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臨床工学技士国家試験

検索元問題
第17回 午後 第46問
20件の類似問題
人工呼吸による合併症で誤っているのはどれか。...
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46
第二種ME技術認定試験 - 第36回 午後
類似度 62.3%
麻酔器の点検で以下の結果を得た。対処しなければならないのはどれか。
1
酸素の流量が5L/minであった。
2
酸素の供給を遮断すると亜酸化窒素も遮断された。
3
酸素供給圧が他のガスより30kPa高かった。
4
二酸化炭素吸収剤が紫色であった。
5
呼吸回路内圧を上昇させたところAPL弁が作動した。
72
臨床工学技士国家試験 - 第6回 午後
正答率:46% 類似度 62.3%
大気圧プラス2気圧の高気圧酸素治療を行うとき、生体内の気泡について正しいのはどれか。
a
気泡は体積も圧力も変わらない。
b
気泡の体積は1/2になる。
c
気泡の体積は1/3になる。
d
気泡の圧力は3絶対気圧になる。
e
気泡の圧力は2絶対気圧になる。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e
68
臨床工学技士国家試験 - 第16回 午後
正答率:78% 類似度 62.3%
高気圧酸素治療について誤っているのはどれか。
1
血液の溶解酸素を増加する治療である。
2
第1種装置は酸素で加圧することができる。
3
加圧は毎分0.16~0.24MPa(約1.6~2.4kgf/cm2の速度で行う。
4
耳抜きは外耳道と中耳との圧力差をなくすために行う。
5
第2種装置とは大型(多人数用)のものをいう。
16
臨床工学技士国家試験 - 第1回 午前
正答率:78% 類似度 62.3%
たとえ医師の指示があっても、臨床工学技士が行ってはならない業務はどれか。
a
気管内挿管
b
血液浄化装置の穿刺針のシャントへの接続
c
導出電極の皮膚への接続
d
人工呼吸用マスクの患者への接続
e
人工心肺装置用カニューレの血管への接続
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e
67
臨床工学技士国家試験 - 第28回 午後
重要度:低 正答率:86% 類似度 62.3% 解説あり
在宅人工呼吸療法 (HMV) で正しいのはどれか。
1
I型呼吸不全患者が適応である。
2
気管切開患者は適応でない。
3
家族はHMVの教育を受ける必要がある。
4
人工呼吸器はガス駆動である。
5
パルスオキシメータは用いられない。

解説

在宅人工呼吸療法(HMV)は、慢性的な肺胞低換気により高二酸化炭素血症を来すII型呼吸不全(例:COPDの進行例、神経筋疾患、胸郭変形、肥満低換気症候群など)を主な対象とする。実施形態は非侵襲換気(NPPV)だけでなく、気管切開下の侵襲的換気(TPPV)も含まれる。安全な在宅運用のためには、患者本人に加えて家族・介護者が機器操作、回路管理、吸引、警報対応、停電・緊急時対応などの体系的な教育・訓練を受けることが必須である。家庭用人工呼吸器は電動タービン/ブロワ等で駆動し、家庭に医療用ガス配管はないためガス駆動を前提としない。モニタリングとしてパルスオキシメータ(SpO2・脈拍)は重要で、日常の観察や異常早期発見に用いられる。

選択肢別解説

1
不正解

誤り。HMVの主たる適応は慢性の低換気によるII型呼吸不全であり、I型(低酸素血症主体で二酸化炭素貯留を伴わない病態)は原則として在宅酸素療法(HOT)が中心となる。I型のみを根拠にHMV適応とするのは不適切。

2
不正解

誤り。気管切開下での侵襲的陽圧換気(TPPV)は在宅実施され得るHMVの一形態であり、気管切開患者がHMVの適応から除外されるわけではない。

3
正解

正しい。HMVの安全運用には、家族・介護者が人工呼吸器の基本操作、回路交換・加湿管理、吸引、警報対応、トラブルシューティング、停電や機器故障時の対応、連絡体制などについて事前に系統だった教育・訓練を受けておくことが必須である。

4
不正解

誤り。家庭用人工呼吸器は主として電源で駆動する(電動タービン/ブロワ方式)。一般家庭には医療用ガス配管がないため、装置自体の駆動源としてガスを前提としない。必要に応じ酸素は濃縮器等から付加するが、これは駆動ではなく加酸素である。

