人工呼吸患者の動脈血二酸化炭素分圧が60mmHgに上昇した場合、考えられる原因はどれか。
a: 換気回数が多い。
b: 換気量が少ない。
c: 呼吸回路の機械的死腔が大きい。
d: 吸気酸素濃度が高い。
e: PEEPレベルが低い。
1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e
混合静脈血酸素飽和度について誤っているのはどれか。
1: 肺動脈カテーテルで測定できる。
2: 生体の酸素消費の状態によって変化する。
3: 50%では嫌気性代謝が亢進する。
4: 80%は低心拍出量状態を意味する。
5: 人工心肺中の加温時には低下する。
人工呼吸管理において動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)が上昇するのはどれか。
a: 呼吸回路の機械的死腔量の増加
b: PEEPを4cmH2Oから7cmH2Oに上昇
c: 吸気中酸素濃度の増加
d: 吸気相:呼気相比(I:E比)を1:2から1:1に変更
e: 分時換気量の減少
健常人の血液について正しいのはどれか。
a: 非ニュートン流体である。
b: 血漿はニュートン流体である。
c: ヘマトクリットが減少すると粘度は低下する。
d: 粘度は生理食塩液と等しい。
e: 粘度は温度に関わらず一定である。
1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e
人工心肺の適正濯流について誤っているものはどれか。
a: 平均動脈圧を60~80mmHgに維持する。
b: 側副血行路の多い右左短絡疾患では濯流量を少なめにする。
c: 低体温体外循環では常温体外循環よりも潅流量を多くする。
d: 混合静脈血酸素飽和度(SvO2)70%以上を目標に潅流量を調節する。
e: 体重あたりの濯流量は成人に比べて小児の方が多い。
人工心肺中の限外濾過による血液濃縮器について正しいのはどれか。
a: 内部灌流型の装置である。
b: メインの送脱血回路に直列に組み込む。
c: 疎水性の多孔質中空糸膜を用いる。
d: 透析液を必要とする。
e: 排出液の Na、K 濃度は細胞外液型である。
生体における熱作用で正しいのはどれか。
1: 体温が28°C以下になると体温調節機能が損なわれる。
2: 体温が40°Cを超えるとシバリングが生ずる。
3: 身体が寒冷環境下に置かれると皮膚血流が増加する。
4: 身体が温熱環境下に置かれると不感蒸泄が減少する。
5: 身体内部での熱移動は主に組織間の熱伝導による。
人工心肺の操作中に誤って空気を動脈内に送った場合の処置として正しいのはどれか。
a: 送血ポンプを逆回転する。
b: 送血ポンプを停止する。
c: 患者の頭部を低くする。
d: 逆行性の上大静脈送血をする。
e: 患者の体温を上げる。
成人男性の人工心肺完全体外循環中のトラブルやその対応について正しいのはどれか。
1: 貯血槽が完全に空にならなくても空気の誤送が生じ得る。
2: 動脈解離発生時には送血流量を増やし続行する。
3: 脱血不良時には脱血カニューレをより深く挿入する。
4: 人工肺内血栓形成時にはヘパリンの追加投与を行う。
5: 脱血回路に持続的に微小気泡が引けてくる場合は直ちに送血を停止する。
人工心肺について正しいのはどれか。
a: 送血部位として左房が用いられる。
b: ローラポンプのチューブが完全圧閉の場合に高度の溶血が生じる。
c: 心内還流血はなるべく弱い圧で吸引するのがよい。
d: 送血カニューレはできるだけ大きなサイズがよい。
e: 回路の滅菌に使うエチレンオキサイドガス(EOG)は溶血に関係ない。
人工心肺からの離脱について正しいのはどれか。
1: 先ず送血量を減少させる。
2: 先ず人工肺の酸素送気量を減少させる。
3: 離脱操作中はSvo2(混合静脈血酸素飽和度)50%以上が望ましい。
4: ヘパリンの中和にプロタミンを使用する。
5: 血圧が回復しないときは先ずVAD(補助人工心臓)を用いる。
浮腫について正しいのはどれか。
a: 細胞内液が異常に増加した状態をいう。
b: 血液の膠質浸透圧上昇で起こる。
c: 血管内水分の血管外漏出や滲出で起こる。
d: 急性糸球体腎炎で認められる。
e: ネフローゼ症候群で認められる。
人工心肺の操作・対処として誤っているのはどれか。
1: 尿の排出によって貯血量が低下してきたので補液した。
2: 動脈圧(血圧)が低いので末梢血管を収縮させる薬剤を投与した。
3: 体外循環中にACT (全血活性化凝固時間)値が低いのでプロタミンを投与した。
4: 動脈血炭酸ガス分圧が高いので人工肺への酸素流量を増やした。
5: 術野で無血視野が確保できないので吸引量を増やした。
人工心肺の使用で誤っているのはどれか。
1: ローラポンプの流量はローラの回転数から求められる。
2: 適正送血量は成人で1.1~1.3L/分/m2である。
3: 送血圧は50mmHg以上に設定する。
4: 送血温は人工心肺流出口で測定する。
5: 直腸温は食道温に比べて変化が遅い。
1: 気泡型人工肺が現在もっとも多く使用される。
2: 血液ポンプとしてフィンガポンプが用いられる。
3: 血液は大動脈から脱血して右心房に送られる。
4: 血液回路は塩化ビニル製である。
5: 心筋保護液は体外循環開始前に投与する。
人工呼吸の目的について正しいのはどれか。
a: 虚脱肺胞の再膨張
b: 呼吸仕事量の軽減
c: 静脈還流の促進
d: 機能的残気量の減少
e: 肺胞換気量の維持
人工心肺使用時に血中カリウム濃度の上昇につながるのはどれか。
a: 赤血球液充填
b: カルシウム投与
c: インスリン投与
d: フロセミド投与
e: 代謝性アシドーシス
体外循環中の熱交換について正しいのはどれか。(体外循環装置)
a: 体温の低下とともに酸素消費量は増加する。
b: 臓器によって温度変化の程度が異なる。
c: 熱交換器にはステンレス管が用いられる。
d: 熱交換器はガス交換器より上流側に設置する。
e: 復温時の血液と温水との温度差は10°C以上とする。
誤っているのはどれか。
1: ヘマトクリット値が高いほど血液粘度は高くなる。
2: ずり速度が大きいほど血液粘度は高くなる。
3: 体温が低いほど血液粘度は高くなる。
4: 血液の導電率は脂肪組織より高い。
5: 赤血球の密度は全血の密度より大きい。
人工心肺使用中の状態として適切でないのはどれか。
a: 血液流量4L/分でリザーバ液面レベルは500mlになっている。
b: 灌流血圧は70mmHgになっている。
c: 回路内圧は400mmHgになっている。
d: 加温装置で復温時の循環水温度は45°Cである。
e: 開心操作中は心電図がフラットになっている。
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