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臨床工学技士国家試験

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第36回 午前 第41問
20件の類似問題
JIS T 0601-1で規定されている漏れ電流測定用器具 (MD) について正しいのはどれか。(医用機器安全管理学)...
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55
第二種ME技術認定試験 - 第40回 午後
類似度 61.3%
医用接地について誤っているのはどれか。
1
等電位接地によって各々のME機器接地端子の電位が等しくなる。
2
ミクロショック対策として等電位接地が施される。
3
保護接地には医用コンセントが必要である。
4
接地極の役割は大地との電気的接続である。
5
接地分岐線の抵抗値の上限は10Ωである。
41
臨床工学技士国家試験 - 第28回 午後
重要度:低 正答率:58% 類似度 61.3% 解説あり
漏れ電流の単一故障状態として規定されているのはどれか。
a
3Pプラグの接地ピンの折損
b
電源ヒューズの1本の断線
c
電源導線と金属筐体の接触
d
追加保護接地線の断線
e
二重絶縁の一方の短絡
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

解説

医用電気機器の安全規格(JIS T 0601-1=IEC 60601-1)では、単一故障状態(SFC)とは保護手段が1つだけ故障した状態を指し、この状態でも許容漏れ電流内に収まることが求められる。漏れ電流試験で想定する代表的なSFCには、保護接地導体(PE)の開路、電源導線(LまたはN)の1本断、二重絶縁の片側(1つのMOP)の短絡などが含まれる。したがって、3Pプラグの接地ピン折損(PE開路)、電源ヒューズの1本の断線(L/Nの1本断)、二重絶縁の一方の短絡(MOPの喪失)はSFCとして規定される。一方、金属筐体への電源導線の直接接触は漏れ電流試験の設定SFCとしては通常規定されず、追加保護接地線の断線も標準のSFC対象ではない。

選択肢別解説

a
正解

正しい。3Pプラグの接地ピン折損は保護接地導体(PE)の開路に相当し、漏れ電流測定での単一故障状態として規定される。Class I機器ではPE開路時でも許容漏れ電流内で安全が保たれることが求められる。

b
正解

正しい。電源ヒューズの1本断は電源導線(LまたはN)の1本断と同義で、漏れ電流試験における単一故障状態の一つとして規定される(L断/N断で測定条件が変化し得るため)。

c
不正解

誤り。電源導線が金属筐体に接触する事象は一次回路と筐体の直接短絡であり、絶縁破壊等の重大故障の評価対象ではあるが、漏れ電流試験で規定する代表的な単一故障状態(PE開路、電源導線1本断、MOP片側短絡など)には通常含めない。

d
不正解

誤り。追加保護接地は補助的手段であり、漏れ電流試験で規定される標準的な単一故障状態は主たる保護接地導体(PE)の開路である。追加保護接地線の断線はSFCとして一般に設定されない。

e
正解

正しい。二重絶縁の一方の短絡は、2つの保護手段(MOP)のうち1つが失われた状態であり、単一故障状態として規定される。残る1つの保護手段で安全(漏れ電流許容内)が確保されることが求められる。

75
臨床工学技士国家試験 - 第3回 午前
正答率:26% 類似度 61.3%
科目:
中分類: 電気工学
小分類: 電気回路
図のいずれかの回路で、電流計および電圧計の指示値IおよびVから、R=V/Iによって抵抗の値Rを求めたい。抵抗の値がおおよそ下記であるとき、いずれの回路で測定しても誤差が1%以下なのはどれか。ただし電流計および電圧計の内部抵抗はおおよそ1Ω及び50kΩであり、いずれの計器も正確に校正されているものとする。
3AM75-0
1
20Ω
2
200Ω
3
2kΩ
4
20kΩ
5
200kΩ
83
臨床工学技士国家試験 - 第15回 午前
正答率:68% 類似度 61.2%
病院電気設備の安全基準について正しいのはどれか。
a
等電位接地はミクロショック防止のための設備である。
b
医用接地センターには10Ω以下の接地抵抗を持つ接地極を設ける。
c
生命維持管理装置用の非常電源として一般非常電源を用いる。
d
非接地配線方式はミクロショック防止に役立つ。
e
集中治療室には必要に応じて瞬時特別非常電源を設ける。
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e
40
臨床工学技士国家試験 - 第36回 午後
重要度:低 正答率:70% 類似度 61.2%
図の漏れ電流測定においてJIST0601-1で規定する正常状態の許容値[µA]はどれか。
36140
1
10
2
50
3
100
4
200
5
500
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38
臨床工学技士国家試験 - 第38回 午後
類似度 61.2%
図記号と説明との組合せで正しいのはどれか。
fd7Jh5JsgU
a
保護接地
b
単回使用
c
高周波非接地形患者回路
d
内部電源ME機器
e
注意
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e
38
臨床工学技士国家試験 - 第31回 午後
重要度:低 正答率:69% 類似度 61.2% 解説あり
非接地配線方式の絶縁監視装置の警報が鳴ったときに、考えられるのはどれか。
a
地絡が発生した。
b
接地分岐線が断線した。
c
絶縁抵抗が $100 \ \text{k}\Omega$ 以上になった。
d
負荷の消費電流の合計が $20 \ \text{A}$ を超えた。
e
多数の ME 機器が使用されていた。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

