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臨床工学技士問題表示

臨床工学技士国家試験

検索元問題
第28回 午前 第46問
20件の類似問題
ISM (Industrial, Scientific and Medical) 周波数帯のエネルギーを使用しているのはどれか。...
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56
臨床工学技士国家試験 - 第4回 午後
正答率:66% 類似度 72.8%
適切な組合せはどれか。
a
超音波治療器・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・麻痺筋の萎縮防止
b
光線治療器・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・心室細動
c
極超短波(マイクロ波)治療器・・・・・・・・腎臓結石
d
ハイパーサーミア・・・・・・・・・・・・・・・・・・悪性腫瘍
e
超短波(RF波)治療器・・・・・・・・・・・・・・慢性関節炎
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e
35
臨床工学技士国家試験 - 第31回 午後
重要度:低 正答率:83% 類似度 72.6% 解説あり
超音波吸引手術器で正しいのはどれか。
a
振動子は $5\text{ MHz}$ で振動する。
b
対極板が必要である。
c
電気メスより止血機能に優れる。
d
生理食塩液で洗浄しながら使用する。
e
白内障手術に用いる。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

超音波吸引手術器(CUSA など)は、おおむね数十kHz(典型的に20~40kHz台)の超音波振動をプローブ先端に与え、機械的振動とキャビテーション作用で軟らかい実質臓器などの組織を乳化・細分化しながら同時に吸引する装置である。体内に高周波電流を流すわけではないため対極板は不要で、止血能は電気メスに比べ限定的である。使用時は生理食塩液を灌流し、先端の冷却・破砕片の搬送・乳化の促進を図る。適応としては肝・脳の実質臓器手術に加え、眼科の白内障手術(超音波乳化吸引術:Phaco)でも広く用いられる。

選択肢別解説

a
不正解

誤り。超音波吸引手術器の振動周波数は一般に数十kHz(例:20~40kHz台)であり、5MHzのような高い周波数は超音波診断装置の送受信用プローブなどで用いられる帯域である。

b
不正解

誤り。超音波吸引手術器はプローブ先端の機械的超音波振動で組織を乳化・吸引するため、電気メスのように高周波電流を体内に流さない。よって対極板は不要である。

c
不正解

誤り。超音波吸引手術器の止血能は限定的で、特に太い・壁の薄い血管では十分な凝固が得られにくい。止血には電気メス(バイポーラなど)やクリップ・結紮の併用がしばしば必要であり、止血機能は電気メスに劣る。

d
正解

正しい。生理食塩液を灌流しながら使用することで、プローブ先端や組織の冷却、破砕組織の乳化・搬送、吸引効率の向上、先端の過熱防止・閉塞予防が得られる。

e
正解

正しい。白内障手術(超音波乳化吸引術:Phacoemulsification)で水晶体核を超音波で乳化し吸引除去する際に用いられる。ほかに脳腫瘍摘出や肝臓など実質臓器の部分切除にも適用される。

56
第二種ME技術認定試験 - 第40回 午前
類似度 72.0%
治療機器とその物理的作用の組合せで正しいのはどれか。
1
電気メス -- 誘電加熱
2
マイクロ波手術装置 -- 電 離
3
CO2レーザメス -- ジュール熱
4
ESWL -- 衝撃波
5
超音波ネブライザ -- 放射熱
39
臨床工学技士国家試験 - 第35回 午後
重要度:低 正答率:81% 類似度 72.0% 解説あり
医療機器とその有害事象との組合せで適切でないのはどれか。
1
マイクロ波加温装置 — キャビテーション
2
熱希釈式心拍出量計 — 不整脈
3
経皮的酸素分圧モニタ — 水疱
4
電気メス — 熱傷
5
レーザメス — 眼傷害

