臨床工学技士問題表示
臨床工学技士国家試験
解説
高気圧酸素治療では加圧時に体内の閉鎖腔(中耳・副鼻腔など)の気体がボイルの法則により圧縮され、外界より相対的に陰圧となるため、換気・交通が不十分な腔では内外圧差が生じて気圧外傷(バロトラウマ)が起こる。耳管通気不良では中耳腔が陰圧となり滲出液が貯留して滲出性中耳炎(中耳気圧外傷)や、重症例では鼓膜損傷を来す。副鼻腔の開口部が閉塞していると副鼻腔内が陰圧となり副鼻腔障害(副鼻腔気圧外傷)を生じる。一方、急性動脈ガス塞栓や皮下気腫は主に減圧時に肺胞内ガスが膨張し過膨張・破裂(肺気圧外傷)を介して発生するため、加圧時の合併症とは言い難い。従って加圧時に発症しうるのは滲出性中耳炎、鼓膜損傷、副鼻腔障害である。
選択肢別解説
皮下気腫は肺胞破裂に伴う空気の縦隔・皮下への漏出で、減圧時の肺気圧外傷(過膨張)で起こりやすい。加圧時にはガスは圧縮されるため機序が合致しない。よって加圧時の合併症としては不適切。
急性動脈ガス塞栓(AGE)は主として減圧時に肺胞ガスが膨張し、肺胞破裂から肺静脈〜左心系を介して動脈系へガスが流入して発症する。加圧時はガスが圧縮されるため、この機序は起こりにくい。よって加圧時の合併症としては不適切。
(設問表記は『溶出性中耳炎』だが、医学的には『滲出性中耳炎』が妥当。)加圧時に耳管通気が不十分だと中耳腔が相対的陰圧となり、鼓膜の内方偏位や粘膜の浮腫、滲出液貯留を来す中耳気圧外傷(滲出性中耳炎)を生じる。よって加圧時に発症しうる。
加圧時に耳抜きができず中耳内圧が相対的に低い状態が続くと、鼓膜に過大な圧差がかかり裂傷・穿孔(鼓膜損傷)を生じる。中耳気圧外傷の重症像であり加圧時に発症しうる。
副鼻腔の開口部(自然口)が粘膜腫脹や解剖学的狭窄で閉塞していると、加圧時に副鼻腔内が相対的陰圧となり疼痛、粘膜出血などの副鼻腔気圧外傷(副鼻腔障害)を生じる。よって加圧時に発症しうる。
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解説
COPDは末梢気道の炎症・狭窄や肺胞隔壁の破壊(肺気腫)により、不可逆的な気流制限と空気のとらえ込み(エアトラッピング)を呈する。換気生理では閉塞性換気障害となり、1秒量の低下と努力肺活量に対する比(1秒率)の低下が起こる。末梢気道の狭窄・可逆性低下により気道抵抗は上昇し、呼気が十分に吐き出せず残気量(RV)は増加する。肺胞破壊と気道病変の斑状分布により換気と血流の地域差が拡大し、V/Q不均等(不均等分布)が増えるため低酸素血症の主因となる。さらに気流制限と動的過膨張により最大換気量(MVV)は低下する。したがって本設問では1、4、5が正しい。
選択肢別解説
正しい。COPDは閉塞性換気障害を示し、1秒量の低下が主体で努力肺活量(FVC)に対する比である1秒率(FEV1/FVC)は低下する。
誤り。COPDでは気道閉塞とエアトラッピングにより呼気が不十分となり、肺内に空気が残りやすくなるため残気量(RV)は増加する。
誤り。末梢気道の狭窄、粘膜浮腫、分泌物貯留、肺気腫による牽引力低下などで気道抵抗は増大する。
正しい。肺胞破壊や末梢気道病変の斑状分布により、換気が多い領域と少ない領域、血流が多い領域と少ない領域が混在し、換気血流比(V/Q)の不均等分布が増加する。これはCOPDの低酸素血症の主要機序である。
正しい。気流制限と動的過膨張により高い分時換気を維持できず、最大換気量(MVV)は低下する。運動時呼吸困難の一因となる。
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解説
周術期低体温は、薬物代謝・排泄の低下により麻酔薬などの作用が遷延し、覚醒遅延を招く。また、体温調節反応としてシバリング(ふるえ)が生じやすく、酸素消費増大や循環負荷の原因となる。さらに白血球機能低下や組織灌流低下を介して免疫機能が低下し、感染リスクが増す。一方、生体は低温刺激に対し視床下部の体温調節中枢を介して交感神経系が賦活化され、カテコラミン放出、末梢血管収縮、血圧上昇などが起こるため、「交感神経系の抑制」は低体温の反応として不適切であり、誤りである。
