65歳の女性。左被殻出血。発症後4日。ベッドサイドでの作業療法が開始された。JCS(Japan Coma Scale)はⅠ‐1だが問いかけに対する返答に間違いが多い。初回の作業療法評価として適切なのはどれか。2つ選べ。
1: STEF
2: 関節可動域測定
3: 三宅式記銘力検査
4: カナダ作業遂行測定(COPM)
5: Brunnstrom法による運動検査
脳卒中片麻痺患者に用いられる評価法で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: FMA〈Fugl-Meyer assessment〉はADLの評価を含む。
2: JSS〈Japan Stroke Scale〉は関節可動域の評価を含む。
3: mRSは歩行速度の評価を含む。
4: NIHSSは意識状態の評価を含む。
5: SIASは非麻痺側機能の評価を含む。
脳卒中の回復期の評価尺度として誤っているのはどれか。
1: SIASチャート
2: ブルンストローム法ステージ
3: アシュワース・スケール
4: グラスゴー・コーマ・スケール
5: Fugl-Meyer評価法
脳卒中急性期(離床前)に重要でないのはどれか。
1: バイタルサインの確認
2: 麻痺の程度の評価
3: 関節可動域の維持
4: WAISの評価
5: 深部静脈血栓症の予防
58歳の女性。脳梗塞による右片麻痺。発症後5日経過。理学療法では座位訓練が開始された。評価により意識レベルはJCS(Japan Coma Scale)で1桁、ブルンストローム法ステージは上肢・下肢ともにII、手指はIであった。早期プログラムとして適切でないのはどれか。
1: 座位での上肢帯のポジショニングの指導
2: 麻痺側の自動介助運動の指導
3: 臥位時の三角巾による上肢の固定方法の指導
4: 非麻痺手による物品操作の指導
5: 食事動作の指導
誤っている組合せはどれか。
1: Mini-Mental State Examination(MMSE)-アルツハイマー病
2: Glasgow Coma Scale-脳血管障害
3: Hoehn-Yahr重症度ステージ-筋萎縮性側索硬化症
4: Frankelの評価法-脊髄損傷
5: Ossermannの分類-重症筋無力症
65歳の女性。脳幹部の梗塞で、発症2日後からベッドサイドでの作業療法が処方された。血圧は不安定で、意識レベルも変動している状態である。ベッドサイドでの作業療法の初回評価として適切なのはどれか。
1: 追視による眼球運動の評価
2: ベッド上での座位バランス評価
3: ミニメンタルステート検査
4: 簡易上肢機能検査(STEF)
5: 机上での線引きテスト
脳卒中患者の状態を症状なしから死亡までに分類できるのはどれか。
1: Fugl-Meyer assessment
2: GCS(Glasgow coma scale)
3: Modified Ashworth scale
4: Modified Rankin scale
5: SIAS
60歳の男性。左中大脳動脈梗塞による右片麻痺。発症後5日経過。ブルンストローム法ステージは上肢II、手指I、下肢II。意識はJCS(Japan Coma Scale)で10。高次脳機能障害はない。初回の座位訓練を行う上で適切でないのはどれか。
1: ベッド上端座位でバランス訓練を行う。
2: 脈拍が120/分以上であれば中止する。
3: 収縮期血圧が開始前より40 mmHg上昇すれば中止する。
4: 表情の変化を観察する。
5: 欠伸が頻発したときは血圧の低下を疑う。
急性期脳卒中片麻痺の合併症とその対策との組合せで適切でないのはどれか。
1: 浮腫-弾性包帯
2: 尖足-関節可動域訓練
3: 肺炎-体位排痰法
4: 誤嚥-飲水による嚥下訓練
5: 起立性低血圧-傾斜台
65歳の男性。脳梗塞。右片麻痺。発症5日目。意識レベルはJCS〈Japan Coma Scale〉Ⅰ-1。全身状態は安定し、麻痺の進行も24時間以上認めないため、リスク管理(リハビリテーション医療における安全管理・推進のためのガイドライン2006に基づく)を行いながら、ベッドアップを開始することとした。適切なのはどれか。
