第56回午後第75問の類似問題

第54回午前:第75問

病原体と腫瘍発生との組合せで誤っているのはどれか。  

1: A型肝炎ウイルス―――――肝細胞癌

2: Epstein Barrウイルス――――Burkittリンパ腫

3: HTLV-Ⅰ―――――――――成人T細胞白血病

4: ヒトパピローマウイルス ―― 子宮頸癌

5: ヘリコバクター・ピロリ菌――胃癌

  • 答え:1
  • 解説:この問題では、病原体と腫瘍発生の関連性について問われています。正しい組み合わせは、2:Epstein BarrウイルスとBurkittリンパ腫、3:HTLV-Ⅰと成人T細胞白血病、4:ヒトパピローマウイルスと子宮頸癌、5:ヘリコバクター・ピロリ菌と胃癌です。誤っている組み合わせは1:A型肝炎ウイルスと肝細胞癌です。
  • A型肝炎ウイルスはA型肝炎を引き起こしますが、慢性化せず、肝細胞癌との直接的な関連性はありません。肝細胞癌は主にC型肝炎やB型肝硬変と関連しています。
  • Epstein Barrウイルスは、非ホジキンリンパ腫の一種であるBurkittリンパ腫の発症に関与しています。これは週単位で病勢が進行する超高悪性度のB細胞性リンパ腫です。
  • HTLV-Ⅰは、成人T細胞白血病の発症に関与しています。これは悪性度の高いT細胞性リンパ腫で、HTLV-Ⅰの感染が原因となります。
  • ヒトパピローマウイルスは、子宮頸癌の発症に関与しています。特に高危険群のHPV感染が契機となり、子宮頸癌は約80%が扁平上皮癌で、20~40歳代に好発します。
  • ヘリコバクター・ピロリ菌は、胃癌の発症に関与しています。また、慢性胃炎や胃潰瘍とも関連があります。胃癌の大部分は腺癌です。
  • 科目:臨床医学総論(病理学)
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第54回午後:第90問

神経系の感染症と病原体の組合せで正しいのはどれか。  

1: HIV脳症―スピロヘータ

2: 急性灰白髄炎―ウイルス

3: Creutzfeldt-Jakob病―細菌

4: 進行麻痺―ウイルス

5: 日本脳炎―細菌

  • 答え:2
  • 解説:神経系の感染症は、様々な病原体によって引き起こされる。正しい病原体と感染症の組み合わせを選ぶことが重要である。
  • HIV脳症は、HIV-1によって引き起こされる感染症であり、スピロヘータではない。HIV脳症は、認知障害や昏睡などの症状が進行する。
  • 急性灰白髄炎は、ポリオウイルスによって引き起こされる感染症であり、正しい組み合わせである。この病気は、脊髄前角細胞や脳幹の運動ニューロンを損傷し、弛緩性麻痺を引き起こす。
  • Creutzfeldt-Jakob病は、細菌ではなく、感染型プリオン蛋白によって引き起こされる感染症である。この病気は、認知症症状や錐体路・錐体外路症状が急速に進行し、植物状態となる。
  • 進行麻痺は、ウイルスではなく、スピロヘータである梅毒トレポネーマによって引き起こされる感染症である。この病気は、髄膜血管型神経梅毒の代表的な病態である。
  • 日本脳炎は、細菌ではなく、蚊が媒介する日本脳炎ウイルスによって引き起こされる感染症である。この病気は、急性脳炎に属し、発熱や髄膜刺激症状、意識障害などの症状が現れる。
  • 科目:臨床医学総論(病理学)
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第34回午後:第53問

正しいのはどれか。  

1: 肺の小細胞癌は進行が緩徐である。

2: 胃癌では扁平上皮癌が多い。

3: 大腸癌は上行結腸に好発する。

4: 肝細胞癌は肝硬変に合併する。

5: 膵癌は女性に多い。

第56回午後:第88問

ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉感染で生じにくいのはどれか。  

1: 末梢神経障害

2: 無菌性髄膜炎

3: Creutzfeldt-Jakob病

4: ニューモシスチス肺炎

5: 進行性多巣性白質脳症〈PML〉

  • 答え:3
  • 解説:HIV感染症は神経系、呼吸器・循環器系、運動器障害など様々な障害を引き起こすことが知られています。しかし、Creutzfeldt-Jakob病はHIV感染とは関係なく生じる疾患であり、HIV感染で生じにくいとされています。
  • 末梢神経障害は、HIV感染症の末期にほぼ全例に生じるため、HIV感染で生じにくいとは言えません。
  • 無菌性髄膜炎は、HIV感染症の急性感染期に生じることがあるため、HIV感染で生じにくいとは言えません。
  • Creutzfeldt-Jakob病は、HIV感染とは関係なく生じる疾患であり、脳のプリオン蛋白の異常により機能障害を起こす疾患です。このため、HIV感染で生じにくいとされており、正解です。
  • ニューモシスチス肺炎は、HIV指標疾患であり、HIV感染症の発症期に生じることがあるため、HIV感染で生じにくいとは言えません。
  • 進行性多巣性白質脳症(PML)は、HIV指標疾患であり、HIV感染症の発症期に生じることがあるため、HIV感染で生じにくいとは言えません。
  • 科目:内部障害と臨床医学
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第41回午後:第75問