非接地配線方式(医用IT系統)では、系統の一線が対地に接触するなどで対地インピーダンスが低下すると、絶縁監視装置(IMD)が警報を発する。一般にIMDは系統と大地の間の合成インピーダンス(抵抗+機器の対地容量によるリアクタンス)を監視し、想定対地漏れ電流が設定値(例:2 mA相当)を超える、あるいは絶縁抵抗が設定値未満になったときに作動する。したがって、地絡の発生や、多数のME機器の同時使用による漏れ電流や合成対地容量の増大は警報要因となる。一方、接地分岐線の断線はIMDの監視対象(線間—大地の絶縁)とは直接関係せず、負荷電流の増加は電流監視や過負荷保護の領域であり、IMDの警報要因ではない。絶縁抵抗の増大(例:100 kΩ以上)は良好化であり警報とは逆方向である。

選択肢別解説

a
正解

正しい。非接地配線方式では一線地絡が生じると対地インピーダンスが低下し、IMDが警報を発する。ただし電源は直ちに遮断されないため、速やかな故障探索が必要となる。

b
不正解

誤り。接地分岐線(保護接地線の分岐)の断線はIMDが監視する線路—大地間の絶縁低下とは直接関係しない。PE断線は保護接地の連続性不良として別途の接地監視で検出すべき事象であり、IMDの警報原因にはなりにくい。

c
不正解

誤り。絶縁抵抗が100 kΩ以上になるのは絶縁状態の良好化を示し、警報とは逆である。IMDは絶縁抵抗が低下し設定値未満(例:100 V系で50 kΩ相当など)になった場合に作動する。

d
不正解

誤り。負荷の消費電流増加は過負荷・電流監視の対象であり、IMD(絶縁監視装置)の警報要因ではない。IMDは対地インピーダンス(絶縁劣化や容量性漏れ)の変化を監視する。

e
正解

正しい。多数のME機器の同時使用により各機器の漏れ電流やEMIフィルタ由来の対地容量が合成され、系統の対地インピーダンスが低下してIMDの警報しきい値(例:対地漏れ電流2 mA相当)を超えることがある。

38
臨床工学技士国家試験 - 第33回 午後
重要度:標準 正答率:61% 類似度 61.1% 解説あり
非接地配線方式について正しいのはどれか。
a
絶縁変圧器の定格容量は 50 kVA 以下である。
b
絶縁変圧器の 2 次側から 1 次側への漏れ電流は 10 μA 以下である。
c
絶縁変圧器の 2 次側の対地インピーダンスが 50 kΩ 以下になると警報を発する。
d
地絡発生時の電源確保が主目的である。
e
多数の ME 機器を同時に使用すると警報が発生する可能性がある。
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

解説

非接地配線方式(医用IT系統)は、絶縁変圧器で病室側の電路を商用電源から電気的に絶縁し、絶縁監視装置(LIM)が対地絶縁状態を常時監視する方式である。最大の利点は、一線地絡(1本の線が大地に漏れている状態)が起きても遮断器を即時動作させず、治療中の電源供給を継続できる点にある。監視は対地インピーダンス(または合成絶縁抵抗)が50 kΩ以下に低下したときに警報で知らせるのが一般的で、多数のME機器を同時に接続すると各機器の絶縁抵抗が並列になって合成抵抗が下がるため、警報が出やすくなる。なお、医用IT系統用の絶縁変圧器はJIS T 1022で定格容量が7.5 kVA以下、2次側から1次側への漏れ電流は100 μA以下と規定されており、選択肢1と2はこれに反するため誤りである。