選択肢別解説
正しい。低体温では肝血流量の低下や薬物代謝酵素活性の低下により、麻酔薬・鎮痛薬・筋弛緩薬などの代謝が遅延し、薬効が長引きやすい。
正しい。低体温による薬物代謝・排泄の遅延や分布容積の変化により、麻酔薬の効果が残存し、麻酔からの覚醒が遅れる。高齢・臓器機能低下の併存で遷延しやすい。
誤り。低体温刺激に対しては体温調節反応で交感神経系が亢進し、カテコラミン分泌増加、末梢血管収縮、血圧上昇、心拍数増加などが生じる。したがって「交感神経系の抑制」は低体温の生理反応と矛盾する。
正しい。低体温はシバリング(ふるえ)を誘発し、筋収縮による熱産生を増やして体温低下に対抗する。周術期では回復期に顕在化しやすく、酸素消費と循環負荷を増大させる。
正しい。低体温は好中球・リンパ球などの機能低下や末梢循環の低下を招き、創傷治癒遅延や術後感染リスクの上昇につながる。
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解説
呼吸補助とは、血液の酸素化と二酸化炭素除去(ガス交換)を体外で代行できることを指し、膜型人工肺をシステムに含むことが必須である。PCPS(経皮的心肺補助)は膜型人工肺を備えた体外循環(多くはVA-ECMO相当)でありガス交換が可能、ECMO(体外式膜型人工肺)も膜型人工肺で血液ガスを調整できるため呼吸補助が可能である。一方、IABP、左心バイパス、補助人工心臓(VAD)はいずれも循環補助を目的とし、通常は人工肺を組み込まないため呼吸補助は行えない。したがって該当するのはPCPSとECMOである。
選択肢別解説
IABP(大動脈内バルーンパンピング)は拡張期圧上昇と収縮期後負荷軽減により冠灌流改善・心仕事量低減を図る循環補助であり、人工肺を用いないためガス交換を行えず、呼吸補助はできない。
左心バイパスは左房(または肺静脈)から脱血し末梢動脈へ送血する部分体外循環で、通常は膜型人工肺を含まず血液の酸素化・CO2除去は行わない。したがって呼吸補助はできない。
PCPS(経皮的心肺補助)は遠心ポンプと膜型人工肺を含む体外循環で、血液の酸素化・二酸化炭素除去が可能である。よって呼吸補助ができる。
ECMO(体外式膜型人工肺)は膜型人工肺で体外ガス交換を行うシステムであり、VV-ECMO・VA-ECMOのいずれでも酸素化・CO2除去が可能である。したがって呼吸補助ができる。
補助人工心臓(VAD)は心室から脱血し動脈へ送血するポンプで循環補助を目的とし、通常は膜型人工肺を含まないためガス交換を行えず、呼吸補助はできない。
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解説
V-A ECMOは体静脈から脱血し、遠心ポンプで膜型人工肺を通して体動脈へ逆行性に送血する心肺補助法である。遠心ポンプは逆止弁機構を持たないため停止時に回路内で逆流が起こり得るので、安全確保のために鉗子で回路(とくに送血側)を遮断する。人工肺に血栓が付着して流路抵抗が増えると、人工肺前(ポンプと人工肺の間)の圧力が上昇し、人工肺前後の圧較差(ΔP)が増大する。逆に、脱血不良時には脱血回路圧はより陰圧化(低下)する。ガス交換膜の結露は掃気流量の一時的増量やガス側の排水・加温で改善可能で、直ちに緊急交換とは限らない。また、V-A ECMOの高流量は大腿動脈からの逆行性送血によって大動脈圧を上げ、左室後負荷を増大させる。以上より、正しいのは4と5である。
選択肢別解説
誤り。V-A ECMOは通常大腿動脈からの逆行性送血で大動脈圧を上昇させるため、灌流量を増やすほど左室後負荷は増大しやすい。高流量では左室拡大や大動脈弁非開放、肺うっ血のリスクが上がる。
誤り。脱血不良(カニュラ先端の吸い付きや静脈還流不足など)が起こると、脱血回路内圧はより陰圧化(低下)する。圧モニタ上は数値が下がり、過度の陰圧は回路のチャンタリングや溶血の原因となる。
誤り。ガス交換膜の結露(ガス側の水滴付着)は、掃気流量の一時的増量やガス側の排水・加温などで多くは改善可能であり、直ちに人工肺の緊急交換を要する所見ではない。酸素化不良の進行や血側へのリーク等の異常を伴う場合に交換を検討する。
