基礎理学療法学・理学療法管理学の過去問


第53回午前:第21問

研究に関する用語と説明の組合せで正しいのはどれか。  

1: 母集団――――実際の研究の対象となるもの

2: 順序尺度―――重さ、長さ、時間などの物理量を表す尺度

3: 名義尺度―――大小関係や程度のような順位を有する尺度

4: 交絡因子―――2つの要因の関連をかく乱する他の因子

5: Likert尺度 ――階層性を持った質問などに対する回答についての比率尺度

第53回午前:第22問

理学療法診療ガイドライン第1版(日本理学療法士協会)における理学療法介入の推奨グレード分類で、「行わないように勧められる科学的根拠がない」に該当する推奨グレードはどれか。  

1: A

2: B

3: C1

4: C2

5: D

第53回午前:第48問

脳卒中後の在宅高齢者について、ICFにおける活動の評価に最も関連する情報はどれか。  

1: 住環境

2: 家族関係

3: 認知機能

4: 外出時の交通手段

5: 活用可能なインフォーマルサービスの有無

第53回午前:第50問

標準予防策〈standard precautions〉において、操作の後だけに手指衛生が必要なのはどれか。  

1: 気管吸引

2: 血圧測定

3: 脈拍測定

4: 体温測定

5: ベッド柵の操作

第53回午後:第21問

入院患者100人の収縮期血圧を集計した標本Aの分布は、中央値や平均値の近くに測定値が集中していた。他の値より極端に小さい値が1つあり、再度確認したところ誤記入であることが分かったため、この値を除いて標本Bを作った。標本Aに比べ標本Bの方が大きい統計量はどれか。  

1: 分 散

2: 最大値

3: 最頻値

4: 平均値

5: 標準偏差

第53回午後:第22問

疾患の予防対策で正しいのはどれか。  

1: 健康診断は一次予防である。

2: ワクチン接種は一次予防である。

3: 禁煙は二次予防である。

4: 合併症の予防は二次予防である。

5: 糖尿病の運動療法は三次予防である。

第53回午後:第49問

人工呼吸器を使用している重症心身障害児の気管吸引を実施する上で正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 気管吸引後、聴診する。

2: 気管吸引時にはSpO2を確認する。

3: 吸引圧は20 kPa(150 mmHg)以上に設定する。

4: 吸引カテーテルは気管分岐部の先まで挿入する。

5: 気管吸引は1回の吸引につき30秒間程度持続して行う。

第52回午後:第44問

白杖を使用している視覚障害者の介助について正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 平地歩行時は、介助者の手を把持する。

2: バスに乗るときは、介助者が先に乗る。

3: 階段を下りるときは、介助者が一段先に下りる。

4: 混雑した電車に乗るときは、介助者が後ろから乗る。

5: 手前に引いて出入りするドアでは、介助者が先に入る。

第52回午後:第45問

生活習慣病に含まれないのはどれか。  

1: 高血圧症

2: 脂質異常症

3: 糖尿病

4: 脳卒中

5: 肺炎

第52回午後:第46問

ICFの脳卒中Brief core setに含まれるのはどれか。  

1: 歩行

2: 痛みの感覚

3: 運動耐容能

4: 関節の可動性

5: レクリエーションとレジャー

第52回午後:第47問

介護保険制度について誤っているのはどれか。  

1: 在宅介護を推進している。

2: 健康の保持や増進に努力する。

3: 20歳以上の全国民が加入する。

4: 高齢者の自己決定権を尊重する。

5: ノーマライゼーションを実現する。

第52回午前:第22問

成人に対する一次救命措置で正しいのはどれか。  

1: 呼吸数を測定する。

2: 人工呼吸は10回以上連続して行う。

3: 胸骨圧迫は1分間に10回の頻度で行う。

4: 人工呼吸は胸が上がる程度の空気を吹き込む。

5: 胸骨圧迫は胸が1 cm程度沈む強さで圧迫する。

第52回午前:第23問

対象者を現在の生活習慣から喫煙群と非喫煙群とに分け、喫煙に起因する将来の脳血管障害の発生を明らかにする疫学研究法はどれか。  

1: 横断研究

2: 記述的研究

3: コホート研究

4: 症例対照研究

5: 無作為化比較試験

第52回午前:第37問

工場生産労働者の腰痛対策として、産業理学療法の観点から優先度が低いのはどれか。  

1: 作業姿勢の評価

2: 作業方法の変更

3: 職場の配置転換

4: ストレスの軽減

5: 労働生産性の維持

第52回午前:第46問

三次予防に含まれるのはどれか。  

1: 早期発見

2: 早期治療

3: 予防接種

4: 健康増進

5: リハビリテーション

第52回午前:第49問

Heinrichの法則について正しいのはどれか。  

1: 有害事象を6段階で示している。

2: 多くの人が関わると事故が多くなる。

3: 1つの大事故に対して多数の小さな事故が発生している。

4: およそ2割の人の努力で8割の事故を防ぐことができる。

5: 二重の確認によって事故を3割程度減少させることができる。

第52回午後:第20問

多職種で構成される病院内のカンファレンスに出席する際に、先輩から「この会議は、チームビルディングは成熟していて活発な議論がなされるが、コンフリクトマネジメントに課題がある」と助言を受けた。このカンファレンスにおける対応として最も優先すべきなのはどれか。  

1: 自分の意見を積極的に述べる。

2: 参加者と打ち解けられるようにする。

3: 意見が衝突した際に注意深く対応する。

4: 他者の意見を傾聴することを優先する。

5: 他者の意見に異を唱えずに議論を進める。

第52回午後:第21問

医療機関における患者の個人情報の取扱いで誤っているのはどれか。  

1: 本人に開示する。

2: 漏えい防止対策を行う。

3: 正確かつ最新の内容に保つ。

4: 利用目的をできる限り特定する。

5: 医療機関の判断で利用目的を変更できる。

第52回午後:第22問

陽性尤度比の説明で正しいのはどれか。  

1: 検査的中率と同義である。

2: 陰性尤度比を足すと1になる。

3: 「感度÷(1 − 特異度)」で計算できる。

4: 値が小さいほど臨床導入の妥当性が高い。

5: 実際の該当者のうち検査で陽性となる割合である。

第51回午後:第50問

ある疾患に対する運動療法の再発予防効果を検討した研究のメタアナリシスを行った。その結果、運動療法を行った群の効果量は0.78(95%信頼区間:0.66~0.90)であった。これに対する考察で正しいのはどれか。  

1: 運動療法は生命予後を改善する。

2: 運動療法は再発予防効果がある。

3: 運動療法は再発危険因子を改善する。

4: このメタアナリシスは統計学的に有意でない。

5: 運動療法を行った78%の人に再発予防効果がある。