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臨床工学技士国家試験

検索元問題
第31回 午前 第40問
20件の類似問題
臨床工学技士の業務に含まれないのはどれか。...
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69
臨床工学技士国家試験 - 第26回 午後
重要度:低 正答率:78% 類似度 65.6% 解説あり
人工心肺装置について誤っている組合せはどれか。
a
冠灌流回路 — 心内圧の低減
b
血液濃縮器 — 余剰水分の排出
c
動脈フィルター — 微小気泡の除去
d
血液吸引回路 — 術野内の血液回収
e
ベント回路 — 心筋保護液の注入
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

人工心肺装置の付属回路とその主機能の組合せを問う問題。冠灌流回路は心筋保護液(カルジオプレジア)を冠動脈(順行)または冠静脈洞(逆行)から注入する回路であり、心内圧の低減はベント回路の役割である。ベント回路は左室や左房、肺静脈などから血液や空気を吸引し、心内圧を下げて心室の過伸展や術中のエア混入を防ぐ。血液濃縮器は限外濾過により余剰水分や低分子溶質を除去して体液バランス・ヘマトクリットを調整する。動脈フィルターは微小気泡や微小異物を捕捉して動脈系への塞栓を予防する。血液吸引回路(サクション回路)は術野の貯留血を回収し、貯血槽に戻す。よって誤りの組合せは1(冠灌流回路—心内圧の低減)と5(ベント回路—心筋保護液の注入)である。

選択肢別解説

a
正解

誤り。冠灌流回路は心筋保護液を冠循環へ注入するための回路であり、心内圧の低減は目的ではない。心内圧の低減はベント回路が果たす機能で、心腔から血液や空気を吸引して減圧・減容する。

b
不正解

正しい組合せ。血液濃縮器(ヘモコン)は限外濾過により余剰水分を排出し、体外循環中の体液バランスやヘマトクリットを調整する。

c
不正解

正しい組合せ。動脈フィルターは回路内で発生した微小気泡や微粒子を捕捉し、体循環への塞栓を防止する。

d
不正解

正しい組合せ。血液吸引回路(サクション回路)は術野に貯留した血液を吸引・回収し、貯血槽を経て回路に戻す。

e
正解

誤り。ベント回路は左室・左房・肺静脈などから血液や空気を吸引して心内圧を低減し、心室過伸展や空気塞栓を防ぐために用いる。心筋保護液の注入は冠灌流回路の機能である。

44
臨床工学技士国家試験 - 第31回 午後
重要度:低 正答率:71% 類似度 65.5% 解説あり
特定機能病院において、医療機器安全管理責任者が年に 2 回程度定期的に研修を行うべき医療機器はどれか。
a
経皮的心肺補助装置
b
電気メス
c
消化管内視鏡
d
自動体外式除細動器(AED)
e
閉鎖式保育器
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

特定機能病院では、医療機器安全管理責任者が年2回程度、定期的に研修を実施すべき機器の区分が厚生労働省通知等で7つ示されている。具体的には、(1)人工心肺装置および補助循環装置(PCPS等)、(2)人工呼吸器、(3)血液浄化装置、(4)除細動装置(AEDを除く)、(5)閉鎖式保育器、(6)診療用高エネルギー放射線発生装置、(7)診療用放射線照射装置である。本問の選択肢では、経皮的心肺補助装置は(1)に、閉鎖式保育器は(5)に該当し、研修対象である。一方、電気メス、消化管内視鏡、AEDはこの7区分に含まれず(AEDは「除細動装置」のうち明確に除外される)、研修対象外である。

