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臨床工学技士国家試験

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第5回 午後 第67問
20件の類似問題
マイクロ波メスについて正しいのはどれか。...
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30
臨床工学技士国家試験 - 第29回 午後
重要度:低 正答率:93% 類似度 61.3% 解説あり
超音波診断装置について正しいのはどれか。
a
被曝に伴う侵襲性がある。
b
全身撮影が可能である。
c
心室の壁厚を測定できる。
d
血管内の画像が得られる。
e
実時間の撮影が可能である。
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

解説

超音波診断装置は電離放射線ではなく音波を用いるため放射線被曝がなく、一般に非侵襲的で繰り返し使用しやすい。一方で超音波は骨・空気で強く反射・減衰するため、全身を一括に撮る「全身撮影」には適さない。心エコーではMモードや2Dで左室自由壁や心室中隔の壁厚を収縮期・拡張期に定量できる。さらに血管内超音波(IVUS)ではカテーテル先端のプローブにより血管内腔から断層像を取得可能である。電子走査により高フレームレートでリアルタイム表示が可能である。以上より、正しいのは3・4・5である。

選択肢別解説

a
不正解

誤り。超音波は電離放射線を用いないため放射線被曝はなく、診断用出力では一般に非侵襲的に実施できる。被曝に伴う侵襲性という表現はX線/CT/核医学に当てはまるが、超音波には当てはまらない。

b
不正解

誤り。超音波は骨や空気(肺・消化管内ガス)で強く反射・減衰するため透過性が不均一で、全身を一括で描出する「全身撮影」には不向きである。目的部位ごとに探触子を当てて限られた範囲を観察する。

c
正解

正しい。心エコー(経胸壁や経食道)ではMモードや2D画像から左室壁や心室中隔の壁厚を測定でき、拡張期・収縮期の壁厚評価が可能である。

d
正解

正しい。血管内超音波(IVUS)はカテーテル先端の小型振動子で血管内腔から超音波を送受信し、血管壁の断層像を取得できるため、血管内の画像が得られる。

e
正解

正しい。電子走査・ビームフォーミングにより高フレームレートで画像更新が行われ、実時間(リアルタイム)の撮影・表示が可能である。

73
臨床工学技士国家試験 - 第10回 午前
正答率:68% 類似度 61.3%
Nd:YAGレーザについて誤っているのはどれか。
a
眼に直接入射しても安全な波長である。
b
組織内部での光散乱が小さい。
c
凝固・止血能に優れている。
d
石英光ファイバーで伝送できる。
e
気体レーザである。
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e
47
臨床工学技士国家試験 - 第20回 午前
正答率:80% 類似度 61.3% 解説あり
科目:
消毒・滅菌について正しいのはどれか。
a
内視鏡には高圧蒸気滅菌が適している。
b
酸化エチレンガス滅菌は約60分で完了する。
c
紫外線は手術用手洗い水の殺菌に用いられる。
d
放射線滅菌にはガンマ線を用いる。
e
消毒用エタノールは細菌芽胞に有効である。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

消毒・滅菌法の要点として、軟性内視鏡のような熱に弱い医療機器は高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)に不適で、酸化エチレン(エチレンオキシド)ガス、過酢酸、過酸化水素低温ガスプラズマ等の低温法を用いる。酸化エチレンガス滅菌は滅菌工程だけで数時間を要し、さらに残留ガス除去のためのエアレーションに長時間を要するため、約60分で完了することはない。紫外線(主に254 nmのUV-C)は水や空気・表面の殺菌に用いられ、手術用手洗い水の殺菌にも応用される。放射線滅菌は主にコバルト60からのガンマ線を用いてディスポーザブル医療材料の工業的滅菌に広く用いられる。消毒用エタノールは通性細菌の栄養型(増殖型)には有効だが、芽胞には無効である。以上より、正しいのは3と4である。