解説

適切でない組合せは「マイクロ波加溫(加温)装置—キャビテーション」。マイクロ波加温装置は2.45GHzなどの電磁波による誘電加熱で組織を加温するハイパーサーミア機器であり、主なリスクは熱傷・過加温などである。キャビテーション(空洞現象)は超音波の負圧で微小気泡が生成・崩壊して生じる現象で、超音波治療・診断で問題となるため、この組合せは不適切。一方、熱希釈式心拍出量計ではカテーテル刺激による不整脈、経皮的酸素分圧モニタではセンサ加温による水疱(熱傷)、電気メスでは高周波電流による熱傷、レーザメスでは波長に応じた眼障害(網膜・角膜)が典型的な有害事象であり、いずれも妥当な組合せである。

選択肢別解説

1
正解

不適切な組合せ。キャビテーションは超音波による負圧場で気泡が生成・崩壊する現象で、超音波機器に関連する。マイクロ波加温装置は電磁波による誘電加熱で温度上昇を生じさせるため、キャビテーションとは機序が異なる。想定される有害事象は主に熱傷や過加温である。

2
不正解

適切な組合せ。熱希釈式心拍出量計(スワン・ガンツカテーテル)は右心系を通過・留置する過程で心筋を機械的に刺激し、期外収縮や心室性不整脈などを誘発し得る。挿入時の心電図監視や適切な操作でリスク低減が重要である。

3
不正解

適切な組合せ。経皮的酸素分圧モニタは測定部位の皮膚を約43℃前後に加温して血流を増やし動脈化して測定するため、長時間の連続装着で紅斑・水疱などの熱傷が生じ得る。部位のローテーションや設定温度・装着時間の管理が必要。

4
不正解

適切な組合せ。電気メス(高周波電気手術装置)は高周波電流によって組織を切開・凝固するが、対極板の装着不良、接触面積の不足、分流・接触不良などにより熱傷が発生し得る。機器点検と適切な対極板管理が必須。

5
不正解

適切な組合せ。レーザメスは直接光・反射光によって眼障害を起こし得る。波長により障害部位は異なり、可視〜近赤外では主に網膜、CO2レーザ(10.6μm)では角膜が主な障害部位となる。適切な波長対応の保護眼鏡などの対策が必要である。

36
臨床工学技士国家試験 - 第23回 午後
正答率:88% 類似度 71.9% 解説あり
超音波吸引手術装置について正しいのはどれか。
a
50 MHz の超音波振動を利用する。
b
超音波エネルギーを集束させて切開する。
c
先端は 100〜300 μm の振幅で振動する。
d
滅菌した生理食塩液を使用する。
e
皮膚切開に多用する。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

超音波吸引手術装置(CUSAなど)は、圧電素子で電気エネルギーを超音波の機械的縦振動(一般に約23〜38 kHzの帯域)に変換し、ホーン先端でおよそ100〜300 μmの振幅に増幅して組織に接触させることで、脆い実質臓器組織をキャビテーションやせん断作用で破砕・乳化し、同時に吸引除去する装置である。術野の冷却・洗浄と視野確保のために滅菌生理食塩液を灌流して用いる。弾性に富む皮膚・血管・神経は破砕されにくく、皮膚切開用途ではなく、肝・脳などの実質臓器の腫瘍摘出に適する。以上より、正しいのは3と4である。

選択肢別解説

a
不正解

誤り。超音波吸引手術装置が用いる機械振動の周波数は一般に数十kHz(例:23〜38 kHz)であり、50 MHzのような高周波は超音波診断や集束超音波など別用途の領域である。

b
不正解

誤り。超音波吸引手術装置は先端を組織に接触させ、振動による破砕・乳化と吸引で除去する。超音波エネルギーを遠方に集束して切開する装置(HIFUなど)や、超音波凝固切開装置とは目的と機構が異なる。

