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臨床工学技士国家試験

検索元問題
第26回 午後 第36問
20件の類似問題
レーザー手術装置で正しいのはどれか。...
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87
臨床工学技士国家試験 - 第33回 午前
重要度:低 正答率:62% 類似度 69.9% 解説あり
レーザの生体作用について誤っているのはどれか。
1
光解離作用 — 鎮痛
2
光音響的作用 — 熱弾性効果
3
光化学的作用 — 光感受性物質
4
光機械的作用 — 結石破砕
5
光熱的作用 — タンパク質の凝固

解説

レーザの生体作用は主に光熱的、光音響的(熱弾性)、光機械的、光化学的、光解離的に分類される。光解離作用は高エネルギー光により化学結合を切断し物質をアブレートする作用で、エキシマレーザによる角膜屈折矯正などに用いられる。一方、鎮痛は低出力レーザ照射に伴う光化学的・光生体調節的作用(光線量に応じた生体反応変化)によると説明されるのが一般的であり、光解離作用の直接的な応用ではない。したがって「光解離作用 — 鎮痛」は不適切で誤り。他の選択肢の組合せはいずれも標準的な対応関係で正しい。

選択肢別解説

1
正解

誤り。光解離作用は高エネルギー光で化学結合を切断し材料を微細に除去する(例:エキシマレーザによる角膜アブレーション)。鎮痛は低出力レーザの光化学的・光生体調節的作用に起因するとされ、光解離作用の適応ではない。

2
不正解

正しい。光音響的作用は、組織がレーザ光を吸収して瞬間的に加熱・熱膨張し、その結果として圧力波(音響波)が生じる現象で、熱弾性効果に相当する。光音響イメージングやパルス照射時の応力波発生の機序として説明される。

3
不正解

正しい。光化学的作用は光感受性物質が特定波長の光を吸収して化学反応(活性酸素生成など)を生じさせるもので、光線力学治療(PDT)に代表される。よって「光化学的作用 — 光感受性物質」は妥当。

4
不正解

正しい。光機械的作用は高出力・短パルス照射などで誘発される衝撃波やキャビテーション等の機械的力により組織・材料を破砕する作用で、レーザ結石破砕(例:Ho:YAGレーザ)に利用される。

5
不正解

正しい。光熱的作用は吸収されたレーザエネルギーが熱に変換され、温度上昇により約60℃以上でタンパク質凝固・止血が生じる。外科的切開・凝固や温熱療法などで広く用いられる。

87
臨床工学技士国家試験 - 第26回 午後
重要度:低 正答率:58% 類似度 69.7% 解説あり
誤っている組合せはどれか。
1
組織切開作用 — レーザー光の収束性
2
止血作用 — レーザー光の干渉性
3
光解離作用 — 光子エネルギー
4
光音響・機械作用 — パルスレーザー
5
光化学作用 — 光活性物質

解説

誤っている組合せは「止血作用 — レーザー光の干渉性」。止血は主として光熱作用(組織の吸収による加熱)で生じるタンパク質凝固・血管収縮を利用するため、レーザーの干渉性(コヒーレンス)そのものは本質的要因ではない。切開は収束(集光)により照射強度(エネルギー密度)を高めて蒸散・アブレーションを起こす。光解離作用は光子エネルギーが結合解離エネルギーを上回ることで結合が切断される現象、光音響・機械作用は強いパルス照射により急速な熱膨張と衝撃波を生じる現象、光化学作用は光活性(感受性)物質を介して活性酸素などを発生させ化学反応を引き起こす現象であり、いずれも適切な対応付けである。

選択肢別解説

1
不正解

正しい組合せ。レーザー光を収束(集光)すると照射強度が高くなり、局所的な温度上昇により蒸散・炭化などの光熱作用が生じ、組織切開が可能となる。スポット径や出力密度の調整で切開の効率と熱影響を制御する。

2
正解

誤った組合せ。止血は血液・組織の吸収による加熱でタンパク質凝固を起こす光熱作用が要点であり、波長(ヘモグロビンや水への吸収)、出力密度、照射時間(熱緩和時間)などが主要因である。レーザー光の干渉性(コヒーレンス)は止血機序に直接必要ではない。

