第36回午前第16問の類似問題

第53回午後:第11問

52歳の男性。2型糖尿病。足のしびれと血糖値の上昇のため入院となった。検査結果では空腹時血糖305 mg/dL、尿検査でケトン体陽性であった。虚血性心疾患と腎機能障害は認めない。この患者への対応で正しいのはどれか。  

1: 安静臥床とする。

2: 1日200 kcalを消費させる運動を行う。

3: 1 RMの80%で下肢の筋力増強運動を行う。

4: 病棟内歩行などの軽度な負荷にとどめる。

5: 目標心拍数115/分で有酸素運動を20分間行う。

第57回午前:第6問

50歳の男性。糖尿病。1か月前からインスリンによる治療が開始されている。空腹時血糖150 mg/dL、HbA1cは7.5%であった。これまでに低血糖症状は認めていない。血糖コントロールの改善に向けた運動療法、生活指導で誤っているのはどれか。  

1: 歩数計を活用する。

2: 運動は食後1時間後に行う。

3: 階段を使用するように助言する。

4: 低強度でのレジスタンス運動を行う。

5: 1週間で合計60分の有酸素運動を行う。

  • 答え:5
  • 解説:この問題では、糖尿病患者に対する運動療法と生活指導の中で誤っている選択肢を選ぶことが求められています。正しい運動療法や生活指導は、血糖値のコントロールを改善し、糖尿病の症状を軽減することに役立ちます。
  • 歩数計を活用することは、糖尿病患者にとって有益です。歩数計や活動量計を使用することで、患者は自分の活動量を適切に管理し、運動療法の効果を最大限に引き出すことができます。
  • 運動は食後1時間後に行うことが望ましいです。食後1時間後は血糖値が最も高くなるため、このタイミングで運動を行うことで筋肉が糖を取り込み、血糖値の上昇を抑制することができます。
  • 階段を使用するように助言することは、糖尿病患者にとって有益です。階段の使用は自重を利用したレジスタンス運動となり、筋肉の糖消費が促進され、耐糖能が向上します。
  • 低強度でのレジスタンス運動を行うことは、糖尿病患者にとって適切です。レジスタンス運動は低強度から始め、徐々に強度やセット回数を増やすことが推奨されています。
  • 1週間で合計60分の有酸素運動を行うという選択肢は誤りです。糖尿病患者に対する運動療法では、週に150分以上の中等度~強度の有酸素運動が推奨されています。この選択肢では運動量が不十分であり、血糖コントロールの改善には効果が期待できません。
  • 科目:内科疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第56回午前:第20問

68歳の男性。2型糖尿病、脂質異常症。身長160 cm、体重85.0 kg、体脂肪率38%。血液検査は、HbA1c8.2%、空腹時血糖145 mg/dL。仕事は管理職、デスクワーク中心で一日の歩数は3,550歩(同年代歩数7,157歩)。筋力低下、感覚障害、関節可動域制限は認めない。運動療法で誤っているのはどれか。  

1: 食事の1時間後に実施する。

2: 筋力増強運動は週2~3回行う。

3: 身体活動量増加のための生活指導を行う。

4: 有酸素運動は1回10分、週に合計40分程度行う。

5: 有酸素運動の運動強度は最大酸素摂取量の50%程度とする。

第45回午後:第37問

インスリン療法中の糖尿病患者に対する運動指導で正しいのはどれか。  

1: 1. 1週間に1回の運動を行う。

2: 2. 上肢では等尺性運動とする。

3: 3. 無酸素閾値を超えるようにする。

4: 4. 食事終了後2時間以内は行わない。

5: 5. 最大酸素摂取量の40~60%の運動を行う。

第42回午前:第68問

糖尿病患者の運動で誤っているのはどれか。  

1: 運動はインスリン注射直後に行う。

2: 運動強度を最大酸素摂取量の40~60%に設定する。

3: 全身を使った運動を行う。

4: 2 kgの負荷で10~20回の下肢等張性運動を行う。

5: 20分以上の持久運動を週3日行う。

第34回午前:第21問

55歳の男性。慢性腎不全。高血圧症を合併。外来にて3年間、週2回前腕シャントによる人工透析を受けていた。日常生活で強い倦怠感を覚え独歩にて来院した。基礎体力改善のための運動療法で適切でないのはどれか。  

