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臨床工学技士国家試験

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第20回 午後 第87問
20件の類似問題
医療用具とそれに課せられる生物学的試験との組合せで正しいのはどれか。...
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77
臨床工学技士国家試験 - 第16回 午前
正答率:85% 類似度 61.7%
ME機器と、起こり得る問題との組合せで考えられないのはどれか。
1
心内圧モニタ装置 ----------- ミクロショックによる心室細動
2
IABP ---------------------- 駆動ガスの漏れによる塞栓症
3
人工心肺装置 -------------- 回路のはずれによる大量出血
4
超音波診断装置 ------------ キヤビテーションによる血管損傷
5
電気メス ------------------- 高周波分流による熱傷
34
臨床工学技士国家試験 - 第33回 午前
重要度:標準 正答率:73% 類似度 61.6% 解説あり
正しい組合せはどれか。
a
ESWL — 音波
b
除細動器 — パルス波
c
電気メス — 高周波
d
電気焼灼器 — 極超短波
e
IABP — 超音波
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

解説

医用治療機器が主として利用する物理エネルギーの対応を問う問題。ESWLは体外から収束させた衝撃波(音波の一種)で結石を破砕するため「音波」で正しい。除細動器はコンデンサに蓄えた直流エネルギーを短時間のパルスとして心筋に印加する機器であり、「パルス状の直流(パルス波)」に該当して正しい。電気メスは数百kHz〜数MHzの高周波電流によるジュール熱を利用するため「高周波」で正しい。電気焼灼器は抵抗加熱体を通電(多くは直流や低周波)して先端を高温にし焼灼する機器であり、電磁波(極超短波=マイクロ波)を用いるわけではないため誤り。IABPはヘリウムガスでバルーンを拡張・収縮させて冠灌流の増加と後負荷軽減を図る機械的補助であり、超音波は用いないため誤り。

選択肢別解説

a
正解

正しい。ESWL(体外衝撃波結石破砕術)は衝撃波を体内の結石に集束させ破砕する。衝撃波は媒体中を伝搬する音響波の一種であり、「音波」の分類に含まれる。

b
正解

正しい。除細動器はコンデンサに蓄えた直流を短時間に放電して心筋にパルス状の電流を流す(単相性・二相性パルス、台形/指数減衰波形など)。したがって「パルス波」の表現は適切である。

c
正解

正しい。電気メス(電気手術装置)は約0.3~5 MHzの高周波電流を生体に流し、組織のジュール熱で切開・凝固・止血を行うため、利用エネルギーは「高周波」である。

d
不正解

誤り。電気焼灼器は通電で先端金属を加熱する抵抗加熱を用いる機器であり、極超短波(マイクロ波)といった電磁波は用いない。極超短波を治療に用いるのはマイクロ波凝固装置やマイクロ波治療器である。

e
不正解

誤り。IABP(大動脈内バルーンパンピング)はヘリウムガスによるバルーンの拡張・収縮で機械的に循環補助を行う。超音波エネルギーは使用しない。

86
臨床工学技士国家試験 - 第19回 午後
正答率:88% 類似度 61.6%
体内埋込用医用材料としての不可欠条件はどれか。
a
可滅菌性
b
機能性
c
非毒性
d
耐熱性
e
難燃性
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e
84
臨床工学技士国家試験 - 第21回 午前
正答率:42% 類似度 61.5% 解説あり
機器の点検項目と必要な器材との組合せで誤っているのはどれか。
1
ペースメーカの出力パルス振幅 — 周波数カウンタ
2
除細動器の出力波形 — メモリ型オシロスコープ
3
電気メスの出力電力 — 無誘導抵抗器
4
輸液ポンプの精度 — メスシリンダ
5
人工心肺の絶縁抵抗 — メガー