3
不正解

正しい組合せ。光解離作用は、光子エネルギーが分子の結合解離エネルギーを超えると結合が切断され、原子・ラジカル・イオンへ解離する現象である。高エネルギー(短波長)光で顕著。

4
不正解

正しい組合せ。パルスレーザーの瞬間的な高パワー照射により急速な熱膨張が起こり、光音響効果や衝撃波(光機械作用)が生じる。結石破砕や色素選択的治療などで利用される。

5
不正解

正しい組合せ。光活性(感受性)物質が吸収した光エネルギーにより一重項酸素などの活性種が生成され、標的に化学反応を引き起こす光化学作用である。光線力学的療法(PDT)に応用される。

72
臨床工学技士国家試験 - 第17回 午前
正答率:78% 類似度 69.5%
CO2レーザについて誤っているのはどれか。
1
生体組織の切開に使用する。
2
湿ったガーゼは誤照射保護に有効である。
3
CO2レーザの保護メガネはArレーザに対しても使用できる。
4
CO2レーザの保護メガネをかけてもガイド光が見える。
5
眼に対する傷害は角膜の変性である。
64
臨床工学技士国家試験 - 第6回 午後
正答率:74% 類似度 69.2%
レーザ手術における目の防護について正しいのはどれか。
a
反射光でも目を阻害する危険がある。
b
CO2レーザは普通のガラス眼鏡で防護できる。
c
Nd-YAGレーザには専用の防護眼鏡が必要である。
d
Arレーザは普通のガラス眼鏡で防護できる。
e
麻酔中の患者は閉眼しているので、患者の目の防護は必要ない。
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e
34
臨床工学技士国家試験 - 第22回 午後
正答率:81% 類似度 68.9% 解説あり
マイクロ波手術器で正しいのはどれか。
a
用いられる電磁波の標準的波長は約 1.2m である。
b
モノポーラ電極を利用する。
c
マイクロ波は電極まで同軸ケーブルで伝送する。
d
切開より凝固に適している。
e
対極板による電流の回収が必要である。
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

解説

マイクロ波手術器は、医用ISM帯のマイクロ波(代表値 2.45GHz)を発生させ、同軸ケーブルで針状などの電極先端へ伝送し、生体内で誘電加熱(主に水分子の双極子回転)を起こして凝固・止血を行う機器である。生体を貫流させる高周波電流による加熱ではないため対極板は不要であり、鋭利な切開よりも凝固に適する。波長は $\lambda = c/f$ より約0.12mであり、1.2mではない。

選択肢別解説

a
不正解

誤り。医用の代表周波数は約2.45GHzで、$\lambda = c/f$ により波長は約0.12m(12cm)となる。記載の「約1.2m」は一桁大きく不正確。

b
正解

正しい。マイクロ波手術器は針状などの単一プローブ(モノポーラ電極)からマイクロ波を放射し組織を加熱する。生体全体を経由して回収電極へ電流を流す方式ではない。

c
正解

正しい。発生器から電極まではマイクロ波伝送に適した同軸ケーブルで伝送する。インピーダンス整合が取られ、損失と反射を抑えて電極先端へエネルギーを供給する。

d
正解

正しい。マイクロ波は組織内で体積的に熱を生じさせるため凝固・止血に適し、電気メスのような鋭い切開機能は主用途ではない。

e
不正解

誤り。マイクロ波は電磁波として照射され電極周囲で熱に変換・減衰するため、電気メス(高周波電気手術装置)のような対極板による電流回収は不要。

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72
臨床工学技士国家試験 - 第13回 午前
正答率:69% 類似度 68.9%
尿路結石のレーザ砕石法について誤っているのはどれか。
1
レーザ光は光ファイバで伝送する。
2
パルス波レーザを用いる。
3
CO2レーザを使用する。
4
内視鏡観察下で使用する。
5
レーザ光の照射によって衝撃波が発生する。
35
臨床工学技士国家試験 - 第23回 午前
正答率:79% 類似度 68.7% 解説あり
マイクロ波手術器について正しいのはどれか。
a
使用する波長は1〜2mmである。
b
組織中の水に発生するジュール熱を利用する。
c
モノポーラ型針電極を使用する。
d
凝固作用が中心である。
e
他の医療機器に対する電磁的影響は少ない。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

