臨床工学技士問題表示
臨床工学技士国家試験
解説
$内視鏡は大きく硬性鏡(例:直腸鏡)と軟性鏡(ファイバースコープ、電子内視鏡)、さらにカプセル内視鏡に分類される。カプセル内視鏡は従来の軟性内視鏡では到達しにくい小腸の全長観察に適し、小腸出血や小腸腫瘍などの診断に有用である。光ファイバーは全反射を利用して光を伝送するため、コアの屈折率がクラッドより高い必要がある(n_core > n_clad)。直腸鏡は一般に硬性鏡に分類される。ファイバースコープは観察用 \cdot 照明用のファイバー束と、処置具挿入 \cdot 吸引 \cdot 送気送水等に用いるチャネルで構成される(ほかに操作ワイヤや外被なども備える)。腹腔鏡下手術では視野確保のため気腹装置でCO2を注入し腹腔内圧を一定に保つ。以上より、1、4、5が正しく、2、3は誤りである。$
選択肢別解説
正しい。カプセル内視鏡は経口で嚥下し、連続撮像により小腸を中心とした管腔内の観察が可能で、小腸出血や小腸腫瘍、クローン病疑いなどの診断に有用である。生検・治療はできないが、診断目的として小腸病変評価に適している。
$誤り。光ファイバーで光を効率的に伝えるには全反射条件を満たす必要があり、コアの屈折率がクラッドより高く設計される(n_core > n_clad)。設問は逆の関係を述べているため不正確。$
誤り。直腸鏡(プロクトスコープ)は一般に硬性鏡である。軟性鏡は大腸内視鏡(フレキシブルの直腸・結腸観察)などが該当するが、「直腸鏡」は通常硬性鏡を指す。
正しい。ファイバースコープは観察用のイメージガイドファイバー束と照明用ライトガイドファイバー束、さらに処置具挿入・吸引・送気送水に使うチャネル(鉗子口)を備える。記述は主要構成要素を適切に表している。
正しい。腹腔鏡下手術では視野確保と作業空間のため、気腹装置(インスフレーター)で腹腔内にCO2を注入し、一定圧で維持する。CO2は不燃性で体内吸収性があり広く用いられる。
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解説
超音波凝固切開装置(いわゆるハーモニックスカルペル等)は、圧電素子で先端ブレードを超音波域(おおむね45〜55 kHz)で微小振幅(おおむね数十マイクロメートル、典型的には50〜100 µm程度)で往復振動させ、その機械エネルギーにより組織間で摩擦熱を生じさせて切離と凝固を同時に行う。得られる温度は主に蛋白変性・膠原収縮が進む範囲(約60〜100℃)で、レーザメスの高温域(蒸散・炭化で数百℃に達し得る)に比べ低温で熱損傷が少ない。電流を患者体内に通電して切開・凝固する方式ではないため、電気メスのような対極板は不要であり、開腹・開胸のみならず鏡視下(内視鏡外科)手術でも広く用いられる。
選択肢別解説
誤り。超音波凝固切開装置の先端振幅(ストローク)は一般に数十マイクロメートル(例:50〜100 µm)程度であり、5〜10 mmのようなミリメートル単位の大振幅ではない。
正しい。一般的な装置は約45〜55 kHzの機械振動(代表値として約55 kHz前後)を用いてブレードを駆動する。
正しい。超音波装置は摩擦熱で蛋白変性・膠原収縮を惹起する温度帯(約60〜100℃)で凝固・切離を行うことが多く、蒸散・炭化を伴い数百℃に達し得るレーザメスより低温で組織熱損傷が小さい。
誤り。患者に高周波電流を通電する電気メスとは異なり、機械振動と摩擦熱で作用するため対極板は不要である。
誤り。内視鏡外科(鏡視下)手術においても広く用いられており、禁忌ではない。血管封止や組織切離で日常的に使用される。
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解説
電気メスは生体組織の切開・凝固に高周波電流を用いる。一般的な発振周波数は約300 kHz〜数MHzで、神経・筋刺激を避けつつジュール熱で組織を処理する。切開は連続正弦波(デューティ100%)で高い電流密度を与え、凝固は断続(バースト)や振幅変調で平均出力を下げて乾燥・凝固を図る。モノポーラ使用時の対極板は電流を安全に回収する要で、広い接触面積と低い高周波インピーダンスが望ましい。出力評価の標準負荷はkΩオーダではなく数百Ω程度の無誘導抵抗が用いられる。また高周波漏れ電流には規格上の許容上限が設定され、150 mA以内とされている。以上より、4と5が正しい。
選択肢別解説
