第45回午後第100問の類似問題

第55回午後:第40問

精神作用物質使用による精神障害について正しいのはどれか。  

1: 幻覚が必発する。

2: アルコールは耐性を生じない。

3: モルヒネは身体依存を生じる。

4: 医薬品によるものは含まれない。

5: 急激な精神作用物質の摂取で離脱症状が生じる。

  • 答え:3
  • 解説:精神作用物質使用による精神障害は、幻覚を生じるものもあるが必ずしも必発するわけではない。また、アルコールやモルヒネは耐性や依存が生じることがあり、医薬品の依存症も含まれる。急激な摂取ではなく、長期にわたる摂取をやめると離脱症状が現れる。
  • 幻覚が必ずしも必発するわけではない。精神作用物質には幻覚を生じるものもあるが、必ずしもすべての精神作用物質が幻覚を引き起こすわけではない。
  • アルコールは長期の摂取により耐性が形成され、身体依存が生じることがある。このため、選択肢2は誤りである。
  • 正しい選択肢である。モルヒネは多幸感や陶酔感、絶頂感などを生じる。耐性、精神依存、身体依存ともに急速に形成される。
  • 精神作用物質使用による精神障害には、睡眠薬や抗不安薬などの医薬品の依存症も含まれる。このため、選択肢4は誤りである。
  • 急激な精神作用物質の摂取ではなく、長期にわたる摂取をやめると離脱症状が現れる。このため、選択肢5は誤りである。
  • 科目:その他の精神障害
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第48回午後:第85問

病態とその治療薬の組合せで正しいのはどれか。  

1: ジスキネジア − L-dopa

2: 重症筋無力症 − コリンエステラーゼ阻害薬

3: 前立腺肥大症 − 抗コリン薬

4: 間質性肺炎 − メトトレキサート

5: 消化管出血 − アスピリン

第57回午前:第77問

非ステロイド性抗炎症薬の副作用として正しいのはどれか。  

1: 胃潰瘍

2: 多幸感

3: 低血糖

4: 骨粗鬆症

5: 中心性肥満

  • 答え:1
  • 解説:非ステロイド性抗炎症薬の副作用は、消化器症状、喘息発作、腎機能障害などがあります。ステロイド薬の副作用とは異なります。
  • 胃潰瘍は非ステロイド性抗炎症薬の副作用であり、正解です。非ステロイド性抗炎症薬は、プロスタグランジンの産生を抑制することで炎症を抑えますが、胃粘膜の保護作用も低下させるため、胃潰瘍のリスクが高まります。
  • 多幸感は、ステロイド薬やオピオイドなどの副作用であり、非ステロイド性抗炎症薬の副作用ではありません。
  • 低血糖は、インスリンやインスリン分泌促進薬の副作用であり、非ステロイド性抗炎症薬の副作用ではありません。
  • 骨粗鬆症は、ステロイド薬の副作用であり、非ステロイド性抗炎症薬の副作用ではありません。ステロイド薬は骨密度を低下させることで骨粗鬆症を引き起こすことがあります。
  • 中心性肥満は、ステロイド薬の副作用であり、非ステロイド性抗炎症薬の副作用ではありません。ステロイド薬は、脂肪の分布を変化させることで中心性肥満を引き起こすことがあります。
  • 科目:内部障害と臨床医学
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第35回午前:第90問

うつ病患者の薬物療法の副作用でみられないのはどれか。  

1: 便 秘

2: 口 渇

3: 不整脈

4: 歯肉増殖

5: 排尿困難

第56回午前:第19問

22歳の男性。職場でケアレスミスがあまりにも多いため、産業医の勧めで精神科を受診した。母親の話によると、幼少時から落ち着きがなく、小学校の担任から「人の話を聞いていない」、「順番を守れない」、「隣の子にちょっかいを出す」などと注意されたことがあり、大学でも提出物の締め切りを守れないなどといった問題から成績は悪かった。この患者に薬物療法を行う場合、最も適切と思われる向精神薬はどれか。  