c
正解

正しい。ホーン先端は縦方向におよそ100〜300 μmの振幅で振動し、この微小振幅の高速振動により実質組織を選択的に破砕・乳化する。

d
正解

正しい。術野の冷却・洗浄と破砕片の排除のため、滅菌した生理食塩液を灌流しながら使用し、吸引系で同時に除去する。

e
不正解

誤り。皮膚や血管・神経など弾性に富む組織は破砕されにくいため皮膚切開には適さない。主な適応は肝・脳などの実質臓器の腫瘍摘出である。

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57
臨床工学技士国家試験 - 第2回 午後
正答率:88% 類似度 71.9%
適切でない組合せはどれか。
1
電気メス・・・・・・・・・・・・・対極板
2
超音波吸引器・・・・・・・ベータトロン
3
心臓ペースメーカ・・・・・ICHDコード
4
レーザ内視鏡・・・・・・・・石英ガラスファイバ
5
ハイパーサーミア・・・・・RF(ラジオ周波数)波
55
臨床工学技士国家試験 - 第6回 午後
正答率:68% 類似度 71.8%
適切でない組み合わせはどれか。
1
レーザメス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・光
2
保育器・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・熱
3
神経・筋刺激装置・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・高周波電流
4
ベータトロン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・放射線
5
大動脈バルーンパンピング装置・・・・・・・・機械力
33
臨床工学技士国家試験 - 第38回 午後
類似度 71.6%
低周波電流を使って治療する機器はどれか。
1
電気メス
2
レーザメス
3
サイクロトロン
4
心臓ペースメーカ
5
マイクロ波治療器
28
臨床工学技士国家試験 - 第29回 午前
重要度:低 正答率:79% 類似度 71.6% 解説あり
心電図用テレメータの送信機について誤っているのはどれか。(生体計測装置学)
1
2GHz帯の周波数が用いられる。
2
A型のチャネル(中心周波数)の間隔は12.5kHzである。
3
B型はA型よりも占有周波数帯域幅が広い。
4
チャネル番号は4桁の数字で区別される。
5
A〜D型の空中線電力は1mW以下である。

解説

心電図用テレメータ送信機は、国内では特定小電力無線の医療用テレメータに分類され、使用周波数はUHFの約420〜450 MHz帯で運用される。2 GHz帯は心電図用テレメータには用いられない。チャネル方式はA〜E型があり、A型はチャネル間隔が12.5 kHz、B型はA型2チャネル分(25 kHz)を占有する。チャネル識別には病院内の運用で4桁のチャネル番号が用いられることが多い。空中線電力は法規の技術基準によりA〜D型で1 mW以下、E型で10 mW以下に制限される。したがって『2 GHz帯の周波数が用いられる』は誤りである。

選択肢別解説

1
正解

誤り。医療用(心電図用)テレメータは国内ではUHFの420〜450 MHz帯が割り当てられており、2 GHz帯は用いられない。よって本記述は不適切。

2
不正解

正しい。A型は狭帯域で運用され、チャネル(中心周波数)の間隔は12.5 kHzとされる。例えば、1バンドあたり0.5 MHz幅に対し $12.5 \\text{kHz} \times 40 = 0.5 \\text{MHz}$ となり、間隔12.5 kHzの設定と整合する。

3
不正解

正しい。B型はA型2チャネル分を1チャネルとして使用するため占有周波数帯域幅は25 kHzとなり、A型(12.5 kHz)より広い。

4
不正解

正しい。チャネル識別には先頭1桁でバンド、後続3桁でチャネル番号を示す等の4桁表記(例: 1001)の運用が行われ、4桁の数字で区別される。

5
不正解

正しい。心電図用テレメータは特定小電力無線局に該当し、空中線電力の上限はA〜D型で1 mW以下、E型で10 mW以下と定められている。設問の趣旨(A〜D型が1 mW以下)は適切。

