第9回午後の過去問


国試第9回午後:第1問

正しいのはどれか。

a: 電荷に働く力はその場所の電界の2乗に比例する。

b: 電界とはその場所に置かれた電子の受ける力をいう。

c: 電界の単位はV/mである。

d: 1Cの電荷を移動させるのに1Jのエネルギーが必要であるとき、その電位差を1Vという。

e: 電気力線は等電位面と常に平行である。

1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

国試第9回午後:第2問

図のように正方形の頂点A、B、C、Dに電荷$Q_A$、$Q_B$、$Q_C$、$Q_D$がある。正しいのはどれか。

9PM2-0

1: $Q_A$は対角線ACの方向に力を受ける。

2: $Q_A$の受ける力は零である。

3: $Q_B$は辺BCの方向に力を受ける。

4: $Q_B$の受ける力は零である。

5: $Q_A$の受ける力の方向と$Q_B$の受ける力の方向とは同じである。

国試第9回午後:第3問

図のように誘電体を挟んだ平行平板導体に電圧を加えた。正しいのはどれか。

9PM3-0

a: 平行導体板間の静電容量は100μFである。

b: 誘電体中に分極が生じる。

c: 誘電体を取り除くと静電容量は1/5になる。

d: 誘電体中の電界の強さは1000V/mである。

e: 誘電体を取り除いたときの電界の強さは500V/mである。

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第4問

1μFの平行平板コンデンサについて正しいのはどれか。

1: 極板面積を2倍にすると容量が4μFになる。

2: 極板間距離を2倍にすると容量が2μFになる。

3: 100V、50Hzの交流電源に接続すると約3.1mAの電流が流れる。

4: 正弦波交流電圧をかけると、流れる電流の位相は電圧に対して90°進む。

5: 正弦波交流電圧をかけて、周波数を2倍にすると流れる電流は4倍になる。

国試第9回午後:第5問

正しいのはどれか。

a: 直線電流の周りには電流が時間的変化をするときだけ磁力線が生じる。

b: 円形コイルに電流を流すとコイル面内ではコイル面と垂直方向に磁界が発生する。

c: 直線電流がつくる磁界の大きさは距離に反比例する。

d: 磁界中で運動する電荷は運動速度に反比例する力を受ける。

e: 2本の平行導線に同方向に電流が流れていると両者の間に反発力が働く。

1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

国試第9回午後:第6問

図に示すソレノイド(a≪l)について正しいのはどれか。

9PM6-0

a: 内部の磁界の強さは長さlに反比例する。

b: 電流Iを2倍にすると磁界の強さは4倍になる。

c: 直径aを2倍にすると磁界の強さは2倍になる。

d: 内部はほぼ均一磁界である。

e: 同じ長さで巻数Nを2倍にすると磁束密度は2倍になる。

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第7問

シールドについて正しいのはどれか。

1: 磁力線を遮断するに誘電体が適している。

2: 真空は電気力線を遮断する。

3: 静電界をシールドするには誘電率の小さい材料が適している。

4: 電波をシールドするには導電率の大きい材料が適している。

5: 透磁率の小さい材料は磁気シールドに適している。

国試第9回午後:第8問

図のように一様磁界中でコイルが回転し、コイル端子が外部と接続可能となっている装置がある。正しいのはどれか。

9PM8-0

a: 外力によってコイルを連続回転させると、端子間に直流電圧が発生する。

b: 外力によってコイルを連続回転させると、端子間に交流電圧が発生する。