解説

誤りは1。ペースメーカの出力パルス振幅(電圧)は、500 $\Omega$ 程度の負荷抵抗を介してオシロスコープまたはペースメーカアナライザで測定するのが基本で、周波数カウンタはパルスの周期・周波数(レート)測定用であり振幅測定には不適切である。除細動器の出力波形は瞬時現象のため、50 $\Omega$ 程度のダミー負荷に接続しメモリ型オシロスコープで単発波形を捕捉するのが適切。電気メスの出力電力は高周波で誘導の影響を避ける必要があるため無誘導抵抗器を負荷として用い、流れる電流から $P=I^2R$ で算出する。輸液ポンプの精度(送液量)はメスシリンダで回収量を測って設定値と比較する。人工心肺(に限らず医用機器)の絶縁抵抗は絶縁抵抗計(メガー)で測定する。

選択肢別解説

1
正解

誤り。周波数カウンタはパルスの周波数(レート)や周期の測定器であり、振幅(電圧)を測定できない。ペースメーカの出力パルス振幅は、500 $\Omega$ 程度の負荷抵抗を介してオシロスコープまたはペースメーカアナライザで電圧波形を観測して求めるのが適切。

2
不正解

正しい。除細動器の出力は瞬時に発生する単発波形であるため、50 $\Omega$ 程度のダミー負荷(模擬胸部インピーダンス)に接続し、メモリ型オシロスコープで波形を保持・確認する。エネルギーチェッカの波形出力端子を用いる方法もある。

3
不正解

正しい。電気メス(ESU)の出力電力測定では、高周波での誤差を避けるため無誘導抵抗器を負荷として用い、負荷に流れる電流から $P=I^2R$ で電力を算出する。実務上は無誘導抵抗器に加えて高周波対応の電流計等も併用するが、必要な機材として無誘導抵抗器の選定は妥当。

4
不正解

正しい。輸液ポンプの精度(送液量・流量)は、メスシリンダで一定時間に送られた液量を回収・計量し、設定値と比較して評価する。専用の輸液ポンプチェッカを用いる方法もある。

5
不正解

正しい。人工心肺装置の絶縁抵抗測定には、絶縁抵抗計(メガー)を用いて、電源回路と筐体(外装)間など所定箇所の絶縁を測るのが標準的手順である。

39
臨床工学技士国家試験 - 第29回 午前
重要度:低 正答率:93% 類似度 61.5% 解説あり
臨床工学技士の業務で医師の具体的な指示が必要なのはどれか。
a
人工呼吸装置の回路の組み立て
b
動脈留置カテーテルからの採血
c
血液浄化装置の運転条件の変更
d
人工呼吸装置の運転条件の設定
e
高気圧酸素治療装置の消毒
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

解説

臨床工学技士は医師の指示の下で生命維持管理装置の操作等を行うが、このうち患者の身体状態に直接影響を及ぼす行為(例:血液・気体の抜き取り・注入、生命維持管理装置の運転条件の設定・変更、電気的刺激の付与など)は「医師の具体的な指示」が必要と整理されている(臨床工学技士法の趣旨および厚生労働省『臨床工学技士基本業務指針(2010)』)。よって、動脈留置カテーテルからの採血、血液浄化装置の運転条件の変更、人工呼吸装置の運転条件の設定は具体的指示を要する。一方、回路の組み立てや装置の消毒などの保守・準備業務は、手順書や包括的指示のもとで実施される範囲であり、通常は「医師の具体的な指示」を要しない。

選択肢別解説

a
不正解

人工呼吸装置の回路の組み立ては、患者の運転条件設定や薬剤投与に当たらない準備・保守の業務であり、通常は手順書や包括的指示の範囲で実施されるため、医師の具体的な指示を要する行為とはいえない。

b
正解

動脈留置カテーテルからの採血は「身体からの血液の抜き取り」に該当し、患者安全に直結する侵襲的行為であるため、医師の具体的な指示が必要とされる。採血量・目的・実施時期等について明確な指示のもとで行う。

c
正解

血液浄化装置の運転条件(例:血流量、透析液流量、限外濾過量等)の変更は除水量や電解質バランスに直接影響し、患者の全身状態に直結するため、医師の具体的な指示が必要である。

d
正解

人工呼吸装置の運転条件(例:一回換気量、呼吸回数、PEEP、FiO2 等)の設定はガス交換や循環動態に直接影響するため、医師の具体的な指示が必要である。

e
不正解

高気圧酸素治療装置の消毒は機器の保守・感染対策の一環であり、患者の生理に直接影響を与える操作ではないため、一般に医師の具体的な指示は不要と解される(施設の手順書や包括的指示に従う)。