74
臨床工学技士国家試験 - 第15回 午前
正答率:87% 類似度 71.6%
マイクロ波手術装置について正しいのはどれか。
a
周波数は5GHzである。
b
硬組織切開に用いる。
c
対極板は不要である。
d
組織中の水分に誘電熱を発生させる。
e
バイポーラ型針状電極を用いる。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e
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36
臨床工学技士国家試験 - 第30回 午前
重要度:低 正答率:81% 類似度 71.2% 解説あり
超音波凝固切開手術装置について正しいのはどれか。(医用治療機器学)
a
先端は1〜3mmの振幅で振動する。
b
50kHz前後の周波数を用いる。
c
凝固温度は電気メスよりも低温である。
d
内視鏡外科手術で頻用される。
e
骨切開に有効である。
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

解説

超音波凝固切開装置は、圧電素子の超音波振動(おおむね45〜55kHz)でブレード先端を微小振幅で往復させ、組織との摩擦で熱を発生させて蛋白凝固と切開を同時に行う機器である。先端振幅はミリメートルではなく数十マイクロメートル(例: 50〜100$\mu$m)と極めて小さい。発生温度は概ね70〜100℃で、電気メス先端で生じやすい150℃以上の高温・炭化に比べ低温で、煙や側方熱損傷が少ないため、内視鏡外科(腹腔鏡下など)で広く用いられる。一方、骨のような硬組織の切開には一般に有効ではない。

選択肢別解説

a
不正解

誤り。超音波凝固切開装置のブレード先端振幅はおよそ50〜100$\mu$m(0.05〜0.1mm)程度であり、1〜3mmのようなミリメートルオーダーではない。ミリメートル級の振幅は実機仕様とかけ離れており、過大で組織損傷が増大してしまう。

b
正解

正しい。一般的な装置は約45〜55kHzの周波数帯(“50kHz前後”)で駆動される。この超音波振動が機械的エネルギーを組織に伝達し、摩擦熱と蛋白変性を惹起する。

c
正解

正しい。超音波凝固切開装置の作用温度はおおむね70〜100℃で、電気メス先端部で生じやすい150〜200℃以上の高温に比べ低温であるため、炭化や煙の発生、側方熱損傷が少ない。

d
正解

正しい。切開と凝固を同時に行え、発煙や側方熱損傷が少ない特性から、腹腔鏡下などの内視鏡外科手術で頻用される。中小血管(目安として数mm径)までの止血・シールにも適する。

e
不正解

誤り。装置は軟部組織の切開・凝固に適するが、骨のような硬組織の切開には一般に不向きである。骨切開には鋸・ドリルや専用の超音波骨手術装置(別系統の機器)が用いられる。

35
臨床工学技士国家試験 - 第32回 午前
重要度:低 正答率:77% 類似度 71.1% 解説あり
電気メスについて正しいのはどれか。
1
500 MHz の高周波が用いられる。
2
出力電力と必要な対極板面積は反比例する。
3
純切開にはバースト波が用いられる。
4
出力回路にはコンデンサが直列に挿入される。
5
高周波接地は対極板側回路を抵抗により接地する。

解説

電気メス(高周波電気手術器)は、筋・神経刺激を避けるため数百kHz〜数MHz帯の高周波電流を用い、ジュール熱で切開・凝固を行う。純切開は連続的な正弦波出力で組織を瞬時に加熱・気化させ、凝固はバースト(断続・低デューティ)などの変調波で平均出力を下げつつ止血を得る。対極板は電流密度を下げて熱傷を防ぐため、必要面積は出力(流れる電流)に応じて大きくする必要がある。出力回路には直流・低周波成分を遮断し筋・神経刺激や電解作用を防ぐ目的でコンデンサが直列に挿入される。高周波接地は対極板側回路をコンデンサで接地し、高周波のみ大地へバイパスできるようにする方式であり、抵抗接地ではない。

選択肢別解説

1
不正解

誤り。電気メスで用いる周波数は一般に数百kHz〜数MHz帯である。500 MHzのような超高周波は不要な放射や結合の増大、機器設計上の不利益が大きく、通常の電気メスでは用いない。