正しいのはどれか。  

1: A型肝炎の主要感染経路は輸血である。

2: 慢性肝炎の半数以上はB型肝炎を原因とする。

3: C型肝炎は自然治癒する。

4: 肝硬変の原因はアルコールが最も多い。

5: 肝癌の半数以上は肝硬変から進展する。

第52回午前:第37問

ポピュレーションアプローチによる予防の対象として最も適切なのはどれか。  

1: 膵臓癌

2: 白内障

3: 生活習慣病

4: 統合失調症

5: 慢性腎臓病〈CKD〉

第39回午後:第79問

中枢神経系の感染症と病原体との組合せで誤っているのはどれか。  

1: エイズ脳症-ウイルス

2: クロイツフェルト・ヤコブ病-プリオン

3: 進行麻痺-スピロヘータ

4: 日本脳炎-ウイルス

5: 急性灰白髄炎(ポリオ)-細菌

第50回午前:第86問

病原体と主な感染経路の組合せで正しいのはどれか。  

1: 結核 - 経口感染

2: MRSA - 接触感染

3: 破傷風 - 媒介動物による感染

4: A型肝炎 - 血液による感染

5: 帯状疱疹 - 飛沫感染

第55回午前:第92問

食道癌で正しいのはどれか。  

1: 女性に多い。

2: 高血圧は危険因子である。

3: 好発部位は頸部食道である。

4: 組織型は扁平上皮癌が多い。

5: ヘリコバクター・ピロリ菌が発症に関与する。

  • 答え:4
  • 解説:食道癌は男性に多く、喫煙や飲酒、熱い食べ物、食品添加物などの食物中の発癌物質が危険因子とされる。日本では中部食道に発生するものが多く、組織型は扁平上皮癌が90%以上を占める。ヘリコバクター・ピロリ菌は胃癌や慢性胃炎、胃潰瘍と関連がある。
  • 女性に多いというのは誤りで、食道癌は男性に多いとされています。
  • 高血圧は食道癌の危険因子ではなく、喫煙や飲酒、熱い食べ物、食品添加物などの食物中の発癌物質が危険因子とされています。
  • 好発部位は頸部食道ではなく、日本では中部食道に発生するものが多いとされています。
  • 正解です。食道癌の組織型は扁平上皮癌が90%以上を占めています。
  • ヘリコバクター・ピロリ菌は食道癌とは関連がなく、胃癌や慢性胃炎、胃潰瘍などと関連があるとされています。
  • 科目:がん関連障害と臨床医学
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第56回午前:第77問

機能的イレウスの原因となるのはどれか。  

1: 大腸癌

2: 腸重積

3: 長期臥床

4: 内ヘルニア

5: 腹腔内癒着

  • 答え:3
  • 解説:イレウスは機械的イレウスと機能的イレウスに分類されます。機械的イレウスは器質的疾患が原因で、機能的イレウスは腸内容の推進が障害されるが器質的な障害はないものです。
  • 大腸癌は機械的イレウスの原因であり、機能的イレウスの原因ではありません。
  • 腸重積は機械的イレウスの原因であり、機能的イレウスの原因ではありません。
  • 長期臥床は機能的イレウスの原因であり、正しい答えです。中枢神経疾患、精神疾患、腹膜炎なども機能的イレウスの原因となります。
  • 内ヘルニアは機械的イレウスの原因であり、機能的イレウスの原因ではありません。
  • 腹腔内癒着は機械的イレウスの原因であり、機能的イレウスの原因ではありません。
  • 科目:内部障害と臨床医学
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第46回午前:第92問

