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臨床工学技士国家試験

検索元問題
第30回 午前 第29問
20件の類似問題
トランジットタイム型超音波血流計について正しいのはどれか。...
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34
第二種ME技術認定試験 - 第28回 午後
類似度 60.7%
熱希釈式心拍出量測定で誤っているのはどれか。
1
末梢静脈よりカテーテルを挿入する。
2
注入液はできるだけゆっくり注入する。
3
注入するブドウ糖液は通常0℃に冷却する。
4
カテーテルの種類が異なる場合はカテーテル係数を設定しなおす。
5
初回測定時には大きな誤差を生じやすい。
29
臨床工学技士国家試験 - 第27回 午後
重要度:低 正答率:65% 類似度 60.7% 解説あり
パルスオキシメータについて正しいのはどれか。
1
デオキシヘモグロビンの赤色光の吸収係数はオキシヘモグロビンよりも大きい。
2
赤色光と赤外光の2波長を同時に発光して受光する。
3
酸素飽和度が100%のとき、酸素分圧は100 mmHgである。
4
一酸化炭素中毒の患者でも正しく計測できる。
5
遠心ポンプを使った人工心肺施行中の患者でも計測できる。

解説

パルスオキシメータは、指先などを透過する赤色光(約660 nm)と赤外光(約940 nm)の吸光度の比から動脈血酸素飽和度(SpO₂)を推定する装置で、拍動に伴う吸光度の変動成分(AC)を用いて動脈成分のみを抽出する。660 nm ではデオキシヘモグロビン(Hb)の吸収がオキシヘモグロビン(O₂Hb)より大きく、940 nm では逆にO₂Hbの吸収が大きいという特性差を利用する。2波長は交互発光(時間多重)させてそれぞれの透過光を区別し、環境光の影響も補正する。SpO₂はヘモグロビンの酸素解離曲線に基づく推定であり、PaO₂(酸素分圧)とは一対一対応しない。COHbはO₂Hbと吸光特性が類似するため二波長法ではO₂Hbとして扱われ、CO中毒ではSpO₂が実際より高く表示されうる。また、人工心肺中の非拍動流(特に遠心ポンプ)では脈動が乏しくAC成分が得られないため測定が困難となる。以上より、選択肢1が正しい。

選択肢別解説

1
正解

正しい。赤色光(約660 nm)ではデオキシヘモグロビンの吸収係数がオキシヘモグロビンより大きい。一方、赤外光(約940 nm)では逆転しO₂Hbの吸収が大きい。この波長依存の吸収差がSpO₂推定の基礎である。

2
不正解

誤り。赤色光と赤外光は同時ではなく交互に発光し、受光側は時間多重でどちらの波長かを識別する。これによりクロストークを避け、環境光も補正して各波長の吸光度を正確に求める。

3
不正解

誤り。酸素飽和度(SpO₂またはSaO₂)とPaO₂は酸素解離曲線に従う非線形関係で、飽和度100%に対応するPaO₂は単一の値ではない。吸入酸素濃度やpH、体温、2,3-DPGなどで解離曲線が変化し、PaO₂は広い範囲を取りうる。

4
不正解

誤り。一酸化炭素ヘモグロビン(COHb)はO₂Hbに近い吸光特性を持つため、二波長のパルスオキシメータはCOHbをO₂Hbとして誤認し、SpO₂を実際より高く表示しうる。正確な評価には多波長のコオキシメータが必要である。

5
不正解

誤り。パルスオキシメータは動脈の拍動による吸光度の変動成分(AC)を利用する。遠心ポンプを用いた人工心肺では流れがほぼ非拍動となり、末梢脈波が乏しくなるため測定は困難または不可能となる。よって「計測できる」との断定は不適切。

56
臨床工学技士国家試験 - 第20回 午前
正答率:91% 類似度 60.7% 解説あり
観血的血圧計測法はどれか。
1
カテーテル法
2
聴診法
3
トノメトリー法
4
容積補償法
5
オシロメトリック法

解説

観血的血圧計測(直接法)は、動脈内(あるいは心腔内)に動脈針・カテーテルを挿入し、圧トランスデューサを介して血圧を直接連続測定する方法である。選択肢の中ではカテーテル法のみがこれに該当する。聴診法(コロトコフ音)、トノメトリー法(橈骨動脈のアプラネーション)、容積補償法(Penáz法、指マンシェットで容積一定化)、オシロメトリック法(振動法)はいずれも皮膚上からの非観血的計測である。