2
不正解

誤り。対極板での熱傷防止には電流密度(J=I/A)を低く保つ必要があるため、出力が大きく(流れる電流が増え)なるほど必要面積Aは大きくする。したがって反比例ではなく、実務上は出力に応じて面積を増やす(概ね比例的に扱う)。

3
不正解

誤り。純切開は連続的な正弦波(連続波)を用いる。バースト波や断続的な変調波は主に凝固で用いられる。

4
正解

正しい。出力回路にコンデンサを直列挿入して直流・低周波成分を遮断し、筋・神経刺激や電解作用(極性効果)を防止する設計が採られる。

5
不正解

誤り。高周波接地は対極板側回路をコンデンサで接地し、高周波成分のみ大地へ導く方式である。抵抗での接地では直流や低周波も流れ得て安全性や機能の面で適切でない。

40
臨床工学技士国家試験 - 第33回 午前
重要度:低 正答率:77% 類似度 71.0% 解説あり
医療機器とその有害事象との組合せで適切でないのはどれか。
1
マイクロ波加温装置 — キャビテーション
2
熱希釈式心拍出量計 — 不整脈
3
経皮的酸素分圧モニタ — 水疱
4
電気メス — 熱傷
5
レーザメス — 眼傷害

解説

問われているのは「医療機器と有害事象の組合せ」で不適切なもの。キャビテーションは超音波の負圧場で気泡が発生・崩壊する現象で、超音波診断装置や超音波治療装置で問題となる。一方、マイクロ波加温装置は2.45 GHz などの電磁波の熱作用で組織を加温するため、機序上キャビテーションとは結び付かない。マイクロ波加温装置の主な有害事象は過加温や熱傷であり、よって「マイクロ波加温装置—キャビテーション」は不適切(正答)。他の組合せは、いずれも実際に起こりうる有害事象で適切。熱希釈式心拍出量計は肺動脈カテーテル操作に伴う不整脈、経皮的酸素分圧モニタはセンサ加温による皮膚障害(紅斑・水疱・熱傷)、電気メスは高周波電流の熱作用に伴う熱傷、レーザメスは波長依存の眼傷害が代表的である。

選択肢別解説

1
正解

不適切。キャビテーションは超音波の音響作用による気泡生成・崩壊現象で、マイクロ波加温装置(電磁波による熱作用)では生じない。マイクロ波加温装置の代表的な有害事象は過加温や熱傷、ホットスポット形成などである。

2
不正解

適切。熱希釈式心拍出量計では肺動脈カテーテル(Swan-Ganz カテーテル)を右心系へ進める際、心内膜刺激で期外収縮や房室ブロック、心室性不整脈が出現しうる。挿入時の心電図監視と適切な操作で予防する。

3
不正解

適切。経皮的酸素分圧モニタ(TcPO2)は測定部位の血流・拡散を高めるため約43~45℃に加温する。長時間装着や体温感受性の高い患者では紅斑、びらん、水疱、稀に熱傷などの皮膚障害が起こりうる。

4
不正解

適切。電気メスは高周波電流の熱作用で切開・凝固を行うため、対極板の接触不良、電流密度の集中、代替アースや容量結合などにより熱傷が発生しうる。対極板貼付と機器接続の適正化が予防に重要。

5
不正解

適切。レーザメスは波長特異的に角膜・網膜へエネルギーが集光し、保護不備で眼傷害(角膜障害や網膜損傷)を生じうる。波長に適合した遮光ゴーグルの着用とビーム管理が必須。

34
臨床工学技士国家試験 - 第25回 午前
重要度:低 正答率:71% 類似度 70.8% 解説あり
電気メスで誤っているのはどれか。
1
数 $100 \text{kHz} \sim$ 数 $ \text{MHz}$ の高周波電流が用いられる。
2
負荷抵抗は $200 \sim 1,000 \Omega$ である。
3
凝固にはバースト波が用いられる。
4
出力 $200 \text{W}$ のとき対極板接触面積 $150 \text{cm}^2$ は安全域である。
5
出力回路にはコイルが挿入されている。

