Loading...

臨床工学技士問題表示

臨床工学技士国家試験

検索元問題
第30回 午前 第29問
20件の類似問題
トランジットタイム型超音波血流計について正しいのはどれか。...
広告
53
第二種ME技術認定試験 - 第40回 午前
類似度 61.9%
非観血式血圧測定について誤っているのはどれか。
1
カフによる圧迫後の減圧過程で生じる音をコロトコフ音という。
2
オシロメトリック法では血管壁に生じる筋電位を測定して血圧を測定する。
3
手首式血圧計では手首を心臓の高さに合わせて測定する。
4
水銀式血圧計では聴診器を用いて測定する。
5
トノメトリ法は1拍ごとの血圧を測定する。
84
臨床工学技士国家試験 - 第5回 午前
正答率:80% 類似度 61.9%
光による計測について正しいのはどれか。
a
無侵襲計測に利用される。
b
動脈血の酸素飽和度の計測に用いられる。
c
脈波の計測に利用される。
d
可視光は組織を透過しないので赤外光を用いる。
e
患者監視には適さない。
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e
62
臨床工学技士国家試験 - 第18回 午前
正答率:50% 類似度 61.8%
パルスオキシメトリについて誤っているのはどれか。
a
Lambert-Beerの法則を用いて測定する。
b
オキシヘモグロビンの光吸収は赤外光が赤色光より大きい。
c
1心拍ごとの脈波を利用して動脈血酸素飽和度を測定する。
d
動脈血酸素分圧の計測と同じ原理である。
e
受光部にLEDを用いる。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e
69
臨床工学技士国家試験 - 第33回 午前
重要度:低 正答率:89% 類似度 61.8% 解説あり
人工心肺送血ポンプで使用するローラポンプと遠心ポンプとの比較で正しいのはどれか。
a
遠心ポンプの方が血液損傷が起こりやすい。
b
遠心ポンプでは流量計は不要である。
c
遠心ポンプは長期補助循環に適している。
d
ローラポンプは回転数による流量制御が容易である。
e
ローラポンプは回路閉塞時の回路破裂の危険が少ない。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

送血ポンプの代表であるローラポンプは容積移送(閉塞型)で、チューブを圧閉し回転数×1回転当たりの移送量でほぼ流量が決まるため、後負荷の影響を受けにくく回転数による流量制御が容易である。一方、回路閉塞時には内圧が急上昇しやすく、チューブ破裂や溶血の危険が高い。遠心ポンプは非閉塞型で、回転数と流量の関係が前後負荷・回路抵抗に強く依存するため、回転数だけでは実流量を保証できず流量計が必須となる。遠心ポンプは血液への機械的損傷が比較的少ないため、ECMOやVADなど長期補助循環に適する。以上より、正しいのは「遠心ポンプは長期補助循環に適している」「ローラポンプは回転数による流量制御が容易である」である。

選択肢別解説

a
不正解

誤り。一般に遠心ポンプは非閉塞型で剪断応力が過度になりにくく、チューブを圧挫するローラポンプより血液損傷(溶血)が少ないとされる。したがって「遠心の方が血液損傷が起こりやすい」は不正確。

b
不正解

誤り。遠心ポンプは回転数と流量が前負荷・後負荷・回路抵抗に依存して変動するため、設定回転数から実流量を推定できない。実流量を把握するために超音波式などの流量計が必須である。

c
正解

正しい。遠心ポンプは血液損傷が比較的少なく、連続流で長時間の運転に向くため、ECMO/PCPSや補助人工心臓(VAD)など長期補助循環に適している。

d
正解

正しい。ローラポンプは容積移送(陽圧の閉塞型)で、1回転当たりの送液量がほぼ一定であり、回転数に比例して流量を制御しやすい(チューブ径や圧閉度の影響は受けるが、後負荷の影響は小さい)。

e
不正解

誤り。ローラポンプは閉塞型のため回路閉塞時に回路内圧が急上昇し、チューブ破裂や溶血の危険が高い。圧モニタやリリーフ機構が必要とされる理由である。

40
臨床工学技士国家試験 - 第18回 午前
正答率:91% 類似度 61.8%
パルスオキシメータについて誤っているのはどれか。
1
原理は日本人が発明したものである。
2
非侵襲的である。
3
麻酔中のモニタとして使用する。
4
拍動消失時も測定できる。
5
色素投与の影響を受ける。
広告
63
臨床工学技士国家試験 - 第36回 午後
重要度:低 正答率:69% 類似度 61.8% 解説あり
パルスオキシメータについて正しいのはどれか。
a
動脈血の酸素分圧を計測している。
b
2種類の赤色光によって計測している。
c
発光ダイオードとフォトダイオードが用いられる。
d
マニキュアは誤差の原因となる。
e
強い外光は誤差の原因となる。
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