選択肢別解説

a
不正解

不正解。一般に軟性内視鏡は耐熱性が低く高圧蒸気滅菌は不適である。低温滅菌(酸化エチレンガス、過酸化水素ガスプラズマ、過酢酸など)や高水準消毒が推奨される。硬性内視鏡の一部には高圧蒸気対応もあるが、「内視鏡一般に適する」とは言えない。

b
不正解

不正解。酸化エチレンガス滅菌(EOG/EO)は通常、滅菌工程だけで2〜4時間程度を要し、さらに残留ガス除去のエアレーションに8時間以上を必要とすることが多い。よって約60分で完了するという記述は不適切。

c
正解

正解。紫外線(UV-C, 約254 nm)はDNA損傷により殺菌効果を示し、透過性は低いが水や空気・表面の殺菌に用いられる。手術用手洗い水の循環系にUV殺菌灯を設置して微生物制御を行う運用は妥当である。

d
正解

正解。放射線滅菌は主にコバルト60由来のガンマ線を用いてディスポーザブル医療材料等を工業的に滅菌する方法として広く利用されている(ほかに電子線もあるが、本記述は正しい)。

e
不正解

不正解。消毒用エタノールは栄養型細菌や多くのウイルスには有効だが、芽胞(細菌芽胞)には無効である。芽胞対策には高水準消毒薬や滅菌法が必要。

77
臨床工学技士国家試験 - 第19回 午前
正答率:64% 類似度 61.3%
電撃について正しいのはどれか。(医用機器安全管理学)
a
人体の反応は電流の流出入部位によって異なる。
b
His束心電図検査は、心室細動が発生しないように注意して行われる。
c
皮膚に0.1mAの商用交流電流が流れるとビリビリと感じる。
d
体表から受ける電撃によって起こる事故死の多くは心筋症によるものである。
e
ミクロショックの場合数μAの商用交流電流でも危険である。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e
48
臨床工学技士国家試験 - 第14回 午前
正答率:83% 類似度 61.3%
科目:
ガンマ線滅菌法で正しいのはどれか。
a
器具を使用する現場で滅菌ができる。
b
残留放射線を減衰させる時問が必要である。
c
温度の管理が必要である。
d
包装状態のまま滅菌できる。
e
多数の器具を一括して滅菌できる。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e
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66
臨床工学技士国家試験 - 第18回 午前
正答率:80% 類似度 61.3%
除細動器の同期出力装置について正しいのはどれか。
a
心房細動の除去に必要である。
b
心電図のR波にタイミングを合わせて除細動するために必要である。
c
心室細動の除去に必要である。
d
AED(automatexternal defibrillator)には必要である。
e
直流除細動器には必要でない。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e
54
第二種ME技術認定試験 - 第36回 午前
類似度 61.3%
内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic Submucosal Dissection:ESD)について誤っているのはどれか。
1
切除範囲をブロックとして切除できる。
2
ガンマナイフともよばれる。
3
粘膜下層のレベルで病変を剥がし取る。
4
粘膜下層に生理食塩液などを注入し病変を浮き上がらせる。
5
主に消化管腫瘍の治療に用いられる。
38
臨床工学技士国家試験 - 第25回 午後
重要度:低 正答率:69% 類似度 61.2% 解説あり
ハイパーサーミアについて正しいのはどれか。
a
RF容量結合型加温法では電極直下の脂肪層をボーラスで冷却する。
b
RF容量結合型加温法は深在性腫瘍の治療には適さない。
c
マイクロ波加温法は抵抗成分に発生するジュール熱を用いる。
d
超音波加温法は超音波を患部に収束させて加温する。
e
全身加温法は血液を体外循環させて全身を加温する。
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

解説

ハイパーサーミアは腫瘍組織をおおむね43〜45℃に加温して抗腫瘍効果を得る治療で、代表的な方法にRF容量結合型、マイクロ波、超音波、全身加温法がある。RF容量結合型は体表に電極を当てて高周波電流を流し、組織の抵抗によるジュール熱で発熱させる。皮膚・皮下脂肪の過加熱(ホットスポット)を避けるため、電極には循環水入りのボーラスを装着して体表を冷却する。RFは波長が長く深部まで加温できるため深在性腫瘍にも用いられる。一方、マイクロ波加温は電磁波の誘電損失(誘電加熱)を利用し、浅在部に適することが多い。超音波加温は超音波を患部に収束させ、焦点で選択的に加温する。全身加温法は体外循環と熱交換器で血液を加温し、全身温を上げる方式である。