解説

$電気メスは生体に高周波電流(一般に数100 kHz〜数 MHz、代表値は約300〜500 kHz)を流し、ジュール熱で切開 \cdot 凝固を行う。切開は連続波、凝固は断続(バースト)波を用いるのが基本で、性能試験や校正では数百Ω程度の模擬負荷を用いる。対極板は十分な接触面積(成人でおおむね150 cm^2 以上)が確保されていれば電流密度が低くなり熱傷リスクが低い。出力回路は患者に直流成分が流れないようコンデンサを直列挿入して直流遮断とし、コイル(インダクタ)を直列に入れる構成ではないため、「出力回路にはコイルが挿入されている」は誤り。$

選択肢別解説

1
不正解

正しい。電気メスの搬送周波数は臨床的にはおよそ数100 kHz〜数 MHz(代表的には約300〜500 kHz)が用いられる。100 kHz以上の高周波とすることで神経・筋の電気刺激を回避し、熱作用を主とした効果を得る。

2
不正解

正しい。電気メスの性能試験やキャリブレーションでは数百Ωの模擬負荷が想定され、200〜1,000 Ωは実用範囲に含まれる。代表的には300〜500 Ω付近での規定出力や測定が多い。

3
不正解

正しい。凝固は断続的なバースト(パルス変調)波形で組織を徐々に加熱・乾固させる。一方、切開は連続成分の強い波形(連続波)で瞬時に蒸散・切開する。

4
不正解

$正しい。対極板の接触面積が十分(成人の目安として150 cm^2 程度以上)であれば、同一出力でも電流密度が低下し熱傷リスクは小さい。200 W程度の出力でも、適切な貼付と皮膚条件が満たされていれば安全域と判断される。ただし実際の安全性は貼付状態や皮膚抵抗、ジェルの乾燥などにも依存する。$

5
正解

誤り。患者への直流成分流入を防ぐため、出力回路にはコンデンサを直列挿入して直流遮断(カップリング)するのが基本である。インダクタ(コイル)は高周波でのリアクタンスが $X_L=2\pi fL$ に比例して大きくなり、高周波電流の通過を妨げるため、患者側直列要素としては不適切。正しくはコンデンサ($X_C=\frac{1}{2\pi fC}$)を用いる。

79
臨床工学技士国家試験 - 第13回 午前
正答率:67% 類似度 70.7%
生体への電気刺激を目的とするのはどれか。
1
ガンマナイフ
2
低周波治療器
3
超短波治療器
4
マイク回波治療器
5
心マッサージ器
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56
臨床工学技士国家試験 - 第2回 午後
正答率:74% 類似度 70.6%
適切でない組合せはどれか。
1
ペースメーカ・・・・・・高周波電流
2
冷凍手術器・・・・・・・液化ガス
3
ネブライザ・・・・・・・・超音波
4
レーザメス・・・・・・・・光
5
サイクロトロン・・・・・電子線
40
臨床工学技士国家試験 - 第23回 午前
正答率:90% 類似度 70.5% 解説あり
医療機器と問題点との組合せで適切でないのはどれか。
1
マイクロ波加温装置 — キャビテーション
2
熱希釈式心拍出量計 — 不整脈
3
経皮的酸素分圧モニタ — 水疱
4
電気メス — 熱傷
5
レーザメス — 眼傷害

解説

不適切な組合せは「マイクロ波加温装置 — キャビテーション」。キャビテーション(空洞現象)は主として超音波により液中で微小気泡が発生・振動・崩壊する現象で、超音波治療・洗浄・体外衝撃波などで問題となる。一方、マイクロ波加温装置は2.45GHzなどの電磁波で誘電加熱を起こして生体組織を加温する機器であり、作用機序が異なるためキャビテーションは典型的な問題ではない。その他の組合せは、機器の特性から生じうる既知の問題点と整合する(熱希釈式心拍出量計—不整脈、経皮的酸素分圧モニタ—加温に伴う皮膚障害[水疱など]、電気メス—熱傷、レーザメス—眼傷害)。