c: 外力を加えないで端子Fに電池を接続すると、コイル面が磁界と垂直になって静止する。

d: 外力を加えないで端子間に電池を接続すると、コイル面が磁界と平行になって静止する。

e: 外力を加えないで端子間に電池を接続すると、コイルが連続回転する。

1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

国試第9回午後:第9問

一次電池について正しいのはどれか。

1: 保存温度は高いほどよい。

2: 電池を直列接続すると個々の内部抵抗が変わる。

3: 消耗したら充電するとよい。

4: 消耗すると内部抵抗が高くなる。

5: 消耗状態の電圧チェックは無負荷で行う。

国試第9回午後:第10問

図に示す抵抗回路の合成抵抗として正しいのはどれか。

9PM10-0

1: 1/3Ω

2: 1Ω

3: 2Ω

4: 5Ω

5: 9Ω

国試第9回午後:第11問

図に示す回路において時刻t=0でスイッチSを閉じたとき、コイルを流れる電流i(t)の最終値はいくらか。

9PM11-0

1: 1mA

2: 10mA

3: 100mA

4: 1A

5: 10A

国試第9回午後:第12問

図のようなインダクダンスL〔H〕、キャパシタンスC〔F〕、抵抗R〔Ω〕の並列回路について正しいのはどれか。

9PM12-0

1: 十分高い周波数ではLのみで近似できる。

2: 十分低い周波数ではCのみで近似できる。

3: 共振周波数でのインピーダンスはR〔Ω〕である。

4: アドミタンスの絶対値の最大は1/R〔S〕である。

5: 直流での抵抗はR〔Ω〕である。

国試第9回午後:第13問

図に示す回路において交流電源の周波数が極めて高い場合、いずれの等価回路が近似的に正しいか。

9PM13-0

国試第9回午後:第14問

図に示す回路における電流または電圧の周波数特性で正しいのはどれか。ただし、I、VR、VCおよびVはそれそれ電流または電圧の大きさを示す。

9PM14-0

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第15問

図に示す増幅器の利得はいくらか。ただし、log102=0.3とする。

9PM15-0

1: -66dB

2: -26dB

3: 14dB

4: 40dB

5: 66dB

国試第9回午後:第16問

同相除去比(CMRR)が十分大きい差動増幅回路について正しいのはどれか。

a: 出力は入力信号の差に比例する。

b: 同相で入る雑音は出力に表れない。

c: 電源電圧の変動は出力に表れない。

d: 同相利得と差動利得との比をスルーレートという。

e: 出力インピーダンスは高い方がよい。

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第17問

演算増幅器について正しいのはどれか。

a: 正帰環をかけることにより安定度を改善できる。

b: 負帰環をかけることにより周波数特性を改善できる。

c: コンデンサと抵抗とを組み合わせてフィルタを構成できる。

d: 直流信号は増幅できない。

e: 信号の電力増幅はできない。

1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

国試第9回午後:第18問

帰環型発振回路について正しいのはどれか。

1: 増幅回路、帰環回路のいずれかに特定の周波数特性をもつ必要がある。

2: RC型発振回路は超短波の発振に適する。

3: 発振を持続させるためには、増幅度Aと帰還率βとの積が、Aβ<1となる条件が必要である。

4: LC型発振回路は共振回路のQが小さい程安定である。

5: 高精度の水晶発振回路は温度補償の必要がない。

国試第9回午後:第19問

磁気センサはどれか。