解説

パルスオキシメータは、赤色光(約660 nm)と赤外光(約940 nm)の2波長を用いた分光光度測定と容積脈波解析を組み合わせ、拍動に同期して変化する動脈血のみの吸光成分(AC成分)から動脈血酸素飽和度 $S_{\text{p}O_2}$ を非侵襲的に推定する機器である。発光部にはLED、受光部にはフォトダイオードが一般的に用いられる。測定対象は飽和度であり、動脈血酸素分圧 $P_{\text{a}O_2}$ を直接計測するわけではない。測定誤差の要因には、マニキュア(特に濃色・青緑系などによる光吸収の変化)や強い外光(外乱光の混入)があり、プローブの遮光・装着部位の変更・マニキュアの除去等で対策する。

選択肢別解説

a
不正解

誤り。パルスオキシメータが推定するのは動脈血酸素飽和度 $S_{\text{p}O_2}$ であり、動脈血酸素分圧 $P_{\text{a}O_2}$ を直接計測していない。$P_{\text{a}O_2}$ は血液ガス分析で測定する指標で、$S_{\text{p}O_2}$ とは酸素解離曲線を介した相関はあるが、同一ではない。

b
不正解

誤り。用いるのは赤色光(約660 nm)と赤外光(約940 nm)の2波長であり、「2種類の赤色光」ではない。酸化・還元ヘモグロビンの吸光特性差をこの2波長で捉える。

c
正解

正しい。発光部には発光ダイオード(LED)、受光部にはフォトダイオード(PD)が一般に用いられ、透過型または反射型プローブとして構成される。

d
正解

正しい。指先のマニキュアは光の透過・吸収特性を変化させ、特に濃色や青・緑系などで $S_{\text{p}O_2}$ を低めに見せるなどの誤差要因となる。測定時は除去や別部位測定、遮光などで対策する。

e
正解

正しい。太陽光や手術灯などの強い外光が受光部に混入すると外乱光となり、脈動成分の比率推定を乱して誤差が生じる。プローブの遮光や適切な装着で影響を軽減できる。

69
臨床工学技士国家試験 - 第34回 午前
重要度:最重要 正答率:60% 類似度 61.7% 解説あり
正しいのはどれか。
a
ローラポンプは回転数と流量が比例する。
b
ローラポンプは溶血の原因とならない。
c
遠心ポンプは流量計を必要としない。
d
遠心ポンプは容積型ポンプである。
e
遠心ポンプは回路破裂の危険がない。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

ローラポンプはチューブを圧閉して一定容積を機械的に送り出す容積型ポンプであり、1回転あたりの送液量がほぼ一定であるため、適切なオクルージョン条件下では流量は回転数に概ね比例する。一方、遠心ポンプは遠心力を用いるターボ型(動力型)で、前負荷・後負荷により同一回転数でも流量が変動するため、流量計による実測が必要となる。また遠心ポンプは非閉塞型で、吐出圧はポンプの発生しうる最大頭圧で頭打ちとなるため、下流閉塞時でも圧が無制限に上昇せず、回路破裂リスクは著しく低い。このため本設問では1と5が正しい。

選択肢別解説

a
正解

正しい。ローラポンプは容積型で、チューブの圧閉部が一定容積を1回転ごとに搬送するため、適正オクルージョン下では送液量は回転数に比例して増減する。実臨床ではチューブの復元性やスリップの影響でわずかな誤差はあるが、基本原理として比例関係が成り立つ。

b
不正解

誤り。ローラポンプはチューブの圧閉による高いせん断応力や、締めすぎによる過度な圧力・陰圧(吸引側)に起因する溶血を生じうる。オクルージョン不適正(締めすぎ/緩すぎ)や長時間使用、チューブ劣化などが溶血リスクを高める。

c
不正解

誤り。遠心ポンプはターボ型で、前負荷(吸入側圧)や後負荷(下流抵抗)に応じて同一回転数でも流量が変動するため、回転数のみでは正確な流量把握はできない。したがってクランプオン超音波流量計や電磁流量計などによる流量計測が必要である。

d
不正解

誤り。遠心ポンプは遠心力でエネルギーを与えるターボ型(動力型)ポンプであり、容積型ではない。容積型に分類されるのはローラポンプなどである。

e
正解

正しい。遠心ポンプは非閉塞型で、下流閉塞時でもポンプが発生できる最大頭圧で圧上昇が頭打ちとなるため、ローラポンプのように圧が理論的に無制限に上がることがなく、回路破裂の危険は著しく低い(実務上、圧監視やリリーフ設定は引き続き必要)。

