第35回午前第47問の類似問題

第57回午前:第37問

廃用症候群における症状と治療の組合せで正しいのはどれか。  

1: 筋萎縮―――――――装具固定

2: 骨萎縮―――――――機能的電気刺激

3: 下腿浮腫――――――安静保持

4: 起立性低血圧――――塩分制限

5: 深部静脈血栓症―――抗凝固療法

  • 答え:5
  • 解説:廃用症候群は、長期間の安静や不活動によって筋肉や骨が萎縮し、機能が低下する症状です。適切な治療法を選択することが重要です。
  • 筋萎縮に対して装具固定は適切ではありません。装具固定は関節を安静に保つために使用されますが、筋萎縮の治療にはダイナミックスプリントのように伸張力を発生できるものが適しています。
  • 骨萎縮に対して機能的電気刺激は適切ではありません。機能的電気刺激は運動神経を電気刺激で興奮を調整し、骨格筋の収縮を促すため、筋萎縮の予防や神経-筋の再教育に用いられます。
  • 下腿浮腫に対して安静保持は適切ではありません。安静によって筋収縮による血管へのポンプ作用が働かずに浮腫が生じます。適切な治療法は、適度な運動や圧迫療法などです。
  • 起立性低血圧に対して塩分制限は適切ではありません。塩分制限は高血圧に対して行われます。廃用が原因の起立性低血圧には、姿勢変化前に下肢を運動させることや弾性包帯等で静脈を軽く圧迫して血圧低下を予防する方法が適切です。
  • 深部静脈血栓症に対して抗凝固療法は適切です。ヘパリンなどの抗凝固剤は、トロンビン、プロトロンビンなどの血液凝固因子に作用して血液凝固を妨げるため、不動により生じた血栓を治療するのに有効です。
  • 科目:認知症・高齢者障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第42回午前:第64問

第3腰髄節レベルまで機能残存の完全対麻痺患者における合併症で正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 褥 瘡

2: 体温調節障害

3: 神経因性膀胱

4: 起立性低血圧

5: 自律神経過反射

第41回午前:第31問

63歳の男性。脳梗塞による左片麻痺。発症後2か月。歩行時の立脚相に図のような現象を認めた。患側に対する理学療法で適切でないのはどれか。 

41_0_31

1: 下腿三頭筋のタッピング

2: 前脛骨筋の治療的電気刺激

3: 短下肢装具を用いた歩行

4: 膝屈曲位での体重支持

5: 下腿後面のアイシング

第34回午前:第19問

58歳の女性。脳梗塞による右片麻痺。発症後5日経過。理学療法では座位訓練が開始された。評価により意識レベルはJCS(Japan Coma Scale)で1桁、ブルンストローム法ステージは上肢・下肢ともにII、手指はIであった。早期プログラムとして適切でないのはどれか。  

