立位保持困難な脳卒中片麻痺患者に対する傾斜台を用いた立位保持訓練の目的として適切でないのはどれか。
1: 尖足の予防
2: 覚醒レベルの向上
3: 立位感覚の維持
4: 下肢の骨粗鬆症予防
5: 膝関節伸展筋の痙縮抑制
脳卒中による片麻痺患者に対する両側支柱付短下肢装具で正しいのはどれか。
1: 急性期には適応とならない。
2: 痙縮の強い尖足には適応となる。
3: 重度の感覚障害は適応とならない。
4: 内反防止には内側にTストラップを用いる。
5: クレンザック継手の背屈角度は5°刻みで調整する。
脳卒中の麻痺肢の使用促進を目的とする治療はどれか。
1: SI(Sensory Integration)
2: CI療法(Constraint Induced Movement Therapy)
3: CPM(Continuous Passive Motion)
4: TENS(Transcutaneous Electrical Nerve Stimulation)
5: Frenkel体操
脳卒中片麻痺患者に併発した場合、翌日の歩行訓練を控えるのはどれか。2つ選べ。
1: 心房内血栓
2: 深部静脈血栓
3: 膀胱結石
4: 起立性低血圧
5: てんかん発作
脳卒中患者の嚥下障害について正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 片側性大脳病変では発生しない。
2: 延髄病変で生じやすい。
3: 改訂水飲みテストで評価する。
4: むせなければ安全な嚥下と判断する。
5: 飲み物にとろみをつけるとむせやすい。
脳卒中片麻痺患者に対する短下肢装具において、靴べら型装具に比べ背屈遊動・底屈制限の継手付装具が有利な点はどれか。2つ選べ。
1: 装着しやすい。
2: 坂道を下りやすい。
3: しゃがみ込みがしやすい。
4: 麻痺側遊脚期に振り出しやすい。
5: 麻痺側立脚期の重心の前方移動を妨げない。
CT(①~⑤)を別に示す。片麻痺を呈する可能性が高いのはどれか。2つ選べ。
1: ①
2: ②
3: ③
4: ④
5: ⑤
65歳の男性。脳卒中左片麻痺。発症後3か月経過。Brunnstrom法ステージは上肢、手指、下肢ともにII。左肩関節には1横指の亜脱臼があり、肩手症候群を合併している。座位は不安定で、体幹は患側前方へ傾く。理学療法で適切でないのはどれか。
1: 患側下肢の随意運動の促通
2: 患側片肘立ちからの起き上がり練習
3: 座位での健側上肢体重支持の練習
4: 座位で両側への重心移動練習
5: 長下肢装具を用いた平行棒内立位練習
70歳の女性。脳梗塞による右片麻痺。発症後5か月経過。Brunnstrom法ステージは上肢、手指、下肢ともにIII。AFOとT字杖とで屋内歩行が自立した。ADL指導で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 自宅室内ではAFOを使用しない。
2: 浴槽への出入りは座位移動で行う。
3: セーターは座位で着脱する。
4: ズボンは立位で着脱する。
5: 洗顔は立位で行う。
SIAS(Stroke Impairment Assessment Set)で正しいのはどれか。
1: 関節可動域は評価しない。
2: 意識障害の評価を含む。
3: 麻痺側のみ評価する。
4: 1評価1課題を原則とする。
5: 合計得点は最大で100点となる。
機能肢位(良肢位)について適切でないのはどれか。
1: 生活習慣によって幅がある。
2: 術後の固定肢位として利用される。
3: 目安となる角度は関節ごとに異なる。
4: 能力低下を最小限にできる。
5: 手指では軽くボールを握る肢位となる。
脳卒中片麻痺患者が入浴する際の指導の組合せで適切でないのはどれか。
1: 非麻痺側上肢の洗体-吸盤つきブラシを使用する。
2: シャワーの使用-非麻痺側で水温を確認する。
3: タオル絞り-蛇口に巻きつけねじる。
4: 浴槽内への移動-麻痺側下肢から浴槽に入る。
5: 浴槽内での座位保持-滑り止めテープを使用する。
前交通動脈瘤破裂によるくも膜下出血で生じやすいのはどれか。2つ選べ。
1: 錐体路徴候
2: 小脳性失調
3: 記銘力障害
4: 観念運動失行
5: 自発性低下
脳血管障害に伴いやすい症状と治療の組合せで適切でないのはどれか。
1: 痙縮 - リラクセーション
2: 肩手症候群 - 星状神経節ブロック
3: 肩関節亜脱臼 - アームスリングの装着
4: 反張膝 - 下腿三頭筋の筋力増強
5: 尖足拘縮 - アキレス腱延長術
脳血管障害による片麻痺患者の理学療法で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 下肢装具は立ち上がりが自立してから用いる。
2: 歩行時の膝折れに膝軽度屈曲位で体重負荷を行う。
3: 座位バランスが完成してから立位訓練を開始する。
4: 痙縮筋の緊張抑制の目的で持続伸張法を行う。
5: 麻痺筋に対しては筋力増強訓練を行わない。
75歳の女性。1か月前に脳梗塞右片麻痺を発症した。ブルンストローム法ステージは上肢II・手指II・下肢III。現在のADLは次のとおりである。整容は自立。食事、着替え、車椅子・ベッド間の移乗、トイレ動作、歩行は部分介助。排便、排尿とも失禁はない。階段昇降と入浴は全介助である。Barthel indexは何点か。
1: 15点
2: 30点
3: 45点
4: 60点
5: 75点
65歳の男性。意識が消失し緊急入院となった。発症後2日目においても意識障害は重度である。MRI拡散強調画像(別冊No.2A、B)を別に示す。この時点で行う管理で誤っているのはどれか。
1: 座位耐久性訓練
2: 肩関節の可動域訓練
3: 2時間毎の体位変換
4: 下腿三頭筋のストレッチ
5: 下腿に弾性ストッキング装着
65歳の男性。意識が消失し緊急入院となった。発症後2日目においても意識障害は重度である。MRI拡散強調画像(別冊No.2A、B)を別に示す。その後、意識状態が改善した。歩行が困難であるにもかかわらず、ひとりでベッドから立ち上がろうとする。この患者に認められる可能性が高い症状はどれか。
1: 右手は自由に動かせるが、ジャンケンのチョキが模倣できない。
2: 5つの物品の中から指示した物を選択できない。
3: 「左手足は動きますか」と聞くと「はい」と答える。
4: 指示に対して右手足をほとんど動かせない。
5: 眼鏡を見て「めがね」と呼称できない。
72歳の男性。脳梗塞による左片麻痺。発症後3週。平行棒内立位訓練で図のような姿勢を呈する。この症状を改善するための理学療法で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 歩隔を広くして支持基底面を大きくさせる。
2: 右手で平行棒を引っ張るよう指示する。
3: 理学療法士が骨盤を左側から健側方向に押す。
4: 前方に鏡を置いて不良姿勢を認識させる。
5: レイミステ現象を利用して臥位で患側の股関節内転筋を強化する。
65歳の男性。脳梗塞による左片麻痺。発症後3か月。1か月前から平行棒内で歩行練習を行っている。現在の歩行パターンを図に示した。この症例の一歩行周期における二重支持期の時間で正しいのはどれか。ただし、図の数値は経過時間を示す。
1: 0.6秒
2: 1.0秒
3: 1.6秒
4: 2.0秒
5: 2.7秒