選択肢別解説

a
正解

正しい。経皮的心肺補助装置(PCPS)は「人工心肺装置および補助循環装置」に含まれ、特定機能病院では年2回程度の定期研修の対象である。操作上の安全確保やトラブル対応の知識・技能維持が求められる。

b
不正解

誤り。電気メスは定期研修の7区分には含まれない。安全使用や保守は重要だが、年2回程度の定期研修を義務付ける対象リスト外である。

c
不正解

誤り。消化管内視鏡は7区分に含まれない。内視鏡関連の衛生管理・安全は院内教育で扱われるが、本制度上の定期研修機器リストには該当しない。

d
不正解

誤り。除細動装置は対象区分にあるが「AEDを除く」と規定されているため、自動体外式除細動器(AED)は定期研修対象外である。

e
正解

正しい。閉鎖式保育器は研修対象の7区分の一つであり、特定機能病院では年2回程度の定期研修を行うことが求められる。温度管理・アラーム・安全機構の理解が重要となる。

90
臨床工学技士国家試験 - 第8回 午前
正答率:92% 類似度 65.4%
ME機器の安全管理について適切なのはどれか。
a
機器の安全には、その専門家である臨床工学技士のみが従事できる。
b
機器の安全管理には、始業点検、終業点検および定期点検の3つの点検で十分である。
c
始業点検では安全に関する点検が重要なので、主として漏れ電流の測定をすればよい。
d
機器が納入される再は、マニュアルにしたがって受け入れ試験を実施する。
e
保守点検後、調整や修理によっても一定の水準に復帰できない機器は廃棄すべきである。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e
68
臨床工学技士国家試験 - 第15回 午後
正答率:89% 類似度 65.3%
高気圧酸素治療について正しいのはどれか。
a
木綿製の治療衣に着替えさせる。
b
臨床工学技士は一人で複数の装置を操作できる。
c
空気加圧の装置であれば化学カイロを搬入できる。
d
治療終了後に装置点検を毎回行う。
e
減圧は毎分0.8kg/cm2(0.078MPa)以下の速度で行う。
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e
76
臨床工学技士国家試験 - 第13回 午前
正答率:89% 類似度 65.2%
臨床工学の主たる役割はどれか。
a
医療機器の適正運用
b
医療機器・設備の規格・基準の作成支援
c
医療従事者に対する医療機器の取扱い教育
d
新薬の臨床試験の実施
e
高額医療機器使用患者の経済的支援
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e
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23
臨床工学技士国家試験 - 第31回 午前
重要度:低 正答率:97% 類似度 65.0% 解説あり
集中治療における臓器機能代替療法で用いられるのはどれか。
a
人工呼吸器
b
血液浄化装置
c
スワンガンツカテーテル
d
人工知能
e
体外式膜型人工肺
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

解説

臓器機能代替療法は、急性期に低下・喪失した臓器機能を機器で補助・代行して全身状態を維持する治療であり、ICUで広く用いられる。代表は呼吸不全に対する人工呼吸器(呼吸・換気の代行)、腎不全に対する血液浄化装置(腎代替療法:RRT)、重篤な呼吸・循環不全に対する体外式膜型人工肺(ECMO/ECLS:ガス交換と場合により循環補助)である。一方、スワンガンツカテーテルは血行動態を測定する監視(モニタリング)機器であり臓器機能を代行しない。人工知能は診療支援のためのアルゴリズム・ソフトウェアであり、生体機能を直接代行する装置ではない。よって該当するのは1、2、5である。

選択肢別解説

a
正解

人工呼吸器は自発呼吸が不十分な患者に対し、換気(吸気・呼気)を機械的に提供して肺のガス交換機能を代行・補助する。集中治療での臓器機能代替療法に該当するため適切。

b
正解

血液浄化装置は血液透析・持続的腎代替療法(CRRT)などにより溶質除去や除水を行い、主に腎機能を代行する(状況により肝補助の吸着療法等もある)。ICUの臓器機能代替療法に該当するため適切。

c
不正解

スワンガンツカテーテル(肺動脈カテーテル)は肺動脈圧・肺動脈楔入圧・心拍出量などの血行動態を測定するモニタリング機器であり、臓器機能を代行しないため不適切。

d
不正解

人工知能は診断支援や予測モデルなどの情報支援を提供するが、生体のガス交換・循環・ろ過などの臓器機能を直接代行する装置ではないため不適切。

e
正解

体外式膜型人工肺(ECMO/ECLS)は膜型人工肺でガス交換を行い、回路とポンプにより循環補助も可能で、重篤な呼吸不全や循環不全に対する臓器機能代替療法として用いられるため適切。