1: 血圧はシャントのない側で測る。

2: 転倒に注意する。

3: 筋力強化は等尺性運動で行う。

4: ヘモグロビン値に注意する。

5: 運動指標として心拍数を利用する。

第38回午前:第73問

インスリン使用中の糖尿病患者の運動療法で誤っているのはどれか。  

1: 運動強度は最大酸素摂取量の40~60%とする。

2: 運動の1~3時間前に食事を摂る。

3: 血糖250 mg/dl 以上、尿中ケトン体陽性では運動を延期する。

4: 運動前後の尿糖をモニターする。

5: インスリン注射は運動開始1時間以上前に行う。

第48回午前:第19問

58歳の男性。身長164 cm、体重88 kg。高血圧と2型糖尿病で通院していた。空腹時血糖値の異常と急激な視力低下で緊急入院した。入院時の空腹時血糖値は268 mg/dl、HbA1cは12.8%であった。入院後のインスリン投与により空腹時血糖値は156 mg/dlに低下した。理学療法で正しいのはどれか。  

1: HbA1c値を日々の理学療法の指標にした。

2: 運動はインスリン投与後30分以内に開始した。

3: 運動強度はBorg指数で17とした。

4: 短時間1回最大等尺性訓練による筋力増強を行った。

5: 1日200 kcalを消費させる有酸素運動を指導した。

第57回午前:第19問

50歳の男性。会社の健康診断で尿糖陽性を指摘され、受診した。入院時、身長175 cm、体重85 kg。脈拍75/分、血圧165/86 mmHg。両側足関節の振動覚は鈍麻。血液生化学所見では、空腹時血糖385 mg/dL(基準値65~109 mg/dL)、HbAlc 8.6%(基準値4.6~6.2%)、トリグリセリド362 mg/dL(基準値30~150 mg/dL)、LDL コレステロール128 mg/dL(基準値70~139 mg/dL)であった。尿検査でケトン体陰性であった。入院後、食事療法と薬物療法が開始されている。運動療法開始時に必要な条件はどれか。  

1: 感覚障害が改善する。

2: 脂質異常症が改善する。

3: 尿中ケトン体が陽性となる。

4: HbAlcが基準値内まで低下する。

5: 空腹時血糖が250 mg/dL未満となる。

第45回午後:第16問

70歳の男性。2型糖尿病。心房細動があるが、β遮断薬によって安静時の脈拍70/分前後にコントロールされている。食事療法と運動療法とを通して生活習慣の改善に取り組みはじめた。運動処方の内容で適切な組合せはどれか。2つ選べ。  

1: 種 類−ウォーキングによる有酸素運動を行う。

2: 強 度−運動時の脈拍110/分を目標とする。

3: 持続時間−l回の運動で10分を目標とする。

4: 実施時間帯−食事の1時間後を目安に開始する。

5: 頻 度−週に2回を目標とする。

第50回午前:第40問

運動後に低血糖症状を起こしやすい薬物治療中の糖尿病患者への運動療法として適切なのはどれか。  

1: 段階的に運動量を増やす。

2: 運動の頻度を週1回とする。

3: 食後30分以内に運動を開始する。

4: インスリン注射直後に運動を開始する。

5: 高強度の筋力トレーニングを主体とする。

第39回午前:第80問

インスリン自己注射をしている糖尿病患者の理学療法で適切でないのはどれか。  

1: 最大酸素摂取量の40~60%の強度で行う。

2: ボルグ指数7~11で行う。

3: 冷や汗が出たら両下肢を挙上する。

4: 食後1時間経過してから開始する。

5: 1週間に3回以上行う。

第44回午前:第76問

薬物治療中の2型糖尿病患者の運動療法で適切なのはどれか。  

1: 食前に行う。

2: 運動前に経口用オリゴ糖を飲用する。

3: 最大酸素摂取量の40〜60%の強度で行う。

4: 運動療法による消費カロリーを1日300〜400 kcalとする。

5: 冷汗が出たら両下肢を挙上する。

第46回午前:第15問

80歳の男性。40歳代から糖尿病で治療を受けている。徐々に下肢のしびれと歩行障害とをきたし、数か月前から右足指が暗赤色を呈している。生活指導として適切でないのはどれか。  

