人工呼吸器装着患者の理学療法で適切でないのはどれか。
1: 離床はベッドアップ60°までとする。
2: 体位変換を行い気道内分泌物の移動を促す。
3: 気管内吸引時は陰圧をかけずに吸引カテーテルを挿入する。
4: 気管内吸引に使用するカテーテルは滅菌したものを使用する。
5: 会話が不可能なため患者が自分のニーズを伝えられるように援助する。
45歳の男性。息切れで階段を昇れなくなったため受診した。スパイログラムで図のような計測値と努力呼出曲線とを得た。この患者の呼吸理学療法の目的はどれか。
1: 胸式呼吸による肺活量の改善
2: 有酸素運動による残気量の減少
3: 部分呼吸法による努力性肺活量の増加
4: 口すぼめ呼吸による機能的残気量の減少
5: 胸郭柔軟性運動による拘束性換気障害の改善
「気管吸引のガイドライン(成人で人工気道を有する患者のための)」(日本呼吸療法医学会による)に基づく吸引の適応となる状態で正しいのはどれか。
1: 誤嚥した。
2: 肺下葉の水泡音を聴取した。
3: 努力性呼吸が弱くなってきている。
4: 気管チューブ内に分泌物が確認できない。
5: 経皮的動脈血酸素飽和度が改善してきている。
呼吸機能テストの結果、図Aのようなフローボリューム曲線を得た。この患者の呼吸理学療法で誤っているのはどれか。ただし、図Bは健常者の結果を示す。
1: 胸郭の可動性維持
2: 口すぼめ呼吸の指導
3: 横隔膜呼吸法の指導
4: 強制吸気の指導
5: 腹筋の筋力増強
呼吸機能テストの結果、図Aのようなフローボリューム曲線を得た。この患者の呼吸理学療法で誤っているのはどれか。ただし、図Bは健常者の結果を示す。
1: 胸郭の可動性を増大する。
2: 口すぼめ呼吸を指導する。
3: 呼気時間を短縮する。
4: 呼気筋を強化する。
5: 腹筋を強化する。
肺機能検査とその説明の組合せで正しいのはどれか。
1: 1秒量 ―――――安静呼気の呼出開始から1秒間に呼出した肺気量
2: 残気量―――――安静呼気位に肺内に残存した肺気量
3: 肺活量―――――最大吸気位からゆっくりと最大呼気位まで呼出した肺気量
4: 拘束性換気障害―%肺活量90%未満
5: 閉塞性換気障害―1秒率80%未満
42歳の男性。気管支喘息。ある薬物の吸入療法前後のフローボリューム曲線の変化を図に示す。この薬物によって生じた呼吸器系の変化として正しいのはどれか。
1: 気道抵抗の低下
2: 呼気筋力の増強
3: 肺拡散能の改善
4: 胸郭柔軟性の改善
5: 肺コンプライアンスの増加
呼吸機能検査について正しいのはどれか。
1: 呼吸筋力の低下で肺活量は低下する。
2: 気道抵抗が増加すると1秒率は上昇する。
3: 肺拡散能の低下では最大呼気流量は低下する。
4: 肺コンプライアンスが低下すると機能的残気量は増加する。
5: 換気血流比不均等では肺胞気-動脈血酸素分圧較差が低下する。
成人に対する一次救命措置で正しいのはどれか。
1: 呼吸数を測定する。
2: 人工呼吸は10回以上連続して行う。
3: 胸骨圧迫は1分間に10回の頻度で行う。
4: 人工呼吸は胸が上がる程度の空気を吹き込む。
5: 胸骨圧迫は胸が1 cm程度沈む強さで圧迫する。
安静時の呼吸運動で正しいのはどれか。
1: 呼気時に腹圧は上昇する。
2: 吸気時に横隔膜は下降する。
3: 呼気時に外肋間筋は収縮する。
4: 吸気時に気道抵抗は上昇する。
5: 胸郭下部は前後方向の動きが左右方向より大きい。
健常者の姿勢と呼吸機能の組合せで正しいのはどれか。
1: 背臥位-換気血流不均等が起きにくい。
2: 背臥位-胸郭背側の動きが良い。
3: 側臥位-両肺の換気量に左右差を生じる。
4: 座位-胸郭の動きが制限される。
5: 座位-横隔膜の動きが制限される。
肺気腫でみられるのはどれか。
1: 横隔膜高位
2: 1秒率の増加
3: 機能的残気量の増加
4: 解剖学的死腔の減少
5: 心胸郭比(CTR)の増加
肺気腫の理学療法で正しいのはどれか。
1: フローボリューム曲線のピークフロー値の増大を図る。
2: %肺活量の増大を図る。
3: 呼気の流速を遅くして呼吸させる。
4: 運動負荷は最大酸素摂取量の70 %とする。
5: 酸素飽和度(SpO2)の指標は80 %以上とする。
呼吸生理の説明で正しいのはどれか。
1: 呼吸中枢は視床下部にある。
2: 外肋間筋は安静呼吸の呼気筋として作用する。
3: 内呼吸とは肺胞と毛細血管との間のガス交換をいう。
4: 動脈血二酸化炭素分圧が上昇するとヘモグロビンから酸素が解離しやすくなる。
5: 頸動脈小体は動脈血酸素分圧よりも動脈血二酸化炭素分圧の変化を感知しやすい。
健常者の安静時呼吸について正しいのはどれか。
1: 呼吸数は25 /分程度である。
2: 呼気時の気道内圧は陽圧である。
3: 呼気時の胸腔内圧は陽圧である。
4: 呼気時に外肋間筋の収縮がみられる。
5: 呼気時に胸鎖乳突筋の収縮がみられる。