マイクロ波手術器は主に2.45 GHz帯(ISMバンド)のマイクロ波を用い、組織中の水分子の配向運動(誘電体損失)による誘電加熱で組織を加熱する。これにより止血・凝固が中心的機能となる。臨床的にはコアキシャルケーブル先端の内導体を突出させた針状のモノポール(モノポーラ型針電極)を用いるのが一般的で、広義にはモノポーラ構成と説明される。使用周波数から求める波長は約12 cmであり、ミリ波帯の1~2 mmではない。また、強い高周波電磁波を用いるため、他医療機器への電磁的影響(EMI)には注意が必要である。

選択肢別解説

a
不正解

誤り。一般的に用いられる周波数は2.45 GHzで、波長は $\lambda = c/f$ より $3.0\times10^8/2.45\times10^9 \approx 0.12\,\text{m}$(約12 cm)となる。1~2 mmは150~300 GHz程度のミリ波帯に相当し、マイクロ波手術器の使用帯域ではない。

b
不正解

$誤り。組織加熱の主因は水分子の配向運動に伴う誘電体損失(誘電加熱)であり、狭義のジュール熱(I^2R による抵抗加熱)とは機序が異なる。したがって表現としては不適切。$

c
正解

正しい。臨床ではコアキシャルケーブルの内導体を先端で突出させた針状のモノポール(モノポーラ型針電極)が用いられ、周囲組織にマイクロ波を放射して局所的に加熱・凝固させる。

d
正解

正しい。マイクロ波は組織中の水分に誘電加熱を生じ、主に凝固・止血に用いられる。鋭利な切開を主目的とする高周波電気メスとは機能の中心が異なり、切開よりも凝固が中心である。

e
不正解

誤り。マイクロ波は強い電磁波であり、心電図の雑音混入やペースメーカ・埋込型機器への干渉など、他の医療機器への電磁的影響(EMI)の懸念がある。適切な対策が必要であり、影響は少ないとはいえない。

78
臨床工学技士国家試験 - 第19回 午前
正答率:59% 類似度 68.7%
正しいのはどれか。(医用機器安全管理学)
1
可視光のレーザを眼に直接照射することは緑内障の原因となる。
2
通常の白熱電灯はコヒーレント光を発生する。
3
ヘモグロビンは近赤外線を最もよく吸収する。
4
光線の波長が長いほど光量子エネルギーが大きい。
5
皮膚組織内のメラニンは可視光線を良く吸収する。
50
第二種ME技術認定試験 - 第29回 午前
類似度 68.3%
次の組合せで誤っているのはどれか。
1
電気メスの搬送周波数 -- 400kHz
2
マイクロ波メスの周波数 -- 300MHz
3
低温常圧型冷凍手術装置の冷却最低温度 -- -196℃
4
超音波吸引手術装置の先端チップ振動振幅 -- 150μm
5
CO2レーザメスの発振波長 -- 10.6μm
33
臨床工学技士国家試験 - 第24回 午前
重要度:低 正答率:65% 類似度 68.2% 解説あり
治療機器と主作用との組合せで誤っているのはどれか。
a
電気メス ―― 誘導熱
b
マイクロ波手術装置 ―― ジュール熱
c
CO₂レーザメス ―― 電離
d
レーザ結石破砕 ―― 衝撃波
e
超音波ネブライザ ―― 振動
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