5
不正解

誤り。パルスオキシメータは在宅でのSpO2・脈拍の常用モニタとして推奨され、呼吸状態の把握や増悪の早期発見、設定調整の評価などに用いられる。『用いられない』は不適切。

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29
臨床工学技士国家試験 - 第38回 午後
類似度 62.3%
インピーダンス式呼吸モニタについて誤っているのはどれか。
1
心電図モニタの電極を兼用できる。
2
胸郭の広がりに由来するインピーダンスの変化を記録する。
3
胸壁表面に配置した電極間に直流電圧を印加する。
4
電極を貼る位置によって影響を受ける。
5
体動はアーチファクトの原因となる。
14
第二種ME技術認定試験 - 第30回 午後
類似度 62.3%
高気圧治療装置について誤っているのはどれか。
1
減圧時間は治療圧によらず一定である。
2
2絶対気圧以上の治療圧を加えられる。
3
多数の患者を同時に収容できる装置がある。
4
内部で使用できる医療機器には制限がある。
5
加圧には純酸素を用いることがある。
41
臨床工学技士国家試験 - 第16回 午後
正答率:62% 類似度 62.3%
正しいのはどれか。
a
通常の人工呼吸ではI:E比は1:1ある。
b
IRVではI:E比を1:2にする。
c
IRVはコンプライアンスの低下症例に適応がある。
d
IRVはARDSに適応がある。
e
IRVは慢性肺気腫に適応がある。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e
39
臨床工学技士国家試験 - 第14回 午前
正答率:37% 類似度 62.3%
ショック患者の酸素吸入について正しいのはどれか。
a
パルスオキシメータはモニタとして有用である。
b
ショックのタイプにかかわらず適応がある。
c
フェイスマスクでは7~8l/minの流量で約40%の吸気酸素濃度となる。
d
低酸素血症が改善されれば組織への酸素供給も改善される。
e
酸素吸入中に輸液療法を併用してはならない。
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e
38
第二種ME技術認定試験 - 第28回 午後
類似度 62.3%
第2種高気圧酸素療法装置について誤っているのはどれか。
1
医療従事者の衣服には静電気が発生しないものを使用する。
2
タンク内で点滴が可能である。
3
減圧が速すぎると血管内に気泡が生じる危険がある。
4
あらかじめ患者に耳抜きの訓練をさせる。
5
タンク内では電気による保温器具を用いる。
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46
臨床工学技士国家試験 - 第20回 午後
正答率:47% 類似度 62.3% 解説あり
高気圧酸素治療の適応として誤っているのはどれか。
1
突発性難聴
2
網膜動脈閉塞症
3
慢性呼吸不全
4
イレウス
5
慢性難治性骨髄炎

解説

高気圧酸素治療(HBOT)は、加圧環境下で高濃度酸素を吸入させ、ヘンリーの法則により溶解型酸素を著明に増やすことで低酸素組織の酸素化を改善し、炎症・浮腫の軽減、好中球機能の増強・嫌気性菌の抑制、創傷治癒促進(血管新生)をもたらす。またボイルの法則により閉鎖腔内ガスの体積を縮小させる物理効果も利用する。網膜動脈閉塞症や突発性難聴、慢性難治性骨髄炎、イレウス(腸管内ガス圧縮の物理効果を期待)などは適応に含まれる。一方、慢性呼吸不全は換気障害が主体であり、標準治療は在宅酸素療法(LTOT)や人工呼吸管理であってHBOTの適応ではない。したがって誤っているのは「慢性呼吸不全」である。

選択肢別解説

1
不正解

突発性難聴はHBOTの適応に含まれる。内耳の虚血・低酸素を溶解型酸素の増加で補い、浮腫軽減や微小循環改善を図る目的で用いられる。よって適応として妥当。

2
不正解

網膜動脈閉塞症はHBOTの代表的適応。脈絡膜循環からの拡散で網膜への酸素供給を一時的に補い、虚血時間を短縮する目的で早期施行が推奨される。したがって適応として正しい。

3
正解

慢性呼吸不全はHBOTの適応ではない。病態の主因は換気障害であり、必要なのはLTOTや非侵襲的陽圧換気などの換気・酸素療法である。高圧環境での酸素投与は換気不全そのものを是正せず、重度高二酸化炭素血症の症例ではCO2貯留悪化の懸念もあるため不適切。