1: サイリスタ

2: ホール素子

3: バリスタ

4: 差動トランス

5: ISFET

国試第9回午後:第20問

通信を行うときの変復調方式について正しいのはどれか。

a: AM変調は信号波によって搬送波の振幅を変化させる。

b: PM変調は信号波によって搬送波の位相を変化させる。

c: AM波の復調には位相同期ループ(PLL)が適する。

d: FM波の後調にはロックイン・アンプが適する。

e: 直線検波は二乗検波よりも出力波形のひずみが少ない。

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第21問

信号を伝送するときの変調方式について誤っているのはどれか。

1: 耐雑音特性が強く要求されるときにはPCM(パルス符号変調)が使われる。

2: FMはAMより耐雑音特性は悪いが周波数帯域を広く使わなくて済む利点がある。

3: PWM(パルス幅変調)は振幅の変化を生じさせる雑音に強い性質がある。

4: パルス変調においては信号のサンプリングに関する標本化定理を満足しなければならない。

5: FM‐FMあるいはPWM‐FMなどの多重変調方式も用いられる。

国試第9回午後:第22問

統計解析でないのはどれか。

1: 平均

2: 分散

3: 微分

4: 回帰

5: 相関

国試第9回午後:第23問

測定値が1503Vで誤差が10V程度と考えられる場合の有効数字として正しい表現はどれか。

1: 1500

2: $15×10^2$

3: $1.5×10^3$

4: $1.50×10^3$

5: $0.15×10^4$

国試第9回午後:第24問

関係のある組合せはどれか。

a: エントロピー ――――――――-- 誤り検出方式

b: モデム ――――――――――― 混信

c: 多重化 ――――――――――― ネットワーク

d: 雑音 ―――――――――――― フィルタ

e: パリティチェック ―――――---― 伝送誤り

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第25問

生起確率0.5の情報量について正しいのはどれか。

1: 0.2ビット

2: 0.25ビット

3: 0.5ビット

4: 1ビット

5: 2ビット

国試第9回午後:第26問

図の信号をサンプリングし、ディジタル処理をするとき、  サンプリング周波数の下限はいくらか。

9PM26-0

1: 20Hz

2: 40Hz

3: 100Hz

4: 200Hz

5: 400Hz

国試第9回午後:第27問

分解能10ビットのA-D変換器について正しいのはどれか。

1: 1024の量子化レベルに対応するディジタル出カが得られる。

2: 10レベルに量子化されたディジタル出カが得られる。

3: 10レベルのアナログ信号をディジダル信号に変換する。

4: 10ビットのディジタル信号をアナログ信号に変換する。

5: 1010レベルのアナログ信号をディジダル信号に変換する。

国試第9回午後:第28問

正しいのはどれか。

a: 2進法の1001は10進法の9を表す。

b: 入カがX=0、Y=1のNOR回路の出力は1である。

c: 入カがX=1、Y=0のNAND回路の出力は0である。

d: 入カがX=0、Y=0のXOR(ExclusiveOR)回路の出力は1である。

e: 入カがX=1、Y=1のXOR回路の出力は0である。

1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

国試第9回午後:第29問

論理演算で正しいのはどれか。$\left(\overline{X+Y}\right)\bullet\left(\overline{X\bullet{Y}}\right)=$