不正解。電気メスの高周波は一般に約300 kHz〜数MHzで用いられる。数10〜数100 MHzはラジオ帯に相当し、電気メスの通常の作動周波数としては高すぎる。高すぎる周波数は不要な電磁放射や機器設計上の不利が大きく、医療規格・教科書的記載とも整合しない。
不正解。電気メス出力の標準負荷はkΩオーダではなく数百Ω(例:300〜500 Ω)の無誘導抵抗が用いられる。メーカ指定範囲もおおむね数百Ω〜数kΩ未満で、5〜50 kΩといった高抵抗は想定外であり、出力評価として不適切。
不正解。切開(カット)には連続正弦波(デューティ100%)が用いられる。断続的なバースト波は平均出力を下げて組織を乾燥させる目的で用いられ、凝固モードに相当する。
正解。モノポーラ方式では対極板で患者から高周波電流を回収する。広い接触面積と良好な導電性により高周波インピーダンスを低く保つほど、電流密度が分散され熱傷リスクが低減するため、対極板は高周波インピーダンスが低いことが望ましい。
正解。電気メスの高周波漏れ電流には規格上の許容上限が設けられており、150 mA以内とされている。これは不要な高周波電流の患者回路への流入を制限し、安全性を担保する基準である。
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解説
ハイパーサーミア(温熱療法)は腫瘍組織を選択的に約42〜43℃へ加温し、正常組織との熱感受性の差や併用療法(放射線・薬剤)の感受性増強を狙う治療である。加温法には電磁波(RF・マイクロ波)、超音波、組織内(侵襲的)などがあり、それぞれ物理特性に基づく適応と注意点がある。容量結合型は数MHz〜数十MHzのRF電流を用い、表在部の過熱を避けるためボーラス(水バッグ)で皮膚冷却を行う。超音波は空気層で強く反射するため、ゲルや脱気水で密着カップリングが必須。マイクロ波は周波数が高いほど生体内での減衰が増し、浸透深さが浅くなる。組織内加温では腫瘍内に針電極・アプリケータを刺入して内部から加温する。
選択肢別解説
誤り。容量結合型(RF)加温で臨床的に用いられるのは数MHz〜数十MHzのRF帯(例:13.56 MHz、27.12 MHz、40.68 MHz など)であり、記載のkHz帯では適切な深部加温が得にくく、臨床標準ではない。
誤り。超音波は空気と生体の音響インピーダンス差が大きく、空気層を介すると大部分が反射して伝搬しない。実施時は超音波用ゲルや脱気水でプローブを密着させ、空気層を排除する。
正しい。容量結合型やマイクロ波加温などで電極直下・アンテナ近傍の表面過熱(ホットスポット)を防ぐため、ボーラス(水バッグ)を用いて皮膚表面を冷却する。水ボーラスは冷却に加え、電磁界の均一化やインピーダンス整合にも寄与する。
正しい。マイクロ波は周波数が上がるほど生体内での誘電損失が増大し、減衰が大きくなるため、加温可能な浸透深さは周波数の増加に伴って減少する(例:915 MHzの方が2.45 GHzより深部到達性が高い)。
正しい。組織内加温(インタースティシャルハイパーサーミア)は腫瘍内に針状電極やアプリケータを刺入し、RFやマイクロ波などで腫瘍内部から加温する侵襲的手法である。
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解説
生体組織の光学特性は波長依存性が大きい。血液の光吸収は主にヘモグロビンを含む赤血球の体積分率(ヘマトクリット)に左右され、高ヘマトクリットほど吸収係数は大きくなる。皮膚では紫外線のうちUVC(約100–280 nm)は角質層・表皮でほぼ吸収され真皮まで到達しない。ヘモグロビンの吸収は可視の短波長域で強く(青〜緑、特にソーレー帯≈415 nmと≈540/577 nm付近)、近赤外域では弱いため、近赤外は“生体の光学ウィンドウ”(おおよそ650–900 nm)として組織透過性が高い。メラニンは紫外域での吸収が強く、光防御に寄与する。水は可視域での吸収が小さく、赤外域、特に中赤外で強い吸収帯を示す。以上より、誤っているのは「UVCが真皮に到達する」「ヘモグロビンは青より近赤外をよく吸収する」である。
選択肢別解説
正しい。血液の光吸収は主に赤血球内ヘモグロビンによって決まり、赤血球の体積分率(ヘマトクリット)が高いほど吸収は増す。したがって血液吸収はヘマトクリット値に依存する。