1: 気分安定薬

2: 抗うつ薬

3: 抗精神病薬

4: 抗不安薬

5: 精神刺激薬

  • 答え:5
  • 解説:この患者は注意欠陥・多動性障害(ADHD)の症状があるため、精神刺激薬が最も適切な治療薬となります。ADHDは、脳内の神経伝達物質であるドパミンやノルアドレナリンが不足し、神経伝達の調節異常が生じることによって、注意力の散漫や衝動的で落ち着きのない行動などの症状があらわれるとされています。
  • 気分安定薬は主に双極性障害に用いられる薬であり、この患者の症状には適していません。
  • 抗うつ薬は主にうつ病に用いられる薬であり、この患者の症状には適していません。
  • 抗精神病薬は主に統合失調症に用いられる薬であり、この患者の症状には適していません。
  • 抗不安薬は主に不安障害に用いられる薬であり、この患者の症状には適していません。
  • 精神刺激薬はADHDの症状を改善するために用いられる薬であり、この患者に適切です。例えば、グアンファシンはα2Aアドレナリン受容体に作用し、シグナル伝達が増強することでADHDの症状が改善されると考えられています。
  • 科目:発達・小児疾患
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第39回午後:第70問

誤っている組合せはどれか。  

1: うつ病-制止

2: 強迫性障害-保続

3: 解離性障害-遁走

4: 統合失調症(精神分裂病)-昏迷

5: 身体表現性障害-心気

第55回午前:第46問

気分安定薬で再発の防止や頻度の減少が最も期待できる疾患はどれか。  

1: 気分変調症

2: 血管性うつ病

3: 双極性障害

4: 適応障害

5: 非定型うつ病

  • 答え:3
  • 解説:気分安定薬は、再発の防止や頻度の減少が最も期待できる疾患は双極性障害です。双極性障害は、躁状態とうつ状態が交互に現れる病気で、気分安定薬が効果的に働くことが知られています。
  • 気分変調症は、気分が不安定であることが特徴ですが、気分安定薬で再発の防止や頻度の減少が最も期待できる疾患ではありません。
  • 血管性うつ病は、脳の血管障害が原因でうつ症状が現れる病気ですが、気分安定薬で再発の防止や頻度の減少が最も期待できる疾患ではありません。
  • 双極性障害は、躁状態とうつ状態が交互に現れる病気で、気分安定薬が効果的に働くことが知られています。そのため、気分安定薬で再発の防止や頻度の減少が最も期待できる疾患です。
  • 適応障害は、ストレスによって引き起こされる心の不調であり、気分安定薬で再発の防止や頻度の減少が最も期待できる疾患ではありません。
  • 非定型うつ病は、通常のうつ病と比較し、良いことに対しては気分がよくなる、食欲は過食傾向で体重増加、過眠、ひどい倦怠感、他人からの批判に過敏などの特徴があります。薬物療法は、抗うつ薬が用いられることがあるが、うつ病ほどの効果は期待できないため、気分安定薬で再発の防止や頻度の減少が最も期待できる疾患ではありません。
  • 科目:気分障害
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第40回午後:第91問

正しい組合せはどれか。  

1: 統合失調症-昏睡

2: 解離性障害-健忘

3: 強迫性障害-迂遠

4: パニック障害-保続

5: 双極性感情障害-粘着

第41回午後:第91問

正しい組合せはどれか。  

1: 統合失調症-情動失禁

2: パニック障害-思考散乱

3: 解離性障害-作為体験

4: 摂食障害-被毒妄想

5: 躁病-行為心迫

第51回午後:第45問

アルコール依存症患者への抗酒薬に期待できる効果はどれか。  

1: 不眠の改善

2: 不安感の軽減

3: 離脱症状の緩和

4: 飲酒に対する嫌悪

5: 幻覚妄想状態の改善

第40回午後:第88問

正しい組合せはどれか。2つ選べ。  

1: 重症筋無力症 - 筋 痛

2: Parkinson病 - 折りたたみナイフ現象陽性

3: フリードライヒ失調症 - Romberg徴候陰性

4: Guillain-Barré症候群 - 腱反射減弱

5: 脊髄空洞症 - 解離性感覚障害

第56回午前:第17問

65歳の女性。約1年前から抑うつ気分、意欲低下、判断力低下、不眠、食思不振などがあり、約9か月前に精神科外来を初めて受診した。希死念慮や貧困妄想も加わり、約8か月前に医療保護入院となっている。抗うつ剤投与により不眠、食思不振はある程度改善されたが、悲観的な思考内容は遷延化した。促してかろうじて病棟外への散歩に応じるようになり、数か月が経過したところで、主治医から作業療法の依頼があった。この時点での作業療法として適切でないのはどれか。  