1: $X\bullet\overline{Y}$

2: $\overline{X}\bullet{Y}$

3: $\overline{X}\bullet\overline{Y}$

4: $X\bullet{Y}$

5: $\overline{X}+\overline{Y}$

国試第9回午後:第30問

コンピュータについて正しいのはどれか。

a: ネットワークの回線容量の単位はMIPSである。

b: 一台のコンピュータを複数の利用者が時分割で使用するシステムをTSSという。

c: 作成されたプログラムの何らかの不具合を取り除く作業をデバッグという。

d: 一括してデーダ処理を行う方式をバッチ処理という。

e: ワークステーションはネットワーク用の端末や専用の処理装置を結ぶ中継点である。

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第31問

コンピュータについて正しいのはどれか。

1: いわゆるパソコンは入力装置をもたない。

2: フロッピーディスクは主記憶装置の一種である。

3: ハードディスクは中央処理装置(CPU)として用いられる。

4: 大型計算機は補助記憶装置をもたないのが普通である。

5: 液晶ディスプレイは出力装置として用いられる。

国試第9回午後:第32問

コンピュータの記憶装置について正しいのはどれか。

a: 中央処理装置は演算装置とROMとからなる。

b: 外部記憶装置はCPUで実行される入カデータと出カデータとを一時的に保存する。

c: 主記憶装置には一般にアクセスタイムの短いものが利用される。

d: 外部記憶装置には磁気ディスクや光ディスクが多く用いられる。

e: 主記憶装置には一般に光メモリが使用される。

1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

国試第9回午後:第33問

正しいのはどれか。

a: アナログ信号をディジタル計算機に入カするにはD-A変換器が必要である。

b: 入カ信号のもつ最高周波数の2倍以上の周波数でサンプリングしないと原波形を再現できない。

c: ROMは読出し専用メモリである。

d: 磁気メモリは半導体メモリより高速である。

e: DRAM電源を切っても記憶されている情報は残る。

1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

国試第9回午後:第34問

正しい組合せはどれか。

a: FORTRAN ――---------― 入門者向け汎用インタプリタ言語

b: BASIC ―――――――---- 共通事務用言語

c: COBOL ―――――――-- 科学技術計算用言語

d: LIPS ――――――――--- 人工知能用言語

e: MUMPS ―――――――-- 医療情報処理用言語

1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

国試第9回午後:第35問

正しいのはどれか。

a: インタプリタはプログラム実行以前に機械語へ変換する。

b: コンパイラはプログラム実行中にも機械語へ変換する。

c: インタプリタはBASICなどの対話型言語に多く用いられる。

d: コンパイラは高級言語を機械語に翻訳する。

e: コンパイラはCOBOLなどの対話型言語に多く用いられる。

1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

国試第9回午後:第36問

吸入気酸素濃度が患者の換気に影響されにくい酸素療法装置はどれか。

a: 鼻カニューレ

b: 酸素マスク(プラスチックマスク)

c: ベンチュリーマスク

d: 麻酔用マスクと麻酔回路

e: 経鼻カテーテル

1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

国試第9回午後:第37問

気道の給湿療法について正しいのはどれか。

a: 加温型加湿器では気道熱傷に注意する。

b: ネブライザでは過剰加湿に注意する。

c: 口元で吸入気温度22°Cになっていればよい。

d: 加温型加湿器では細菌汚染が起こりにくい。

e: 人工鼻では呼吸回路内結露がない。

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第38問

人工呼吸の開始基準で誤っているのはどれか。

a: 動脈血酸素分圧 :90mmHg以下

b: 呼吸数 :40回/分以上

c: 肺活量 :15ml/kg以下

d: 1秒量 :10ml/kg以下

e: 吸気カ :45cmH2O以下

1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

国試第9回午後:第39問

人工呼吸下の患者の動脈血二酸化炭素分圧を下げるために行う設定条件の変更および操作で正しいのはどれか。

a: 換気回数を増やす。

b: 吸気終末休止(EIP)を15%から10%にする。

c: 吸気相:呼気相を1:2から1:3にする。

d: 呼吸回路の死腔を滅らす。

e: 一回換気量を増やす。

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第40問

人工呼吸下の患者の最高気道内圧に影響を与えるのはどれか。

a: 肺・胸郭コンプライアンス

b: 呼吸回路の機械的死腔

c: 吸気終末休止(EIP)