76
臨床工学技士国家試験 - 第9回 午前
正答率:68% 類似度 64.5%
臨床工学(CE)の内容について正しいのはどれか。
a
臨床医療の場に医用工学の技術・手法を導入し医療の向上を図る。
b
医療機器の安全性・信頼性の向上のため、その規格化や指針の作成を行う。
c
工学的技術や理論に臨床医学の概念を導入し工学の発展に寄与する。
d
医療現場でCEに直接関与する職種の一つとして理学療法士(PT)がある。
e
医療機器・システムに関する医療現場での教育・訓練を受け持つ。
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e
66
臨床工学技士国家試験 - 第34回 午前
重要度:低 正答率:62% 類似度 64.3% 解説あり
気管吸引について正しいのはどれか。
a
人工呼吸器装着中は時間を決めて行う。
b
人工呼吸器装着中は換気量や気道内圧が効果の指標となる。
c
1回の吸引操作で10秒以上の陰圧はかけない。
d
重篤な低酸素血症は絶対的禁忌である。
e
滅菌手袋を使用しなければならない。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

気管吸引は、分泌物貯留による気道閉塞や換気不良が疑われるときに必要に応じて実施する。人工呼吸器装着中は、吸引前後の換気量や気道内圧の変化が効果判定の実用的指標となる。操作は短時間で行い、1回の吸引で長時間の陰圧をかけないことで低酸素血症、粘膜損傷、徐脈などの合併症を予防する。重篤な低酸素血症は禁忌ではなく、分泌物閉塞が疑われる場合は吸引が治療となり得るため、必要性を評価しプレオキシジェネーション等の対策を講じて慎重に実施する。感染対策としては、開放式吸引では滅菌操作(滅菌手袋)が原則だが、閉鎖式吸引では専用カテーテルを用いるため未滅菌の清潔手袋で対応可能である。

選択肢別解説

a
不正解

誤り。気管吸引は時間を決めたルーチン実施ではなく、分泌物貯留や気道閉塞の所見(聴診でのラ音、気道内圧上昇、換気量低下、SpO2低下、咳嗽など)に応じて必要時に行う。定時実施は合併症(低酸素血症、粘膜損傷)のリスクを高め不適切。

b
正解

正しい。人工呼吸器装着中は吸引により気道抵抗が低下し、従量式換気では最高気道内圧の低下、従圧式換気では換気量(Vt)の増加などがみられる。したがって換気量や気道内圧は効果判定の有用な指標となる。

c
正解

正しい。1回の吸引操作は短時間(おおむね10〜15秒以内)で行い、長時間連続して陰圧をかけない。長引く吸引は低酸素血症、粘膜損傷、迷走神経反射による徐脈などを招くため、10秒を超える連続吸引は避けるのが原則。

d
不正解

誤り。重篤な低酸素血症は吸引で悪化し得るが、分泌物閉塞が原因であれば吸引が必要であり絶対的禁忌ではない。プレオキシジェネーションや適切な準備のうえで、必要性を評価し迅速に実施する。

e
不正解

誤り。開放式気管吸引では滅菌手袋が推奨されるが、閉鎖式気管吸引ではシステムが閉鎖されており未滅菌の清潔手袋でよい。よって一律に『滅菌手袋を使用しなければならない』とはいえない。

49
臨床工学技士国家試験 - 第20回 午後
正答率:86% 類似度 64.0% 解説あり
正しい組合せはどれか。
a
静脈血のガス交換 - 人工肺
b
微小気泡の除去 - フィルタ
c
心腔内出血の回収 - 冠灌流回路
d
余剰水分の排出 - 冷温水槽
e
心内圧の減圧 - ベントポンプ
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

解説

体外循環における主要機器の役割を問う設問。人工肺は静脈血からCO2を除去しO2を付加するガス交換装置で正しい。動脈ラインフィルタ(フィルタ)は微小気泡や微小凝血塊の捕捉・除去に用いられ正しい。ベントポンプは左室など心腔内の血液・気泡を吸引し、心腔内圧を下げて心室過伸展を防ぐ目的で用いられ正しい。一方、冠灌流回路は心筋保護液(カーディオプレジア)を冠動脈へ供給する回路であり、心腔内出血の回収はカーディオトミーサクション(吸引回路)やセルセーバ等が担うため不適切。冷温水槽は人工肺の熱交換器に接続して体温管理を行う装置であり、余剰水分(血漿水分)の除去はヘモコン(限外濾過器)で行うため不適切。以上より1・2・5が正しい組合せ。