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45
臨床工学技士国家試験 - 第38回 午後
類似度 61.5%
医薬品医療機器等法の医療機器の人体に及ぼすリスク分類で、高度管理医療機器に該当するのはどれか。
a
輸液ポンプ
b
除細動器
c
電子内視鏡
d
血液加温器
e
電動式低圧吸引器
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e
87
臨床工学技士国家試験 - 第14回 午後
正答率:74% 類似度 61.5%
正しい組合せはどれか。
a
眼内レンズ ―――- ハイドロキシアパタイト
b
手術糸 ――――― ポリグリコール酸
c
人工弁 ――――― パイロライトカーポン
d
人工肺 ――――― シリコーン
e
人工骨 ――――― ポリウレタン
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e
39
臨床工学技士国家試験 - 第34回 午前
重要度:低 正答率:78% 類似度 61.4% 解説あり
臨床工学技士の業務に含まれないのはどれか。
1
動脈留置カテーテルからの採血
2
人工呼吸器の運転条件の設定
3
人工呼吸中の気管吸引による喀痰除去
4
血液浄化装置の先端部の内シャントへの穿刺
5
ペースメーカ植込み時のジェネレータと電極リードの接続

解説

臨床工学技士は臨床工学技士法(昭和62年法律第60号)に基づき、医師の指示の下で生命維持管理装置(人工呼吸器、血液浄化装置など)の操作・保守点検を行う。関連する厚生労働省の通知・臨床工学技士基本業務指針(2010)等では、装置操作に不可分に伴う行為(既留置ラインからの採血、人工呼吸管理中の気管吸引、透析時のシャント穿刺など)は、院内手順と医師の包括的・具体的指示に基づき実施可能と整理されている。一方、ペースメーカ植込み術中のジェネレータと電極リードの接続は手術手技であり、医師のみが実施する医療行為に当たるため、臨床工学技士の業務には含まれない。したがって業務に含まれないのは選択肢5である。

選択肢別解説

1
不正解

動脈に既に留置されたカテーテル(Aライン)からの採血は穿刺を伴わず、人工呼吸管理や血液浄化など装置管理に不可分な検査(動脈血ガス分析等)のために、医師の指示および院内手順の下で臨床工学技士が実施可能と整理されている。よって業務に含まれる。

2
不正解

人工呼吸器の設定(運転条件の設定・変更)は生命維持管理装置の操作そのものであり、医師の指示の下で臨床工学技士が行う中核業務である。安全確認や患者状態の評価と合わせて実施する。よって業務に含まれる。

3
不正解

人工呼吸管理中の気管吸引は、装置管理と患者安全確保のために必要時に行われる行為で、医師の包括的指示と院内手順に基づき臨床工学技士が実施可能とされている(適切な教育・訓練、感染対策の下で実施)。よって業務に含まれる。

4
不正解

血液浄化装置の運用に際し、内シャント(AVF/AVG)への穿刺は回路確立のために必要となる。これは医師の指示と施設の手順に基づき臨床工学技士が実施可能と整理されている(適切な訓練・適応評価が前提)。よって業務に含まれる。

5
正解

ペースメーカ植込み時のジェネレータと電極リードの接続は植込み手術の一部であり、侵襲的な手術手技として医師のみが行う医療行為である。臨床工学技士は術中の機器準備・作動確認やプログラマ操作等で支援はできるが、当該接続手技は業務範囲外である。したがって本問で業務に含まれない選択肢である。