d: 吸気流速

e: 気管チューブの内径

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第41問

人工呼吸開始後回路内圧の持続的上昇があった。点検すべき項目はどれか。

a: 高圧ガスの供袷圧

b: 呼吸回路の閉塞

c: 一回換気量

d: 気管チューブの閉塞

e: 吸気相:呼気相

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第42問

Inversed Ratio Ventilation (IRV)について正しいのはどれか。

a: 平均気道内圧は低下する。

b: 吸気相:呼気相を1:2にしたものである。

c: 呼気終末陽圧(PEEP)に反応しにくい低酸素血症に適応がある。

d: 肺コンプライアンスの低下に適応がある。

e: 慢性肺気腫に適応がある。

1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

国試第9回午後:第43問

人工呼吸下でファイティングの原因にならないのはどれか。

a: 輸液

b: 低二酸化炭素血症

c: 分泌物貯留

d: 鎮静不十分

e: 低酸素血症

1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

国試第9回午後:第44問

パルスオキシメーターについて正しいのはどれか。

a: 動脈血酸素飽和度を連続的に測定できる。

b: 拍動がないときは測定できない。

c: カルボキシヘモグロビンの存在下でも正確な測定ができる。

d: 測定値は動脈血酸素分圧に比例して変化する。

e: メチレンブルーの静注は測定値に影響を与える。

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第45問

血液ガス測定について誤っているのはどれか。

a: 重炭酸イオン濃度を直接測定している。

b: 酸素分圧は酸素によって生じる電流の変化を利用して測定する。

c: 二酸化炭素分圧はCO2によるpHの変化を利用して測定する。

d: 酸素電極にはポリプロピレン膜が用いられる。

e: CO2電極は直接、血液サンプルと接する構造になっている。

1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

国試第9回午後:第46問

吸着型酸素濃縮器について正しいのはどれか。

a: 加湿器は必要ない。

b: 高濃度酸素(90%以上)が得られる。

c: 空気中のアルゴンも濃縮される。

d: 膜型に比べて騒音が大きい。

e: 吸着剤は酸素を吸着する。

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第47問

人工心肺使用中の状態として適切でないのはどれか。

a: 血液流量4L/分でリザーバ液面レベルは500mlになっている。

b: 灌流血圧は70mmHgになっている。

c: 回路内圧は400mmHgになっている。

d: 加温装置で復温時の循環水温度は45°Cである。

e: 開心操作中は心電図がフラットになっている。

1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

国試第9回午後:第48問

人工心肺運転中の生体側のモニタリング項目はどれか。

a: 動脈側送血圧

b: 中心静脈圧

c: 尿量

d: 送血温度

e: 吸引静脈血酸素飽和度

1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

国試第9回午後:第49問

体外循環のときの血液成分の変化について正しいのはどれか。

a: 血液を空気と一緒に吸引すると溶血が防止される。

b: 血液が人工材料に触れると血栓が形成される。

c: 送血カニューレが細いと血液成分の損傷が大きい。

d: 低体温によって血液の粘性は低下する。

e: 血液加温水と血液温の温度差を15°C以上にすると血液の変化が防止できる。

1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

国試第9回午後:第50問

人工心肺を用いた体外循環時の血液灌流量について正しいのはどれか。

1: 術前の心拍出量より多めの血液量を灌流する。

2: 常温下での適正灌流量は体表面積から求められる。

3: 低体温時には常温時より灌流量を多くする。

4: 末梢血管抵抗は血液灌流量と関係がない。

5: 環流静脈血の酸素飽和度を50%以下に保つ。

国試第9回午後:第51問

人工肺について誤っている組合せはどれか。

1: ポリプロピレン膜 ――――--― 疎水性

2: シリコーン膜 ―――――――- 親水性

3: 気泡型人工肺 ――――――― 除泡

4: 多孔質膜 ――――――――― 血液漏出

5: 固形型膜 ――――――――― ガス拡散

国試第9回午後:第52問

体外循環中、空気塞栓が発生した。多量の空気の入り込む部位として考えられるのはどれか。

a: 貯血槽

b: 左心ベント挿入部

c: 脱血回路

d: 気管チューブ

e: 熱交換器

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第53問

人工心肺装置を用いた体外循環中に空気塞栓が発生した。 送血停止の後に行うべき処置として正しいのはどれか。

1: トレンデレンブルグ体位にして低温で上大静脈送血を行う。

2: ファウラー体位にして低温で大動脈送血を行う。

3: トレンデレンブルグ体位にして高温で大動脈送血を行う。

4: ファウラー体位にして高温で上大静脈送血を行う。

5: 仰臥位にして低温で大動脈送血を行う。

国試第9回午後:第54問

人工心肺装置のローラポンプの圧閉度(オクルージョン)調整は、JIS T 1603「人工心肺用電動式血液ポンプ」に従い図に示す装置を用いて行われるが、落差hは何mか。