1: 座位での上肢帯のポジショニングの指導

2: 麻痺側の自動介助運動の指導

3: 臥位時の三角巾による上肢の固定方法の指導

4: 非麻痺手による物品操作の指導

5: 食事動作の指導

第37回午前:第59問

片麻痺の健側の抵抗運動と患側の連合反応との組合せで適切でないのはどれか。  

1: 肩関節内転-肩関節内転

2: 肘関節屈曲-肘関節屈曲

3: 股関節内転-股関節外転

4: 膝関節屈曲-膝関節伸展

5: 足関節背屈-足関節底屈

第36回午前:第50問

頸髄損傷の早期理学療法とその目的との組合せで誤っているのはどれか。  

1: 肺理学療法-無気肺の予防

2: 他動的関節可動域訓練-関節拘縮の予防

3: 座位訓練-横隔膜の筋力強化

4: 残存筋の自動介助訓練-筋力の維持・改善

5: 体位変換-褥瘡の予防

第49回午前:第75問

心筋梗塞の合併症として誤っているのはどれか。  

1: 心室頻拍

2: 下肢静脈瘤

3: 肩手症候群

4: 僧帽弁逆流

5: 心室中隔穿孔

第56回午前:第34問

病巣と症状の組合せで正しいのはどれか。  

1: 延髄背外側 ── 片麻痺

2: 内包前脚 ── 感覚障害

3: 前頭葉 ── 半側空間無視

4: 歯状核 ── 協調運動障害

5: 視 床 ── 嚥下障害

第51回午前:第35問

自助具と病態の組合せで正しいのはどれか。  

1: 透明文字盤 - 片麻痺

2: レバー式水道栓 - 関節リウマチ

3: 足用吸盤付きブラシ - 頸髄完全損傷

4: ソックスエイド - アテトーゼ型脳性麻痺

5: 万能カフ - 進行性筋ジストロフィー

第57回午前:第35問

治療法と対象の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: Frenkel体操―――脊髄性失調

2: Codman体操―――腰痛症

3: 漸増抵抗運動―――痙 縮

4: Williams体操―――下肢閉塞性動脈硬化症

5: ミラーセラピー――幻肢痛

  • 答え:1 ・5
  • 解説:この問題では、治療法と対象の組合せが正しいものを選ぶ必要があります。正しい組合せはFrenkel体操と脊髄性失調、ミラーセラピーと幻肢痛です。
  • Frenkel体操は脊髄性運動失調の治療のために開発された運動療法で、背臥位、座位、立位の順で、安定した姿勢から不安定な姿勢、簡単な運動から複合的な難しい運動へと課題を進める。この選択肢は正しいです。
  • Codman体操は肩関節周囲炎を含む肩痛が対象で、腰痛症ではないため、この選択肢は間違いです。
  • 漸増抵抗運動は筋力増強を目的に行われるが、痙縮筋に対してはまだ実用レベルではないため、この選択肢は間違いです。
  • Williams体操は腰痛を治療対象として、主に腹筋・大殿筋の強化とハムストリングスのストレッチが行われる。しかし、下肢閉塞性動脈硬化症とは関係がないため、この選択肢は間違いです。
  • ミラーセラピーは幻肢痛の治療に用いられ、鏡から切断された四肢が存在し動いているかのような視覚入力(錯覚)が得られる。これにより、幻肢痛が軽減すると考えられている。この選択肢は正しいです。
  • 科目:その他の身体障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第37回午後:第68問

能力低下(活動制限)へのアプローチはどれか。  

1: 学習障害児への感覚統合療法

2: 脳性麻痺児へのボイタ法

3: 片麻痺患者の麻痺肢への電気刺激

4: パーキンソン病患者への関節可動域訓練

5: 頸髄損傷患者の電動車椅子操作訓練

第35回午後:第64問

脳卒中急性期(離床前)に重要でないのはどれか。  

1: バイタルサインの確認

2: 麻痺の程度の評価

3: 関節可動域の維持

4: WAISの評価

5: 深部静脈血栓症の予防

第57回午後:第33問

脳卒中による片麻痺Brunnstrom法ステージ上肢Ⅲ、手指Ⅲ、下肢Ⅳの患者における治療について正しいのはどれか。  

1: 緊張性頸反射を利用する。

2: 立位時は麻痺側下肢に荷重を促す。

3: 長下肢装具使用による歩行訓練を行う。

4: 麻痺側上肢では重錘を用いた反復運動を行う。

5: 非麻痺側上肢を拘束し麻痺側を強制的に使用させる。

  • 答え:2
  • 解説:この問題では、Brunnstrom法ステージ上肢Ⅲ、手指Ⅲ、下肢Ⅳの脳卒中患者における適切な治療方法を選択することが求められています。正しい選択肢は、立位時に麻痺側下肢に荷重を促すことです。
  • 緊張性頸反射を利用する方法は、このケースには適切ではありません。緊張性頸反射は、頸部の筋緊張を利用して運動を促す方法であり、上肢や手指の機能改善には直接的な効果がありません。
  • 立位時は麻痺側下肢に荷重を促すことが正しい治療方法です。これにより、麻痺側下肢の筋力や関節可動域の改善が期待できます。
  • 長下肢装具使用による歩行訓練は、下肢の機能がさらに低下している患者に適用されることが多いため、このケースでは適切ではありません。
  • 麻痺側上肢では重錘を用いた反復運動を行う方法は、筋力の向上を目的とした治療法ですが、このケースでは適切ではありません。上肢の機能改善には、より機能的な運動やタスク指向訓練が適切です。
  • 非麻痺側上肢を拘束し麻痺側を強制的に使用させる方法は、CI療法と呼ばれますが、このケースでは適切ではありません。CI療法は手指の随意伸展が可能な患者に適用されるため、手指の機能が低下しているこのケースには不適切です。
  • 科目:脳血管疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第36回午前:第83問

疾患と歩行補助具との組合せで適切でないのはどれか。  

1: 脳卒中片麻痺-T字杖

2: 脊髄小脳変性症-交互型歩行器

3: 痙直型両麻痺-ロフストランド杖

4: 慢性関節リウマチ-プラットフォーム杖

5: パーキンソン病-四点杖

第35回午前:第33問

図のクッションを使用する疾患で適切なのはどれか。 

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1: 脳卒中片麻痺

2: 頸髄損傷

3: 大腿切断

4: アテトーゼ型脳性麻痺

5: 慢性関節リウマチ

第40回午前:第87問

多発性硬化症の障害に対する対策で適切でないのはどれか。  

1: 痙性対麻痺─短下肢装具

2: 視力障害─環境整備

3: 協調運動障害─PNF

4: 歩行障害─メトロノーム

5: 異常感覚─TENS

第42回午前:第14問

72歳の男性。脳梗塞による左片麻痺。発症後3週。平行棒内立位訓練で図のような姿勢を呈する。この症状を改善するための理学療法で適切なのはどれか。2つ選べ。 

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1: 歩隔を広くして支持基底面を大きくさせる。

2: 右手で平行棒を引っ張るよう指示する。

3: 理学療法士が骨盤を左側から健側方向に押す。

4: 前方に鏡を置いて不良姿勢を認識させる。

5: レイミステ現象を利用して臥位で患側の股関節内転筋を強化する。

第34回午前:第1問

60歳の男性。左中大脳動脈梗塞による右片麻痺。発症後5日経過。ブルンストローム法ステージは上肢II、手指I、下肢II。意識はJCS(Japan Coma Scale)で10。高次脳機能障害はない。初回の座位訓練を行う上で適切でないのはどれか。  

