生理学(その他)の過去問


第54回午前:第61問

遺伝情報伝達で正しいのはどれか。  

1: リボゾームRNAはATP産生に関与する。

2: DNAではアデニンはシトシンと結合している。

3: 核の中のすべてのDNAの塩基配列をゲノムという。

4: DNAから転移RNA〈tRNA〉に塩基配列が転写される。

5: 伝令RNA〈mRNA〉上では2個の塩基の組合せが1つの暗号の単位を形成する。

  • 答え:3
  • 解説:遺伝情報伝達に関する問題で、正しい選択肢は3である。ゲノムは、ある生物の全遺伝情報を指し、ヒトの場合は23本の染色体のDNAに含まれるすべての遺伝情報を指す。
  • リボゾームRNA(rRNA)は、リボゾーム蛋白質とともに、メッセンジャーRNA(mRNA)の翻訳(蛋白合成)に関与する。しかし、ATP産生に関与するのはミトコンドリアであり、rRNAではない。
  • DNAでは、アデニンはチミンと、グアニンはシトシンと結合している。選択肢2は間違いで、アデニンはシトシンではなくチミンと結合している。
  • 正しい選択肢である。ゲノムは、ある生物の全遺伝情報を指し、ヒトの場合は23本の染色体のDNAに含まれるすべての遺伝情報を指す。
  • DNAから塩基配列が転写されるのはメッセンジャーRNA(mRNA)である。転移RNA(tRNA)は、リボゾームにアミノ酸を運搬し、mRNAに結合させてペプチド合成を行う。
  • 伝令RNA(mRNA)上では、3個の塩基の組合せが1つの暗号単位を形成する。蛋白質は20種類のアミノ酸によってできているが、4種類の塩基で20種類のアミノ酸を表現することを考えると、3つの塩基でアミノ酸1つを表現せざるを得ない。選択肢5は間違いで、2個ではなく3個の塩基の組合せが1つの暗号単位を形成する。
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第54回午前:第69問

代謝で誤っているのはどれか。  

1: 呼吸商〈RQ〉は摂取する栄養素によって異なる。

2: 特異動的作用〈SDA〉とは食物摂取後の体温上昇である。

3: 基礎代謝量〈BM〉は同性、同年齢ならば体表面積に比例する。

4: エネルギー代謝率〈RMR〉は基礎代謝量を基準とした運動強度である。

5: 代謝当量〈MET〉は安静臥位時の代謝量を基準とした運動強度である。

第54回午後:第67問

血糖を上昇させる作用のあるホルモンはどれか。  

1: アドレナリン

2: アルドステロン

3: カルシトニン

4: パラトルモン

5: プロラクチン

  • 答え:1
  • 解説:血糖を上昇させる作用のあるホルモンはアドレナリンである。アドレナリンは副腎髄質から分泌され、心機能亢進や血糖上昇作用を持つ。
  • アドレナリンは正解であり、副腎髄質から分泌される。ストレスや運動などの状況で分泌が増加し、心機能亢進や血糖上昇作用を持つ。
  • アルドステロンは間違いである。アルドステロンは副腎皮質から分泌され、ナトリウムの保持やカリウムの排出促進、細胞外溶液の増加、血圧上昇作用を持つが、血糖上昇作用はない。
  • カルシトニンは間違いである。カルシトニンは甲状腺傍ろ胞細胞から分泌され、骨の再吸収抑制や血中カルシウム濃度の低下作用を持つが、血糖上昇作用はない。
  • パラトルモンは間違いである。パラトルモンは上皮小体(副甲状腺)から分泌され、骨の再吸収促進や血中カルシウム濃度の増加、リン濃度の低下作用を持つが、血糖上昇作用はない。
  • プロラクチンは間違いである。プロラクチンは下垂体前葉から分泌され、乳汁分泌や母性行動の刺激作用を持つが、血糖上昇作用はない。
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第53回午前:第64問