9PM54-0

1: 0.2

2: 0.5

3: 1

4: 2

5: 4

国試第9回午後:第55問

体外循環中の血液希釈について誤っているのはどれか。

1: 使用する血液量の節減に役立つ。

2: 血液の酸素運搬能は低下する。

3: 末梢血液循環を円滑にする。

4: 常温下ではへマトクリット値を20~25%にする。

5: 血液粘度を上昇させる。

国試第9回午後:第56問

大動脈バルーンパンピング(IABP)について正しいのはどれか。

a: 心臓の拡張期にバルーンを縮小させる。

b: 動脈圧波形をトリガーにしてバルーン作動はできない。

c: 心筋に対する後負荷が軽減される。

d: 心筋への酸素供袷が増加する。

e: 拡張期動脈圧の上昇がみられる。

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第57問

透析膜について正しいのはどれか。

a: 再生セルロース膜は疎水性膜である。

b: セルロースアセテート膜は再生セルロースにアセチル基が付いた膜である。

c: ポリアクリロニトリル膜は共重合体膜の一つである。

d: ポリメチルメタクリレート膜は合成高分子膜の一つである。

e: ポリスルホン膜は均相構造をもつ。

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第58問

中空糸型ダイアライザの仕様として適切でないのはどれか。

1: 中空糸内径 :200μm

2: 中空糸有効長 :18cm

3: 中空糸本数 :12000本

4: 血液充填量 :120ml

5: 有効膜面積 :10.0m2

国試第9回午後:第59問

透析液供給装置の機能として正しいのはどれか。

a: 送液

b: 加温

c: 濃縮

d: 生成

e: 混合

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第60問

血液透析実施中、常時監視すべき項目はどれか。

a: 血液側回路内圧

b: 尿素クリアランス

c: 血清エンドトキシン濃度

d: 気泡混入

e: 漏血

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第61問

血液透析液中のアルカリ化剤として用いられるのはどれか。

a: 乳酸塩

b: クエン酸塩

c: 酢酸塩

d: 重炭酸塩

e: シュウ(蓚)酸塩

1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

国試第9回午後:第62問

ヘパリンの抗凝固作用に拮抗する物質はどれか。

1: クエン酸

2: ビタミンC

3: ビタミンK

4: プロタミン

5: プロスタグランジン

国試第9回午後:第63問

維持透析患者の病態生理で正しい組合せはどれか。

a: 低カルシウム ―――――---上皮小体(副甲状腺)機能亢進

b: 水分過剰 ―――――――- うっ血性心不全

c: レニン分泌過剰 ――――- 血圧低下

d: 酢酸不耐症 ―――――― 血圧上昇

e: アルミニウム ―――――-- 骨軟化症

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第64問

慢性腎不全で維持透析を受けている患者の1日あたりの食事摂取量で適切なのはどれか。

a: 蛋白質 :0.5g/kg体重

b: リン :1000mg

c: カリウム :1500mg

d: 食塩 :3~7g

e: カロリー :15kcal/kg体重

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第65問

標準的な連続的腹膜透析(CAPD)について正しいのはどれか。

a: アルカリ化剤として乳酸塩が用いられる。

b: 浸透圧調節物質としてグルコースが用いられる。

c: 透析液パッグ交換時に滅菌(殺菌)システムが用いられる。

d: 抗凝固剤としてへパリンが用いられる。

e: アクセスとして内シャントが用いられる。

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第66問

透析液を用いない血液浄化法はどれか。

a: 連続的血液濾過

b: 血液透析濾過

c: 間欠的腹膜透析

d: 血漿交換

e: 直接血液灌流

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第67問

高気圧酸素治療について正しいのはどれか。

a: へモグロビンと酸素との結合の程度はへンリーの法則に従う。

b: 第1種装置では酸素加圧は認められていない。

c: 患者の着衣として合成繊維製品は避ける。

