成人に対する一次救命処置で正しいのはどれか。
1: 胸骨圧迫は1分間に100~120回のテンポで行う。
2: 胸骨圧迫は胸骨が1 cm程度沈む強さで圧迫する。
3: AEDによる電気ショック後には胸骨圧迫を行わない。
4: 人工呼吸(口対口呼吸)の吹込みは続けて10回以上行う。
5: 胸骨圧迫をしながらAEDによる電気ショックを与える。
健常者の安静時呼吸について正しいのはどれか。
1: 呼吸数は25 /分程度である。
2: 呼気時の気道内圧は陽圧である。
3: 呼気時の胸腔内圧は陽圧である。
4: 呼気時に外肋間筋の収縮がみられる。
5: 呼気時に胸鎖乳突筋の収縮がみられる。
成人に対する喀痰の吸引について適切なのはどれか。
1: 理学療法士は行わない。
2: 吸引圧は最大で20 kPaとする。
3: 1回の吸引は20秒以上かけて行う。
4: 吸引カテーテルは気管分岐部まで挿入する。
5: 吸引カテーテルは吸引圧をかけながら素早く挿入する。
人工呼吸器を使用している重症心身障害児の気管吸引を実施する上で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 気管吸引後、聴診する。
2: 気管吸引時にはSpO2を確認する。
3: 吸引圧は20 kPa(150 mmHg)以上に設定する。
4: 吸引カテーテルは気管分岐部の先まで挿入する。
5: 気管吸引は1回の吸引につき30秒間程度持続して行う。
健常人の呼吸量で誤っているのはどれか。
1: 1回換気量は約500 mlである。
2: 機能的残気量とは努力呼息後に肺内にある肺気量をいう。
3: 成人男子の肺活量は3,500~4,000 mlである。
4: 1秒率の基準値は70%以上である。
5: 予備吸気量とは安静吸息後の努力吸気量である。
呼吸理学療法を施行する上で参考とすべき項目で基準(正常)範囲にあるのはどれか。
1: 動脈血酸素分圧:40 mmHg
2: 動脈血炭酸ガス分圧:70 mmHg
3: 動脈血酸素飽和度:85 %
4: 肺活量比:60 %
5: 1秒率:75 %
70歳の男性。体重60 kg。上腹部手術後から人工呼吸管理を受けていたが、人工呼吸器からの離脱を開始することになった。開始の基準で正しいのはどれか。
1: 呼吸数:40/分
2: 1回換気量:350 ml
3: PaCO2:60 mmHg
4: PaO2:70 mmHg
5: 脈拍数:110/分
口すぼめ呼吸で正しいのはどれか。
1: 気道の虚脱を抑える。
2: 全肺気量を増加させる。
3: 吸気時間を延長させる。
4: 呼吸仕事量を増加させる。
5: 機能的残気量を増加させる。
健常成人の血圧に関して正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 背臥位では立位に比べて脈圧が小さい。
2: 足関節上腕血圧比の基準値は1.5~2.0である。
3: 上腕部では足部と比べて収縮期血圧が低くなる。
4: 座位での測定はマンシェットを心臓の高さに合わせる。
5: Korotkoff音が聞こえなくなった時点での圧を収縮期血圧とする。
「気管吸引のガイドライン(成人で人工気道を有する患者のための)」(日本呼吸療法医学会による)に基づく吸引の適応となる状態で正しいのはどれか。
1: 誤嚥した。
2: 肺下葉の水泡音を聴取した。
3: 努力性呼吸が弱くなってきている。
4: 気管チューブ内に分泌物が確認できない。
5: 経皮的動脈血酸素飽和度が改善してきている。
人工呼吸器のモニターに示される気道内圧と肺気量位を図に示す。理学療法前後で図のような変化が見られた場合、呼吸器系に生じた変化として考えられるのはどれか。ただし、対象者の自発呼吸はなく、人工呼吸器による陽圧変化のみにより肺気量位が変化しているものとする。
1: 肺活量の増加
2: 残気量の減少
3: 気道抵抗の増加
4: 胸郭柔軟性の低下
5: 肺コンプライアンスの増加
呼吸障害の理学療法で適切なのはどれか。
1: 拘束性換気障害には口すぼめ呼吸を行う。
2: 慢性肺気腫の症例では速い呼気運動を行う。
3: ボルグ指数15~17の負荷で行う。
4: 無酸素性作業閾値以上の運動負荷で行う。
5: 階段では昇りながら息をはき、止まって吸気を行う。
安静時の呼吸運動で正しいのはどれか。
1: 呼気時に腹圧は上昇する。
2: 吸気時に横隔膜は下降する。
3: 呼気時に外肋間筋は収縮する。
4: 吸気時に気道抵抗は上昇する。
5: 胸郭下部は前後方向の動きが左右方向より大きい。
慢性閉塞性肺疾患に対する指導で正しいのはどれか。
1: 呼気よりも吸気に時間をかける。
2: 両上肢を挙上して呼吸を促通させる。
3: 動作中に息こらえをして換気量を増大する。
4: ろうそく吹きによって肺胞内の空気を効率的に吐く。
5: 作業中は胸式呼吸パターンが維持できるようにする。
心筋梗塞患者の急性期リハビリテーションで正しいのはどれか。
1: 寒冷昇圧テストを行う。
2: 等尺性収縮運動を行う。
3: ギャッチアップ座位から開始する。
4: 心拍数100/分以上では運動を中止する。
5: 排便訓練は差し込み便器で行う。
肺機能検査とその説明の組合せで正しいのはどれか。
1: 1秒量 ―――――安静呼気の呼出開始から1秒間に呼出した肺気量
2: 残気量―――――安静呼気位に肺内に残存した肺気量
3: 肺活量―――――最大吸気位からゆっくりと最大呼気位まで呼出した肺気量
4: 拘束性換気障害―%肺活量90%未満
5: 閉塞性換気障害―1秒率80%未満
てんかん患者が作業療法中に強直間代発作の重積状態を呈したときの対応として最も優先すべきなのはどれか。
1: 家族に連絡する。
2: 呼吸を確認する。
3: 服薬状況を確認する。
4: 四肢を押さえて固定する。
5: 心電図モニターを装着する。
慢性呼吸不全患者の生活指導で誤っているのはどれか。
1: 腹式呼吸を励行する。
2: 時間あたりの呼吸数を増やす。
3: 1回換気量を増やす。
4: 活動課題は分割して行う。
5: 酸素吸入下で体操する。
78歳の男性。慢性閉塞性肺疾患の急性増悪により人工呼吸器管理中である。意識レベルJCS〈Japan Coma Scale〉Ⅱ-20、体温37.5℃、呼吸数は26回/分、努力性呼吸を認める。二次的合併症の予防目的で行う理学療法で適切でないのはどれか。
1: 呼吸介助
2: 体位排痰法
3: ベッドアップ
4: 関節可動域運動
5: 徒手的抵抗運動
全身持久力トレーニングを主体とした運動療法を中止すべき状態はどれか。
1: 心拍数が100/分以上となる。
2: 収縮期血圧が150 mmHg以上となる。
3: 心拍数が安静時から20/分以上増加する。
4: 拡張期血圧が安静時から20 mmHg以上増加する。
5: 収縮期血圧が安静時から30 mmHg以上増加する。