選択肢別解説

a
不正解

誤り。医用IT系統で用いる絶縁変圧器の定格容量はJIS T 1022で7.5 kVA以下と規定されており、50 kVAという値は上限を大きく超える。したがって本記述は正しくない。

b
不正解

誤り。絶縁変圧器の2次側から1次側への漏れ電流(静電容量性結合による)は、JIS T 1022で100 μA以下が許容上限である。10 nAという極端に小さい値の要求は規格の内容と一致せず誤り。

c
正解

正しい。非接地配線方式では絶縁監視装置が対地インピーダンス(または合成絶縁抵抗)を監視し、一般に50 kΩ以下になると警報する。提示文中の「50 kX」は「50 kΩ」の誤記と考えられるが、趣旨は正しい。

d
正解

正しい。非接地配線方式の主目的は、一線地絡が発生しても遮断器を動作させずに電源供給を継続し、治療継続性・安全性を確保することにある。

e
正解

正しい。接続するME機器が増えると各機器の絶縁抵抗が並列となり、合成抵抗が低下して監視閾値(50 kΩ)を下回る可能性が高まるため、警報が発生しやすくなる。

53
第二種ME技術認定試験 - 第39回 午後
類似度 61.1%
形別分類のBF形装着部とCF形装着部とのいずれにも当てはまるのはどれか。
1
フローティング方式である。
2
正常状態の患者漏れ電流許容値が100μAである。
3
直接心臓に適用できる。
4
外部機器からの漏れ電流の保護がない。
5
ミクロショック対策となる。
58
第二種ME技術認定試験 - 第38回 午後
類似度 61.1%
医用接地について正しいのはどれか。
1
接地分岐線の抵抗値の上限は0.2Ωである。
2
診察室では2Pコンセントでも良い。
3
内視鏡室では等電位接地が必須である。
4
接地極として建物地下部分を用いてはならない。
5
等電位接地では患者環境にあるME機器と金属部分を一点で接地する。
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78
臨床工学技士国家試験 - 第5回 午後
正答率:70% 類似度 61.1%
JIS T-1022「病院電気設備の安全基準」について正しいのはどれか。
a
等電位接地設備はマクロショック事故防止のために設ける。
b
医用接地としての病院建設の鉄骨を利用する。
c
医用接地極の接地抵抗は10Ω以下である。
d
非常電源はその電源供給継続時間だけで三種に分けられている。
e
非接地配線方式では保護接地の設備は不要である。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e
52
第二種ME技術認定試験 - 第38回 午後
類似度 61.0%
JIS T 0601-1:2012のB形装着部において規定されていないのはどれか。
1
接地漏れ電流
2
接触電流
3
患者漏れ電流(患者接続部から大地へ流れる電流)
4
患者漏れ電流(信号入出力部へ外部電圧を印加した場合の電流)
5
患者漏れ電流(F形装着部の患者接続部へ外部電圧を印加した場合の電流)
54
臨床工学技士国家試験 - 第31回 午前
重要度:低 正答率:62% 類似度 61.0% 解説あり
科目:
中分類: 電子工学
小分類: 電子回路
図の回路の電圧増幅度を 20 dB とするとき、抵抗 R に流れる電流 I [mA] はどれか。ただし、A は理想演算増幅器とする。(医用電気電子工学)
31AM54-0
1
0.01
2
0.1
3
1
4
10
5
100

解説

$回路は理想演算増幅器を用いた反転増幅回路で、非反転入力は接地のため反転入力端子は仮想短絡により約0 Vとなる。図より帰還抵抗は10 kΩ、出力は Vo = -1 V。したがって帰還抵抗に流れる電流は I_f = \frac{0 - (-1\,\text{V})}{10\,\text{k}\Omega} = \frac{1\,\text{V}}{10\,\text{k}\Omega} = 0.0001\,\text{A} = 0.1\,\text{mA}。節点電流の法則より入力抵抗 R を流れる電流も同じで I = 0.1 mA となる。設問で与えられた電圧増幅度20 dBは 20\log_{10}|A_v|=20 から |A_v|=10、反転より A_v=-10。A_v=-R_f/R より R=1 kΩ、さらに V_i=V_o/A_v=0.1 V、I=V_i/R=0.1 mA としても一致する。$

選択肢別解説

1
不正解

$0.01 mA (10 µA) は誤り。図より I = \frac{1\,\text{V}}{10\,\text{k}\Omega}=0.1\,\text{mA} となる。$