選択肢別解説

a
正解

正しい。RF容量結合型加温法では、電極直下の皮膚・皮下脂肪でホットスポットが生じやすいため、電極に循環水ボーラスを装着して体表(特に脂肪層)を冷却しながら加温する。これにより表層の熱傷を防ぎ、目的部位の加温を安定させる。

b
不正解

誤り。RF容量結合型加温法は波長が長く電流路が深部に及ぶため、深在性腫瘍にも適用される。一方で皮下脂肪の厚さなどにより加温分布が不均一になりやすいという制約はあるが、「深在性に適さない」とは言えない。

c
不正解

誤り。マイクロ波加温法は電磁波による誘電損失(双極子回転など)を利用した誘電加熱が主体であり、抵抗成分で生じるジュール熱を主原理とするのはRF容量結合型である。

d
正解

正しい。超音波加温法は超音波ビームを患部に収束(焦点化)させ、焦点部でエネルギー密度を高めて選択的に加温する。複数振動子や集束トランスデューサを用いて焦点形成する。

e
正解

正しい。全身加温法では体外循環(ポンプ+熱交換器)により血液を加温し、循環を通じて全身温を上げる。均一な全身加温が可能であり、体温管理・安全監視の下で実施される。

63
臨床工学技士国家試験 - 第5回 午後
正答率:77% 類似度 61.2%
悪性腫瘍に対するハイパーサーミアについて誤っているのはどれか。
a
ハイパーサーミアとは温熱療法のことを指す。
b
腫瘍全体を43°C程度に加温する。
c
周辺の正常組織はなるべく低温に保つ。
d
深在性腫瘍の加温にはマイクロ波を用いる。
e
放射線との併用治療は禁忌である。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e
74
臨床工学技士国家試験 - 第9回 午前
正答率:76% 類似度 61.2%
悪性腫瘍に対するハイパーサーミアについて誤っているのはどれか。
a
ハイパーサーミアとは温熱療法のことを指す。
b
腫瘍全体を43°C程度に加温する。
c
周辺の正常組織はなるべく低温に保つ。
d
深在性腫瘍の加温にはマイクロ波を用いる。
e
放射線との併用治療は禁忌である。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e
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10
第二種ME技術認定試験 - 第39回 午後
類似度 61.2%
心臓ペースメーカについて誤っているのはどれか。
1
DDDモードの電極リードは2本である。
2
双極リードは中枢側がマイナス電極である。
3
電極先端部はらせん状のものがある。
4
植込み型は大胸筋と皮下組織の間に植え込まれる。
5
植込み型の筐体はチタン製である。
30
臨床工学技士国家試験 - 第25回 午後
重要度:低 正答率:67% 類似度 61.2% 解説あり
超音波診断装置で誤っているのはどれか。
1
超音波ビーム軸方向の2カ所を弁別する能力を距離分解能という。
2
Bモードは生体の断面をリアルタイムで観察するのに適している。
3
リニア走査方式は心臓の画像診断に適している。
4
胎児心拍数の測定にはドプラ法が用いられる。
5
腹部超音波診断に用いられる周波数は3〜5MHzである。

解説

誤りは3。心臓領域では肋骨間から小さな探触子で扇状に広い視野を得られるセクタ(位相配列)走査が適しており、リニア走査(長方形視野、接地面大)は一般に不適である。1は距離(軸)分解能の定義として正しい。距離分解能はビーム軸方向の2点を識別する能力で、空間パルス長(SPL)が短いほど向上し、高周波・パルス内サイクル数の少ない短パルスで改善する。2のBモードは輝度表示により断層像をリアルタイム観察する方式で正しい。4は胎児心拍の測定にドプラ法(ドプラ周波数偏移の検出)を用いる点で正しい。5は腹部(深部)観察に減衰を抑え深達度を確保する3〜5 MHz程度の比較的低周波を用いる点で正しい。

選択肢別解説

1
不正解

正しい。距離(軸)分解能は超音波ビームの軸方向(深さ方向)で近接した2点を識別する能力を指す。これは空間パルス長(SPL)に依存し、短パルス(高周波・パルス内サイクル数が少ない)ほど向上する。