正しい。遠心ポンプは逆止弁を持たず、停止時には重力・患者側圧により逆流が起こり得る。安全確保のため、ポンプ回転を下げて停止する前後に回路を鉗子で遮断し、逆流や空気侵入を防止する。
正しい。人工肺に血栓が付着し流路が部分閉塞すると抵抗が増大し、人工肺前(ポンプ出側〜人工肺手前)の回路内圧が上昇する。結果として人工肺前後の圧較差(ΔP/TMP)が増えるのが典型である。
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解説
体外循環では血液が人工物表面に接触し、非生理的な圧力・せん断応力や希釈、補体活性化などを受け、溶血・血小板減少・白血球動態変化・免疫機能低下が生じる。送血ポンプ(ローラ/遠心いずれも)による過大な陰圧・陽圧や高いせん断応力は赤血球膜を損傷し溶血の原因となる。リンパ球は接触活性化・サイトカイン環境・ステロイド投与等の影響で機能低下(T細胞・NK細胞活性低下)を示す。顆粒球は開始直後は肺へのトラッピング等により一過性に減少し、その後反跳的に増加しうるため「開始直後から増加」は誤り。血小板は希釈、表面吸着、活性化・消費で減少するが一般に30〜50%程度で、70〜80%減少は過大表現で通常所見とは言い難い。溶血では遊離ヘモグロビンがハプトグロビンと結合して消費され、血中ハプトグロビン濃度は低下する。
選択肢別解説
正しい。送血ポンプのローラ圧過大、遠心ポンプの高回転・吸引、狭小回路での高せん断などにより赤血球膜が損傷し溶血が生じる。所見として血漿遊離ヘモグロビン上昇、LDH上昇、間接ビリルビン上昇、尿中ヘモグロビンなどを認めうる。対策は適正オクルージョン・回転数管理、陰圧・吸引の最小化、気泡回避など。
正しい。体外循環に伴う補体活性化・サイトカイン放出、人工物表面接触、希釈やステロイド投与などにより、T細胞やNK細胞の数や機能が一過性に低下し、細胞性免疫が抑制される。術後感染リスクやウイルス再活性化の一因となる。
誤り。顆粒球(好中球)は人工心肺開始直後は肺毛細血管へのトラッピングや接触活性化による辺縁化で一過性に減少し、その後リバウンド的に増加することが多い。「開始直後から増加」とする記載は適切でない。
誤り。血小板は希釈、人工物表面への吸着、活性化・消費、剪断応力などで減少するが、一般的には30〜50%程度の減少が多い。70〜80%減少は通常の体外循環の範囲を超える大幅減少で、他病態(重度出血、HITなど)の関与を疑う所見である。
誤り。溶血で増加するのは血漿遊離ヘモグロビンであり、ハプトグロビンはこれと結合して肝で処理されるため消費され低下する。溶血進行時はハプトグロビン低下、遊離ヘモグロビン上昇が典型である。
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解説
VCV(量規定換気)では設定一回換気量を送るため、必要圧は肺胸郭コンプライアンスと気道抵抗に依存する。一般に $P_{peak}=PEEP+\frac{V_T}{C_{RS}}+\text{Flow}\times R_{aw}$ と表せ、コンプライアンス低下(有効肺容量の減少を含む)や気道抵抗上昇、患者—人工呼吸器不同調(ファイティング)では気道内圧(特にPpeak)が上昇する。一方、回路・気道のリークは圧を保てず上がりにくく、コンプライアンス増加は必要圧を下げる。以上より、片肺挿管・気管支痙攣・ファイティングが上昇要因で正答となる。
選択肢別解説
誤り。カフリークがあると送気量の一部が漏れて回路内圧が保持されにくく、気道内圧は上昇しない(むしろ低下傾向)。VCVでは実際に肺に到達する換気量が低下し、アラーム(リーク・分時換気低下)を来しやすい。
$正しい。片肺挿管では実質的に換気される肺容量が減少し有効コンプライアンスが低下する。VCVでは設定V_Tをより硬い系に送るため、弾性負荷成分が増え気道内圧(特にPpeak, Pplat)が上昇する。$