2
正解

$正しい。理想OPアンプの仮想短絡より反転端は0 V、よって I = \frac{0-(-1\,\text{V})}{10\,\text{k}\Omega}=0.1\,\text{mA}。また 20 dB → |A_v|=10、A_v=-R_f/R から R=1 kΩ、I=V_i/R=0.1/1000=0.1 mA と一致。$

3
不正解

$1 mA は誤り。正しくは 0.1 mA。1 mA は正解の10倍で、R=1 kΩ \cdot V_i=0.1 V からは得られない。$

4
不正解

$10 mA は誤り。R=1 kΩ でも 10 mA を流すには 10 V が必要だが、図では V_i=0.1 V \cdot Vo=-1 V であり不整合。$

5
不正解

$100 mA は誤り。桁違いであり、与えられた Vo=-1 V \cdot R_f=10 kΩ からは I=0.1 mA が導かれる。$

85
臨床工学技士国家試験 - 第16回 午前
正答率:84% 類似度 61.0%
患者測定電流について誤っているのはどれか。
1
装着部間に流れる電流である。
2
増幅器のバイアス電流は患者測定電流である。
3
インピーダンスプレチスモグラフの測定電流は患者測定電流である。
4
交流の許容値は直流の許容値より低い。
5
測定は装前部間に測定用器具を接続して行う。
51
臨床工学技士国家試験 - 第26回 午後
重要度:低 正答率:80% 類似度 61.0% 解説あり
科目:
中分類: 電気工学
小分類: 電気回路
RLC直列回路において共振時の電気インピーダンスの大きさはどれか。ただし、$\omega$ は角周波数とする。(医用電気電子工学)
1
$R$
2
$\frac{1}{\omega C}$
3
$\omega L + \frac{1}{\omega C}$
4
$\sqrt{R^2 + (\omega L)^2}$
5
$\sqrt{\frac{L}{C}}$

解説

RLC直列回路のインピーダンスは、周波数依存で $Z(\omega)=\sqrt{R^2+(X_L-X_C)^2}$ と表される。ここで、誘導性リアクタンスは $X_L=\omega L$、容量性リアクタンスは $X_C=\frac{1}{\omega C}$ である。直列共振では $X_L=X_C$(すなわち $\omega_0=\frac{1}{\sqrt{LC}}$)となり、虚数成分が相殺されて実効インピーダンスの大きさは $Z=\sqrt{R^2+0}=R$ となる。よって共振時の電気インピーダンスの大きさは抵抗値 $R$ に等しい。

選択肢別解説

1
正解

正しい。直列共振では $X_L=X_C$ となり、インピーダンスの虚数成分が打ち消し合うため、インピーダンスの大きさは抵抗成分のみとなって $Z=R$ で最小となる。

2
不正解

誤り。$\tfrac{1}{\omega C}$ はコンデンサ単体の容量性リアクタンス $X_C$ を表す量であり、RLC直列回路の共振時インピーダンスの大きさではない。共振時の全体インピーダンスは $R$ である。

3
不正解

誤り。$\omega L+\tfrac{1}{\omega C}$ はリアクタンスの大きさの和であり、直列回路の合成リアクタンスはベクトル和として $X_L-X_C$ で与えられる。共振ではこの差が 0 となるため、インピーダンスの大きさは $R$ である。

4
不正解

誤り。$\sqrt{R^2+(\omega L)^2}$ はコンデンサを含まない RL 直列回路のインピーダンス大きさに相当する形であり、RLC直列回路では $X_L-X_C$ を用いる必要がある。共振時は $X_L=X_C$ となるため $Z=R$。

5
不正解

誤り。$(L/C)^{1/2}=\sqrt{\tfrac{L}{C}}$ は共振角周波数 $\omega_0=\tfrac{1}{\sqrt{LC}}$ のときの各リアクタンスの大きさ($|X_L|=|X_C|=\sqrt{L/C}$)を表す量であり、直列回路全体のインピーダンスの大きさではない。共振時の全体インピーダンスは $R$ である。

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38
臨床工学技士国家試験 - 第24回 午後
正答率:47% 類似度 60.9% 解説あり
病院の接地設備で誤っているのはどれか。
1
保護接地設備はすべての医用室で必要である。
2
病院建物の地下部分を接地極として使うことが推奨されている
3
医用接地センタには水道管などが接続される。
4
医用接地極の接地抵抗は0.1Ω以下である。
5
カテゴリ A の医用室には等電位接地設備が必要である。