41
第二種ME技術認定試験 - 第29回 午前
類似度 61.7%
科目:
中分類: 電気工学
小分類: 電気回路
観血式血圧計で動脈圧を測定中にカテーテル内の凝血で圧波形がなまることがある。この現象は、次のどの回路の応答に似ているか。
1
低域通過フィルタ
2
高域通過フィルタ
3
バッファ回路
4
微分回路
5
共振回路
36
臨床工学技士国家試験 - 第36回 午前
重要度:低 正答率:71% 類似度 61.7% 解説あり
流量制御型(容積制御方式)の輸液ポンプについて正しいのはどれか。
a
輸液の成分による誤差は生じない。
b
汎用の輸液セットが使用できる。
c
滴下センサが必要である。
d
滴数制御型(滴下制御方式)に比べて流量のばらつきが大きい。
e
圧閉される部分のチューブ内径の変化で誤差が生じる。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

流量制御型(容積制御方式)の輸液ポンプは、ローラ式ペリスタルティックやカセット式(ピストン・ダイヤフラム等)などの機構で、機械的に一定体積を押し出して流量を制御する。したがって重力や滴下の大きさに依存せず、輸液の粘性・表面張力・濃度といった“成分”による影響を受けにくく、滴数制御型より流量のばらつきは小さい。一方で、正確な容積送液にはチューブの材質・内径・弾性が規格化された専用セットを要することが多く、長時間の圧閉に伴うチューブのへたり(内径・弹性変化)が送液誤差の要因となる。

選択肢別解説

a
正解

正しい。容積制御方式は1回転(あるいは1ストローク)当たりの押し出し体積で送液量を決めるため、滴下の大きさや重力に依存しない。よって輸液の粘性・表面張力・濃度など“成分”の違いによる流量誤差は基本的に生じにくい(指定粘度範囲内という前提)。

b
不正解

誤り。容積制御方式は所定の精度で体積を搬送するために、チューブの内径・硬さ・伸び特性が規定された専用の輸液セットを用いるのが原則であり、汎用セットでは精度が保証されない。

c
不正解

誤り。滴下センサは滴数制御型で必要となる。容積制御方式はポンプ機構そのもので送液量を制御するため滴下検出は不要である(代わりに気泡検出や閉塞検出などのセンサを備える)。

d
不正解

誤り。容積制御方式は体積基準で送液するため、滴数制御型に比べて流量のばらつきは小さい。滴数制御型は滴下サイズや点滴筒の姿勢、薬液性状の影響を受けやすい。

e
正解

正しい。ローラ等でチューブを圧閉して送液する方式では、長時間使用でチューブがへたり弾性や内径が変化し、1回転あたりの実効搬送量が変動して流量誤差の原因となる。

83
臨床工学技士国家試験 - 第35回 午前
正答率:63% 類似度 61.6% 解説あり
科目:
大分類: 医学概論
小分類: 循環
正しいのはどれか。
a
毛細血管内を通過する際、赤血球は変形する。
b
血管内膜のコラーゲンが増加すると脈波伝搬速度が速くなる。
c
大動脈における動圧の値は静圧よりも大きい。
d
細動脈では血球が血管壁部に集まる。
e
安静立位状態では平均動脈圧は測定部位に関わらず同じである。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