ヘリコバクター・ピロリ菌の感染が原因となるのはどれか。  

1: 胆嚢炎

2: 急性膵炎

3: 萎縮性胃炎

4: 逆流性食道炎

5: 潰瘍性大腸炎

第46回午前:第88問

中枢神経系の感染症と病原体との組合せで誤っているのはどれか。  

1: エイズ脳症 — ウイルス

2: Creutzfeldt-Jakob(クロイツフェルト・ヤコブ)病 — プリオン

3: 進行麻痺 — スピロヘータ

4: 日本脳炎 — ウイルス

5: 急性灰白髄炎(ポリオ) — 細菌

第53回午後:第91問

胃癌について正しいのはどれか。  

1: 噴門部に好発する。

2: 放射線療法が有効である。

3: 組織型で最も多いのは腺癌である。

4: 我が国では発症率が増加している。

5: 我が国の悪性腫瘍による死因の第一位である。

  • 答え:3
  • 解説:胃癌は、胃の出口で十二指腸へと繋がる幽門前庭部に好発し、組織型で最も多いのは腺癌である。日本では胃癌の発症率は低下しており、悪性腫瘍による死因としては3位である。
  • 胃癌は噴門部ではなく、胃の出口で十二指腸へと繋がる幽門前庭部に好発するため、選択肢1は間違いです。
  • 胃癌の治療は外科的治療が中心であり、放射線療法は十分な治療効果が期待できないため、通常は行われない。選択肢2は間違いです。
  • 胃癌の組織型で最も多いのは腺癌であり、特に管状腺癌や乳頭腺癌が多い。選択肢3は正しいです。
  • 日本では胃癌の発症率は低下しており、選択肢4は間違いです。
  • 以前は胃癌が日本の悪性腫瘍による死因の第一位だったが、最近は漸減し、肺癌、大腸癌に次いで3位である。選択肢5は間違いです。
  • 科目:がん関連障害と臨床医学
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第56回午前:第85問

悪性リンパ腫について正しいのはどれか。  

1: 腫瘤形成は稀である。

2: 多発性骨髄腫はT細胞に由来する。

3: B細胞性リンパ腫が15%を占める。

4: 非ホジキンリンパ腫が5%を占める。

5: リンパ球を発生母体とする腫瘍である。

  • 答え:5
  • 解説:悪性リンパ腫はリンパ球を発生母体とする腫瘍で、リンパ球の分化段階に従って亜型に分類される。悪性リンパ腫には非ホジキンリンパ腫(B細胞性、T細胞性、ナチュラルキラー細胞性)とホジキンリンパ腫があり、非ホジキンリンパ腫が悪性リンパ腫の90%以上を占める。
  • 選択肢1は間違いです。悪性リンパ腫では、頸部や腋窩に腫瘤が形成されやすいため、腫瘤形成は稀ではありません。
  • 選択肢2は間違いです。多発性骨髄腫はB細胞に由来する疾患であり、T細胞に由来するものではありません。
  • 選択肢3は間違いです。B細胞性リンパ腫は悪性リンパ腫の中で70%を占めるため、15%ではありません。
  • 選択肢4は間違いです。非ホジキンリンパ腫は悪性リンパ腫の90%以上を占めるため、5%ではありません。
  • 選択肢5は正しいです。悪性リンパ腫はリンパ球を発生母体とする腫瘍であり、リンパ球の分化段階に従って亜型に分類されます。
  • 科目:がん関連障害と臨床医学
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第53回午後:第94問

肝炎について正しいのはどれか。  

1: A型肝炎の慢性化率は約20%である。

2: B型肝炎ワクチンは感染の予防に有効である。

3: C型肝炎のキャリアはHCV抗原が陽性である。

4: 慢性肝炎の原因ウイルスで最も多いのはB型である。

5: 慢性肝炎においては急性増悪期を過ぎても運動制限を行う。

  • 答え:2
  • 解説:この問題では、肝炎に関する正しい情報を選択することが求められています。肝炎はウイルスによって引き起こされる肝臓の炎症で、A型、B型、C型などがあります。それぞれの特徴や治療法、予防方法について理解することが重要です。
  • A型肝炎は急性の肝炎であり、慢性化はしません。そのため、慢性化率は0%であり、選択肢1は間違いです。
  • B型肝炎ワクチンは感染の予防に有効であり、日本では1986年からB型肝炎ウイルスのキャリアから生まれる児を対象に、公費によるワクチン投与が行われています。選択肢2は正しいです。
  • C型肝炎のキャリアの95%はHCV抗原が陽性になりますが、5%は偽陰性となるため、選択肢3は正確ではありません。
  • 慢性肝炎の原因ウイルスで最も多いのはC型であり、C型肝炎は急性肝炎から経過が遷延して慢性肝炎、肝硬変へ進展する例が多いため、選択肢4は間違いです。
  • 慢性肝炎であっても、急性増悪期を過ぎれば適度な運動が推奨されています。ただし、肝炎の急性増悪期や黄疸、腹水貯留、GOT・GPTが特に高い場合は安静が必要となります。選択肢5は正確ではありません。
  • 科目:内部障害と臨床医学
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第48回午前:第75問

疾患と病理学的変化の組合せで正しいのはどれか。  

1: 多発性硬化症 − 脱髄

2: Binswanger病 − 感染

3: Huntington病 − 炎症

4: Creutzfeldt-Jakob病 − 出血

5: Charcot-Marie-Tooth病 − 虚血

第43回午後:第73問

末梢循環障害と関連因子の組合せで誤っているのはどれか。  

1: Buerger(バージャー)病 - 喫煙

2: 解離性大動脈瘤 - アテローム硬化

3: 下腿静脈瘤 - 妊娠

4: 血栓性静脈炎 - 長期臥床

5: 結節性多発動脈炎 - 糖尿病

第45回午後:第65問

ヒトの免疫機構で正しいのはどれか。  

1: B細胞は細胞性免疫を担当する。

2: T細胞は活性化して形質細胞となる。

3: マクロファージはT細胞から分化する。

4: ナチュラルキラー細胞は体液性免疫を担当する。

5: ヘルパーT細胞はB細胞を活性化する。