1: ベッドアップ前、動悸を訴えているが実施する。
2: ベッドアップ前、安静時SpO2が85%であったので実施する。
3: ベッドアップ後、脈拍が100回/分なので中止する。
4: ベッドアップ後、呼吸数が18回/分なので中止する。
5: ベッドアップ後、収縮期血圧が120 mmHgから170 mmHgに上昇したので中止する。
65歳の女性。右利き。脳梗塞による右片麻痺。発症後5日経過。JCS(Japan coma scale)は1桁。ブルンストローム法ステージは上下肢、手指いずれもIであった。飲水でひどくむせていた。早期プログラムとして適切でないのはどれか。
1: 安静時座位の右肩甲帯は前方突出位に保持する。
2: 安静時座位の右股関節は外転・外旋位に保持する。
3: 間接的嚥下訓練を行う。
4: 関節可動域訓練を1日2回行う。
5: 右上肢の自己介助運動を指導する。
58歳の女性。脳梗塞による右片麻痺。発症後5日経過。理学療法では座位訓練が開始された。ベッドサイドでの作業療法の初回評価として適切でないのはどれか。
1: リスクを確認する。
2: 病棟での生活状況について情報を得る。
3: 簡易上肢機能検査(STEF)を行う。
4: 精神機能のスクリーニングを行う。
5: 身体機能の検査は負荷にならないものから始める。
右利きの左片麻痺患者の初期評価で適切でないのはどれか。
1: 長谷川式簡易知能診査スケール
2: ミニメンタルステート検査(MMSE)
3: 線分二等分検査
4: 立方体模写
5: 標準失語症検査(SLTA)
急性期における脳卒中の意識障害の評価で正しいのはどれか。
1: GCS(Glasgow coma scale)では、異常屈曲は1点である。
2: GCS(Glasgow coma scale)で、7点以下は重度の意識障害を示す。
3: GCS(Glasgow coma scale)は、痛み、言語および運動の要素に分けられる。
4: JCS(Japan coma scale)では、普通の呼びかけで容易に開眼すると2である。
5: JCS(Japan coma scale)では、痛み刺激に対し払いのけるような動作をすると30である。
34歳の男性。交通事故による脳外傷。救急入院後10日目。頭部MRI検査でびまん性軸索損傷および左前頭部の脳挫傷を認める。JCS(Japan coma scale)は、現在は20に回復しているが、呼吸状態は不安定。左上下肢には随意運動を認めるが、四肢に著しい痙縮を認め、上肢は屈曲位、下肢は伸展位の姿勢をとることが多い。この時期の理学療法で適切でないのはどれか。2つ選べ。
1: 脳卒中右片麻痺と同様の回復を示すと予測する。
2: 尖足予防のため夜間装具を用いる。
3: 訓練前に意識状態、呼吸状態を確認する。
4: 体位を調整して四肢筋緊張の緩和を図る。
5: 立位訓練を進める。
急性期脳血管障害に対して、積極的に離床を行ってもよいのはどの場合か。
1: JCS3桁
2: 重度な運動麻痺
3: 神経症状の増悪
4: 収縮期血圧220 mmHg
5: 重篤な全身性合併症
79歳の女性。左視床出血1週後、理学療法を開始した。JCS(Japan coma scale)は2点、喚語困難がみられる。Brunnstrom法ステージは上肢V、手指IV、下肢V。上下肢の関節覚は重度の低下。座位保持は1分程度可能であるが易疲労性。立位保持は軽度の介助で短時間であれば可能である。この患者に対する理学療法で適切なのはどれか。
1: 立位での二重課題
2: 交互型歩行器での歩行運動
3: 麻痺側下肢に対する筋力増強
4: 座位での麻痺側手指の巧緻運動
5: 視覚代償による麻痺側下肢の感覚再教育
65歳の女性。右利き。脳梗塞による右片麻痺。発症後5日経過。ベッドサイドでの作業療法の評価として適切でないのはどれか。
1: 起座時には血圧を測定する。
2: 病棟でのADLについて情報を得る。
3: 端座位の保持は左側から介助する。
4: 言語機能のスクリーニングを行う。
5: 左手の物品操作能力を確認する。