誤り。UVC(約100–280 nm)は角質層・表皮で強く吸収され、真皮には到達しない。皮膚で最も深達性が高いのはUVA(約315–400 nm)である。
誤り。ヘモグロビンは青〜緑の可視短波長域で強く吸収し、近赤外域での吸収は弱い。この性質はパルスオキシメータや近赤外分光法(NIRS)での透過利用の前提となっている。
正しい。メラニンは紫外線に対して強い吸収を示し、可視光よりも紫外光をより強く吸収するため、皮膚の光防御に寄与する。
正しい。水は可視域での吸収が小さく、赤外域、とくに中赤外(例:約3 µm付近など)で強い吸収帯を示すため、赤外光をよく吸収する。
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解説
電気メス(高周波電気手術器)は、筋・神経刺激を避けるため数百kHz〜数MHz帯の高周波電流を用い、ジュール熱で切開・凝固を行う。純切開は連続的な正弦波出力で組織を瞬時に加熱・気化させ、凝固はバースト(断続・低デューティ)などの変調波で平均出力を下げつつ止血を得る。対極板は電流密度を下げて熱傷を防ぐため、必要面積は出力(流れる電流)に応じて大きくする必要がある。出力回路には直流・低周波成分を遮断し筋・神経刺激や電解作用を防ぐ目的でコンデンサが直列に挿入される。高周波接地は対極板側回路をコンデンサで接地し、高周波のみ大地へバイパスできるようにする方式であり、抵抗接地ではない。
選択肢別解説
誤り。電気メスで用いる周波数は一般に数百kHz〜数MHz帯である。500 MHzのような超高周波は不要な放射や結合の増大、機器設計上の不利益が大きく、通常の電気メスでは用いない。
誤り。対極板での熱傷防止には電流密度(J=I/A)を低く保つ必要があるため、出力が大きく(流れる電流が増え)なるほど必要面積Aは大きくする。したがって反比例ではなく、実務上は出力に応じて面積を増やす(概ね比例的に扱う)。
誤り。純切開は連続的な正弦波(連続波)を用いる。バースト波や断続的な変調波は主に凝固で用いられる。
正しい。出力回路にコンデンサを直列挿入して直流・低周波成分を遮断し、筋・神経刺激や電解作用(極性効果)を防止する設計が採られる。
誤り。高周波接地は対極板側回路をコンデンサで接地し、高周波成分のみ大地へ導く方式である。抵抗での接地では直流や低周波も流れ得て安全性や機能の面で適切でない。
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解説
治療機器と、その作用に用いる物理エネルギー(電気・機械・音波・放射線など)の対応を問う問題。電気メスは高周波電流(おおむね300 kHz〜5 MHz)のジュール熱で切開・凝固を行うため「低周波」は不適。除細動器はコンデンサに蓄えた直流エネルギーを短時間に放電(単相あるいは二相のパルス)する機器であり、「高周波電流」ではない。高気圧治療装置は静圧(周囲圧の上昇)により酸素分圧・溶解量を高める。ネブライザは方式により異なるが、超音波ネブライザは超音波で霧化する。サイクロトロンは荷電粒子の加速装置で、粒子線(陽子線等)を主用途とするが、選択肢の意図としては荷電粒子ビームの生成(電子線を含む概念)に整合すると解釈できる。したがって誤りの組合せは1と2。
選択肢別解説
誤り。電気メスは高周波電流(約300 kHz〜5 MHz)を用い、メス先端の高い電流密度で生じるジュール熱により組織の切開・凝固を行う。低周波では神経・筋の興奮や感電を起こしやすく、電気メスの原理に適さない。
誤り。除細動器は直流電源(コンデンサ放電)を患者に短時間印加し、心筋を一斉脱分極させてリエントリーを途絶させる。波形は単相のダンピング波形や二相性パルスであり、高周波交流を用いるものではない。
正しい組合せ。高気圧治療装置は静圧(周囲圧力の上昇)を利用して酸素分圧および血漿中の溶解酸素量を増加させ、CO中毒や減圧症などの治療に寄与する。物理量としては機械力(静圧)に分類される。
正しい組合せ(方式を特定すれば妥当)。超音波ネブライザはピエゾ素子などで発生させた超音波により薬液を霧化する。一方でジェットネブライザは圧縮気体を用いるため、一般名の「ネブライザ」は方式により原理が異なる点に留意する。
正しい組合せとして扱われる。サイクロトロンは荷電粒子を加速してビームを得る装置であり、医療では主に陽子線・重粒子線やPET核種製造に用いられる。臨床の電子線治療は一般にリニアック由来だが、本設問の対応は「加速装置と荷電粒子ビーム(電子線を含む)」の概念対応として妥当と判断する。