d: 減圧は毎分0.8kg/cm2以下の速度で行う。

e: 第2種装置内では血圧測定用トランスデューザの使用は認められていない。

1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

国試第9回午後:第68問

高気圧酸素治療の適応疾患はどれか。

a: 一酸化炭素中毒症

b: イレウス

c: 空気塞栓

d: 胃潰瘍

e: 高血圧

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第69問

ニュートンの運動の法則はどれか。

a: 作用と反作用とは同じ作用線上にあり、その大きさは等しく方向は互いに反対である。

b: 地球上の全ての物体には重力加速度が作用する。

c: 物体に働く2つの力で大きさが等しく平行で向きが異なるのは、物体に回転を与える偶力である。

d: 物体に外部から力が働けば加速度を生じその大きさは力の大きさに比例し、方向は力の方向に一致する。

e: 外部から力が働かない限り物体は静止または等速直線運動を続ける。

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第70問

正しいのはどれか。

a: 等速円運動をしている物体には接線力が作用している。

b: 角速度とは単位時間当たりに回転する角度のことである。

c: 物体を回転させようとする働きのことをモーメントという。

d: モーメントは力と長さとの積で表される。

e: モーメントは慣性モーメントと角速度との積に等しい。

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第71問

正しいのはどれか。

a: 外力により物体内部に生じる単位面積当たりの力を応力という。

b: 外力により生じた長さの変化量を変形前の長さで割った値をひずみという。

c: 太さが一様な丸棒にかかる応力をその結果生じるひずみで割った値をポアソン比という。

d: 弾性係数は単位の応力を与えるひずみである。

e: 切り欠けのある材料が外力に対して破壊しやすいのは応力集中を生じるためである。

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第72問

一定の応力を受けた状態で材料が時間の経過とともにゆっくりとひずみを増す現象はどれか。

1: 弾性変形

2: 塑性変形

3: 延性変形

4: 粘性変形

5: クリープ

国試第9回午後:第73問

ニュートン流体について正しいのはどれか。

a: 粘性率μはずり速度に依存しない。

b: 乱流や非定常流にはならない。

c: 流れの状熊はレイノルズ数に依存しない。

d: 流れても力学的エネルギーは消費されない。

e: 流れる際に流体内部にずり応力を生じる。

1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

国試第9回午後:第74問

粘性率$1×10^{-3}Pa・s$の粘性流体が内径1cmのまっすぐな円筒管内を流速10cm/sで流れている。これと相似な流れはどれか。ただし、流体の密度はすべて等しいとする。

1: 粘性率$1×10^{-3}Pa・s$,管内径2cm,流速20cm/s

2: 粘性率$1×10^{-3}Pa・s$,管内径0.5cm,流速5cm/s

3: 粘性率$2×10^{-3}Pa・s$,管内径0.5cm,流速10cm/s

4: 粘性率$2×10^{-3}Pa・s$,管内径1cm,流速20cm/s

5: 粘性率$2×10^{-3}Pa・s$,管内径2cm,流速20cm/s

国試第9回午後:第75問

正しいのはどれか。

a: 弾性体中には縦波と横波とが存在し得る。

b: 無限に広い弾性体中の縦波と横波とでは、進行速度は同じである。

c: 一様な弾性体の棒の中を伝わる縦波の進行速度は、ヤング率が小さいほど速い。

d: 弦を伝わる横波の進行速度は、弦を引っ張る張力が弱いほど速い。

e: 同一張力で張られた弦を伝わる横波の進行速度は、弦の線密度が小さいはど速い。

1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

国試第9回午後:第76問

30℃、1気圧の空気中における音速(m/s)として正しいのはどれか。

1: 約250

2: 約350

3: 約450

4: 約850

5: 約1500

国試第9回午後:第77問

熱機関の効率ηを表す正しい式はどれか。ただし、Q1:高熱源からの熱の吸収量、Q2:低熱源への熱の放出量とする。

1: η=Q1/Q2

2: η=Q2/Q1

3: η=(Q1-Q2)/Q1

4: η=(Q1-Q2)/Q2

5: η=Q1/(Q1-Q2)