1: 本人の自己決定を見守る。

2: 個別のかかわりから開始する。

3: 1回の活動時間は短く設定する。

4: 長期間をかけて完成する課題を採用する。

5: なじみのある課題より初めての課題を採用する。

  • 答え:4
  • 解説:この問題では、高齢期のうつ病患者に対する作業療法の適切な方法について問われています。回復期にある患者に対して、自己決定を尊重し、個別のかかわりを重視し、短時間の活動を行い、なじみのある課題を選択することが適切です。一方で、長期間をかけて完成する課題は適切ではありません。
  • 患者の自己決定による行動は、うつ病による行動不活性の改善を示すものであり、患者が安全に行動できるように見守ることは適切です。
  • うつ病患者に作業療法を開始するときは、患者が自分のペースで行える個別のものがよい。集団で他者との関わりがある作業では患者が「他者と自己の比較」を行って自己卑下することや、作業ペースが合わずに自信を失うことがあるため、個別のかかわりから開始することが適切です。
  • 作業療法の開始時期には、1回の活動時間は短くし、患者の疲労度を確認しながら活動量を調節して進めることが適切です。
  • 長期間をかけて完成する課題は適切ではありません。患者が作業での成功体験を得るために、作業療法の初期には簡単で短時間に完成できる作業を選択し、完成した作品などはその場で満足が得られるように配慮することが重要です。
  • うつ病患者にとってなじみのある作業は、病前の自分と比較して、病気になった自責感や劣等感を抱くことがあるため、なじみのある課題を採用することが適切です。
  • 科目:気分障害
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第54回午前:第42問

依存性薬物で重篤な離脱症状がみられるのはどれか。2つ選べ。  

1: 大麻

2: 覚醒剤

3: コカイン

4: モルヒネ

5: ベンゾジアゼピン系薬剤

  • 答え:4 ・5
  • 解説:依存性薬物には様々な種類がありますが、重篤な離脱症状がみられるのはモルヒネとベンゾジアゼピン系薬剤です。これらは身体依存や耐性が形成されやすく、離脱症状が多彩であるためです。
  • 大麻は吸煙中止後に不穏や食欲減退、不眠などを生じることがありますが、身体依存や耐性、離脱症状はみられません。そのため、重篤な離脱症状がみられる薬物ではありません。
  • 覚醒剤では抑うつ気分や疲労感、全身倦怠感などの離脱症状が報告されていますが、これらは非特異的であり、単回使用後にも出現することから、離脱症状とはいいがたいです。そのため、重篤な離脱症状がみられる薬物ではありません。
  • コカインは多幸感や陶酔感の出現により、強い精神依存が形成されます。また、幻覚や幻聴などもみられますが、身体依存や耐性、離脱症状はみられません。そのため、重篤な離脱症状がみられる薬物ではありません。
  • モルヒネは多幸感や陶酔感、絶頂感などを生じ、耐性、精神依存、身体依存ともに急速に形成されます。離脱症状は多彩で、あくび、くしゃみ、流涙、鼻漏、流涎、下痢、発汗など自律神経症状が著明で、「自律神経の嵐」と呼ばれるため、重篤な離脱症状がみられる薬物です。
  • ベンゾジアゼピン系薬剤は睡眠薬や抗不安薬として広く用いられており、副作用、依存、耐性はバルビツール酸系薬より少ないですが、反跳性不眠や不安、焦燥、振戦などの離脱症状がみられやすいため、重篤な離脱症状がみられる薬物です。
  • 科目:その他の精神障害
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第49回午前:第84問