解説

各治療機器の主作用は次のとおり整理できる。電気メスは高周波電流を生体に流し、組織の電気抵抗で生じるジュール熱により切開・凝固を行う。マイクロ波手術装置は電磁波(2.45 GHz帯など)の電場で水分子の双極子回転やイオン運動を生じさせ、その誘電損失で発熱する誘電加熱が主作用である。CO2レーザメスは波長10.6 µmの光が水に強く吸収され光熱変換で蒸散・凝固(熱作用)を生じるため、電離を主作用とはしない。レーザ結石破砕はパルスレーザの吸収に伴う急激な加熱・キャビテーションから圧力波(衝撃波)が発生し結石を破砕する。超音波ネブライザは圧電素子で発生させた超音波で振動板を駆動し、液体を機械的振動により霧化する。したがって、誤った組合せは1(電気メス―誘電熱)、2(マイクロ波手術装置―ジュール熱)、3(CO2レーザメス―電離)で、4と5は妥当な組合せである。

選択肢別解説

a
正解

誤り。電気メスは高周波電流(おおむね数百kHz〜数MHz)が組織を流れることで抵抗発熱(ジュール熱, $P=I^2R$)を生じ、切開・凝固を行う。誘電熱(誘電加熱)は主にマイクロ波やRFの電場による双極子回転・誘電損失で加熱する機序であり、電気メスの主作用ではない。

b
正解

誤り。マイクロ波手術装置は水分子の双極子回転やイオン導電に伴う誘電損失で発熱する誘電加熱が主作用で、組織内を電流が直接流れて生じるジュール熱を主作用とするものではない。したがって「ジュール熱」との組合せは不適切。

c
正解

誤り。CO2レーザメス(10.6 µm)は水への吸収が高く、光エネルギーが熱に変換されて蒸散・凝固(光熱作用)を生じる。電離(プラズマ化)は超高強度短パルス等で生じうるが、CO2レーザメスの主作用ではない。

d
不正解

正しい。レーザ結石破砕(例:Ho:YAGレーザ)はパルス照射により局所の急速加熱やキャビテーションから圧力波が発生し、これが衝撃波として結石に作用して破砕する。したがって主作用を「衝撃波」とするのは妥当。

e
不正解

正しい。超音波ネブライザは圧電素子で超音波を発生させ、振動板(ダイアフラム)の機械的振動で液体表面を微細化しエアロゾルを生成する。主作用は機械的「振動」である。

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28
第二種ME技術認定試験 - 第37回 午後
類似度 67.8%
レーザ手術装置について誤っているのはどれか。
1
患者、術者および周囲の補助者は保護眼鏡を着用する。
2
照射部位以外の術野を適宜保護する。
3
黒くコーティングされた手術器具を用いる。
4
レーザの出射方向は打ち上げとする。
5
術者の眼の位置を照射部位からなるべく離す。
73
臨床工学技士国家試験 - 第18回 午前
正答率:87% 類似度 67.7%
レーザ手術装置の使用について誤っているのはどれか。
a
レーザ光の出射方向は水平方向とする。
b
レーザ光の照射は術者自身が行う。
c
補助者も保護眼鏡を着用する。
d
照射部位周囲の組織をレーザ光から防護する。
e
レーザ光出射端と術者の目の高さとを合わせる。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e
56
第二種ME技術認定試験 - 第40回 午前
類似度 67.7%
治療機器とその物理的作用の組合せで正しいのはどれか。
1
電気メス -- 誘電加熱
2
マイクロ波手術装置 -- 電 離
3
CO2レーザメス -- ジュール熱
4
ESWL -- 衝撃波
5
超音波ネブライザ -- 放射熱
29
第二種ME技術認定試験 - 第40回 午後
類似度 67.2%
レーザ手術装置について誤っているのはどれか。
1
日常生活で使っている視力矯正用眼鏡を保護眼鏡として使用した。
2
黒くコーティングされた鋼製手術器具を使用した。
3
フットスイッチによる出力操作をハンドピースの操作者自身が行った。
4
レーザ光を打ち下げ方向で照射した。
5
照射部位周辺の術野を湿ったガーゼで覆った。
34
臨床工学技士国家試験 - 第27回 午前
重要度:低 正答率:70% 類似度 67.0% 解説あり
マイクロ波メスについて正しいのはどれか。
a
2.45GHzの周波数が使用される。
b
対極板は不要である。
c
出力エネルギーは組織の水分に吸収される。
d
組織の比誘電率が大きいほど波長が長くなる。
e
組織の凝固範囲は電極の形状で変化しない。
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