選択肢別解説

1
正解

正しい。カテーテル法は動脈内にカテーテルや動脈針を留置し、フラッシュ液を満たした圧伝達ラインと圧トランスデューサで血圧を直接・連続測定する観血的(直接)法である。手術室・ICUでの動脈ライン(A-line)が典型例。

2
不正解

誤り。聴診法は上腕にマンシェットを巻き、減圧時に聴取するコロトコフ音の出現・消失から収縮期・拡張期血圧を推定する非観血的(間接)法である。

3
不正解

誤り。トノメトリー法は橈骨動脈上に感圧センサを当て、動脈を平坦化(アプラネーション)させて外圧と内圧が釣り合う条件から連続的に血圧波形を推定する非観血的法である。

4
不正解

誤り。容積補償法(Penáz法、指容積クランプ)は指マンシェットと光学センサで動脈容積が一定になるよう外圧をフィードバック制御し、その制御圧から連続血圧を推定する非観血的法である。

5
不正解

誤り。オシロメトリック法(振動法)はマンシェット圧の減圧中に重畳する動脈拍動の振動(オシレーション)を解析して血圧を求める非観血的法である。

29
臨床工学技士国家試験 - 第36回 午後
重要度:低 正答率:66% 類似度 60.6% 解説あり
耳用赤外線体温計による体温計測について誤っているのはどれか。
1
鼓膜に赤外線を照射する。
2
検出器にサーモパイルが使用されている。
3
1秒程度で計測できる。
4
挿入する角度により測定値がばらつく。
5
鼓膜温は腋窩温よりも高い。

解説

耳用赤外線体温計は、鼓膜や外耳道から自発的に放射される赤外線(熱放射)を受動的に検出して温度に換算する装置である。一般に検出器には熱型のサーモパイルが用いられ、短時間(約1~2秒)で測定可能である。挿入角度・深さ、外耳道の形状や耳垢の有無で鼓膜の見通しが変わり測定値がばらつくことがある。鼓膜温は中枢温に近く、末梢である腋窩温より高めに出る傾向がある。よって「鼓膜に赤外線を照射する」は誤りで、正しくは“鼓膜からの赤外線を検出する”。

選択肢別解説

1
正解

誤り。耳用赤外線体温計は鼓膜から放射される赤外線を受動的に検出して温度を求める。装置が鼓膜へ赤外線を照射して測るわけではない。

2
不正解

正しい。赤外線検出器には熱型検出器であるサーモパイル(多数の熱電対を直列接続)が広く用いられ、入射赤外線により生じる温度差を起電力として検出する。

3
不正解

正しい。耳用赤外線体温計は1~2秒程度の短時間で測定できる設計であり、迅速測定が特徴である。

4
不正解

正しい。プローブの挿入角度・深さや外耳道の形状、耳垢の存在によって鼓膜からの放射を十分に捉えられない場合があり、測定値がばらつく。

5
不正解

正しい。鼓膜温は中枢温に近く、末梢の腋窩温より高めに出る傾向がある。臨床解釈時には測定部位による系統的差を考慮する。

75
臨床工学技士国家試験 - 第34回 午前
重要度:低 正答率:83% 類似度 60.6% 解説あり
血液透析の回路構成として適切でないのはどれか。
1
中空糸型ダイアライザ内で血液と透析液を並流になるよう流した。
2
抗凝固薬注入ラインを血液ポンプの下流側に設置した。
3
生理食塩液の注入ラインを血液ポンプの上流側に設置した。
4
返血側ドリップチャンバ上部から圧ラインを引いた。
5
返血側ドリップチャンバの下流側に気泡検知器を設置した。

解説

血液透析回路の基本は、ダイアライザ内で血液と透析液を向流(counter current)で流して濃度勾配を全長で維持し、溶質除去効率を最大化することである。並流(co-current)にすると入口付近で急速に濃度差が縮小し、全体の拡散駆動力(対数平均濃度差)が小さくなり除去効率が低下するため不適切。補助回路については、抗凝固薬は血液ポンプ下流の陽圧部(ダイアライザ上流側)に注入して陰圧部からの空気誤入や逆流を避けるのが標準的であり、生理食塩液は血液ポンプ上流の陰圧部に設置してポンプで確実に吸引・送液できるようにする。返血側(静脈側)では、静脈圧は返血側ドリップチャンバ上部(エアトラップの空気層)からモニタし、気泡検知器は返血側ドリップチャンバの下流(患者直前)に設置して空気塞栓を防止する。以上より、並流とする選択肢1が不適切となる。