選択肢別解説

1
正解

不適切。マイクロ波加温装置は電磁波による誘電加熱で組織を温める機器であり、液中の気泡生成・崩壊といったキャビテーションは超音波機器で問題となる現象である。従ってこの組合せは成り立たない。

2
不正解

適切。熱希釈式心拍出量計では右心系に留置したカテーテルで冷指示液を急速注入し温度変化から心拍出量を算出する。不整脈(期外収縮など)があると心拍出量曲線が乱れ測定誤差が増大し、またカテーテル刺激で不整脈を誘発することもあるため、問題点として妥当である。

3
不正解

適切。経皮的酸素分圧モニタ(tcpO2)は電極周囲の皮膚を約42–44℃に加温して計測するため、長時間装着や皮膚の脆弱性により発赤・水疱などの熱傷様の皮膚障害が生じうる。したがって皮膚の水疱は代表的な問題点である。

4
不正解

適切。電気メスは高周波電流によるジュール熱で切開・凝固を行うため、出力過大・通電時間延長・対極板不良接触・金属接触などで熱傷が発生しうる。熱傷は同機器の典型的リスクである。

5
不正解

適切。レーザメスはレーザ光の波長に応じて眼組織に障害を及ぼす(可視〜近赤外は網膜、CO2レーザは角膜など)。防護眼鏡の未装着・散乱光管理不十分などで眼傷害の危険があるため、問題点として妥当である。

37
臨床工学技士国家試験 - 第34回 午前
重要度:低 正答率:81% 類似度 70.5% 解説あり
超音波凝固切開装置について正しいのはどれか。
a
5〜10mmの振幅で先端が振動する。
b
55kHz前後の振動を用いる。
c
凝固温度はレーザーメスよりも低温である。
d
対極板が必要である。
e
内視鏡外科学術での使用は禁忌である。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

超音波凝固切開装置(いわゆるハーモニックスカルペル等)は、圧電素子で先端ブレードを超音波域(おおむね45〜55 kHz)で微小振幅(おおむね数十マイクロメートル、典型的には50〜100 µm程度)で往復振動させ、その機械エネルギーにより組織間で摩擦熱を生じさせて切離と凝固を同時に行う。得られる温度は主に蛋白変性・膠原収縮が進む範囲(約60〜100℃)で、レーザメスの高温域(蒸散・炭化で数百℃に達し得る)に比べ低温で熱損傷が少ない。電流を患者体内に通電して切開・凝固する方式ではないため、電気メスのような対極板は不要であり、開腹・開胸のみならず鏡視下(内視鏡外科)手術でも広く用いられる。

選択肢別解説

a
不正解

誤り。超音波凝固切開装置の先端振幅(ストローク)は一般に数十マイクロメートル(例:50〜100 µm)程度であり、5〜10 mmのようなミリメートル単位の大振幅ではない。

b
正解

正しい。一般的な装置は約45〜55 kHzの機械振動(代表値として約55 kHz前後)を用いてブレードを駆動する。

c
正解

正しい。超音波装置は摩擦熱で蛋白変性・膠原収縮を惹起する温度帯(約60〜100℃)で凝固・切離を行うことが多く、蒸散・炭化を伴い数百℃に達し得るレーザメスより低温で組織熱損傷が小さい。

d
不正解

誤り。患者に高周波電流を通電する電気メスとは異なり、機械振動と摩擦熱で作用するため対極板は不要である。

e
不正解

誤り。内視鏡外科(鏡視下)手術においても広く用いられており、禁忌ではない。血管封止や組織切離で日常的に使用される。

72
臨床工学技士国家試験 - 第20回 午前
正答率:53% 類似度 70.5% 解説あり
超音波凝固切開装置について正しいのはどれか。
a
20〜200kHzの超音波が使用される。
b
摩擦による発熱で凝固切開する。
c
カテーテル操作で血管内に挿入する。
d
組織の剥離には適さない。
e
血管の凝固切開はできない。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