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解説
医療機器ごとに典型的に注意すべき有害事象を問う問題。観血式血圧モニタは体内(血管)に導電経路を形成するため漏れ電流によるミクロショック対策が重要、パルスオキシメータは装着部の発赤(紅斑)や圧迫・発熱による皮膚トラブル、経皮的酸素分圧測定装置は電極の加温による熱傷、レーザー手術装置は強い光線による眼障害が代表的リスクであり、いずれも適切な組合せである。一方、超音波凝固切開装置はブレードの超音波振動により機械的振動と摩擦熱でタンパク質を変性・凝固させる装置で、注意すべき主作用は熱・機械的損傷であり、キャビテーションを前提としたリスクは一般的でない。したがって不適切な組合せは「超音波凝固切開装置—キャビテーション」である。
選択肢別解説
適切。観血式血圧モニタは血管内にカテーテルを留置して測定するため、体内への導電経路が形成される。微小な漏れ電流でも心筋刺激となり得るため(ミクロショック)、機器の絶縁・漏れ電流管理や等電位化が重要となる。
適切。パルスオキシメータは長時間の装着や血流不良時にセンサ部の発熱・圧迫・光照射の影響で装着部に紅斑(発赤)などの皮膚トラブルが起こり得るため、装着部位のローテーションや圧迫軽減が必要である。
適切。経皮的酸素分圧測定装置(tcPO2)は電極周囲をおおむね41〜43℃に加温して計測するため、装着条件や時間によっては局所の熱傷リスクがある。定期的な部位移動と温度・時間管理が必要である。
適切。レーザー手術装置は波長帯によっては網膜にまで到達し眼障害を生じ得る。適切な遮光・波長適合の保護眼鏡の着用やビーム管理が必須である。
不適切(正答)。超音波凝固切開装置は超音波振動子の機械的振動とそれに伴う摩擦熱で組織タンパク質を変性・凝固させ止血・切開を行う。注意すべき主なリスクは熱・機械的損傷であり、診断用超音波の高出力時に問題となるようなキャビテーションは本装置の作用機序として想定されない。従って「キャビテーション」は不適切な組合せである。
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解説
電気メス(単極方式)では数百kHz以上の高周波電流を用い、波形と出力条件で「切開(連続波)」「凝固(断続波・パルス化)」の作用を切り替える。対極板は患者に広く接触して高周波電流を安全に戻す拡散(リターン)電極であり、アクティブ電極ではない。装置の出力がアイソレートされたフローティング形でも、本体や周辺機器との浮遊容量・容量結合などにより高周波分流はゼロにはできず、分流熱傷は理論上発生し得る。低周波成分や直流成分は神経・筋刺激の原因となるため、出力回路には直流・低周波を遮断し高周波のみを通すコンデンサ(ハイパス特性)が用いられる。性能確認・キャリブレーションでの負荷抵抗は通常数百Ω(代表値500Ω)が標準であり、5Ωのような極端に低い値は想定されない。以上より、正しいのは3。
選択肢別解説
誤り。切開作用は連続的な高周波(純粋切開:連続波)で電流密度を高くし、アークにより組織を瞬時に蒸散させる。断続波(デューティ比を下げたパルス・ブレンド波形)は熱の蓄積による凝固に用いられる。
誤り。対極板は拡散(リターン)電極で、患者から装置へ電流を低い電流密度で戻す受け側の電極である。アクティブ電極は手元のブレードや針電極など、組織作用を与える側を指す。
正しい。フローティング形(対極板非接地・アイソレート出力)は安全性が高いが、装置内部や周辺機器・手術台との浮遊容量・容量結合により高周波電流が別経路へ分流し得るため、代替部位熱傷(分流熱傷)の可能性は残る。
誤り。神経・筋刺激の主因となる直流・低周波成分を遮断するため、出力回路にはコンデンサが直列挿入される(高周波のみを通過)。コイル(インダクタ)は周波数が高いほどリアクタンスが増し高周波を通しにくくするため、この目的には適さない。
誤り。電気メスの出力測定・校正で用いる負荷は通常数百Ω域で、代表値は500Ω。規格類でも200〜1,000Ω程度の範囲が想定される。5Ωは極端に低く、実機の想定負荷ではない。
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