選択肢別解説

a
正解

人工肺は静脈血から二酸化炭素を除去し酸素を付加するガス交換を担う。体外循環中に静脈血は人工肺を通過して動脈化されるため、組合せは正しい。

b
正解

フィルタ(主に動脈ラインフィルタ)は微小気泡や微小凝血塊を捕捉して下流への塞栓を予防する。微小気泡の除去という目的に合致しており正しい。

c
不正解

冠灌流回路は心筋保護液(カーディオプレジア)を冠動脈へ送るための回路である。心腔内出血の回収はカーディオトミーサクション(吸引回路)やベント等で行うため、この組合せは不正解。

d
不正解

冷温水槽は熱交換器に温水・冷水を供給して体温管理を行う装置であり、余剰水分(血漿水分)の除去はヘモコン(限外濾過器)によって行う。したがって不正解。

e
正解

ベントポンプは左心室や心腔内に貯留する血液・気泡を吸引し、心内圧を低下させて心室過伸展を防ぎ、左室負荷を軽減する。目的に合致し正しい。

46
臨床工学技士国家試験 - 第26回 午後
重要度:低 正答率:89% 類似度 63.8% 解説あり
医療法で規定する医療機器の安全使用のための責任者(医療機器安全管理責任者)を兼務できないのはどれか。
1
医師
2
臨床工学技士
3
看護師
4
診療放射線技師
5
理学療法士

解説

医療法(施行規則)および厚生労働省通知で定められた「医療機器の安全使用のための責任者(医療機器安全管理責任者)」は、医療機器に関する十分な知識を有する常勤職員で、かつ次のいずれかの国家資格保有者から選任することとされる。医師、歯科医師、薬剤師、助産師、看護師、歯科衛生士、診療放射線技師、臨床検査技師、臨床工学技士。これらに該当しない理学療法士は資格要件に含まれないため、同責任者を兼務(=当該職種でありながら責任者を務める)することはできない。したがって、理学療法士が正答である。

選択肢別解説

1
不正解

医師は厚労省通知で定める選任対象(資格要件)に含まれるため、医療機器安全管理責任者を兼務できる。よって本問の問い(兼務できない者)には該当せず不正解。

2
不正解

臨床工学技士は選任対象に含まれる。医療機器の構造・保守運用に関する専門性を活かして医療機器安全管理責任者を兼務できるため、不正解。

3
不正解

看護師は選任対象に含まれる。病院・診療所において看護部門を中心に医療機器の適正使用体制構築に関与しつつ責任者を兼務できるため、不正解。

4
不正解

診療放射線技師は選任対象に含まれる。画像診断装置などの医療機器の安全使用に関する知識を有する職種として責任者を兼務できるため、不正解。

5
正解

理学療法士は、通知で列挙された選任対象(医師、歯科医師、薬剤師、助産師、看護師、歯科衛生士、診療放射線技師、臨床検査技師、臨床工学技士)に含まれない。したって医療機器安全管理責任者を兼務できないため、正解。

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39
臨床工学技士国家試験 - 第30回 午前
重要度:低 正答率:60% 類似度 63.7% 解説あり
JISで規定されていないのはどれか。
1
輸液ポンプ
2
電気メス
3
植込み型心臓ペースメーカ
4
心電計
5
観血式血圧計

解説

本問はJIS T 0601(=IEC 60601 系列:医用電気機器)に個別規格が用意されているかを問うのが趣旨である。JIS T 0601-2-xx は機器ごとの個別要求事項を定めており、輸液ポンプ(JIS T 0601-2-24)、電気メス(高周波外科用機器:JIS T 0601-2-2)、心電計(JIS T 0601-2-25)、観血式血圧計(JIS T 0601-2-34)はいずれも対象である。一方、植込み型心臓ペースメーカは医用電気機器(60601 系)ではなく、能動埋込み医療機器として ISO 14708 系(国内ではJIS T 14708-2 など)で規定されるため、JIS T 0601 系には含まれない。よって、JIS T 0601 で規定されていないものとして植込み型心臓ペースメーカを選ぶのが適切である。