超音波凝固切開装置(例:ハーモニックスカルペルなど)は、金属ブレードを数十kHz帯で機械的に振動させ、組織との微小な摺動により発生する摩擦熱と機械エネルギーで蛋白を変性・凝固させつつ切開する。電気メスのように高周波電流を組織へ流さないため発煙や熱拡散が比較的少なく、止血と切開を同時に行える。腹腔鏡手術を含む一般外科で、血管・神経近傍の剥離や小血管(おおむね数mm径)の凝固切離に広く用いられる。

選択肢別解説

a
正解

正しい。超音波凝固切開装置は数十kHz帯の機械振動を用いる(代表的には約55 kHz)。本選択肢の「20〜200 kHz」は装置間の幅を含めた表現として妥当範囲に含まれ、原理に合致する。

b
正解

正しい。プローブ先端の機械的振動により組織との間に摩擦熱が生じ、蛋白変性による凝固と同時に切開が進む。電流を流してジュール熱を得る電気メスとは原理が異なる。

c
不正解

誤り。超音波凝固切開装置は体腔内外の外科手術で組織へ外科器具として直接当てて使用するもので、カテーテルとして血管内に挿入するデバイスではない。

d
不正解

誤り。側方熱損傷が比較的少なく、血管・神経近傍の繊細な層を意識した剥離操作に適しているため、「適さない」は不適切。

e
不正解

誤り。小口径血管の封止(凝固)と切離を同時に行えるのが本装置の特長であり、止血能を活かして血管の凝固切離が可能である。

73
臨床工学技士国家試験 - 第21回 午前
正答率:82% 類似度 70.3% 解説あり
超音波吸引手術器について正しいのはどれか。
a
5MHzの超音波振動を利用する。
b
骨切削に多用する。
c
先端は100〜300μmの振幅で振動する。
d
使用時には滅菌した生理食塩液が必要である。
e
切開時の出血を熱凝固によって止血する。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

超音波吸引手術器(CUSA など)は、変換器で得たおおむね20〜30kHzの超音波振動を先端チップに伝え、約100〜300μmの微小振幅で伸縮振動させる。機械的振動とキャビテーション作用により肝臓・膵臓・脂肪などの脆弱な実質組織を選択的に破砕・乳化し、同時に吸引除去する。血管・神経など弾性の高い組織は比較的損傷されにくい。使用時は冷却と洗浄・乳化促進のため滅菌生理食塩液による持続灌流が必要である。なお、電気メスや超音波凝固切開装置のような熱凝固による止血機能は基本的に備えないため、止血は別途行う。

選択肢別解説

a
不正解

誤り。超音波吸引手術器が利用する周波数は一般に数十kHz帯(約20〜30kHz)であり、5MHz(=5,000kHz)の高周波は本装置の作動周波数としては不適切である。

b
不正解

誤り。超音波吸引手術器は脆弱な実質組織の選択的破砕・乳化・吸引に用いられ、骨の切削を主目的として多用される装置ではない(骨切削には別種の器械が用いられる)。

c
正解

正しい。先端チップはおおむね100〜300μm程度の微小振幅で伸縮振動し、その機械的作用で組織を破砕・乳化する。

d
正解

正しい。使用時には滅菌生理食塩液を灌流させ、先端の冷却、洗浄、破砕片の乳化・吸引を助ける。したがって滅菌した生理食塩液が必要である。

e
不正解

誤り。本装置は振動エネルギーで組織を破砕・乳化・吸引するもので、熱凝固による止血機能は基本的に備えない。止血は別の手段(電気メスなど)を併用する。

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