臨床工学技士問題表示
臨床工学技士国家試験
解説
単純膜濾過血漿交換法(膜型PE)は、膜式の血漿分離器で全血から血漿成分だけを分離し、分離した病因物質を含む血漿を廃棄して補充液と置換する療法である。したがって必要機器は一次分離を担う「血漿分離器」であり、分画・吸着・冷却などの二次処理用デバイスや遠心分離器は本法には用いない。
選択肢別解説
血漿分画器は二重濾過血漿交換(DFPP)の二次フィルタとして、一次で分離された血漿を高分子量成分と低分子量成分に分画するために用いる。単純膜濾過PEでは使用しない。
血漿吸着器は血漿吸着療法(PA)で分離血漿中の病因物質を吸着除去するデバイスであり、単純膜濾過PEの装置ではない。
血漿冷却器はクリオフィルトレーション(クリオグロブリン血症など)で分離血漿を低温にし沈殿を形成させる際に用いられる。単純膜濾過PEには不要。
遠心分離器は遠心法による血漿交換(CPE)で用いる機器で、膜法(単純膜濾過PE)では用いない。
血漿分離器(膜型プラズマセパレータ)は全血から血漿を分離する一次処理の中核デバイスであり、単純膜濾過血漿交換法に必須である。
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解説
個人用透析装置(透析用監視装置)には、透析液の濃度監視のための電導度計、血液回路の安全監視のための気泡検出器、患者への熱負荷を管理するための透析液温計、そして目標除水量を精密に達成するための除水制御装置が標準的に組み込まれている。一方、透析液の浸透圧を直接連続測定する浸透圧計は一般に装置内には組み込まれない。浸透圧計は氷点降下法などのオフライン測定が主で、オンライン連続測定には適さないためであり、透析装置では電導度を用いて濃度管理を行うのが一般的である(表示上、推算値を示す場合はあっても、専用の浸透圧計そのものは内蔵しない)。したがって「透析液浸透圧計」が正答。
選択肢別解説
電導度計は透析液のイオン濃度(電気伝導度)を連続監視し、濃度異常時に警報・供給停止を行うために組み込まれている。正しい(装置に含まれる)。
気泡検出器は静脈側血液回路に設置され、超音波などで気泡を検出し、検出時には血液ポンプ停止やクランプ作動で空気塞栓を予防する。正しい(装置に含まれる)。
透析液温計はヒータで加温した透析液の温度を監視し、過加温や低温を防ぐ安全機構の一部として組み込まれている。正しい(装置に含まれる)。
除水制御装置はバランシング機構や容積制御により除水量を精密に管理する中核機能であり、個人用透析装置に必須である。正しい(装置に含まれる)。
透析液浸透圧計(浸透圧の直接測定器)は通常、透析装置には内蔵されない。浸透圧の直接測定は氷点降下法などのオフライン手法が一般的で、装置は電導度による濃度監視で代替しているため、本設問の『組み込まれていない』に該当する。
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