選択肢別解説

1
正解

不適切。中空糸型ダイアライザでは血液と透析液は向流とするのが原則。向流はダイアライザ長手方向で濃度勾配を大きく保てるため、拡散除去効率(対数平均濃度差)が高い。並流では入口付近で平衡化が進み、全体の除去効率が低下する。

2
不正解

適切。抗凝固薬注入ラインは血液ポンプの下流(陽圧側、ダイアライザ上流)に設けるのが標準的配置。陰圧であるポンプ上流側に置くと、系の陰圧解除や配管状態によって空気の誤吸引や逆流が起こりやすく、安全性・定量性に不利である。

3
不正解

適切。生理食塩液(補液)ラインは血液ポンプの上流(陰圧側)に設置すると、ポンプで確実に吸引して送液できるため、プライミング・回路洗浄・補液操作が安定する。

4
不正解

適切。静脈圧は返血側ドリップチャンバ(静脈側エアトラップ)の上部(空気層)から圧ラインを接続して測定する。血液が直接圧トランスデューサに入らず、安定した静脈圧モニタが可能になる。

5
不正解

適切。気泡検知器は返血側ドリップチャンバの下流(患者直前)に設置し、残存気泡を確実に検出してポンプ停止・クランプ作動により空気塞栓を防止する。

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28
第二種ME技術認定試験 - 第36回 午後
類似度 60.6%
パルスオキシメータについて正しいのはどれか。
1
測定にはポーラログラフィを用いる。
2
二酸化炭素分圧による補正が必要となる。
3
センサ部分は測定部位に強く密着させる。
4
センサ周辺の皮膚温度は体温より低く保つ。
5
センサ装着部位の血行不良は誤差要因となる。
40
第二種ME技術認定試験 - 第36回 午前
類似度 60.5%
オシロメトリック法を用いた自動血圧計について誤っているのはどれか。
1
カフの装着位置が多少でもずれると測定誤差が生じる。
2
カフ部の圧力の微小変化を検出している。
3
水銀血圧計を基準として校正されている。
4
厚地の着衣の上からカフを装着すると測定誤差が生じる。
5
脈波の大きさの変化から血圧値を算出している。
64
臨床工学技士国家試験 - 第20回 午前
正答率:54% 類似度 60.5% 解説あり
自動血球計数装置について誤っているのはどれか。
1
赤血球数の測定にはオームの法則が用いられる。
2
平均赤血球容積が得られる。
3
ヘモグロビン量が得られる。
4
ヘマトクリット値が得られる。
5
濃縮した血液検体が用いられる。

解説

自動血球計数装置は,主としてインピーダンス法(コールター原理)や光学法で血球数と体積を測定する。コールター原理では血球が微小孔を通過すると電気抵抗が一過性に増加し,そのパルス数から細胞数,パルス振幅から細胞体積が得られる(オームの法則に基づく)。ヘモグロビンは溶血した検体を比色法(シアンメトヘモグロビン法やSLS-Hb法など)で測定し,Hb値が得られる。ヘマトクリット(Ht)は赤血球数と平均赤血球容積(MCV)から装置内で計算される。測定では誤差を避けるため,検体は装置内で適正に希釈・均一懸濁して用い,濃縮検体は同時通過(コインシデンス)や閉塞を招き不適切である。以上より「濃縮した血液検体が用いられる」は誤り。

選択肢別解説

1
不正解

正しい。赤血球数の測定にはインピーダンス法(コールター原理)が広く用いられ,血球通過時の電気抵抗変化をパルスとして数える。抵抗変化の検出はオームの法則に基づく。

2
不正解

正しい。平均赤血球容積(MCV)は装置が血球体積分布を測定して算出し,指標として出力される(体積ヒストグラムやインピーダンス/光学測定から得る)。

3
不正解

正しい。ヘモグロビンは溶血した検体を用いた比色法(例:シアンメトヘモグロビン法,SLS法)で測定され,Hb値として得られる。これを基にMCHやMCHCなども算出可能である。