正答は1と2。赤血球(直径約7–8\,\mu m)は毛細血管(内径約3–8\,\mu m)を通過する際、膜・細胞骨格の変形能によって扁平化しながら通過するため1は正しい。脈波伝播速度(PWV)は血管壁の硬さに依存し、Moens–Kortewegの近似式 $v=\sqrt{Eh/(\rho d)}$ から弾性率 $E$ が上がると $v$ は増加する。加齢や動脈硬化でコラーゲンが増えると壁は硬くなるため2も正しい。大動脈の動圧は $p_d=\tfrac{1}{2}\rho v^2$ で、流速 $v\approx1\,\text{m/s}$、血液密度 $\rho\approx1060\,\text{kg/m}^3$ とすると約500\,Pa程度で、平均動脈圧(約13,000\,Pa)より十分小さいため3は誤り。微小血管では集軸効果により血球は流れの中心部に集まり、壁近傍は血漿層が形成されるので4は誤り。立位では重力による静水圧差 $\Delta p=\rho g h$ が生じ、心臓より低位の部位ほど圧が高くなるため、測定部位に依存せず同じとはいえず5は誤り。

選択肢別解説

a
正解

$正しい。赤血球(約7–8\,\mu m)は毛細血管(最狭部で3–5\,\mu m程度)を通過する際、膜 \cdot 細胞骨格(スペクトリンなど)の変形能により可逆的に形態を変えて狭窄部を通過する。これが失われると微小循環障害を来す。$

b
正解

正しい。脈波伝播速度は血管壁の剛性に比例して増加する。Moens–Kortewegの近似式 $v=\sqrt{Eh/(\rho d)}$($E$:弾性率、$h$:壁厚、$d$:内径、$\rho$:血液密度)より、コラーゲン増加は弾性率 $E$ を高めてPWVを速くする。動脈硬化でPWVが上がる実臨床所見とも整合する。

c
不正解

誤り。動圧は $p_d=\tfrac{1}{2}\rho v^2$ で、$\rho\approx1060\,\text{kg/m}^3$、$v\approx1\,\text{m/s}$ とすると約530\,Pa程度。大動脈の平均動脈圧(静圧)は約13,000\,Pa(100\,mmHg前後)であり、動圧は静圧よりはるかに小さい。

d
不正解

誤り。細動脈〜毛細血管では集軸効果により血球は流速の大きい中心部に集まり、壁近傍には血漿のみの細胞希薄層(セルフリー層)が形成される。したがって「血管壁部に集まる」は逆。

e
不正解

誤り。立位では重力により静水圧差 $\Delta p=\rho g h$ が生じ、心臓より低い部位(下肢)では圧が高く、上位では低くなる。例えば身長差1.3\,mで $\Delta p\approx1060\times9.8\times1.3\approx1.35\times10^4\,\text{Pa}$(約100\,mmHg)となり、測定部位で平均動脈圧は変化する。

広告
63
臨床工学技士国家試験 - 第12回 午前
正答率:21% 類似度 61.6%
自動的に血球を計測する装置について正しいのはどれか。
a
血球が細孔を通過するときの電気抵抗の変化で血球数を計測できる。
b
血小板数を計測できる。
c
ヘモグロビン濃度は測定項目に含まれる。
d
網赤血球数は電子顕微鏡で画像化して算出する。
e
フローサイトメトリではレーザ光によって血球を破壊して計測する。
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e
72
臨床工学技士国家試験 - 第16回 午後
類似度 61.5%
科目:
大分類: 医学概論
小分類: 循環
血圧と血液について正しいのはどれか。
a
末梢動脈の平均血圧は収縮期と拡張期との血圧の単純平均として求められる。
b
血圧のピーク値は測定する動脈の種類にかかわらず同じである。
c
血液波形は動脈の測定部位にかかわらず同じである。
d
脈圧とは1拍動中の最高血圧と最低血圧との差である。
e
脈波伝搬速度は血管壁の硬さによって変化する。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e
21
第二種ME技術認定試験 - 第34回 午後
類似度 61.4%
観血式血圧測定に使用しないのはどれか。
1
圧力トランスデューサ
2
カテーテル
3
聴診器
4
生理食塩液
5
加圧バッグ
35
臨床工学技士国家試験 - 第24回 午後
重要度:低 正答率:65% 類似度 61.4% 解説あり
輸液ポンプで正しいのはどれか。
1
フィンガポンプはローラポンプに比べて高流量が得られる。
2
輸液コントローラはペリスタルティック方式の一つである。
3
輸液ポンプの精度は設定値に対して誤差が±2%以内と規定されている。
4
気泡検出には赤外線を用いる。
5
滴下センサの光が滴下口や液面で遮られないようにする。