1: ベッド上端座位でバランス訓練を行う。

2: 脈拍が120/分以上であれば中止する。

3: 収縮期血圧が開始前より40 mmHg上昇すれば中止する。

4: 表情の変化を観察する。

5: 欠伸が頻発したときは血圧の低下を疑う。

第55回午前:第36問

脳性麻痺の痙縮の治療として適切でないのはどれか。  

1: バクロフェン髄腔内投与療法

2: 筋緊張抑制ギプス療法

3: ステロイド薬経口投与

4: フェノールブロック

5: ボツリヌス療法

  • 答え:3
  • 解説:脳性麻痺の痙縮の治療には、筋緊張を緩和し、関節可動域を改善する方法が用いられます。適切な治療法は、バクロフェン髄腔内投与療法、筋緊張抑制ギプス療法、フェノールブロック、ボツリヌス療法などがありますが、ステロイド薬経口投与は適切ではありません。
  • バクロフェン髄腔内投与療法は、脳性麻痺の痙縮の治療に適切な方法です。バクロフェンは筋弛緩作用を持つ薬物で、髄腔内に直接投与することで効果的に筋緊張を緩和します。
  • 筋緊張抑制ギプス療法は、脳性麻痺の痙縮の治療に適切な方法です。この療法では、ギプスを用いて筋緊張を抑制し、関節可動域を改善することが目的です。
  • ステロイド薬経口投与は、脳性麻痺の痙縮の治療に適切でない方法です。ステロイド薬は抗炎症作用がありますが、痙縮の治療には効果が期待できません。
  • フェノールブロックは、脳性麻痺の痙縮の治療に適切な方法です。フェノールは神経伝達物質の放出を阻害する作用があり、筋緊張を緩和する効果があります。
  • ボツリヌス療法は、脳性麻痺の痙縮の治療に適切な方法です。ボツリヌス毒素は筋肉の収縮を抑制する作用があり、痙縮、筋緊張、関節可動域の改善に効果があります。ただし、効果は時間制限がありますが、歩行の改善も期待できるため、強く勧められます(グレードA)。
  • 科目:発達・小児疾患
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第54回午前:第23問

疾患と作業種目の組合せで正しいのはどれか。  

1: 関節リウマチ――――粘土細工

2: 小脳梗塞――――――切り絵

3: 脊髄小脳変性症―――卓球

4: Parkinson病 ――――上方への輪通し

5: 慢性閉塞性肺疾患――デコパージュ

  • 答え:4
  • 解説:この問題では、疾患と作業種目の組み合わせが正しいかどうかを判断する必要があります。正しい組み合わせは、疾患の症状に対して作業種目が適切であり、患者にとって有益であることが求められます。
  • 関節リウマチの患者には粘土細工は望ましくありません。なぜなら、関節リウマチ患者の指関節や手関節に負担がかかるためです。粘土細工は、手指の筋力低下を示す末梢神経損傷や巧緻性が低下した程度の軽度片麻痺などで用いられます。
  • 小脳梗塞の患者には切り絵は適切ではありません。なぜなら、小脳梗塞では企図振戦を生じるため、切り絵などの刃物の使用は危険だからです。切り絵は、カッターの操作が可能なレベルの軽度片麻痺などで用いられます。
  • 脊髄小脳変性症の患者には卓球は適切ではありません。なぜなら、脊髄小脳変性症は失調症状がみられるため、卓球で必要となる俊敏な移動やラケットの操作は困難だからです。卓球は、立位保持が可能なごく軽度のParkinson病などで用いられます。
  • Parkinson病の患者には上方への輪通しが適切です。なぜなら、Parkinson病では固縮や姿勢反射障害がみられるため、上方への輪通しなどの大関節を利用した粗大運動は、棒体操などと同様に、これらの症状に対して有効だからです。
  • 慢性閉塞性肺疾患の患者にはデコパージュは適切ではありません。なぜなら、デコパージュは揮発性油を使用することもあるため、呼吸器疾患患者に対しては望ましくないからです。デコパージュは、手指の巧緻性が低下した末梢神経損傷や軽度片麻痺などで用いられます。
  • 科目:基礎作業療法学・作業療法管理学
  • 重要度:プレミアム特典
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