4
不正解

正しい。ヘマトクリット(Ht)は自動血球計数装置では赤血球数とMCVから計算で求められ,装置が項目として出力する。

5
正解

誤り。装置は検体を適正比で希釈し,均一に懸濁した状態で測定する。濃縮検体を用いると複数血球の同時通過(コインシデンス)や詰まりが起こり,数え落としや体積測定誤差を生むため不適切である。

73
臨床工学技士国家試験 - 第12回 午前
正答率:74% 類似度 60.4%
超音波吸引手術装置について誤っているのはどれか。
1
振動数は20~30kHzである。
2
ニッケル製トランスデューサは磁歪素子である。
3
メス先の最大ストロークは300μmである。
4
術中の灌流液には蒸留水を用いる。
5
血管を残すことができる。
43
第二種ME技術認定試験 - 第33回 午前
類似度 60.4%
生体計測は生体の受動的または能動的特性を利用している。誤っている組合せはどれか。
1
X線CT -- 吸収係数
2
超音波断層装置 -- 音響インピーダンス
3
パルスオキシメータ -- 散乱係数
4
心電計 -- 活動電位
5
電気的脂肪量測定器 -- 導電率
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36
臨床工学技士国家試験 - 第23回 午前
正答率:84% 類似度 60.4% 解説あり
輸液に用いる機器について正しいのはどれか。
a
予圧注入方式は携帯型に用いられる。
b
ローラポンプ方式では流れの方向は弁機構で制御される。
c
自然滴下方式では滴下センサは用いない。
d
フィンガポンプ方式は高流量投与に適する。
e
シリンジポンプ方式は低流量でも精度が高い。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

輸液機器は、重力(自然滴下)に流量制御機構を付加した方式、チューブを圧迫して送液するペリスタルティック系(ローラ/フィンガ)、シリンジのプランジャを駆動するピストンシリンダ系(シリンジポンプ)、薬液容器自体に圧力を蓄えて押し出す予圧注入方式などに大別される。予圧注入方式は小型・軽量で電源不要の携帯型ディスポーザブルポンプ(エラストメリックやスプリング式など)として広く用いられるため正しい。ローラポンプはローラがチューブをしごくペリスタルティック動作で一方向送液が実現され、方向はローラ回転とチューブ配管で決まり、弁で方向制御はしないので設問は誤り。自然滴下方式でも滴下数を光学的に検出する滴下センサとオクルーダで流量制御する輸液コントローラが用いられるため「用いない」は誤り。フィンガポンプは複数の指状押さえで断続的に圧迫する方式で、一般に高流量向きではなく、広流量域・高流量に適するのはローラポンプであるため誤り。シリンジポンプは機械的剛性の高いピストンシリンダで容積を正確に送り出せるため、微量・低流量域でも精度が高く正しい。

選択肢別解説

a
正解

正しい。予圧注入方式は薬液容器(エラストメリックバルーンやスプリング等)にあらかじめ圧力を蓄え、流路の開放により一定圧で薬液を送る。小型・軽量で電源不要の携帯型ディスポーザブルポンプとして術後鎮痛や在宅医療で用いられる。

b
不正解

誤り。ローラポンプはペリスタルティック方式で、ローラがチューブを連続的に圧迫・開放することでチューブ内に進行波を作り、一方向に送液する。流れの方向はローラの回転方向とチューブ配管で決まり、弁機構で方向を制御するわけではない。

c
不正解

誤り。自然滴下方式でも、滴下数を光学的に検出する滴下センサとオクルーダ(クランプ)でチューブ圧閉度を調整して設定滴下数を保つ輸液コントローラが用いられる。したがって『滴下センサは用いない』は不適切。

d
不正解

誤り。フィンガポンプ(リニアペリスタルティック)は複数のフィンガでチューブを順次圧迫して送液するが、高流量域はローラポンプが適することが多い。フィンガポンプは一般に中等流量域で用いられ、高流量投与向きとは言い難い。

e
正解

正しい。シリンジポンプはピストンシリンダ(シリンジ)をステッピングモータ等で高精度に駆動し、容積が機械的に規定されるため微量・低流量でも脈動が小さく高い定常性と精度を得やすい。微量薬剤投与に適する。