1: 足は清潔に保つ。

2: 毎日、足の傷の有無を確認する。

3: 足指が圧迫されない靴を選択する。

4: 足指の冷感に対して湯たんぽを用いる。

5: 足への負荷にならない程度の訓練を行う。

第52回午後:第93問

2型糖尿病の運動療法について誤っているのはどれか。  

1: 有酸素運動が用いられる。

2: インスリン感受性を上昇させる。

3: 食事療法との併用が基本となる。

4: 尿中ケトン体が陽性の場合においても推奨される。

5: 実施にあたってはインスリンが十分に補充されている必要がある。

第36回午前:第69問

インスリン非依存型(2型)糖尿病患者の運動療法で誤っているのはどれか。  

1: 食後約1時間から開始する。

2: 有酸素運動の種目を選択する。

3: ボルグ指数は15~16で行う。

4: 1週間に3回以上行う。

5: 運動中冷汗が出たら糖分を摂取させる。

第57回午後:第11問

65歳の男性。喫煙者。10年前から高血圧、高脂血症、糖尿病で内服治療をしている。4週前に外傷性第5胸髄損傷、完全対麻痺で入院。入院時の血糖は350 mg/dL、HbA1cは8.0%。入院後1週で離床訓練が開始された。この患者が上肢エルゴメーター運動を実施中に、急に動悸と左肩周囲の違和感を訴えた。直ちに運動を中止し安静にさせたところ症状は数分で消失した。症状消失後のバイタルサインに異常を認めなかった。この症状の原因として考えられるのはどれか。  

1: 低血糖

2: 起立性低血圧

3: 急性心筋梗塞

4: 労作性狭心症

5: 自律神経過反射

  • 答え:4
  • 解説:この患者は高血圧、高脂血症、糖尿病の既往歴があり、喫煙者であるため、動悸と左肩周囲の違和感を訴える原因として労作性狭心症が最も考えられる。症状が運動中止と安静により消失したことも、労作性狭心症の特徴に合致する。
  • 低血糖は、血糖値が低下することで起こる症状であるが、この患者の入院時の血糖は350 mg/dL、HbA1cは8.0%であり、低血糖の症状とは一致しない。
  • 起立性低血圧は、立ち上がることで血圧が低下し、めまいや立ちくらみが生じる症状である。しかし、この患者は上肢エルゴメーター運動中に症状が現れたため、起立性低血圧の原因とは考えにくい。
  • 急性心筋梗塞は、冠動脈の閉塞により心筋が虚血状態になることで起こる症状である。しかし、この患者の症状は運動を中止し安静にさせることで数分で消失したため、急性心筋梗塞の症状とは一致しない。
  • 労作性狭心症は、心臓への酸素供給が運動により増加した酸素需要に追いつかず、心筋虚血が生じる症状である。この患者は高血圧、高脂血症、糖尿病の既往歴があり、喫煙者であるため、動悸と左肩周囲の違和感を訴える原因として労作性狭心症が最も考えられる。症状が運動中止と安静により消失したことも、労作性狭心症の特徴に合致する。
  • 自律神経過反射は、自律神経系の過剰な反応により血圧や心拍数の変動が生じる症状である。しかし、この患者の症状は運動中に現れ、運動を中止し安静にさせることで消失したため、自律神経過反射の原因とは考えにくい。
  • 科目:内科疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第43回午前:第89問

糖尿病の運動療法で正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 尿ケトン体陽性時に効果が高い。

2: 食後すぐに運動を開始する。

3: 網膜症がある場合には運動強度を軽くする。

4: 低血糖に備えて常に糖質を携帯する。

5: 空腹時血糖値が高いほど運動量を増やす。

第52回午前:第44問

慢性腎不全患者に対する運動療法として正しいのはどれか。  

1: 運動によって腎血流は増加する。

2: 血液透析日にも運動療法が行われる。

3: 運動療法によって糸球体濾過量が改善する。

4: 下肢の浮腫には起立台での起立練習が有効である。

5: 病期分類ステージ5の症例では5~6 METsの運動が適応となる。

第51回午後:第18問

50歳の男性。閉塞性動脈硬化症。300 m程度の歩行ごとに下肢の痛みのために5~6分の休息をとる。座位や立位時に痛むことはない。理学療法で適切なのはどれか。  

1: 寒冷療法

2: 極超短波療法

3: トレッドミル歩行練習

4: PNFによる最大抵抗運動

5: 弾性ストッキングによる圧迫療法