解説

病院の接地設備は、感電・漏えい電流・静電気・雷サージから患者と医療者を守るために、保護接地と等電位接地(医用接地センタを介したボンディング)、接地極の適切な構成が求められる。JIS T 1022(医用施設の電気設備)では、医用電気機器を使用する医用室ごとに保護接地を設け、露出導電性の固定設備(金属配管・金属ダクト・金属製建具など)や機器の外装を医用接地センタに集約して等電位化することを要求している。接地極は基礎接地など建物の地下構造体を活用することが推奨され、一般に接地抵抗は10Ω以下を目安とし、条件によっては等電位接地を併用して100Ω以下まで許容される場合がある。一方で、医用接地極を0.1Ω以下とする規定はなく、これは過度に厳しい誤った記述である。心臓区域に関わる処置を行うカテゴリAの医用室では微小電位差も危険となり得るため、等電位接地設備が必須である。したがって誤りは「医用接地極の接地抵抗は0.1Ω以下である。」である。

選択肢別解説

1
不正解

正しい。医用電気機器を使用する医用室では、機器の外装や露出導電性部分を大地に確実に結ぶ保護接地が要求される。JIS T 1022では医用室ごとに保護接地(保護導体・保護母線)の整備を求めており、感電保護の基本となる。

2
不正解

正しい。鉄骨造・鉄筋コンクリート造の病院では、建物の地下部分(基礎鉄筋・地下躯体)を接地極として用いる基礎接地(ファウンデーションアース)が推奨される。長期安定性と低抵抗が得られ、医用接地の信頼性向上に有効である。

3
不正解

正しい。医用接地センタ(等電位ボンディングバー)には、固定設備の露出導電性部分(例:水道管・ガス管・金属ダクト・金属製建具)や機器外装等を接続し、室内の等電位化を図る。これにより患者周辺の電位差を最小化し、感電や漏えい電流による危険を低減する。

4
正解

誤り。医用接地極の接地抵抗を0.1Ω以下とする規定はない。一般には10Ω以下を目標とし、条件により等電位接地を適切に実施することで100Ω以下まで許容される場合がある。0.1Ωは過度に厳しく、病院接地の規定値としては不適切である。

5
不正解

正しい。カテゴリAの医用室(心臓区域に電極・カテーテル等が挿入・接触し得る医療を行う場所)では、微小電位差でも患者に危険となり得るため、等電位接地設備(医用接地センタによる等電位ボンディング)が必須とされる。

83
臨床工学技士国家試験 - 第8回 午前
正答率:60% 類似度 60.9%
簡便に漏れ電流を測定するのに必要なのはどれか。
a
交流100~200mVの測定範囲を持った交流電圧計
b
人体の電撃に対する電気特性を模擬した回路
c
電源極性切り換えスイッチ等を内蔵した電源ボックス
d
矩形波を出力することができる発振器
e
10Hz~100kHzのインピーダンス測定器
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e
80
臨床工学技士国家試験 - 第9回 午前
正答率:74% 類似度 60.9%
医用電気機器や病院電気設備の安全基準に関して正しい組み合わせはどれか。
a
クラスII機器------ 追加保護手段として補強絶縁を使用
b
内部電源を使用した心電計--外部電源に接続した場合の追加保護手段は不要
c
検体検査機器-------- クラスI機器であることが必要
d
医用接地センタの接地極--- 病院建物の鉄骨の利用が可能
e
胸部手術室--------- 非接地配線方式が必要
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e
78
臨床工学技士国家試験 - 第20回 午前
正答率:70% 類似度 60.9% 解説あり
各種エネルギーの安全限界で正しいのはどれか。
a
商用交流1秒間通電による離脱限界電流は1mAである。
b
高周波電流による眼障害限界は1W/cm²である。
c
超音波による生殖細胞への安全限界は1W/cm²である。
d
1kHzを超える漏れ電流の許容値は1kHzの倍数分だけ多い。
e
患者装着部の熱傷安全限界は41℃である。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

$エネルギーの安全限界は、作用機序(電撃、熱、超音波など)と影響を受けやすい臓器 \cdot 組織に応じて規定される。商用交流(50/60 Hz)の離脱限界電流は成人でおおむね約10 mAで、1 mAは感知閾値に近い。高周波電流や超音波では主に熱作用が問題となり、眼や生殖細胞の安全限界はおおむね0.1 W/cm^2程度が目安とされる。漏れ電流の許容値は周波数依存で、1 kHzを超えると人体の電撃感受性が低下するため許容値は周波数に比例して緩和される(規格では周波数範囲により係数が定められる)。また、加熱を意図しない患者装着部の温度は熱傷予防の観点から41℃以下に抑えることが求められる。以上より、正しいのは4と5である。$

