人工心肺を用いた体外循環中に生じる大動脈解離について正しいのはどれか。
a: 大腿動脈送血では解離は生じない。
b: 濯流圧を下げた状態で人工心肺を継続する。
c: 上行大動脈は緊満する。
d: 上行大動脈の色調の変化がみられる。
e: 脱血不良となる。
1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e
人工心肺を用いた開心術中の心筋保護について正しいのはどれか。
a: 細胞内液型心筋保護液のナトリウム濃度は細胞外液型より低い。’
b: 高カルシウム液で心停止を得る。
c: 心筋保護液に血液を混じる場合には超低温がよい。
d: 僧帽弁手術では選択的冠灌流が必要である。
e: 逆行性冠灌流の場合には冠静脈洞から注入する。
人工心肺による体外循環中の操作で心筋酸素消費量を増加させるのはどれか。
1: IABPの併用
2: 細動心の除細動
3: アドレナリンの投与
4: 左心腔内血液の吸引(ベンティンブ)
5: 部分体外循環から完全体外循環への移行
人工心肺において、成人の至適灌流量[mL/分/kg]はどれか。
1: 10? 20
2: 30? 40
3: 60? 80
4: 120?140
5: 160?200
人工心肺による低体温での体外循環について誤っているのはどれか。
a: 組織の酸素需要は減少する。
b: 組織での酸素授受がよくなる。
c: 血液の粘度が低下する。
d: 血液の凝固能が変化する。
e: 酸素解離曲線が左方に移動する。
人工心肺装置の目的と構成機器との組合せで正しいのはどれか。
a: 出血の回収 血液吸引ポンプ
b: 静脈血の酸素加 人工肺
c: 肺循環の維持 血液ポンプ
d: 余剰水分の排出 ベントポンプ
e: 貯血槽内の微小気泡除去 動脈フィルタ
人工心肺に用いる遠心ポンプについて正しいのはどれか。
1: 流量計は不要である。
2: 血圧が上昇すると流量が増加する。
3: ポンプを停止させると逆流が生じる。
4: ポンプの回転子は8000rpm程度で回転している。
5: 心筋保護液ポンプとして使用されている。
人工呼吸の目的について正しいのはどれか。
a: 虚脱肺胞の再膨張
b: 呼吸仕事量の軽減
c: 静脈還流の促進
d: 機能的残気量の減少
e: 肺胞換気量の維持
1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e
人工心肺による体外循環中の空気塞栓の原因でないのはどれか。(生体機能代行装置学)
1: 左心ベンド挿入部から心内への空気流入
2: 脱血回路からの空気流入
3: 膜壁肺における血漿漏出
4: 貯血槽内の血液レベル低下
5: 左心ベントポンプの逆回転
人工心肺のカニューレについて誤っているのはどれか。(体外循環装置)
1: 血流に対する抵抗を小さくするためには小さな口径が望ましい。
2: 充填血液量を少なくするためには小さな口径が有利である。
3: 拍動流ポンプでは大きな口径のカニューレが必要である。
4: 送血カニューレが細すぎると先端部でキャビテーションを生じる可能性がある。
5: 送血カニューレが太すぎると動脈壁を損傷する。
人工心肺について正しいのはどれか。
a: 抗凝固剤としてヘパリンを用いる。
b: 送血カニューレの不適切な固定は動脈回路内圧の異常の原因になる。
c: 加温器の温水の温度が高いほど溶血が少ない。
d: 動脈送血用カニューレが細いと血管内で流れが乱れない。
e: ローラ圧迫度が強すぎると溶血が起こる。
人工心肺を用いた体外循環に伴う生体の変化について正しいのはどれか。
a: 補体系が活性化する。
b: 血小板数が減少する。
c: リンパ球数が減少する。
d: 血中抗利尿ホルモンが減少する。
e: 血中ブラジキニンが減少する。
人工心肺による体外循環で使用される薬剤について誤っている組合せはどれか。(生体機能代行装置学)
1: 乳酸加リンゲル 血液希釈
2: マニトール 浸透圧の調整
3: 重炭酸ナトリウム アルカローシスの補正
4: アルブミン 膠質浸透圧の保持
5: ヘパリン 血液凝固能の低下
人工心肺の血液の流れとして正しいのはどれか。
1: 右心房 → 貯血槽 → 血液ポンプ → 人工肺 → 大動脈
2: 左心房 → 血液ポンプ → 貯血槽 → 人工肺 → 大動脈
3: 大動脈 → 人工肺 → 貯血槽 → 血液ポンプ → 大静脈
4: 右心房 → 血液ポンプ → 人工肺 → 貯血槽 → 大動脈
5: 肺動脈 → 人工肺 → 貯血槽 → 血液ポンプ → 肺静脈
人工心肺を用いた成人体外循環における完全体外循環中の至適灌流量、至適灌流圧について正しいのはどれか。
1: 正常生体血液循環量の3.0L/min/m2と同量を維持する必要がある。
2: 常温体外循環では灌流量を高めに設定する必要がある。
3: 腎機能低下例では灌流量を低めに設定する必要がある。
4: 体表面積当たりの至適灌流量は乳幼児より大きくなる。
5: 灌流圧は平均大動脈圧で100mmHgを下回らないことが重要である。
人工心肺の適正濯流について誤っているものはどれか。
a: 平均動脈圧を60~80mmHgに維持する。
b: 側副血行路の多い右左短絡疾患では濯流量を少なめにする。
c: 低体温体外循環では常温体外循環よりも潅流量を多くする。
d: 混合静脈血酸素飽和度(SvO2)70%以上を目標に潅流量を調節する。
e: 体重あたりの濯流量は成人に比べて小児の方が多い。
人工心肺による体外循環中に血中濃度が低下するのはどれか。
a: ナトリウム
b: カリウム
c: アドレナリン
d: グルコース
e: サイトカイン
人工心肺を用いた体外循環中に血中カリウム濃度の上昇につながるのはどれか。
a: 赤血球液充填
b: カルシウム投与
c: インスリン投与
d: フロセミド投与
e: 代謝性アシドーシス
人工心肺装置の血液に及ぼす影響について正しいのはどれか。
a: ローラポンプによりチューブが完全に圧閉される場合は血球が破壊される。
b: ACTが400~600秒の場合、血液の抗凝固性が維持される。
c: 血液温の低下で血液粘度は低下する。
d: 径が太い送血カニューレでは血液成分に対する損傷が大きい。
e: 熱交換器での血液と加温水の温度差が10°C以上では血球が破壊されやすい。
人工心肺使用中の生体側に起こる変化はどれか。
a: 血漿遊離ヘモグロビン濃度の低下
b: 血小板数の増加
c: リンパ球数の増加
d: 補体の活性化
e: 血糖値の増加
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