抗体を産生するのはどれか。  

1: 好酸球

2: 好中球

3: 好塩基球

4: 形質細胞

5: マクロファージ

  • 答え:4
  • 解説:抗体を産生するのは形質細胞である。形質細胞はB細胞が分化した細胞で、抗体を産生する役割を持っている。
  • 好酸球は抗体を産生する細胞ではなく、寄生虫に対する免疫機能やアレルギーによる炎症に関与する細胞である。
  • 好中球は抗体を産生する細胞ではなく、体内に侵入した細菌などの異物を取り込み消化する食細胞である。
  • 好塩基球は抗体を産生する細胞ではなく、免疫監視や傷口の修復を行うほか、ヒスタミンなどを放出してアレルギー反応の開始にも関与する細胞である。
  • 形質細胞は正解であり、B細胞が分化した細胞で抗体を産生する役割を持っている。
  • マクロファージは抗体を産生する細胞ではなく、体内に侵入した異物の貪食作用をもち、さらに貪食した抗原の情報を免疫系に伝える抗原提示機能を有する細胞である。
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第53回午前:第67問

副甲状腺ホルモンで正しいのはどれか。  

1: 骨吸収を促進する。

2: 好酸性細胞で分泌される。

3: リンの再吸収を促進する。

4: 重炭酸イオンの再吸収を促進する。

5: 遠位尿細管でのカルシウム再吸収を抑制する。

  • 答え:1
  • 解説:副甲状腺ホルモンは、血中カルシウム濃度を調節するために働くホルモンで、骨吸収を促進して血漿カルシウム濃度を高める作用があります。
  • 選択肢1は正しいです。副甲状腺ホルモンは骨吸収を促進し、血漿カルシウム濃度を高めることでカルシウムの恒常性を維持します。
  • 選択肢2は間違いです。副甲状腺ホルモンは副甲状腺主細胞から分泌される。好酸性細胞は副甲状腺ホルモンを分泌しなくなった老化した主細胞とされています。
  • 選択肢3は間違いです。副甲状腺ホルモンはリンの再吸収を抑制し、リン濃度を低下させる作用があります。
  • 選択肢4は間違いです。副甲状腺ホルモンは重炭酸イオンの再吸収を抑制し、アシドーシスを引き起こすことがあります。
  • 選択肢5は間違いです。副甲状腺ホルモンは遠位尿細管とHenle係蹄上行脚でカルシウム再吸収を促進する作用があります。
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第53回午後:第67問

ホルモン分泌について正しいのはどれか。  

1: プロラクチンは乳腺から分泌される。

2: 卵胞刺激ホルモンは視床下部から分泌される。

3: エストロゲンは下垂体ホルモン分泌を促進する。

4: 黄体化ホルモンはプロゲステロンの分泌を促進する。

5: 性腺刺激ホルモン放出ホルモンは下垂体から分泌される。

  • 答え:4
  • 解説:この問題では、ホルモン分泌に関する正しい情報を選択する必要があります。正しい選択肢は4で、黄体化ホルモンはプロゲステロンの分泌を促進するという事実について述べています。
  • 選択肢1は間違いです。プロラクチンは乳腺からではなく、脳下垂体前葉から分泌されます。プロラクチンは乳汁分泌と母性行動を刺激する役割があります。
  • 選択肢2は間違いです。卵胞刺激ホルモンは視床下部ではなく、脳下垂体前葉から分泌されます。卵胞刺激ホルモンは女性では卵胞の発育を刺激し、男性では精子形成を刺激する役割があります。
  • 選択肢3は間違いです。エストロゲンは下垂体ホルモン分泌を促進するのではなく、卵巣から分泌され、生殖腺や乳腺などの発育や第二次性徴の発現を促進する役割があります。
  • 選択肢4は正しいです。黄体化ホルモンは下垂体前葉から分泌され、女性では排卵の誘起と卵胞の黄体化を促進し、男性ではアンドロゲンの分泌を促進する役割があります。黄体化ホルモンはプロゲステロンの分泌を促進することで、これらの機能を果たします。
  • 選択肢5は間違いです。性腺刺激ホルモン放出ホルモンは下垂体ではなく、視床下部から分泌されます。性腺刺激ホルモン放出ホルモンは卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモンを下垂体前葉から分泌させる役割があります。
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第52回午後:第68問