選択肢別解説

1
不正解

誤り。輸液ポンプは JIS T 0601-2-24(医用電気機器−第2-24部:輸液ポンプ及び輸液コントローラに関する個別要求事項)で規定されている。従って「JISで規定されていない」には当たらない。

2
不正解

誤り。電気メス(高周波外科用機器)は JIS T 0601-2-2 で規定されている。したがって JIS T 0601 系に個別規格が存在する。

3
正解

正しい。植込み型心臓ペースメーカは医用電気機器(JIS T 0601 系)の対象外で、能動埋込み医療機器として ISO 14708 系(国内規格では JIS T 14708-2 など)で規定される。よって JIS T 0601 系には規定がないため、本問の趣旨(JIS T 0601 で規定されない機器)に合致する。

4
不正解

誤り。心電計は JIS T 0601-2-25(心電計に関する個別要求事項)により規定されている。

5
不正解

誤り。観血式血圧計(観血式血圧測定装置)は JIS T 0601-2-34 で規定されている。したがって JIS T 0601 系に個別規格がある。

3
臨床工学技士国家試験 - 第5回 午前
正答率:94% 類似度 63.7%
臨床工学技士法(第39条)には『臨床工学技士は、その業務を行うにあたっては、[ A ]との[ B ]を図り、適正な[ C ]に努めなければならない』と明記されている。[  ]の中のA,B,Cの組み合わせで正しいのはどれか。
1
A医師B緊密な協力C患者の治療
2
A医師および臨床検査技師B緊密な連帯C医療の施行
3
A看護婦などの医療関係者B緊密な連絡C治療の遂行
4
A薬剤師および診療放射線技士B緊密な協力C職務の遂行
5
A医師その他の医療関係者B緊密な連携C医療の確保
45
臨床工学技士国家試験 - 第29回 午後
重要度:低 正答率:82% 類似度 63.5% 解説あり
医療法で臨床工学技士のほかに「医療機器安全管理責任者」として配置できる職種はどれか。
a
救急救命士
b
薬剤師
c
診療放射線技師
d
看護師
e
理学療法士
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

解説

医療法および関連通知で、病院・診療所・助産所は「医療機器安全管理のための体制」を確保するため、医療機器安全管理責任者を配置することが求められている。責任者に充てられる職種は、医師、歯科医師、薬剤師、看護師(助産師を含む)、歯科衛生士、診療放射線技師、臨床検査技師、臨床工学技士に限定される。したがって選択肢中では、薬剤師・診療放射線技師・看護師が該当し、救急救命士と理学療法士は該当しない。

選択肢別解説

a
不正解

救急救命士は医療法等で規定された医療機器安全管理責任者の対象職種に含まれないため、不適切である。

b
正解

薬剤師は医療機器安全管理責任者に充てられる職種として規定されているため、適切である。

c
正解

診療放射線技師は対象職種として規定されており、画像診断装置等を含む医療機器の安全管理に関与し得るため、適切である。

d
正解

看護師(助産師を含む)は対象職種として規定されているため、適切である。

e
不正解

理学療法士は規定される対象職種に含まれないため、不適切である。

70
臨床工学技士国家試験 - 第24回 午後
正答率:77% 類似度 63.3% 解説あり
人工心肺中の操作で誤っているのはどれか。
1
PaCO₂は吹送ガス流量の増減で調整できる。
2
ACTを400秒以上に維持する。
3
復温は送血温の温度較差を10℃以内にする。
4
大動脈遮断解除時は一時的に送血量を増加させる。
5
離脱開始時は最初に脱血量を減少させる。

解説

人工心肺(体外循環)管理における基本操作の是非を問う問題。PaCO2は主として人工肺の吹送ガス流量(スイープガス)で調整し、ACTは血液凝固を防ぐため概ね400秒以上を維持する。復温時は温度較差を大きくしない(一般に10℃以内)ことで溶血・気泡形成・不均一加温のリスクを抑える。大動脈遮断解除時は一時的に送血量を減少させて大動脈内圧や鉗子部のストレス、塞栓リスクを低減するのが原則であり、送血量を増加させるという記載は誤り。離脱開始時は脱血量を先に減らし、生体側へ血液を戻して心臓の前負荷を回復させつつ自発拍出へ移行する。以上より、誤っている操作は選択肢4。

