:第66問

慢性閉塞性肺疾患の理学療法で誤っているのはどれか。  

1: 症状の悪化防止に禁煙が有効である。

2: 下肢より上肢の運動の方が運動耐容能を高めやすい。

3: 嫌気性代謝閾値(AT)レベルでの運動を行なう。

4: 呼気時の気道虚脱の防止に口すぼめ呼吸を指導する。

5: 息切れが強いときの安楽姿勢を指導する。

第36回午前:第68問

心筋梗塞の回復期で速歩(6 km/時)と入浴とが許可された。運動強度はどれか。  

1: 1~2 METs

2: 2~3 METs

3: 3~4 METs

4: 4~5 METs

5: 5~6 METs

第36回午前:第69問

インスリン非依存型(2型)糖尿病患者の運動療法で誤っているのはどれか。  

1: 食後約1時間から開始する。

2: 有酸素運動の種目を選択する。

3: ボルグ指数は15~16で行う。

4: 1週間に3回以上行う。

5: 運動中冷汗が出たら糖分を摂取させる。

第36回午前:第98問

糖質が燃焼したときの化学式はC6H12O6+6O2→6H2O+6CO2で表せる。呼吸商の値はどれか。  

1: 0.36

2: 0.48

3: 0.72

4: 1.00

5: 1.25

第36回午前:第99問

嫌気性代謝閾値(AT)について誤っているのはどれか。  

1: 運動強度を漸増したときに酸素摂取量が急激に上昇する点をいう。

2: 最大酸素摂取量の約60%に相当する。

3: トレーニングによって変化する。

4: 赤筋(SO線維)の多い人はATが高い。

5: 血中乳酸濃度の急激な下降がみられる。

第35回午前:第65問

運動と代謝当量(METs)との組合せで誤っているのはどれか。  

1: 背臥位での足関節自動運動-1~2 METs

2: 歩行(4.8 km/時)-5~6 METs

3: ジョギング(8 km/時)-7~8 METs

4: 階段の昇り-6~8 METs

5: 階段の降り-4~5 METs

第35回午前:第66問

糖尿病の運動療法で適切な運動負荷量はどれか。  

1: 最大酸素摂取量の50~60 %

2: 3 METs

3: ボルグ指数(10段階)の7

4: 予測最大心拍数の70~80 %

5: 10 Watts

第35回午前:第67問

インスリン依存型糖尿病の運動療法について適切でないのはどれか。  

1: 食事の1時間後に運動を行う。

2: 長時間の運動では補食する。

3: 尿ケトン体陽性時には運動を中止する。

4: インスリン注射1時間以内に運動を開始する。

5: インスリン注射部位の運動は避ける。

第35回午前:第68問

検査項目と検査機器との組合せで誤っているのはどれか。  

1: 酸素飽和度(SpO2)-パルスオキシメータ

2: 6分間歩行試験-トレッドミル

3: AT測定-呼気ガス分析器

4: 1秒率-スパイロメータ

5: 呼吸筋力-口腔内圧測定器

第35回午前:第69問

呼吸機能評価で異常値はどれか。  

1: 1回換気量:500 ml

2: 1秒率:90 %

3: PaO2:90 mmHg

4: PaCO2:60 mmHg

5: 動脈血pH:7.4

第35回午前:第70問

肺気腫の理学療法で正しいのはどれか。  

1: フローボリューム曲線のピークフロー値の増大を図る。

2: %肺活量の増大を図る。

3: 呼気の流速を遅くして呼吸させる。

4: 運動負荷は最大酸素摂取量の70 %とする。

5: 酸素飽和度(SpO2)の指標は80 %以上とする。

第35回午前:第17問

70歳の男性。体重60 kg。上腹部手術後から人工呼吸管理を受けていたが、人工呼吸器からの離脱を開始することになった。開始の基準で正しいのはどれか。  

1: 呼吸数:40/分

2: 1回換気量:350 ml

3: PaCO2:60 mmHg

4: PaO2:70 mmHg

5: 脈拍数:110/分

第35回午前:第18問

70歳の男性。肺癌で左肺下葉切除術後2日経過。左上葉の痰貯留が多い。この時期の理学療法で適切でないのはどれか。  

1: 吸気筋に対する抵抗運動

2: ファーラー位での体位排痰

3: 腹式呼吸

4: 全身リラクセーション

5: 四肢の自動運動

第35回午前:第19問

65歳の男性。胸部解離性大動脈瘤術後の早期理学療法で適切でないのはどれか。  

1: 訓練前後に胸部を聴診する。

2: 呼吸介助手技に振動法を用いて排痰を試みる。

3: 腰背部のリラクセーションを行なう。

4: 腹式呼吸を指導する。

5: 座位訓練は胸腔ドレーンの抜去後に開始する。

第35回午前:第21問

62歳の男性。心筋梗塞発症当日に入院。発症後3日から理学療法を開始している。合併症はない。発症後5日の理学療法で適切でないのはどれか。  

1: ベッド上での肘関節自動運動

2: ベッド上での足関節自動運動

3: 両下肢の他動運動

4: ギャッチベッド上での座位

5: ブリッジ運動