分娩後の乳汁分泌に作用するホルモンはどれか。  

1: ドパミン

2: エストロゲン

3: プロラクチン

4: プロゲステロン

5: ゴナドトロピン

第52回午前:第59問

同一の臓器から分泌されるホルモンの組合せで誤っているのはどれか。  

1: アルドステロン―――――コルチゾール

2: インスリン―――――――グルカゴン

3: エリスロポエチン――――レニン

4: オキシトシン――――――バソプレシン

5: カルシトニン――――――パラトルモン

第52回午前:第61問

細胞膜電位について誤っているのはどれか。  

1: 静止膜電位は負の値である。

2: 活動電位は全か無の法則に従う。

3: 活動電位の発火直後には不応期が存在する。

4: 脱分極で極性が正の部分をオーバーシュートという。

5: カリウムイオンは脱分極のときに細胞外から細胞内に移動する。

第52回午前:第65問

血液凝固因子はどれか。  

1: アルブミン

2: トロンビン

3: ヘモグロビン

4: プラスミノゲン

5: エリスロポエチン

第52回午前:第68問

老化に伴う生理機能の変化で正しいのはどれか。  

1: 血管抵抗は低下する。

2: 残気量は減少する。

3: 心拍出量は増加する。

4: 肺活量は増加する。

5: 予備呼気量は減少する。

第51回午前:第61問

破骨細胞について正しいのはどれか。  

1: 骨小腔に存在する。

2: 骨芽細胞を破壊する。

3: 不動で活性が低下する。

4: 巨大な多核細胞である。

5: プロテオグリカンを合成する。

第51回午前:第64問

運動時の変化について正しいのはどれか。  

1: 脳の血流量が増加する。

2: 皮膚血流量が減少する。

3: 内臓血管の拡張が起こる。

4: 骨格筋の血管収縮が起こる。

5: 心臓への静脈還流量が増加する。

第51回午前:第67問

体温について正しいのはどれか。  

1: 甲状腺ホルモンは熱産生を減少させる。

2: 末梢血管収縮で熱放散が低下する。

3: 体温調整中枢は小脳にある。

4: 食物摂取により低下する。

5: 夜間睡眠時に上昇する。

第51回午前:第68問

排卵を誘発するのはどれか。  

1: 黄体ホルモン上昇

2: オキシトシン上昇

3: 卵巣ホルモン低下

4: 黄体形成ホルモン上昇

5: 卵胞刺激ホルモン低下

第51回午後:第65問

副交感神経の作用はどれか。  

1: 瞳孔散大

2: 発汗促進

3: 心拍数減少

4: 気管支の拡張

5: 消化液の分泌抑制

第51回午後:第68問

高齢者にみられる変化で正しいのはどれか。  

1: 骨吸収は停止する。

2: 残気量は減少する。

3: 収縮期血圧は下降する。

4: 水晶体は蛋白変性する。

5: 皮膚の痛み閾値は低下する。

第50回午前:第68問

内分泌器官と分泌されるホルモンの組合せで誤っているのはどれか。  

1: 松果体 - カルシトニン

2: 視床下部 - ソマトスタチン

3: 副腎皮質 - コルチゾール

4: 下垂体前葉 - 成長ホルモン

5: 下垂体後葉 - バソプレシン

第50回午後:第62問

静止している人が、動いている乗り物を注視する際にみられる生理的な眼球運動に含まれるのはどれか。  

1: 固視微動

2: 注視眼振

3: 頭位眼振

4: 回転後眼振

5: 視運動性眼振

第50回午後:第63問

副交感神経の作用はどれか。  

1: 気管支の収縮

2: 心拍数の増加

3: 涙液の分泌抑制

4: 膵液の分泌抑制

5: 内肛門括約筋の収縮