2
不正解

正しい。Bモード(輝度変調法)は反射エコーの強度を輝度で表示し、断層像をリアルタイムで観察できるため一般的な超音波診断に適する。

3
正解

誤り。リニア走査は長方形の視野で表在・血管・甲状腺などに適する。一方、心臓では肋骨間から小さな開口で広い視野を確保できるセクタ走査(位相配列:phased array)が一般的であり、心臓の画像診断にリニア走査が『適している』とはいえない。

4
不正解

正しい。胎児心拍数はドプラ法で心臓壁や血流による周波数偏移を検出し測定する(市販のドプラ胎児心音計など)。

5
不正解

正しい。腹部超音波では深部臓器を観察するため、減衰を抑えて深達度を確保できる3〜5 MHz程度の比較的低い周波数が用いられる(体格により2〜5 MHz程度で選択)。

89
臨床工学技士国家試験 - 第8回 午前
正答率:64% 類似度 61.2%
非接地配線方式について正しいのはどれか。
a
主目的はミクロショックを防止することにある。
b
ME機器故障時に漏れ電流を低く抑えることができる。
c
1線の地絡時にも電源の供給を確保することができる。
d
心臓手術室では必要性が高い。
e
保護接地の設備は不要である。
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e
34
臨床工学技士国家試験 - 第25回 午後
重要度:低 正答率:63% 類似度 61.2% 解説あり
心臓ペースメーカについて正しいのはどれか。
a
刺激閾値は経年的に低くなる。
b
植込み式はリチウム電池を用いる。
c
刺激電極は白金系の合金電極を用いる。
d
出力パルス幅は約 10ms である。
e
NBG (ICHD) コードの第1文字は検出部位を表す。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

植込み型心臓ペースメーカでは、電源に長寿命・低自己放電で信頼性の高いリチウム系電池(典型はヨウ素リチウム)が用いられる。また、リード先端の刺激電極材には生体適合性と電気化学的安定性に優れ、分極が小さい白金イリジウムなどの白金系合金が一般的である。刺激閾値は植込み後の電極周囲の線維化(リードマチュレーション)などの影響で慢性期に上昇傾向を示すため、「経年的に低くなる」は不正確。出力パルス幅は通常0.2〜2 ms 程度で設定され、10 ms は長すぎる。NBG/ICHDコードでは第1文字が刺激部位、第2文字が検出部位を表す。以上より、正しいのは2と3である。

選択肢別解説

a
不正解

誤り。刺激閾値は植込み後、電極—心筋境界の線維化や組織反応により慢性期に上昇する傾向がある(リードマチュレーション)。近年のステロイド放出電極などで上昇幅を抑制できるが、「経年的に低くなる」とは言えない。

b
正解

正しい。植込み型ペースメーカには長寿命・低自己放電・安定動作の観点からリチウム系電池(代表例:ヨウ素リチウム電池)が用いられる。これにより小型化と長期信頼性が両立される。

c
正解

正しい。刺激電極には生体適合性が高く分極が小さい白金イリジウムなどの白金系合金が広く用いられる。これにより効率的な電気刺激と電極劣化の抑制が図られる。

d
不正解

誤り。出力パルス幅は通常0.2〜2 ms 程度で設定され、臨床的には0.5 ms前後がよく用いられる。10 msは過度に長く、電池消耗の観点からも不適切。

e
不正解

誤り。NBG(ICHD)コードの第1文字は刺激部位(Paced chamber)、第2文字が検出部位(Sensed chamber)を表す。したがって「第1文字は検出部位」は誤り。