7
臨床工学技士国家試験 - 第18回 午前
正答率:92% 類似度 61.4%
臨床工学技士の業務で正しいのはどれか。(関係法規)
1
乳酸リンゲル液を用いた静静脈確保のための穿刺を行う。
2
酸素療法の際、自ら判断して酸素の投与量を設定する。
3
医師の指示を受けて人工呼吸装置の操作を行う。
4
看護師に血液透析回路への補液を指示する。
5
医師の指示を受けてIABPのカテーテルを挿入する。
74
臨床工学技士国家試験 - 第2回 午後
正答率:46% 類似度 61.3%
JIS-T-1001「医用電気機器の安全通則」、JIS-T-1002「病院電気設備の安全基準」について正しいのはどれか。
a
形別装着部の分類は保護手段のみに基づいている。
b
非常電源はその電源供給継続時間のみにより一般、特別、瞬時特別に分類されている。
c
CF形機器では正常状態での患者洩れ電流を10μA以下に抑えている。
d
等電位化接地では患者の接触可能なすべての金属表面の電位差を10mV以下にしている。
e
接地ピン付きの3Pプラグのついた機器はすべてクラスI機器である。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e
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90
臨床工学技士国家試験 - 第30回 午前
重要度:低 正答率:73% 類似度 61.3% 解説あり
ポリ塩化ビニルが使われていないのはどれか。
a
血液回路
b
カテーテル
c
注射筒
d
コンタクトレンズ
e
輸液チューブ
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

ポリ塩化ビニル(PVC)は可塑剤添加により柔軟で透明なチューブ材として広く用いられ、血液回路・カテーテル・輸液チューブなどに一般的である。一方、注射筒は主にポリプロピレン(PP)やポリカーボネート(PC)などのポリオレフィン・エンジニアリングプラスチックが使われ、PVCは通常用いない。コンタクトレンズは酸素透過性・含水率・生体適合性が重要で、メタクリレート系やシリコーンハイドロゲルなどが主流であり、PVCは用いられない。したがって、PVCが使われていないのは注射筒とコンタクトレンズである。

選択肢別解説

a
不正解

血液回路(体外循環や血液浄化装置の回路)には、柔軟性・透明性・成形性に優れる軟質PVC(可塑剤添加)が従来一般的に用いられてきた。したがって「PVCが使われていない」には当たらない。

b
不正解

カテーテルは用途により素材は多様だが、吸引カテーテル、胃管、尿道カテーテルなど一般的な管材では軟質PVCが広く用いられてきた(他にポリウレタンやシリコーン等もある)。よって「PVCが使われていない」には当たらない。

c
正解

注射筒(シリンジ)はバレル・プランジャーに主としてポリプロピレン(PP)、一部でポリカーボネート(PC)が用いられ、ガスケットはゴムやTPE等で構成されるのが一般的で、PVCは通常使用されない。従って「PVCが使われていない」に該当する。

d
正解

コンタクトレンズは、ハードはPMMAやフルオロ・シリコーン含有メタクリレート、ソフトはHEMA系ハイドロゲルやシリコーンハイドロゲルなどが用いられ、酸素透過性・含水性の観点からPVCは適さず使用されない。よって「PVCが使われていない」に該当する。

e
不正解

輸液チューブ(原文「輸液チュープ」)はしなやかさ・透明性が求められ、軟質PVCが従来広く用いられてきた(近年は可塑剤・DEHP回避の観点から非PVC材も一部採用)。したがって「PVCが使われていない」には当たらない。

33
臨床工学技士国家試験 - 第30回 午後
重要度:低 正答率:97% 類似度 61.3% 解説あり
治療機器について正しい組合せはどれか。
1
心臓ペースメーカ ―― マイクロ波
2
電気メス ―― 高周波電流
3
レーザメス ―― 電子線
4
ESWL ―― 赤外線
5
IABP ―― 音波