75
臨床工学技士国家試験 - 第13回 午後
正答率:88% 類似度 60.4%
科目:
小分類: 波動現象
音波について正しいのはどれか。
a
生体組織中の音速は約330m/sである。
b
音の強さは振動数で決まる。
c
液体中では横波である。
d
空気中では疎密波である。
e
媒質の密度によって速度が変わる。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e
76
臨床工学技士国家試験 - 第15回 午後
正答率:78% 類似度 60.3%
科目:
小分類: 波動現象
超音波について正しいのはどれか。
a
周波数領域が16Hz~20kHzの音波である。
b
干渉性はない。
c
音響インピーダンスの異なる物質の境界では一部が反射する。
d
周波数が高いほど生体内到達深度が浅い。
e
音波のエネルギーは周波数の二乗に比例する。
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e
34
臨床工学技士国家試験 - 第37回 午前
類似度 60.3% 解説あり
輸液ポンプ使用時の異常検出に超音波を利用しているのはどれか。
1
回路閉塞
2
滴下異常
3
気泡混入
4
ドア開放
5
フリーフロー発生

解説

輸液ポンプでは異常の種類ごとに最適な検知方式が採用される。超音波センサはチューブ外側から送受波器で液体中を伝わる超音波の透過・減衰を測定し、液体中に気泡(空気)が混入すると液体と空気の音響インピーダンス差により反射・散乱が増え受信信号が低下する特性を利用して気泡混入を検出する。一方、回路閉塞はライン圧上昇をとらえる圧力センサ(あるいはモータ負荷)で、滴下異常は点滴筒を通過する滴下を赤外線の遮断で検知する光学式で、ドア開放はマイクロスイッチやリードスイッチ等で、フリーフローは機械的なアンチフリーフロー機構などで予防・検出される。したがって超音波を利用するのは「気泡混入」である。

選択肢別解説

1
不正解

誤り。回路閉塞(オクルージョン)の検出は、輸液ラインの圧力上昇をとらえる圧力センサ(ストレインゲージ等)やモータ電流・トルクの変化で行うのが一般的であり、超音波は用いない。

2
不正解

誤り。滴下異常の検出は、点滴筒を通過する滴を赤外線LEDとフォトセンサによる光学式でカウントする方式が用いられる。超音波は用いない。

3
正解

正しい。気泡混入はチューブ外装の超音波送受信子で液体中の超音波透過を監視し、空気混入により音響インピーダンス不整合が生じて反射・減衰が大きくなることを閾値判定して検出する。

4
不正解

誤り。ドア開放はドア部のマイクロスイッチやリードスイッチ(磁気センサ)などで機械的に検出する。超音波は用いない。

5
不正解

誤り。フリーフロー発生は超音波で検出するものではなく、機械的なアンチフリーフロー(自動クランプ)機構などで予防・制御される設計が用いられる。

32
第二種ME技術認定試験 - 第36回 午後
類似度 60.3%
熱希釈式心拍出量測定で誤っているのはどれか。
1
カテーテル先端は右心室に留置する。
2
右心房の位置にあるカテーテル側孔から注入液を放出する。
3
注入液には約0℃の5%ブドウ糖液を使用する。
4
注入液は一気に注入する。
5
注入液量が変わればカテーテル係数を変更する。
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9
第二種ME技術認定試験 - 第39回 午後
正答率:80% 類似度 60.3%
人工心肺で用いる遠心ポンプについて誤っているのはどれか。
1
ポンプの中心に血液流入口がある。
2
同じ回転数ならば流体の種類によらず流量は同じである。
3
回転力は磁力で伝達される。
4
同じ流量を吐出するには、ローラポンプよりも高回転数が必要である。
5
回転体で血液に運動エネルギーを与える。
47
臨床工学技士国家試験 - 第21回 午前
正答率:88% 類似度 60.3% 解説あり
パルスオキシメトリについて正しいのはどれか。
1
患者の血液を採取して測定する。
2
動脈血ヘモグロビンの酸素飽和度を反映する。
3
末梢動脈の拍動が微弱な時のモニタに適する。
4
測定値を表す記号として PaO₂が用いられる。
5
センサの装着部位として前胸部皮膚が適する。

解説

パルスオキシメトリは、指先や耳朶などに装着したセンサで赤色光と赤外光の吸光度変化(拍動に伴う動脈血の交流成分)を検出し、動脈血酸素飽和度を推定してSpO2として表示する非侵襲的モニタである。動脈の拍動が十分に検出できることが前提であり、末梢循環不全や低体温、血圧低下などで拍動が微弱な場合は測定精度が低下し、モニタとして適さない。出力は飽和度(SpO2)であり、動脈血酸素分圧(PaO2)は血液ガス分析で測定される別概念である。センサ装着部位は拍動が得られる末梢(指、耳朶、足趾、額など)が適切で、胸部皮膚は一般に不適である。