解説

輸液ポンプは機械注入方式の医療機器で、代表的にペリスタルティック方式(ローラ型・フィンガ型)やピストンシリンジ方式がある。輸液コントローラ(滴下数制御型)はポンプとは別系統で、点滴筒の滴下数を光学的に数えてクランプ開度で調整する。性能規定では輸液ポンプの流量精度はおおむね設定値に対して±10%以内が許容範囲とされ、±2%は主にシリンジポンプの仕様に見られる厳しめの値である。安全監視では、気泡検出は一般に超音波センサが用いられ、滴下検出には赤外線(光学式)が用いられる。滴下センサを正しく動作させるため、点滴筒の液面はおよそ1/3程度を保ち、光路が滴下口や液面で遮られない位置にセンサを設置することが重要である。以上より、正しい記述は選択肢5である。

選択肢別解説

1
不正解

誤り。フィンガポンプは多数のフィンガ(プッシャ)でチューブを順次圧迫するペリスタルティック方式で、静かで脈動が少ない一方、構造上の制約から高流量の送液にはあまり向かない。高流量は一般にローラポンプ(ローラが連続的にチューブを圧閉して搬送)で得やすい。

2
不正解

誤り。輸液コントローラは点滴筒の滴下数を光学的に検出し、クランプ開度を調整して流量を制御する方式であり、機械的にチューブを圧送するペリスタルティック方式(ローラ型・フィンガ型)の一種ではない。分類上はポンプ(機械注入)ではなく滴下制御型に属する。

3
不正解

誤り。輸液ポンプの流量精度は規格上、設定値に対する許容誤差は概ね±10%以内とされている。±2%という値はシリンジポンプのような別方式で見られることはあるが、輸液ポンプの規定としては厳しすぎる。

4
不正解

誤り。気泡検出には一般に超音波センサが用いられる(気泡で超音波の伝搬が低下することを検出)。赤外線は主として滴下センサ(点滴筒内の液滴検出)に用いられる。

5
正解

正しい。滴下センサ(赤外線などの光学式)は光路が滴下口や液面で遮られると誤検出を招く。点滴筒の液面を約1/3に保ち、滴下口や液面の影響を受けない位置にセンサを設置するのが基本である。

35
臨床工学技士国家試験 - 第2回 午後
正答率:52% 類似度 61.4%
拍動型ポンプについて正しいのはどれか。
a
装置を小型にすることができる。
b
臓器・組織の血液循環がよい。
c
無拍動に比べて太いカニューレを必要とする。
d
長時間の体外循環に適している。
e
流れが層流なので溶血が少ない。
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e
広告
66
臨床工学技士国家試験 - 第6回 午前
正答率:53% 類似度 61.4%
誤っているのはどれか。
1
生体での荷重、衝撃力、機械振動などの現象には力学特性が関係する。
2
超音波特性は音響インピーダンス、音速、減衰定数で示すことができる。
3
生体組織は赤外光を吸収する。
4
血管壁は縦方向より横方向に伸びやすい。
5
生体での機械振動、音響振動は変位速度と応力の関係で表される。
86
臨床工学技士国家試験 - 第6回 午前
正答率:69% 類似度 61.4%
正しいのはどれか。
a
生体の電気特性の測定によって循環や呼吸に関する情報が得られる。
b
生体インピーダンス測定は無侵襲的患者監視に適する。
c
電気による測定から、逆推定によって容易に生体電気特性の絶対値が得られる。
d
脂肪層の導電率は筋肉層の導電率より大きい。
e
生体内の電磁波の波長は自由空間での波長と異なる。
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e
86
臨床工学技士国家試験 - 第26回 午前
重要度:低 正答率:82% 類似度 61.3% 解説あり
科目:
小分類: 波動現象
生体中の超音波の性質で正しいのはどれか。
a
横波である。
b
可聴音よりも指向性が低い。
c
可聴音よりも反射しにくい。
d
空気に比べて筋組織での音速が大きい。
e
周波数が高いほど減衰しやすい。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

超音波は可聴音より高周波で、軟部組織中では縦波(疎密波)として伝搬する。指向性は周波数が高いほど高くなり、ビームは狭くなる。反射は主として音響インピーダンス差で決まり、生体内の組織境界(例:筋−脂肪、軟部−骨、組織−空気)で顕著に起こる。音速は媒質の弾性率と密度に依存し、空気(約331〜346 m/s)よりも水や軟部組織・筋(約1540〜1580 m/s)の方が大きい。減衰は生体軟部組織で周波数にほぼ比例(おおむね0.5〜1 dB/cm/MHz)し、高周波ほど減衰が大きく深達性は低下する一方、分解能は向上する。以上より、正しいのは「空気に比べて筋組織での音速が大きい」と「周波数が高いほど減衰しやすい」である。