抗Parkinson病薬の長期投与によって生じうる症状として誤っているのはどれか。  

1: 高血圧

2: on–off現象

3: 精神症状の出現

4: wearing–off現象

5: 不随意運動の増強

第53回午前:第97問

器質性精神障害について正しいのはどれか。  

1: 妄想はみられない。

2: 安定した人格を認める。

3: 記憶障害はみられない。

4: 抗精神病薬は投与しない。

5: 心理的要因の影響を受ける。

  • 答え:5
  • 解説:器質性精神障害は、脳の機能や構造に異常があることが原因で起こる精神障害であり、Alzheimer型認知症や脳血管障害、進行麻痺、頭部外傷、脳腫瘍などが成因となることがある。ストレスなどの心理的要因の影響を受けることがあります。
  • 選択肢1は間違いです。器質性精神障害では、意識混濁や顕著な幻覚などが明らかでない場合でも、器質性妄想状態を呈することがあります。
  • 選択肢2は間違いです。器質性精神障害では、人格変化や情意面の障害がみられることがあります。
  • 選択肢3は間違いです。器質性精神障害では、急性期の意識障害の回復期などに健忘症候群がみられることがあります。
  • 選択肢4は間違いです。器質性精神障害で生じる行動障害に対しては、抗精神病薬が処方されることがある。そのほか、抗うつ薬や睡眠導入剤などの向精神薬が処方されることもあります。
  • 選択肢5は正しいです。器質性精神障害はストレスなどの心理的要因の影響を受けることがあります。
  • 科目:精神障害と臨床医学
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第47回午後:第97問

統合失調症の症状で、薬物療法によって比較的改善しやすいのはどれか。  

1: 1日中何もしない。

2: 喜怒哀楽を表さない。

3: 自分の殻に閉じこもる。

4: 身だしなみを気にしない。

5: 他人の声が自分に呼びかけてくる

第56回午後:第100問

うつ病について正しいのはどれか。  

1: 脱感作法を行う。

2: 心理教育は行わない。

3: 躁病相がないか確認する。

4: 修正型電気けいれん療法は無効である。

5: 薬物療法の第一選択はベンゾジアゼピン系薬物である。

  • 答え:3
  • 解説:うつ病の治療には、心理教育や薬物療法、電気けいれん療法などがあります。また、双極性障害の可能性も考慮する必要があります。
  • 脱感作法は、恐怖や不安に対して行われる治療法であり、うつ病の治療には適用されません。
  • 心理教育はうつ病の治療において重要な要素であり、患者や家族に病気についての知識を提供し、理解を深めることで治療効果を高めることが期待されます。
  • 正しい選択肢です。双極性障害の場合もあるため、躁病相がないかを確認することが重要です。
  • 修正型電気けいれん療法は、通常の薬物治療では改善がみられない難治性のうつ病や統合失調症などで適応となる治療法であり、無効ではありません。
  • 薬物療法の第一選択は、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)かセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)である。ベンゾジアゼピン系薬物は抗不安薬として症状に合わせて使用されるが、第一選択ではありません。
  • 科目:精神障害と臨床医学
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第54回午前:第26問

トータルペインのうちスピリチュアルペインはどれか。  

1: 体の倦怠感

2: 薬の副作用

3: 家庭内の問題

4: 生きる価値の喪失

5: 日常生活活動の困難さ

  • 答え:4
  • 解説:トータルペインは、身体的苦痛、精神的苦痛、社会的苦痛、スピリチュアルペインの4つの要素が複雑に絡み合った全人的な苦痛です。スピリチュアルペインは、生きる意味や目的が脅かされることによって経験される苦痛です。
  • 体の倦怠感は、身体的苦痛に属します。これはスピリチュアルペインではありません。
  • 薬の副作用は、身体的苦痛や精神的苦痛に属します。これもスピリチュアルペインではありません。
  • 家庭内の問題は、社会的苦痛に属します。これはスピリチュアルペインとは異なります。
  • 生きる価値の喪失は、スピリチュアルペインに属します。これは人生を支えていた生きる意味や目的が、死や病などの接近によって脅かされて経験する苦痛であり、正しい選択肢です。
  • 日常生活活動の困難さは、身体的苦痛に属します。これはスピリチュアルペインではありません。
  • 科目:その他の身体障害
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第36回午後:第96問

副腎皮質ステロイド薬の副作用で誤っているのはどれか。  

1: 消化性潰瘍

2: 感染症増悪

3: 低血糖症

4: 骨粗鬆症

5: うつ状態

第43回午前:第78問

疾患と治療法との組合せで適切なのはどれか。  

1: 認知症 - 催眠療法

2: 人格障害 - 森田療法

3: 統合失調症 - 回想法

4: 気分障害 - 認知行動療法

5: 発達障害 - 自律訓練法