解説

治療機器が利用する物理エネルギーの対応関係を問う問題。電気メスは300 kHz〜数MHzの高周波電流を患部に流し、そのジュール熱で切開・凝固を行うため「電気メス―高周波電流」が正しい。心臓ペースメーカは心筋へ低周波の電気刺激(パルス電流)を与える装置であり、マイクロ波(電磁波の一種)は用いない。レーザメスはレーザ光(光エネルギー)を照射して熱作用などを利用するため、電子線ではない。ESWLは体外から音響衝撃波(音波の一種)を結石に収束させて破砕するため、赤外線ではない。IABPはヘリウムなどで駆動するバルーンの拡張・収縮という機械的力(圧補助)を用いるため、音波ではない。

選択肢別解説

1
不正解

誤り。心臓ペースメーカは心筋に低周波の電気刺激(パルス電流)を与えて捕捉・ペーシングを行う装置であり、マイクロ波(電磁波の高周波域)を治療エネルギーとして用いない。

2
正解

正しい。電気メスは約300 kHz〜5 MHzの高周波電流を組織に流し、ジュール熱により切開・凝固・止血を行う。高周波化により神経・筋刺激を回避しつつ熱作用を得る。

3
不正解

誤り。レーザメスはレーザ光(可視・赤外などの光、電磁波の一部)を照射して熱・光化学作用で切開・凝固する。電子線(荷電粒子線)は放射線治療などで用いられ、レーザメスのエネルギーではない。

4
不正解

誤り。ESWL(体外衝撃波結石破砕術)は体外で発生させた音響衝撃波(音波)を焦点に収束して結石を破砕する。赤外線(電磁波)は用いない。

5
不正解

誤り。IABP(大動脈内バルーンパンピング)は駆動ガスによりバルーンを拡張・収縮させる機械的圧補助で冠動脈灌流の増加と後負荷軽減を図る。音波は治療エネルギーとして用いない。

87
臨床工学技士国家試験 - 第11回 午後
正答率:56% 類似度 61.2%
正しい組合せはどれか。
a
ポリテトラフルオロエチレン ――――― 人工骨
b
ハイドロキシアパタイト ――――――― 人工弁
c
ポリ塩化ビニル ―――――――――-- 膜型人工肺
d
セルロースアセテート ――――――― 人工腎
e
高密度ポリエチレン ―――――――― 人工関節
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e
76
臨床工学技士国家試験 - 第20回 午前
正答率:77% 類似度 61.1% 解説あり
正しいのはどれか。
1
ベンチテストは定期的に行う必要がある。
2
初期故障は主に使用者に原因がある。
3
生命維持管理装置の定期点検の頻度は法令で定められている。
4
故障率の時間的な変化が比較的少ないのは偶発故障期間である。
5
終業点検とは機器を廃棄する際の安全性の点検のことである。

解説

医療機器の故障率は時間経過で初期故障期(高→低)、偶発故障期(ほぼ一定)、摩耗故障期(上昇)の3段階(いわゆるバスタブカーブ)を示す。偶発故障期は故障率の時間変動が小さく、一定とみなせるため正しい。ベンチテストは機器納入直後の受入・性能確認であり、定期点検とは別で定期的に行う性質ではない。初期故障は設計・製造や初期不良、環境適合性など製品側起因が主で、使用者起因とはいえない。生命維持管理装置の保守点検の実施義務は法令・通知で求められるが、点検頻度は個々の機器の取扱説明書やメーカー推奨・施設計画に委ねられており、法令で一律に頻度が規定されているわけではない。終業点検は使用後・終業時に実施する安全確認であり、廃棄時点検のことではない。

選択肢別解説

1
不正解

誤り。ベンチテストは納入直後に機器の機能・性能・安全性・操作性を確認する受入評価であり、定期点検(始業・終業点検や計画保全)とは区別される。定期的に実施することを前提とした検査ではない。

2
不正解

誤り。初期故障は設計・製造上の不具合、部品の初期不良、輸送・据付直後の不適合など製品側の要因が主因で発生する。使用者の過誤は運用上のインシデントであり、初期故障の主因とは位置づけない。

3
不正解

誤り。生命維持管理装置について保守点検の実施体制整備は法令・通知で求められるが、定期点検の具体的な頻度は一律に法令で定められていない。多くはメーカーの推奨や施設内の保守計画で設定する。