4
不正解

イレウス(腸閉塞)は、ボイルの法則による腸管内ガス体積の縮小効果と、腸管壁の酸素化改善を期待して適応に挙げられることがある。絞扼徴候が強い場合は外科的治療が優先されるが、適応疾患としては妥当。

5
不正解

慢性難治性骨髄炎はHBOTの確立した適応の一つ。組織酸素分圧上昇により好中球殺菌能が改善し、嫌気性菌の増殖が抑制され、血管新生や抗菌薬の効果増強も期待できる。よって適応として正しい。

53
臨床工学技士国家試験 - 第13回 午後
正答率:95% 類似度 62.3%
人工肺を使用するのはどれか。
a
IABP
b
ECMO
c
PCPS
d
LVAD
e
CAPD
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e
66
臨床工学技士国家試験 - 第25回 午前
重要度:低 正答率:50% 類似度 62.3% 解説あり
人工呼吸器関連肺炎で正しいのはどれか。
1
カフ付気管チューブでは予防できない。
2
予防には呼吸回路を毎日交換する。
3
吸気ガスからの感染が最も多い。
4
閉鎖式吸引は予防に有効である。
5
人工呼吸開始24時間以内に発症する。

解説

人工呼吸器関連肺炎(VAP)は、気管挿管下での人工呼吸開始後48時間以降に発症する肺炎と定義される。主な起点はカフ上に貯留した口腔内細菌や胃内容物の微小誤嚥(マイクロアスピレーション)および気管チューブ内のバイオフィルムであり、カフ付き気管チューブを用いてもこれらの漏れ自体を単独では完全に防げない。予防はバンドル(上体挙上、鎮静の適正化・毎日の覚醒と抜管評価、口腔ケア、カフ圧管理、必要に応じたカフ上部吸引付きチューブの活用など)の複合対策が基本で、呼吸回路の頻回交換はかえってリスクとなりうる。吸気ガス起因は稀で、閉鎖式吸引は飛散抑制や換気中断の回避などの利点はあるがVAP発生率の低下に明確な一貫した効果は示されていない。以上より、設問で正しいのは「カフ付気管チューブでは予防できない」である。

選択肢別解説

1
正解

正しい。カフ付き気管チューブのみではカフ上の分泌物が外側をすり抜けるマイクロアスピレーションを完全には防げず、VAPの発生を単独で予防することはできない。実際の予防は上体挙上、口腔ケア、適切なカフ圧管理、鎮静の最適化、必要に応じたカフ上部吸引などを組み合わせたバンドルで行う。

2
不正解

誤り。呼吸回路を毎日交換することは推奨されない。頻回交換は回路の開放機会を増やして汚染リスクを高めうるため、明らかな汚染や機能不全時に限った交換、または長い交換間隔が一般的に推奨される。

3
不正解

誤り。VAPの主経路は口腔内・咽頭内細菌や胃内容物の微小誤嚥、ならびに気管チューブ内バイオフィルム由来であり、吸気ガスそのものを主因とする感染は稀である(フィルタや加温加湿器の使用も背景にある)。

4
不正解

誤り。閉鎖式吸引は飛散防止や換気中断の回避といった利点はあるが、VAP発生率を有意に低下させるという一貫したエビデンスは確立していないため、「予防に有効」と断定できない。

5
不正解

誤り。VAPは人工呼吸(挿管)開始48時間以降の発症が定義であり、24時間以内の肺炎はVAPに該当しない。早期VAPはおおむね4日以内、晩期VAPは5日以降と分類されることが多い。

24
臨床工学技士国家試験 - 第4回 午前
正答率:77% 類似度 62.3%
科目:
中分類: 麻酔科学
小分類: 全身麻酔
虚血性心疾患を合併した腹部大動脈瘤手術の際、術中モニタとして必要性の最も少ないのはどれか。
1
心電図
2
動脈圧
3
中心静脈圧
4
肺動脈圧
5
脳 圧
75
臨床工学技士国家試験 - 第21回 午前
正答率:86% 類似度 62.2% 解説あり
内視鏡下手術について正しいのはどれか。
1
胸腔鏡下手術に分離肺換気は不要である。
2
気腹圧を上昇させると心拍出量は減少する。
3
腹腔鏡下手術では間欠的下肢空気圧迫装置は不要である。
4
気腹ガスとして酸素を使用する。
5
超音波吸引手術器は使用できない。