選択肢別解説

1
不正解

誤り。パルスオキシメトリは非侵襲的測定であり、患者の血液採取は不要である。指や耳朶などにセンサを装着して光学的に推定する。

2
正解

正しい。パルスオキシメータは拍動成分から動脈血ヘモグロビンの酸素飽和度を推定し、SpO2として表示する(SaO2の推定値)。

3
不正解

誤り。本法は動脈の拍動(交流成分)を利用するため、末梢拍動が微弱なときは信号が得にくく精度が低下し、モニタとして適さない。ショック・低体温・血管収縮時などで典型的に不安定となる。

4
不正解

誤り。パルスオキシメータの測定値はSpO2(経皮的動脈血酸素飽和度)で表す。PaO2は動脈血酸素分圧であり、血液ガス分析で測定される別の指標である。

5
不正解

誤り。センサ装着は拍動が得られる部位(指、耳朶、足趾、額など)が適切であり、胸部皮膚は一般に拍動が乏しく適さない。

67
臨床工学技士国家試験 - 第38回 午前
類似度 60.2%
メインストリーム方式のカプノメータについて誤っているのはどれか。
1
プローブには赤色光の光源を使用している。
2
アダプタが死腔となる。
3
サイドストリーム方式に比べて応答が速い。
4
セルの汚れや水滴の付着により測定誤差を生じる。
5
ICUなどでの長期間の人工呼吸管理に使用される。
41
第二種ME技術認定試験 - 第29回 午後
類似度 60.2%
観血式血圧測定において、「血圧のディジタル表示値がおかしい」と言われた。故障点検として適切でないのはどれか。
1
血圧トランスデューサの高さを確認した。
2
キャリブレーションを行った。
3
血圧波形のスケール(レンジ)を変更した。
4
ゼ口調整を行った。
5
血圧測定ラインに逆流がないか確認した。
73
臨床工学技士国家試験 - 第22回 午前
正答率:81% 類似度 60.1% 解説あり
遠心ポンプで誤っているのはどれか。
a
低流量時の流量調整が難しい。
b
血液逆流の危険性がある。
c
血液粘性がポンプ特性に影響する。
d
回転数が一定ならば流量は一定である。
e
オクルージョンテストを必要とする。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

遠心ポンプは羽根車の遠心力で血液にエネルギーを与える非閉塞型ポンプで、流量は回転数だけでなく前負荷(流入量)や後負荷(回路抵抗・動脈圧)に強く依存する。したがって回転数を一定にしても流量は一定にならず、流量計で監視しながら回転数を調整する必要がある(「回転数が一定なら流量一定」は誤り)。また遠心ポンプはローラーポンプと異なりチューブを完全閉塞しない構造のため、使用前のオクルージョンテストは不要である(「オクルージョンテストを必要とする」は誤り)。一方、低流量域では前後負荷変動の影響が相対的に大きく微調整が難しい、回転停止・低回転時は動脈圧による逆流が起こり得る、血液粘性(ヘマトクリットや温度)によりポンプ特性・回路圧損が変動する、などは正しい特性である。

選択肢別解説

a
不正解

正しい。遠心ポンプは流量が前後負荷に依存するため、低流量域ではわずかな回路抵抗や静脈還流の変化で流量が大きく変動しやすく、安定した微調整が難しい。実運用では流量計で監視しながら回転数を細かく調整する必要がある。

b
不正解

正しい。遠心ポンプは非閉塞型であり、回転停止または低回転時には動脈側圧に押し戻されて回路内で逆流が生じ得る。停止前の送血ラインのクランプなど逆流防止操作が必須である。

c
不正解

正しい。血液粘性はヘマトクリットや温度に依存し、回路圧損やポンプのQ–H特性に影響する。粘性が高いほど同一回転数でも得られる流量は低下しやすい。

d
正解

誤り。遠心ポンプの流量は回転数だけでなく後負荷(動脈圧・回路抵抗)や前負荷(静脈還流)に左右されるため、回転数一定でも流量は一定にならない。一定流量を維持するには流量計で監視し回転数を適宜調整する必要がある。

e
正解

誤り。オクルージョンテストはローラーポンプでチューブの圧閉塞度を調整・確認する手技であり、非閉塞型の遠心ポンプでは実施不要である。

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