選択肢別解説

a
不正解

誤り。商用交流(50/60 Hz)での離脱限界電流(let-go current)は成人でおおむね約10 mA程度とされ、1 mAは感知閾値に近い値である。したがって「1 mA」は過小で正しくない。

b
不正解

$誤り。高周波電流の主作用は組織加熱であり、眼は血流が少なく熱が逃げにくいため低出力でも障害を受けやすい。眼障害の安全限界はおおむね0.1 W/cm^2程度が目安で、1 W/cm^2は過大である。$

c
不正解

$誤り。超音波の生体影響は主に熱作用と機械作用であり、生殖細胞は感受性が高い。安全限界はおおむね0.1 W/cm^2程度が目安で、1 W/cm^2は過大である。$

d
正解

正しい。人体は商用周波数帯で電撃感受性が最大で、1 kHzを超えると感受性が低下するため、規格(IEC 60601-1/JIS T 0601-1)では漏れ電流の許容値を周波数に比例して緩和する取り扱いがある。すなわち1 kHzに対して周波数の倍数に応じて許容値が増える(注:実際の規格は周波数範囲ごとの係数・上限が定められる)。

e
正解

正しい。加熱を意図しない患者装着部については、長時間接触でも熱傷を生じさせないための安全限界温度が41℃とされる。従って記述は妥当である。

89
臨床工学技士国家試験 - 第20回 午前
正答率:64% 類似度 60.8% 解説あり
正しいのはどれか。
a
静電シールド内に電磁障害源が置かれる場合には、遮へい導体は接地する。
b
心電計の誘導コードに用いるシールド線は高周波に限りシールド効果がある。
c
心電図モニタリング中の患者に電気毛布を使用するときは、身体の下に導電性のシーツを敷く。
d
ペースメーカ装着患者は頭部MRI検査を受けられる。
e
電気メスとIABPを同時に使用するときには、トリガ信号として動脈圧波形を用いる。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

電磁障害(EMI)対策と医用機器の安全運用に関する基礎問題。静電シールドは電界(静電誘導)を遮断するもので、遮へい導体を接地して基準電位に保持し、流入した変位電流を大地へ逃がすことで効果が最大化される。心電計リード線のシールドは商用周波数50/60 Hzの低周波電界ノイズに対しても有効であり、「高周波に限る」は誤り。心電図モニタ中に電気毛布を使う場合は医療用ノイズレス毛布(3極プラグ、シールドヒータ等)やフィルタ・テレメータ等で対策し、患者直下に導電性シーツを敷くのは漏れ電流経路や熱傷リスクを高め不適切。ペースメーカ装着患者のMRIは(MRI条件付き機器を除き)誤作動やリード加熱等の危険から原則禁忌。電気メス併用中はECGが高周波ノイズで汚染されやすいため、IABPのトリガは動脈圧波形を用いるのが安全で確実。

選択肢別解説

a
正解

正しい。静電シールドは電界遮へいが目的であり、遮へい導体を接地して外郭を基準電位に保つことで、内部の電磁障害源からの静電誘導を効果的に抑える。接地しない浮遊シールドでは遮へい効果が低下する。

b
不正解

誤り。心電計の主要な外来ノイズは商用交流50/60 Hzなどの低周波電界であり、シールド線は低周波電界に対しても有効である。「高周波に限りシールド効果がある」という断定は不適切。磁界成分については別途ツイストや配置・材質対策が必要だが、電界ノイズはシールドで低減できる。

c
不正解

誤り。患者の下に導電性シーツを敷くと、漏れ電流の経路を形成し感電・熱傷リスクを高めるため不適切。適切な対策は、医療用ノイズレス電気毛布(シールドヒータ線・3極プラグ)や機器の接地・アイソレーション、ハムフィルタやテレメータの利用などである。

d
不正解

誤り。ペースメーカ装着患者のMRIは静磁場・勾配磁場・RFにより誤作動やリード加熱を生じ得るため、(MRI条件付きデバイスを除き)原則禁忌である。よって「受けられる」とする一般的記載は不適切。

e
正解

正しい。電気メス使用時はECGが高周波ノイズで飽和・誤検出しやすい。IABPのトリガにはノイズの影響を受けにくい動脈圧波形(圧波形の立ち上がり等)を用いるのが安全で確実である。

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