解説

内視鏡下手術では、腹腔鏡手術の場合は二酸化炭素(CO2)で気腹して作業空間を確保する。気腹圧が上がると下大静脈が圧迫され静脈還流が低下し、結果として心拍出量は低下する(一般に気腹圧は8〜12 mmHg程度で管理)。胸腔鏡手術では術野確保のため片肺換気(分離肺換気)が必要となる。腹腔鏡手術では深部静脈血栓症(DVT)予防として間欠的下肢空気圧迫(IPC)などが推奨される。気腹ガスに酸素は用いず、不燃性で体内吸収が速いCO2が標準である。トロッカーを介して超音波吸引手術装置など各種器具の使用も可能である。したがって正しい記述は「気腹圧上昇で心拍出量は減少」である。なお、選択肢1の文面は医学的には正しい内容だが、本設問の正答設定と不整合があり、誤記の可能性が高い。

選択肢別解説

1
不正解

誤りとして扱われる。腹腔鏡下手術では胸腔鏡と異なり分離肺換気は通常不要であり、文面自体は一般的に正しい。しかし本設問の正答設定(2のみ正しい)と整合せず、出題意図は「胸腔鏡下手術に分離肺換気は不要である」という誤った記述を問うものだった可能性が高い。

2
正解

正しい。CO2気腹で腹腔内圧が上昇すると下大静脈が圧迫され静脈還流が低下し、心拍出量は低下する。加えて全身血管抵抗の上昇など循環動態への影響も生じうるため、気腹圧は適切に管理する。

3
不正解

誤り。腹腔鏡下手術では体位変換や気腹による静脈還流低下、手術時間延長などによりDVTリスクが上がるため、間欠的下肢空気圧迫(IPC)や弾性ストッキングなどの血栓予防が推奨される。「不要である」は不適切。

4
不正解

誤り。気腹ガスはCO2が標準である。CO2は不燃性で体内吸収が速く、血液ガスへの影響も管理可能である。酸素は可燃性リスクがあり、気腹ガスとしては使用しない。

5
不正解

誤り。腹腔鏡下手術ではトロッカーを介して超音波吸引手術装置(CUSA等)を含む各種エネルギーデバイス・器具が広く用いられており、「使用できない」は不正確である。

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89
臨床工学技士国家試験 - 第9回 午前
正答率:40% 類似度 62.2%
医療ガスについて誤っているのはどれか。
1
窒素の大気中での重量比は約78%である。
2
ヘリウムの血液に対する溶解度は窒素の溶解度よりも低い。
3
窒素は通常の圧力と温度の下では化学的に不活性な気体である。
4
供給ガス中の酸素分圧の低下は酸素欠乏症の原因となる。
5
酸素のヘモグロビンとの結合力は一酸化炭素の結合力よりも弱い。
68
臨床工学技士国家試験 - 第23回 午後
正答率:85% 類似度 62.2% 解説あり
人工心肺装置について誤っている組合せはどれか。
a
冠灌流回路 - 心内圧減少
b
血液濃縮器 - 余剰水分の排出
c
動脈フィルタ - 微小気泡の除去
d
血液吸引回路 - 心腔内出血の回収
e
ベント回路 - 心筋保護液の注入
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

人工心肺装置の各回路・機器の主目的に基づく整合性を問う問題。冠灌流回路は心筋保護液(カリウム高濃度の心停止液など)を大動脈基部や冠動脈口、冠静脈洞経由で注入するための回路であり、心腔の減圧は目的としない。一方、ベント回路は左室や心腔内の血液・気泡を吸引して心腔内圧を減少させ、左室過伸展の防止や手術野の安定化を図るもので、心筋保護液の注入は行わない。血液濃縮器は限外濾過により希釈による余剰水分を除去し、動脈フィルタは微小気泡や凝血片などの異物を除去する。血液吸引回路は術野・心腔内の出血を回収して体外循環リザーバに戻す。以上より、誤った組合せは「1: 冠灌流回路—心内圧の減少」と「5: ベント回路—心筋保護液の注入」である。