選択肢別解説

1
不正解

正しい。人工肺では二酸化炭素の除去量は吹送ガス流量に強く依存する。スイープガス流量を増やせばCO2除去が進みPaCO2は低下し、減らせば上昇する。PaO2は主に吹送ガス酸素濃度(FiO2)で調整する。

2
不正解

正しい。体外循環中は血液凝固を防ぐためヘパリンで抗凝固を行い、ACTを概ね400秒以上(施設によっては480秒以上など)に維持するのが一般的である。

3
不正解

正しい。復温時の温度管理では送血側と脱血側の血液温の較差を大きくしない(一般に10℃以内)ようにする。過大な較差は溶血、気泡形成、組織の不均一加温などのリスクを高めるため避ける。

4
正解

誤り。大動脈遮断解除時は一時的に送血量を低下させて大動脈内圧や鉗子部へのストレスを軽減し、塞栓リスクを抑えるのが基本である。送血量を増加させる操作は不適切。

5
不正解

正しい。体外循環からの離脱開始時は、まず脱血量を減少させて生体側へ血液を戻し(心腔の充満を回復)、動脈圧・CVP・心機能を確認しながら段階的に送血を減らしていく。

2
臨床工学技士国家試験 - 第11回 午前
正答率:95% 類似度 63.3%
誤っているのはどれか。
1
患者に関する必要事項は記録に残さなければならない。
2
医療従事者は業務上知った患者のプライバシーを他人に漏らしてはならない。
3
病院は営利を目的として設立される。
4
患者と医療従事者とは対等の立場である。
5
臨床工学技士が定められた業務を行うに当たっては「医師の具体的な指示」を受けなければならない。
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28
第二種ME技術認定試験 - 第28回 午後
類似度 63.3%
PCPSについて誤っているのはどれか。
1
カテーテルの挿入は経皮的に行われる。
2
肺機能の補助を行うことができる。
3
心機能の補助を行うことができる。
4
人工呼吸器との併用は禁忌である。
5
肺塞栓症は適応となる。
21
臨床工学技士国家試験 - 第33回 午後
重要度:低 正答率:87% 類似度 63.3% 解説あり
ICU内に設置すべき医療機器はどれか。
a
人工呼吸器
b
除細動器
c
心電図モニタ
d
消化器内視鏡
e
人工心肺装置
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

解説

ICUは重症患者の全身管理を24時間体制で行い、呼吸・循環の急変に即応する必要があるため、常時設置すべき機器は「呼吸管理」「循環急変への一次対応」「連続監視」に直結するものとなる。具体的には、人工呼吸器は重症呼吸不全や術後管理に不可欠、除細動器は心室細動/無脈性心室頻拍などの致死性不整脈に対する即時電気的除細動に必須、心電図モニタ(ベッドサイドモニタ)は不整脈や虚血、循環動態の変化を連続監視する中核機器であり、いずれもICUに常備される。一方、消化器内視鏡は必要時に持ち込みで実施されることが多く常設対象ではない。人工心肺装置は開心術で手術室に常設される装置で、ICUで用いられる体外式膜型人工肺(ECMO)とは用途・構成が異なるためICUへの常設は一般に不要である。

選択肢別解説

a
正解

人工呼吸器は重症呼吸不全、術後の呼吸管理、鎮静下の人工呼吸管理などに必須であり、ICUに常設される。気道確保後の換気補助や各種モードによる肺保護戦略など、ICUの標準的治療に直結するため設置が必要。

b
正解

除細動器は心室細動・無脈性心室頻拍などの致死性不整脈に対して即時の電気的除細動/カルディオバージョンを行うために必須で、ICUに常備される。急変時対応機器として常設が求められる。

c
正解

心電図モニタ(ベッドサイドモニタ)は心拍数・リズム、不整脈、虚血の兆候を連続監視し、しばしば血圧やSpO2等も統合監視する中核機器であるためICUに常設される。

d
不正解

消化器内視鏡は消化管出血や緊急止血などでICUで実施されることはあるが、通常は必要時に持ち込んで用いる機器であり、ICUに常設すべき機器ではない。

e
不正解

人工心肺装置(心肺バイパス装置)は開心術時に手術室で使用・常設される機器で、ICUに常設する対象ではない。ICUで使用されうるECMO(体外式膜型人工肺)とは運用目的・構成が異なる点に留意する。