選択肢別解説

a
不正解

誤り。生体の軟部組織(液体に近い性質)中での超音波は縦波(疎密波)として伝搬する。横波(せん断波)は軟部組織ではほぼ伝搬しない(骨など固体では横波が生じ得るが、本設問の「生体中」一般には当てはまらない)。

b
不正解

誤り。指向性は周波数が高いほど高くなる。ビーム幅はおおむね波長に比例して狭くなり(ビーム幅 ∝ λ/D)、超音波(高周波)は可聴音より指向性が高い。

c
不正解

誤り。反射は主として音響インピーダンス差で決まり、組織境界でしばしば強く起こる。反射係数は $R=((Z_2-Z_1)/(Z_2+Z_1))^2$ で表され、例えば空気と組織の境界では大きなインピーダンス差により強い反射となる。可聴音より反射しにくいとはいえない。

d
正解

正しい。空気中の音速は約331〜346 m/s(条件に依存)に対し、筋組織は約1580 m/s、軟部組織では約1540 m/sであり、生体組織の方が大きい。

e
正解

正しい。生体軟部組織における減衰係数は周波数にほぼ比例し(代表値で約0.5〜1 dB/cm/MHz)、周波数が高いほど減衰しやすい。そのため高周波は分解能が高いが深部への到達性は低下する。

82
臨床工学技士国家試験 - 第17回 午後
正答率:81% 類似度 61.3%
科目:
小分類: 波動現象
生体組織中を伝播する超音波について正しいのはどれか。
a
軟部組織中は空気中より伝搬速度が小さい。
b
頭蓋骨は脳より伝搬速度が大きい。
c
周波数が高いほど減衰が大きい。
d
血液は筋組織より減衰が大きい。
e
軟部組織中を伝搬する波は主に横波である。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e
30
臨床工学技士国家試験 - 第30回 午後
重要度:低 正答率:68% 類似度 61.2% 解説あり
体温計測について正しいのはどれか。
1
電子体温計ではサーモパイルが使われる。
2
耳用赤外線体温計は鼓膜からの熱伝導を利用している。
3
耳用赤外線体温計には量子型検出器が使われる。
4
深部体温計は熱流補償法を利用している。
5
深部体温計の温度プローブにはCdSが使われる。

解説

体温計測の代表的な原理は、接触式(サーミスタなど)と非接触式(赤外線放射の検出)に大別できる。電子体温計(接触式)は一般に高感度・高抵抗温度係数のNTCサーミスタを温度センサに用いる。一方、耳用赤外線体温計は鼓膜から放射される赤外線(熱放射)を検出し、サーモパイルや焦電型などの熱型検出器で受光して温度に換算する。量子型検出器(例:HgCdTe、InSb など)は高感度だが冷却等が必要で、耳用赤外線体温計には通常用いられない。深部体温(核温)の推定には、体表からの熱流をヒータで打ち消し、体表の温度勾配をゼロに近づける熱流補償法(ゼロ熱流法)を用いる深部体温計が用いられ、センサにはサーミスタが一般的である。したがって、正しい記述は「深部体温計は熱流補償法を利用している」である。

選択肢別解説

1
不正解

誤り。電子体温計(接触式)では温度センサとして主にサーミスタ(NTC)が用いられる。サーモパイルは赤外線放射を電圧に変換する熱型検出器で、耳用赤外線体温計など非接触式で一般的に用いられる。

2
不正解

誤り。耳用赤外線体温計は鼓膜からの熱放射(赤外線)を検出して温度を推定する。熱伝導ではなく放射(輻射)を利用する点が本質である。

3
不正解

誤り。耳用赤外線体温計で一般的なのはサーモパイルや焦電型といった熱型検出器である。量子型検出器(例:HgCdTe、InSb)は高感度だが冷却を要するなど実用条件が厳しく、耳用体温計では通常採用されない。

4
正解

正しい。深部体温計は体表からの熱流をヒータで補償し、皮膚表面の温度勾配をゼロに近づけて深部体温(核温)を推定する熱流補償法(ゼロ熱流法)を原理としている。

5
不正解

誤り。深部体温計の温度センサはサーミスタが一般的である。CdS(硫化カドミウム)は光導電素子であり、光センサとして用いられるもので温度プローブには適さない。

広告