解説

マイクロ波メスは2.45 GHz(ISMバンド)のマイクロ波を生体組織に放射し、組織中の水分子の双極子回転による誘電加熱で凝固・止血・切開を行う機器である。原理は高周波電流を体内に流す電気メス(単極)のように体内電流の帰路を必要としないため、対極板は不要である。エネルギーは主に水分に吸収され、含水率が高いほど加熱効率が高い。生体中の有効波長は比誘電率に依存し、近似的に $\lambda = \frac{c}{f\sqrt{\epsilon_r}}$ で表されるため、比誘電率が大きいほど波長は短くなる。さらに、組織へのエネルギー分布はアプリケータ(電極/アンテナ)の形状・大きさ・挿入深さなどで変化するため、凝固範囲は電極形状に依存して変化する。以上より、1・2・3は正しく、4・5は誤りである。

選択肢別解説

a
正解

正しい。医療用途のマイクロ波メスでは2.45 GHz(ISMバンド)が標準的に用いられる。医療機器の国際的運用と干渉回避の観点から広く採用されている。

b
正解

正しい。マイクロ波メスは誘電加熱(マイクロ波エネルギーの電界による双極子回転)で組織を加熱するため、電気メス(単極)のような体内電流の帰路(対極板)を必要としない。エネルギーはアンテナ(プローブ)から放射・結合される。

c
正解

正しい。マイクロ波は極性分子である水に強く吸収され、分子の配向運動を励起して誘電損失として発熱する。結果として出力エネルギーは主として組織の水分に吸収され、凝固・止血に寄与する。

d
不正解

誤り。生体組織中の有効波長は近似的に $\lambda = \frac{c}{f\sqrt{\epsilon_r}}$ で表されるため、比誘電率 $\epsilon_r$ が大きいほど波長は短くなる。「長くなる」は逆の記述で誤り。実際の組織は損失性だが、傾向は同様。

e
不正解

誤り。凝固範囲は電極(アンテナ)形状・サイズ・先端形状(ニードル、ボール、ヘラ、フック等)、挿入深さ、出力・照射時間により電界分布とSARが変わるため大きく影響を受ける。「変化しない」は不適切。

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65
臨床工学技士国家試験 - 第11回 午前
正答率:50% 類似度 67.0%
治療用物理エネルギーの特性で誤っているのはどれか。
1
マイクロ波照射で生体組織の誘電加温ができる。
2
高周波電流に対しては神経の感受性が低い。
3
レーザ光は収束性に優れている。
4
衝撃波は凸面反射板で収束する。
5
高周波電流の通電で生体組織にジュール熱が発生する。
32
臨床工学技士国家試験 - 第31回 午後
重要度:低 正答率:71% 類似度 66.7% 解説あり
マイクロ波手術装置で正しいのはどれか。(医用治療機器学)
a
ISM 周波数を使用する。
b
同軸ケーブルを使用する。
c
渦電流損で発熱する。
d
対極板を使用する。
e
組織を凝固する。
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

解説

マイクロ波手術装置は、医療用に割り当てられたISM周波数帯の2.45 GHzを用いて、組織内での誘電損失(主に水分子の双極子回転やイオン伝導)による加熱で凝固・止血・アブレーションを行う。エネルギーは発振器(マグネトロンや固体発振器)から手術電極(アンテナ)まで同軸ケーブルで伝送されるのが一般的である。マイクロ波は電極周囲で局所的に減衰するため、高周波電気メスのような対極板(帰路電極)は不要である。渦電流損は金属など導体中での誘導加熱の損失概念であり、マイクロ波手術装置の主たる加熱機序ではない。