23
臨床工学技士国家試験 - 第27回 午前
重要度:低 正答率:86% 類似度 63.2% 解説あり
医療事故について正しいのはどれか。
a
医療過誤は医療機関・医療従事者の過失による。
b
臨床工学技士が医療過誤責任を問われることはない。
c
医療機器の不適切な使用による健康被害は製造物責任(PL)となる。
d
医療機器の欠陥の有無にかかわらず健康被害が発生すれば製造物責任(PL)が生じる。
e
リスクマネージメントは医療事故を未然に防ぐことを目的とする。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

医療過誤は、医療機関・医療従事者が通常求められる注意義務を怠った過失によって患者に損害を与えることを指すため、医療機関・医療従事者の過失に起因するという整理は正しい。臨床工学技士も医療専門職として注意義務違反があれば、民事(不法行為・債務不履行)、刑事(業務上過失致死傷等)、職業倫理上の責任を問われ得る。製造物責任(PL)は製造物の「欠陥」によって損害が生じた場合に製造業者等が負う無過失責任であり、ユーザーの不適切な使用そのものは直ちにPLの対象とはならない。欠陥の有無にかかわらずPLが生じるわけではない点にも注意する。リスクマネジメントは医療事故の未然防止と、発生時の被害最小化を目的とする組織的取り組みである。

選択肢別解説

a
正解

正しい。医療過誤は医療機関・医療従事者の注意義務違反(過失)により患者に損害が生じた場合をいう。標準的医療水準からの逸脱や確認不足、手順違反などが典型であり、この定義は妥当である。

b
不正解

誤り。臨床工学技士も医療専門職として独自の注意義務を負い、設定ミス、点検不備、監視義務懈怠などの過失があれば過誤責任を問われ得る。民事(不法行為・債務不履行)、刑事(業務上過失致死傷等)、勤務先の使用者責任と併存することもある。

c
不正解

誤り。製造物責任(PL)は製造物の「欠陥」が原因で損害が生じた場合に適用される(設計・製造・警告表示上の欠陥など)。医療機器の不適切な使用(ユーザーの誤使用)による被害は原則としてPLではなく医療側の過失の問題である。なお、誤使用であっても警告表示の不備など欠陥が認められる場合に限りPLが問題となり得るが、本肢の断定は不適切。

d
不正解

誤り。PLは「欠陥」の存在が要件であり、欠陥の有無にかかわらず健康被害が出たというだけではPL責任は生じない。欠陥が否定されればPLの適用はない。

e
正解

正しい。リスクマネジメントは医療事故を未然に防止し、発生時の被害・損失を最小化することを目的とする組織的・継続的な管理活動である。インシデント報告、原因分析、手順整備、教育訓練などが具体策となる。

70
臨床工学技士国家試験 - 第28回 午前
重要度:低 正答率:71% 類似度 63.2% 解説あり
人工心肺装置について誤っている組合せはどれか。
a
ベント回路 ―― 心内圧減圧
b
冠灌流回路 ―― 心筋保護液注入
c
遠心ポンプ ―― 心腔内出血回収
d
血液濃縮器 ―― 余剰赤血球除去
e
動脈フィルタ ―― 微小気泡・栓子除去
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

人工心肺(CPB)の各構成要素と機能の正誤判定。ベント回路は左心系に貯留する還流血や気泡を吸引し、左室拡張を防いで心内圧を下げ、無血視野を確保するために用いられるため正しい。冠灌流回路は大動脈遮断後に心筋保護液(心停止液)を冠動脈内へ注入するための回路であり正しい。遠心ポンプは主として脱血・送血などの主循環ポンプに用いられ、心腔内出血の吸引・回収(カーディオトミ吸引)は通常ローラポンプで行うため、遠心ポンプ——心腔内出血回収は誤り。血液濃縮器(ヘモコンセントレータ)は半透膜による限外濾過で血漿水分や小分子溶質を除去しヘマトクリットを上げる装置であり、赤血球を取り除く装置ではないため、血液濃縮器——余剰赤血球除去は誤り。動脈フィルタは人工肺後で送血直前に配置され、微小気泡や血栓などの栓子を除去するため正しい。したがって誤りは3と4。