4
正解

正しい。バスタブカーブの偶発故障期間は故障率が時間に依存せずほぼ一定で、時間的変動が比較的少ない。一般にこの期間の平均故障率はMTBFの逆数として扱われる。

5
不正解

誤り。終業点検は機器の使用後・一日の業務終了時に行う点検で、清掃・外観やケーブル損傷の有無、動作の確認などを通じて次回使用に支障がないかを確認する。廃棄時の点検を指す用語ではない。

89
臨床工学技士国家試験 - 第25回 午後
重要度:低 正答率:92% 類似度 61.1% 解説あり
科目:
中分類: 医用材料
小分類: 相互作用
医用材料に対する生体側の急性局所反応はどれか。
1
吸着
2
肉芽
3
発癌
4
炎症
5
溶出

解説

医用材料が生体と接触すると、生体側の反応は発現時期(急性/慢性)と範囲(局所/全身)で区別される。急性局所反応は接触部位で短期間(直後〜数日)に起こる炎症性変化で、発赤・腫脹・疼痛・発熱、好中球やマクロファージの浸潤、血小板凝集・補体活性化などを含む。したがって急性局所反応として適切なのは炎症である。これに対し、吸着はタンパク質等が材料表面に付く界面現象で生体側の反応とは位置づけない。溶出は材料側から成分が溶け出す現象で、生体反応そのものではない。肉芽形成は異物反応・修復過程として遅れて進行する慢性局所反応に分類される。発癌は長期に問題となる反応で急性には該当しない。

選択肢別解説

1
不正解

吸着は血漿タンパク質などが材料表面に付着する界面現象であり、生体側の反応分類(急性・慢性、局所・全身)でいう「生体側の急性局所反応」には該当しない。よって不適切。

2
不正解

肉芽(肉芽組織の形成)は異物反応や修復過程として時間をかけて進行するため、慢性局所反応に分類される。急性局所反応ではないため不適切。

3
不正解

発癌は長期曝露や長期留置で問題となる反応で、急性ではなく慢性的(長期)的なリスクに位置づけられる。したがって急性局所反応の答えとしては不適切。

4
正解

炎症は材料と接触した部位で直後〜数日に起こる代表的な急性局所反応で、好中球浸潤、血管透過性亢進、補体活性化、血小板凝集などを伴う。よって適切である。

5
不正解

溶出は材料側から可溶成分が溶け出す現象であり、生体側の反応そのものではない(溶出物が刺激・毒性を引き起こすことはあるが、分類上は材料側現象)。したがって急性局所反応の選択肢としては不適切。

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90
臨床工学技士国家試験 - 第37回 午前
類似度 61.0% 解説あり
科目:
中分類: 医用材料
小分類: 相互作用
医用材料を埋植したときに起こる急性局所反応はどれか。
1
アナフィラキシー
2
血栓形成
3
肉芽形成
4
器質化
5
石灰化

解説

生体は埋植(植込み)された医用材料に対し、時間経過(急性/慢性)と反応の広がり(局所/全身)で分類される反応を示す。急性局所反応には、急性炎症、壊死、異物排除反応、そして血液接触時の血小板活性化・凝固カスケードによる血栓形成が含まれる。アナフィラキシーは急性ではあるが全身性反応であり、肉芽形成・器質化・石灰化は主として数週以降に進行する慢性局所反応である。したがって問うている「急性局所反応」に該当するのは血栓形成である。

選択肢別解説

1
不正解

アナフィラキシーは急性の全身性アレルギー反応であり、局所反応ではないため該当しない。埋植材料が抗原となる場合でも主たる病態は全身反応である。

2
正解

血栓形成は血液接触材料で早期(分〜時間〜数日)に生じうる急性の局所反応である。材料表面へのタンパク質吸着を契機に血小板が活性化され、凝固カスケードが進行して局所で血栓が形成される。よって急性局所反応に該当する。