選択肢別解説

a
正解

正しい。医療用マイクロ波手術装置は、国際的にISM(Industry, Science, Medical)用途に割り当てられた2.45 GHz帯を使用する。国内でもこの帯域が用いられるのが一般的で、他無線への干渉管理の観点でも妥当である。

b
正解

正しい。発振器から手術電極(アンテナ)までの電力伝送には50 Ω系の同軸ケーブルが一般に用いられる。内部で導波管を用いる機種もあるが、患者側に接続される可撓な伝送路としては同軸ケーブルが標準的である。

c
不正解

誤り。マイクロ波手術装置の発熱は組織の誘電損失(誘電加熱:水分子の双極子回転やイオン伝導によるジュール熱)による。渦電流損は主として金属導体中の磁場変化で生じる誘導加熱の損失概念であり、軟部組織加熱の主機序ではない。

d
不正解

誤り。マイクロ波は電極(アンテナ)近傍で局所的にエネルギーを沈着させるため、単極高周波電気メスのような対極板(帰路電極)は不要である。

e
正解

正しい。マイクロ波による誘電加熱で組織を凝固・止血し、肝など実質臓器の表在出血の制御やアブレーション(部分切除・焼灼)に用いられる。

32
第二種ME技術認定試験 - 第29回 午後
類似度 66.5%
レーザ手術装置の操作で誤っているのはどれか。
1
患者、術者および周囲の補助者は保護眼鏡を着用する。
2
照射部位以外の術野を適宜保護する。
3
ステンレス製の手術器具を用いる。
4
照射方向は術者の眼の高さより下げる。
5
術者の眼の位置を照射部位からなるべく離す。
65
臨床工学技士国家試験 - 第21回 午前
正答率:68% 類似度 66.0% 解説あり
治療機器と主作用との組合せで正しいのはどれか。
a
低周波治療器 — 神経・筋刺激
b
電気メス — ジュール熱
c
赤外線コアギュレータ — キャビテーション
d
レーザメス — 電離作用
e
マイクロ波手術装置 — 誘電熱
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

解説

各治療機器の主作用は、利用する物理エネルギーにより決まる。低周波治療器は神経・筋を通電で直接刺激して鎮痛や筋収縮を得る。電気メスは高周波電流によるジュール熱で組織を切開・凝固する。マイクロ波手術装置はマイクロ波の電場で極性分子が配向・回転し、誘電損失による発熱(誘電熱)で凝固する。一方、赤外線コアギュレータは光の熱作用(光吸収→熱)による凝固であり、キャビテーション(超音波で発生する現象)ではない。レーザメスも主として光の熱作用(蒸散・凝固)であり、X線やγ線のような電離作用は用いない。したがって、正しい組合せは「1, 2, 5」である。

選択肢別解説

a
正解

正しい。低周波治療器は数Hz〜数kHz程度の電流を用い、神経や筋を電気刺激して鎮痛(ゲートコントロール理論など)や筋収縮訓練を行う。主作用は神経・筋刺激である。

b
正解

正しい。電気メス(電気外科用高周波手術装置)は高周波電流をアクティブ電極先端に集中させ、組織の抵抗発熱(ジュール熱)を生じさせて切開・凝固を行う。

c
不正解

誤り。赤外線コアギュレータは近赤外光を組織に照射し、光吸収による熱作用でタンパク凝固を起こす機器である。キャビテーションは主に高出力超音波で生じる現象であり、赤外線照射の主作用ではない。

d
不正解

誤り。レーザメスはレーザ光の吸収による熱作用(蒸散・切開・凝固)が主である。電離作用はX線・γ線などの電離放射線に特徴的な作用で、可視〜赤外のレーザ光は通常電離作用を主作用としない。

e
正解

正しい。マイクロ波手術装置は300 MHz〜数GHz帯のマイクロ波で極性分子(主に水)が電場に追従して回転し、誘電損失により発熱(誘電熱)して組織を凝固させる。

59
第二種ME技術認定試験 - 第39回 午前
類似度 65.8%
炭酸ガスレーザ治療の適応はどれか。
1
腎結石破砕
2
疼痛緩和
3
腫瘍蒸散
4
網膜凝固
5
角膜切除
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