$正しい。気管支痙攣は気道抵抗(R_aw)を上昇させるため、一定フローで送気するVCVでは抵抗成分が増加しPpeakが上昇する(吸気停止時のPplatは抵抗の影響を受けにくい)。$
正しい。ファイティング(患者—人工呼吸器不同調)では患者の呼吸努力と送気が競合し、気道内圧上昇や急峻なピークを招く。必要に応じ鎮静・同調化やトリガ・フロー設定の見直しが必要。
$誤り。肺コンプライアンスが増加(膨らみやすく)すると、同じV_Tを送るのに必要な圧は低下するため、VCVの気道内圧は上昇せず低下する。$
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解説
人工鼻(HME)は呼気の熱と水分を保持して吸気側に返す受動型の加湿器であり、Yピース直後など回路先端に装着するため、その容積が機械的死腔として加算されやすい。結果として肺胞換気が減少し、特に一回換気量が小さい患者ではPaCO2上昇のリスクが高まる。これが加温加湿器と比べた際に人工鼻で起こりやすい代表的な有害事象(死腔増加)である。一方、うつ熱や過剰加湿は能動的に熱・水分を供給する加温加湿器で生じやすいトラブルであり、人工鼻では起こりにくい。換気中断や回路誤接続は人工鼻に特有で起こりやすいとはいえず、一般的な回路管理上の問題である。
選択肢別解説
誤り。うつ熱(高温ガスの吸入による過熱)は主に加温加湿器の故障や設定不良で生じる事象で、受動型の人工鼻には加温機能がないため起こりにくい。
正しい。人工鼻はYピース近傍に装着され、その実容積が機械的死腔として加算されるため、死腔量が増加し肺胞換気が低下しやすい。特に小さな一回換気量ではPaCO2上昇の有害事象につながる。
誤り。人工鼻の加湿能力は加温加湿器より低く、過剰加湿は起こりにくい。むしろ条件によっては加湿不十分が問題となる。
誤り。人工鼻の目詰まりなどで抵抗上昇はあり得るが、装着・交換は容易であり、加温加湿器と比べて人工鼻で換気中断が起こりやすいとはいえない。
誤り。回路誤接続は装置に共通する一般的なヒューマンエラーであり、人工鼻で特に起こりやすい有害事象とはいえない。
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解説
$人工心肺(CPB)中の高カリウム血症は、保存血(赤血球液)由来のカリウム負荷や溶血、腎血流低下に伴う排泄低下、代謝性アシドーシスによる細胞外移動などで起こりやすい。保存赤血球は貯蔵障害(storage lesion)によりバッグ内K濃度が上昇し、赤血球液で回路を充填すると初期にカリウムが一括負荷となる。また代謝性アシドーシスでは細胞内から細胞外へK\^+が移動し血中濃度が上がる。対照的に、インスリンはK\^+を細胞内へ取り込ませ(しばしばブドウ糖併用)、フロセミドは腎からのK排泄を増やし、いずれも血中Kを低下させる。カルシウムは高K血症時の膜安定化に用いられるが血中K濃度そのものは上げない。よって「赤血球液充填」と「代謝性アシドーシス」が上昇要因に該当する。$
選択肢別解説
$正しい。保存赤血球(赤血球液)には貯蔵中にバッグ内へ漏出したK\^+が蓄積しており、人工心肺回路の充填に用いると初期に血中Kが上昇し得る。加えて保存期間が長いほどK濃度は高く、溶血が加わると一層Kが放出される。$
誤り。カルシウム製剤は高カリウム血症に伴う心筋の興奮性増大を抑えて膜安定化を図る対症療法であり、血中K濃度を上昇させない(K濃度自体に有意な低下・上昇作用はない)。
$誤り。インスリンはNa\+/K\+-ATPアーゼ活性化などを介してK\^+を細胞内へ移動させ、血中K濃度を低下させる目的で用いられる(低血糖予防にブドウ糖併用)。$
誤り。フロセミドはヘンレ上行脚のNa–K–2Cl共輸送体を阻害して利尿を促し、腎からのK排泄を増やすため、血中Kは低下方向に働く。
$正しい。代謝性アシドーシスでは細胞外H\^+増加の代償としてK\^+が細胞外へ移動し、血中K濃度が上昇する(一般則として出題される)。$
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