3
不正解

肉芽形成は創傷治癒や異物反応の過程で線維芽細胞・新生毛細血管が増生する慢性局所反応で、通常は数日〜数週以降に進行する。急性局所反応には当たらない。

4
不正解

器質化は滲出物や血栓などが線維性組織へと置換される慢性局所反応であり、時間経過を要する。急性局所反応には該当しない。

5
不正解

石灰化は長期的に生じる慢性局所反応(例:生体弁の石灰沈着)であり、急性期の局所反応ではない。

56
臨床工学技士国家試験 - 第21回 午後
正答率:87% 類似度 61.0% 解説あり
人工心肺による体外循環中のトラブル対応として誤っている組み合わせはどれか。
a
膜型肺における血栓形成 — ヘパリン投与
b
膜型肺ガス出口からの血漿漏出 — 人工肺交換
c
血液ポンプの停止 — 手動式ハンドルによる循環維持
d
送血回路内への大量の空気混入 — 送血停止
e
熱交換器の温水への血液混入 — 温水の温度調節
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

体外循環中のトラブルでは、原因に対してリスクを速やかに除去できる対処が求められる。膜型肺の血栓形成はガス交換能低下や圧損上昇、塞栓リスクを伴うため、ACT低下があればヘパリン追加は行うが、基本は人工肺(必要に応じて回路)交換が第一選択であり「ヘパリン投与」を対応とするのは不適切。膜型肺ガス出口の血漿漏出は膜障害・プラズマリークで人工肺交換が適切。血液ポンプ停止時は手動ハンドルで循環を維持しつつ復旧・交換する。送血側への大量空気混入は直ちに送血停止し、除泡・回路再充填などを行う。熱交換器の温水側への血液混入は熱交換器破損(非滅菌水側への血液漏出・逆流汚染リスク)を示し、直ちに人工肺(熱交換器一体型)や熱交換器の交換・隔離が必要で温度調節では解決しない。従って誤っている組合せは1と5である。

選択肢別解説

a
正解

誤りの組合せ。膜型肺で血栓形成が生じるとガス交換能低下、トランスメンブレン圧上昇、塞栓リスクが高まる。ACT低下が原因ならヘパリン追加は必要だが、既に血栓が形成された人工肺は速やかな人工肺交換が原則であり、「ヘパリン投与」を主たる対応とするのは不適切。

b
不正解

適切な組合せ。膜型肺ガス出口からの血漿漏出は膜障害(プラズマリーク)を示し、ガス交換不良やさらなる破綻につながるため、人工肺の交換が必要となる。

c
不正解

適切な組合せ。血液ポンプが停止した場合は直ちに手動式ハンドルで灌流を維持し、同時に電源復旧や代替ポンプへの切替を行う。循環維持の初期対応として妥当。

d
不正解

適切な組合せ。送血回路内に大量の空気が入った場合は即時に送血を停止し、回路除泡・再充填などで空気排除を行う。患者への空気塞栓回避が最優先で、送血停止は正しい初期対応。

e
正解

誤りの組合せ。熱交換器の温水側への血液混入は熱交換器の破損・リークを示し、水側(非滅菌)からの汚染や逆流リスクがある。直ちに人工肺(熱交換器一体型)や熱交換器の交換・隔離が必要で、温水の温度調節では根本的対処にならない。

3
臨床工学技士国家試験 - 第32回 午前
重要度:低 正答率:69% 類似度 61.0% 解説あり
一般医療機器(クラスI)に分類されるのはどれか。
1
補聴器
2
ネブライザ
3
人工呼吸器
4
冠動脈ステント
5
粒子線治療装置

解説

医薬品医療機器等法では、医療機器をリスクに応じてクラスI(一般医療機器)〜クラスIV(高度管理医療機器)に分類する。一般医療機器(クラスI)は人体へのリスクが比較的低く、原則として製造販売届出で流通できる。設問では、ネブライザがクラスIに該当する。補聴器は管理医療機器(クラスII)、人工呼吸器は生命維持管理に関わるため高度管理医療機器(クラスIII)、冠動脈ステントは植込み型で最も高リスクのため高度管理医療機器(クラスIV)、粒子線治療装置は高出力放射線を用いる治療装置で重大な影響を及ぼし得るため高度管理医療機器(クラスIII)に区分される。

