呼吸機能テストの結果、図Aのようなフローボリューム曲線を得た。この患者の呼吸理学療法で誤っているのはどれか。ただし、図Bは健常者の結果を示す。
1: 胸郭の可動性を増大する。
2: 口すぼめ呼吸を指導する。
3: 呼気時間を短縮する。
4: 呼気筋を強化する。
5: 腹筋を強化する。
呼吸機能が低下してきた筋萎縮性側索硬化症患者に対する呼吸理学療法で適切なのはどれか。
1: 口すぼめ呼吸の指導
2: 胸郭のストレッチ
3: 呼気時の胸郭圧迫
4: 腹式呼吸の指導
5: 有酸素運動
45歳の男性。息切れで階段を昇れなくなったため受診した。スパイログラムで図のような計測値と努力呼出曲線とを得た。この患者の呼吸理学療法の目的はどれか。
1: 胸式呼吸による肺活量の改善
2: 有酸素運動による残気量の減少
3: 部分呼吸法による努力性肺活量の増加
4: 口すぼめ呼吸による機能的残気量の減少
5: 胸郭柔軟性運動による拘束性換気障害の改善
下位頸髄損傷患者の呼吸理学療法で誤っているのはどれか。
1: 体位排痰
2: 胸郭の徒手的振動
3: 胸郭の圧迫
4: 横隔膜の筋力増強
5: 肋間筋の筋力増強
呼吸障害の理学療法で適切なのはどれか。
1: 拘束性換気障害には口すぼめ呼吸を行う。
2: 慢性肺気腫の症例では速い呼気運動を行う。
3: ボルグ指数15~17の負荷で行う。
4: 無酸素性作業閾値以上の運動負荷で行う。
5: 階段では昇りながら息をはき、止まって吸気を行う。
呼吸機能検査、血液ガス検査の結果を示す。この結果の解釈として正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 気道狭窄
2: 肺胞低換気
3: 呼吸性アルカローシス
4: 拡散障害による高二酸化炭素血症
5: 肺コンプライアンスの低下による拘束性換気障害
肺理学療法の内容と効果との組合せで誤っているのはどれか。
1: 胸郭可動域訓練-肺コンプライアンスの増大
2: 口すぼめ呼吸-横隔膜の強化
3: 体位排痰法-気道の浄化
4: リラクセーション-酸素消費量の低下
5: 腹式呼吸-換気量の増大
健常者の姿勢と呼吸機能の組合せで正しいのはどれか。
1: 背臥位-換気血流不均等が起きにくい。
2: 背臥位-胸郭背側の動きが良い。
3: 側臥位-両肺の換気量に左右差を生じる。
4: 座位-胸郭の動きが制限される。
5: 座位-横隔膜の動きが制限される。
「気管吸引のガイドライン(成人で人工気道を有する患者のための)」(日本呼吸療法医学会による)に基づく吸引の適応となる状態で正しいのはどれか。
1: 誤嚥した。
2: 肺下葉の水泡音を聴取した。
3: 努力性呼吸が弱くなってきている。
4: 気管チューブ内に分泌物が確認できない。
5: 経皮的動脈血酸素飽和度が改善してきている。
呼吸機能検査について正しいのはどれか。
1: 呼吸筋力の低下で肺活量は低下する。
2: 気道抵抗が増加すると1秒率は上昇する。
3: 肺拡散能の低下では最大呼気流量は低下する。
4: 肺コンプライアンスが低下すると機能的残気量は増加する。
5: 換気血流比不均等では肺胞気-動脈血酸素分圧較差が低下する。
42歳の男性。気管支喘息。ある薬物の吸入療法前後のフローボリューム曲線の変化を図に示す。この薬物によって生じた呼吸器系の変化として正しいのはどれか。
1: 気道抵抗の低下
2: 呼気筋力の増強
3: 肺拡散能の改善
4: 胸郭柔軟性の改善
5: 肺コンプライアンスの増加
呼吸器疾患の理学療法の目的で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 呼吸数の増加
2: 吸気の緩徐化
3: 腹式呼吸の促通
4: 呼吸補助筋の活用
5: 全身のリラクセーション
肺気腫の理学療法で正しいのはどれか。
1: フローボリューム曲線のピークフロー値の増大を図る。
2: %肺活量の増大を図る。
3: 呼気の流速を遅くして呼吸させる。
4: 運動負荷は最大酸素摂取量の70 %とする。
5: 酸素飽和度(SpO2)の指標は80 %以上とする。
安静時の呼吸運動で正しいのはどれか。
1: 呼気時に腹圧は上昇する。
2: 吸気時に横隔膜は下降する。
3: 呼気時に外肋間筋は収縮する。
4: 吸気時に気道抵抗は上昇する。
5: 胸郭下部は前後方向の動きが左右方向より大きい。
呼吸運動で誤っているのはどれか。
1: 安静呼吸時に横隔膜は上下に動く。
2: 腹筋の収縮で横隔膜は挙上する。
3: 横隔膜は収縮で下降する。
4: 呼気時に外肋間筋が主に働く。
5: 吸気時に肋骨下縁は挙上する。
慢性閉塞性肺疾患の呼吸理学療法で正しいのはどれか。2つ選べ。 ア.呼吸訓練では呼気時間の延長を図る。イ.呼吸困難時の呼吸介助法は背臥位で行う。ウ.腹式呼吸の習得には胸鎖乳突筋の収縮を確認する。エ.下葉部に痰を認めたら座位にて体位排痰を行う。オ.ハフィング(huffing)は咳の前に声門を開いて行う。
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
健常成人男性の運動による呼吸変化の例を表に示す。変化の傾向として誤っているのはどれか。
1: ①
2: ②
3: ③
4: ④
5: ⑤
慢性閉塞性肺疾患の理学療法で正しいのはどれか。2つ選べ。 ア.呼吸訓練では呼気時間の延長を図る。イ.呼吸困難時の呼吸介助法は背臥位で行う。ウ.腹式呼吸の習得には胸鎖乳突筋の収縮を確認する。エ.下葉部に痰を認めたら座位にて体位排痰を行う。オ.痰の粘性が低ければハフィング(huffing)が排痰に有効である。
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
72歳の男性。肺機能検査の結果を図に示す。正しいのはどれか。
1: フローボリューム曲線である。
2: 1回換気量は約2.8リットルである。
3: 予備吸気量は約2.2リットルである。
4: 肺活量は減少している。
5: 1秒率は低下している。
呼吸リハビリテーションで正しいのはどれか。
1: ハッフィングは胸郭の伸張を目的とする。
2: 横隔膜呼吸は、呼吸補助筋の活動を促進する。
3: 呼吸困難時の症状改善には、腹臥位が有効である。
4: インセンティブスパイロメトリは長く吸気を持続させる。
5: 口すぼめ呼吸は、呼気よりも吸気を長くするように指導する。