国試第9回午後:第78問

機械要素について正しいのはどれか。

a: ボルトとナットとの間の摩擦角がリード角より小さいとき、ネジは自然には緩まない。

b: スラスト軸受は荷重を半径方向に受ける軸受である。

c: ころがり軸受は潤滑剤を必要としない。

d: ウォームギアは回転を直角方向に伝達できる。

e: .モジュールとは歯車の歯の大きさを表す量である。

1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

国試第9回午後:第79問

図に示す神経の活動電位波形で各部の呼び方が正しいのはどれか。

9PM79-0

a: A:過分極電位

b: B:オーバーシュート

c: C:脱分極相

d: D:再分極相

e: E:静止膜電位相

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第80問

正しいのはどれか。

a: 1cm2の細胞膜の抵抗は0.5~10kΩである。

b: 細胞内液、外液の抵抗率は20~300kΩ・cmである。

c: 体表筋電図の振幅は1~3Vである。

d: 頭皮脳波の振幅は1~300μVである。

e: 体表心電図の振幅は1~3mVである。

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第81問

生体の電気的特性で誤っているのはどれか。

1: 低周波では誘電率が異常に大きい。

2: 電気定数が周波数に依存して変化することを周波数分散という。

3: α分散は約20GHzで観察される。

4: β分散が観察される周波数は臨床工学で多く用いられる。

5: γ分散は水分子の誘電分散によって生じる。

国試第9回午後:第82問

正しいのはどれか。

a: 遠赤外光は組織をよく透過する。

b: 超音波の組織による減衰は波長が短いほど大きい。

c: エックス線CTの画像はエックス線の吸収係数の像である。

d: ガンマ線は組織で吸収されない。

e: マイクロ波は組織をほとんど透過しない。

1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

国試第9回午後:第83問

放射線障害を受けやすい細胞はどれか。

a: 骨髄細胞

b: 消化管上皮細胞

c: 脳神経細胞

d: 骨細胞

e: 生殖細胞

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第84問

生体の力学的特性を比較して誤っているのはどれか。

a: 動脈のヤング率は腱のそれより大きい。

b: 動脈の最大変形は腱のそれより大きい。

c: 動脈の最大荷重は腱のそれより小さい。

d: 筋肉内の音速は肺内のそれより小さい。

e: 筋肉の音響インピーダンスは肺のそれより小さい。

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第85問

生体組織の超音波特性を表す定数はどれか。

a: 音響インピーダンス

b: 音速

c: 誘電率

d: ヤング率

e: 減衰定数

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

国試第9回午後:第86問

人工臓器とその材料に要求される性質との組合せで適切でないのはどれか。

1: 人工弁 ――――――――― 抗血栓性

2: 人工関節 ―――――――― 耐摩耗性

3: 透析膜 ――――――――― 選択透過性

4: 人工血管 ―――――――― 耐熱性

5: ぺースメーカ ――――――- 耐腐食性

国試第9回午後:第87問

生体材料を植え込んだときに、図のような経時的変化を示すのはどれか。

9PM87-0

1: 癒着

2: 瘢痕

3: 炎症

4: 被包化

5: 肉芽形成

国試第9回午後:第88問

生体材料としての形状記憶合金の特性はどれか。

a: 形状記憶性

b: 抗血栓性

c: 耐摩耗性

d: 耐腐食性

e: 超弾性

1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

国試第9回午後:第89問

医療用カテーテルに用いられる材料はどれか。

a: ポリカーボネート

b: ポリ塩化ビニール

c: シリコーンゴム

d: ポリメチルメタクリル酸

e: ポリスチレン

1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

国試第9回午後:第90問

生体材料の組合せで正しいのはどれか。

a: 形状記憶合金 ――――――――-- SUS316

b: ステンレス ―――――――――--- バイタリウム

c: ハイドロキシアパタイト ―――---― 骨充填剤

d: パイロライトカーボン ―――――― 人工弁

e: 延伸ポリ四フッ化エチレン ―――― 人工血管

1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e