選択肢別解説

1
不正解

補聴器は管理医療機器(クラスII)に分類される。身体に侵襲は小さいが、機能不良が聴覚機能に影響し得るため一般医療機器(クラスI)ではない。

2
正解

ネブライザは一般医療機器(クラスI)に分類される。薬液を霧化して吸入させる機器であり、通常は生命維持に直結せず、機能障害が生じても重大な健康被害に至る可能性は低いと評価される。

3
不正解

人工呼吸器は高度管理医療機器(クラスIII)に分類される。生命維持管理装置であり、機能不全が患者の生命に直結する高リスク機器であるため、クラスIではない。

4
不正解

冠動脈ステントは高度管理医療機器(クラスIV)に分類される。植込み型で血管内に長期留置され、機能不全や不具合が重大な転帰に直結し得る最上位リスク群である。

5
不正解

粒子線治療装置は高度管理医療機器(クラスIII)に分類される。高エネルギーの放射線を用いる治療装置であり、誤作動や不適切な使用が重大な健康被害につながるため、一般医療機器ではない。

64
臨床工学技士国家試験 - 第22回 午前
正答率:95% 類似度 61.0% 解説あり
高気圧酸素治療で正しいのはどれか。
a
第2種装置の加圧は空気で行う。
b
装置内部の消毒はアルコールで行う。
c
寒冷時には使い捨てカイロを持たせる。
d
減圧症の治療は酸素再圧法で行う。
e
心電図のモニタは可能である。
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

解説

高気圧酸素治療(HBO)はヘンリーの法則に基づき、加圧環境下で酸素分圧を高めて血中溶存酸素量を増やし、低酸素組織の酸素供給を改善する治療である。装置の区分では、第2種装置(多人数用・多室式)は空気でチャンバを加圧し、患者はマスクやフードで酸素を吸入するため、選択肢1は正しい。減圧症の治療は再圧(リコンプレッション)下での酸素吸入(酸素再圧法)を用いることが標準であり、選択肢4も正しい。装置内では酸素分圧上昇により火災・爆発リスクが高まるため、引火性の高いアルコールによる消毒を装置内で行うことは不適切で、選択肢2は誤り。また、使い捨てカイロは酸化反応により発熱し発火源となり得るため持ち込み禁止で、選択肢3は誤り。生体情報モニタ(心電図など)は、防爆・耐圧等の安全対策を満たす方式・機器を用いれば実施可能であり、選択肢5は正しい。

選択肢別解説

a
正解

正しい。第2種装置(多人数用チャンバ)はチャンバ自体の加圧媒体として空気を用い、患者はマスクやフードで酸素を吸入する運用が原則である。

b
不正解

誤り。高圧・高酸素環境ではアルコールは引火・爆発リスクが高く、装置内での使用は原則として避ける。装置内の清拭・消毒は、非可燃性の薬剤や十分な換気・乾燥など安全対策下で行う必要がある。

c
不正解

誤り。使い捨てカイロは酸化反応で発熱し発火源となり得るため、酸素分圧が高い環境では持ち込み禁止。保温は防寒衣や毛布など非発火性の方法で行う。

d
正解

正しい。減圧症は体内に過飽和となった窒素気泡が関与するため、再圧下で純酸素を吸入する酸素再圧法により窒素の再溶解・排出を促進し症状改善を図る。

e
正解

正しい。心電図モニタは、高気圧環境対応・防爆対策を満たす機器または適切な隔離・貫通端子を用いるなど安全対策の下で実施可能である。

87
臨床工学技士国家試験 - 第18回 午後
正答率:53% 類似度 60.9%
正しい組み合わせはどれか。
a
コラーゲン 人工皮膚
b
ポリエチレンテレフタレート 透析膜
c
シリコーン 手術用縫合糸
d
ポリウレタン 拍動型人工心臓
e
ハイドロキシアパタイト 人工骨
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e
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