選択肢別解説

a
正解

誤りの組合せ。冠灌流回路は心筋保護液(カーディオプレジア)を冠循環へ注入する回路であり、心内圧の減少は目的ではない。心腔の減圧や左室過伸展防止はベント回路が担う。

b
不正解

正しい組合せ。血液濃縮器(ヘモコンセントレーター)は限外濾過により余剰水分や一部溶質を除去し、希釈是正や水分バランス調整を行う(ECUM/UF)。

c
不正解

正しい組合せ。動脈フィルタは送血ラインに設置され、微小気泡や微小凝血塊などの異物を捕捉・除去し、塞栓リスクを低減する。

d
不正解

正しい組合せ。血液吸引回路(サクション/カーディオトミーサクション)は術野や心腔内に出た血液を吸引・回収し、貯血槽へ戻す目的で用いられる。

e
正解

誤りの組合せ。ベント回路は心腔内(とくに左室や左房など)を吸引して減圧・脱気し、左室過伸展を防止するのが主目的。心筋保護液の注入は冠灌流回路(大動脈基部・冠動脈口・冠静脈洞経由)で行う。

66
臨床工学技士国家試験 - 第23回 午前
正答率:55% 類似度 62.2% 解説あり
量規定換気中に回路内圧が異常に上昇した。原因でないのはどれか。
a
ホースアセンブリの閉塞
b
気管チューブカフ圧の低下
c
呼気回路の閉塞
d
自発呼吸の出現
e
人工鼻の閉塞
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

量規定換気では設定一回換気量を送るため、回路や気道に抵抗増大(閉塞)やコンプライアンス低下があると、必要駆動圧が上がり回路内圧(特にピーク圧)が上昇する。具体例としては呼気回路の閉塞や、人工鼻(HME/フィルタ)の閉塞、患者−人工呼吸器不同期(咳き込み・ファイティング等)が挙げられる。一方、気管チューブのカフ圧低下はリーク増大を招き、圧は上がりにくい(むしろ低下傾向)。またホースアセンブリ(機器のガス供給側ホース等)の閉塞は本体側の供給圧低下・換気不能を来しやすいが、患者回路内圧を異常上昇させる機序には直結しない。したがって「原因でない」はホースアセンブリの閉塞と気管チューブカフ圧の低下である。

選択肢別解説

a
正解

原因でない。ホースアセンブリは人工呼吸器のガス供給系(本体側)を指し、これが閉塞すると供給圧低下や換気不足となりやすい。患者回路の抵抗増大を介して回路内圧が異常上昇する機序にはならない。多くの場合は供給圧低下アラームや換気量低下として現れる。

b
正解

原因でない。カフ圧低下により気道リークが増えると、送気した量の一部が漏れるため回路内圧(ピーク圧)は上がりにくく、むしろ低下傾向となる。高圧アラームよりもリーク・低換気が問題となる。

c
不正解

原因である。呼気回路の閉塞は呼気抵抗増大とガスの出口喪失により、呼気困難・空気トラッピング(自動PEEP)を生じ、次呼吸以降の基線圧・吸気時ピーク圧が上昇する。量規定換気では設定量を送ろうとするため圧上昇が顕著となる。

d
不正解

原因である。自発呼吸の出現により不同期(ファイティング)や咳込み・呼気努力が吸気相に重なると、回路・気道内の見かけ上の抵抗が増し、ピーク圧が上昇しやすい。噛み込みや体動も同様に高圧を招く要因となる。

e
不正解

原因である。人工鼻(HME/フィルタ)の閉塞はYピース直近の抵抗増大(実質的な回路閉塞)を生み、設定量を送ろうとする量規定換気下ではピーク圧が上昇する。

43
臨床工学技士国家試験 - 第8回 午後
正答率:85% 類似度 62.2%
人工心肺装置の血液に及ぼす影響について正しいのはどれか。
a
ローラポンプによりチューブが完全に圧閉される場合は血球が破壊される。
b
ACTが400~600秒の場合、血液の抗凝固性が維持される。
c
血液温の低下で血液粘度は低下する。
d
径が太い送血カニューレでは血液成分に対する損傷が大きい。
e
熱交換器での血液と加温水の温度差が10°C以上では血球が破壊されやすい。
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e
44
臨床工学技士国家試験 - 第13回 午後
正答率:67% 類似度 62.2%
自発呼吸下で行う換気様式(モード)はどれか。
a
CPPV
b
CPAP
c
BIPAP
d
SIMV
e
IRV
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e
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