79
臨床工学技士国家試験 - 第11回 午前
正答率:51% 類似度 61.1%
エネルギーの人体への作用について誤っているのはどれか。
1
癌細胞は正常細胞より熱に弱い。
2
加温すると細胞の放射線感受性が高まる。
3
低酸素状態の細胞は熱に強い。
4
可視光はヘモグロビンに吸収される。
5
生体に強い超音波が作用すると熱を生じる。
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66
臨床工学技士国家試験 - 第11回 午前
正答率:70% 類似度 61.1%
除細動器について正しいのはどれか。
a
蓄積エネルギーと出力エネルギーとは同じ値である。
b
心室細動にはR波同期で除細動を行う。
c
BF形機器またはCF形機器に分類される。
d
整備点検には50Ωの負荷抵抗を用いる。
e
成人用体外電極の面積は50cm2である。
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e
50
第二種ME技術認定試験 - 第37回 午前
類似度 61.1%
バイポーラ型電気メスに使われるアクティブ電極はどれか。
1
ブレード型
2
ループ型
3
針 型
4
ボール型
5
ピンセット型
58
第二種ME技術認定試験 - 第40回 午前
類似度 61.1%
強力集束超音波(HIFU)が生体に与える作用について誤っているのはどれか。
1
誘導電流による刺激作用
2
超音波エネルギーによる熱的作用
3
キャビテーションによる化学的作用
4
キャビテーションによる力学的作用
5
音響放射圧による組織を変位させる作用
83
臨床工学技士国家試験 - 第19回 午前
正答率:65% 類似度 61.0%
病院の電気設備について正しいのはどれか。
1
等電位接地での患者環境は患者が占める場所から水平方向5m、床上高さ3mである。
2
非接地配線方式下で使用するME機器はアースをとる必要がない。
3
非接地配線方式では機器故障時に漏れ電流が高くなるという欠点がある。
4
医用接地方式では接地抵抗100Ω以下の医用接地極を設ける。
5
等電位接地を施した導電性部分と医用接地センタ間の電気抵抗は0.1Ω以下である。
71
臨床工学技士国家試験 - 第21回 午前
正答率:39% 類似度 61.0% 解説あり
体外衝撃波結石破砕術について誤っているのはどれか。
a
大気中で発生させた衝撃波を用いる。
b
衝撃波は骨を通過しにくい。
c
スパークギャップ方式では衝撃波の集束に回転楕円面を用いる。
d
母指頭大以下の腎結石治療の第一選択である。
e
尿管結石の照準には超音波を用いるのが適している。
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

解説

体外衝撃波結石破砕術(ESWL)は、水中(あるいは水で満たしたカップリングを介した環境)で発生させた衝撃波を、回転楕円面反射鏡や音響レンズで結石に集束させて破砕する治療である。水と軟部組織は音響インピーダンスが近く、衝撃波は軟部を通過しやすい一方、骨や結石は音響インピーダンスが大きく不連続が大きいため反射・減衰が起こりやすい。このため「骨を通過しやすい」は不適切である。腎結石では母指頭大(概ね2 cm程度)以下はESWLが第一選択となるのが一般的である。結石の照準はX線透視または超音波が用いられるが、尿管結石では骨盤骨・腸管ガスの影響で超音波のみでは描出が難しい部位が多く、一般的に「超音波が適している」と断定するのは不適切である。以上より、本設問では1・2・5が誤り、3・4が正しい記述となる。

選択肢別解説

a
正解

誤り。ESWLの衝撃波は水中(電気火花放電・電磁方式・圧電方式いずれも水を媒体とする)で発生させ、患者皮膚とは水やゲルで密着(エアギャップ回避)させて体内へ伝搬させる。大気中では音響インピーダンスが水・組織と大きく異なり反射が大きいため、臨床機では用いない。

b
正解

誤り。骨は水・軟部組織に比べ音響インピーダンスが高く不連続が大きいため、衝撃波は骨で反射・減衰しやすい。したがって「骨を通過しやすい」は不適切である。

c
不正解

正しい。スパークギャップ(電気火花放電:電気水中放電)方式では、放電源を回転楕円面反射鏡の第一焦点に置き、反射により第二焦点(結石位置)へ衝撃波を集束させる設計が用いられる。

d
不正解

正しい。腎結石のうち母指頭大(概ね2 cm)以下は侵襲が少ないESWLが第一選択とされるのが一般的である(ただし結石組成・位置・患者因子により例外はある)。

e
正解

誤り。尿管結石の照準にはX線透視が広く用いられ、超音波は部位(特に骨盤部・腸管ガス重なり)によって描出困難なことが多い。したがって一般論として「超音波が適している」とは言えない。

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