選択肢別解説

a
不正解

ベント回路は左心室・左心房・肺静脈等からの還流血や気泡を吸引し、左心系の減圧・減容(心内圧減圧)と無血視野の確保、左室拡張防止に寄与する。よって組合せは正しい。

b
不正解

冠灌流回路は大動脈遮断後に心筋保護液(心停止液)を冠動脈へ注入して心筋代謝を抑制・保護する目的で使用される。組合せは正しい。

c
正解

遠心ポンプはCPBの主ポンプ(送血・脱血補助)として用いられるのが一般的で、心腔内出血回収(カーディオトミ吸引)は定流量で吸引しやすいローラポンプが適している。遠心ポンプは吸引用途では安定した陰圧制御が難しく空気混入時の挙動にも注意を要するため、組合せは誤り。

d
正解

血液濃縮器(ヘモコンセントレータ)は半透膜の限外濾過で血漿水分や小分子を除去し、ヘマトクリットを上昇させる装置である。赤血球を除去する目的ではないため、「余剰赤血球除去」との組合せは誤り。赤血球そのものの除去・洗浄は自己血回収装置(セルセーバ)等の領域である。

e
不正解

動脈フィルタは人工肺の後段に設置し、送血前に血液中の微小気泡や微小栓子(血栓・組織片など)を捕捉・除去する。よって組合せは正しい。

68
臨床工学技士国家試験 - 第23回 午後
正答率:85% 類似度 63.0% 解説あり
人工心肺装置について誤っている組合せはどれか。
a
冠灌流回路 - 心内圧減少
b
血液濃縮器 - 余剰水分の排出
c
動脈フィルタ - 微小気泡の除去
d
血液吸引回路 - 心腔内出血の回収
e
ベント回路 - 心筋保護液の注入
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

人工心肺装置の各回路・機器の主目的に基づく整合性を問う問題。冠灌流回路は心筋保護液(カリウム高濃度の心停止液など)を大動脈基部や冠動脈口、冠静脈洞経由で注入するための回路であり、心腔の減圧は目的としない。一方、ベント回路は左室や心腔内の血液・気泡を吸引して心腔内圧を減少させ、左室過伸展の防止や手術野の安定化を図るもので、心筋保護液の注入は行わない。血液濃縮器は限外濾過により希釈による余剰水分を除去し、動脈フィルタは微小気泡や凝血片などの異物を除去する。血液吸引回路は術野・心腔内の出血を回収して体外循環リザーバに戻す。以上より、誤った組合せは「1: 冠灌流回路—心内圧の減少」と「5: ベント回路—心筋保護液の注入」である。

選択肢別解説

a
正解

誤りの組合せ。冠灌流回路は心筋保護液(カーディオプレジア)を冠循環へ注入する回路であり、心内圧の減少は目的ではない。心腔の減圧や左室過伸展防止はベント回路が担う。

b
不正解

正しい組合せ。血液濃縮器(ヘモコンセントレーター)は限外濾過により余剰水分や一部溶質を除去し、希釈是正や水分バランス調整を行う(ECUM/UF)。

c
不正解

正しい組合せ。動脈フィルタは送血ラインに設置され、微小気泡や微小凝血塊などの異物を捕捉・除去し、塞栓リスクを低減する。

d
不正解

正しい組合せ。血液吸引回路(サクション/カーディオトミーサクション)は術野や心腔内に出た血液を吸引・回収し、貯血槽へ戻す目的で用いられる。

e
正解

誤りの組合せ。ベント回路は心腔内(とくに左室や左房など)を吸引して減圧・脱気し、左室過伸展を防止するのが主目的。心筋保護液の注入は冠灌流回路(大動脈基部・冠動脈口・冠静脈洞経由)で行う。

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