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理学療法士問題表示

理学療法士国家試験

大分類

解剖学(その他)

20問表示中
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58
理学療法士・作業療法士共通問題 - 第56回 午後
重要度:最重要 解説あり
動脈と脈拍の触知部位との組合せで正しいのはどれか。  
1
総頸動脈 ── 胸鎖乳突筋の前縁
2
上腕動脈 ── 上腕二頭筋腱の外側縁
3
橈骨動脈 ── 前腕掌側面の内側近位部
4
大腿動脈 ── 鼠径部の腸腰筋の外側
5
足背動脈 ── 外果の後方

解説

動脈と脈拍の触知部位は、体表から触診ができる動脈の部位である。正しい組み合わせは総頸動脈と胸鎖乳突筋の前縁である。

選択肢別解説

1
正解

総頸動脈の触知部位は胸鎖乳突筋の前縁であり、正しい組み合わせです。

2
不正解

上腕動脈の触知部位は上腕遠位部の上腕二頭筋腱の内側であり、選択肢2の上腕二頭筋腱の外側縁とは異なります。

3
不正解

橈骨動脈の触知部位は前腕掌側面の外側遠位部であり、選択肢3の前腕掌側面の内側近位部とは異なります。

4
不正解

大腿動脈の触知部位は鼠径部の腸腰筋の内側であり、選択肢4の鼠径部の腸腰筋の外側とは異なります。

5
不正解

足背動脈の触知部位は足背の長母指伸筋腱と長指伸筋腱の間であり、選択肢5の外果の後方とは異なります。

56
理学療法士・作業療法士共通問題 - 第55回 午前
重要度:重要 解説あり
下大静脈に直接入るのはどれか。2つ選べ。  
1
肝静脈
2
胃静脈
3
脾静脈
4
空回腸静脈
5
腎静脈

解説

下大静脈に直接入るのは肝静脈と腎静脈です。肝静脈は肝臓から、腎静脈は腎臓から下大静脈に流れ込みます。

選択肢別解説

1
正解

肝静脈は正しい選択です。肝臓の内部から集まってくる肝静脈は通常3本で、下大静脈に連なります。

2
不正解

胃静脈は間違いです。胃静脈は門脈を形成し、肝門から肝臓へ入ります。

3
不正解

脾静脈は間違いです。脾静脈は膵臓の後方で門脈を形成し、肝門から肝臓へ入ります。

4
不正解

空回腸静脈は間違いです。空回腸静脈は上腸間膜静脈に入り、門脈につながります。

5
正解

腎静脈は正しい選択です。腎静脈は腎臓と下大静脈をつなぐ部分で、右腎静脈は十二指腸の後方に位置します。

57
理学療法士・作業療法士共通問題 - 第55回 午前
重要度:最重要 解説あり
気管支について正しいのはどれか。  
1
気管支には平滑筋がある。
2
左主気管支は右主気管支より短い。
3
気管支の内表面は扁平上皮で覆われる。
4
気管分岐部は食道の第1狭窄部にある。
5
気管の延長線に対する気管支の分岐角度は左より右の方が大きい。

解説

気管支は呼吸器系の一部で、気管から分岐し肺に入る。気管支の壁は3層構造で、内側の粘膜、気管支軟骨と平滑筋、外膜からなる。右主気管支は短く太く、左主気管支は長く細い。内表面は線毛上皮で覆われている。

選択肢別解説

1
正解

正解。気管支の壁は3層構造で、内側の粘膜、気管支軟骨と平滑筋、外膜からなる。平滑筋は気管支の収縮や拡張を調節する役割がある。

2
不正解

間違い。左主気管支は右主気管支に比べて長く細い。右主気管支は短く太い。

3
不正解

間違い。気管支の内表面は線毛上皮で覆われている。線毛上皮は、粘液を運ぶ役割がある。

4
不正解

間違い。気管は第6頸椎から始まり、第4胸椎の下端の高さで左右の主気管支に分かれる。食道の第1狭窄部は第6頸椎レベルである。

5
不正解

間違い。気管の延長線となす角は右主気管支が25°、左主気管支が45°である。つまり、左主気管支の分岐角度の方が右主気管支より大きい。

58
理学療法士・作業療法士共通問題 - 第55回 午前
重要度:重要 解説あり
後腹膜腔に存在するのはどれか。  
1
2
空腸
3
膵臓
4
横行結腸
5
S状結腸

解説

後腹膜腔に存在する臓器は、十二指腸、膵臓、腎臓、副腎、腹大動脈、下大静脈などであり、これらは腹膜後器官と呼ばれる。選択肢の中で後腹膜腔に存在するのは膵臓である。

選択肢別解説

1
不正解

胃は食道から続く部位で、腹膜内臓器であるため、後腹膜腔には存在しない。

2
不正解

空腸は第2腰椎の左側で十二指腸から続く部位で、腸間膜を有し、後腹壁に付着するが、後腹膜腔には存在しない。

3
正解

膵臓は後腹膜腔に存在する腹膜後器官であり、消化酵素を分泌する機能を持つ。このため、選択肢3が正解である。

4
不正解

横行結腸はほとんど全表面が腹膜臓側葉で包まれ、間膜によって体壁につながれているが、後腹膜腔には存在しない。

5
不正解

S状結腸は左腸骨窩から第3仙椎までの約30~40 cm長で、S状結腸間膜により後腹壁に付着するが、後腹膜腔には存在しない。

60
理学療法士・作業療法士共通問題 - 第55回 午前
重要度:標準 解説あり
線毛上皮があるのはどれか。  
1
2
子宮
3
尿管
4
膀胱
5
卵管

解説

線毛上皮は、細胞表面に線毛を持つ上皮組織であり、卵管の粘膜上皮に存在します。線毛上皮は、物質の移動や細胞の運動に関与しています。

選択肢別解説

1
不正解

腟の内膜は重層扁平上皮で覆われており、線毛上皮ではありません。

2
不正解

子宮の内膜は単層円柱上皮で覆われており、線毛上皮ではありません。子宮内膜の固有層には多数の子宮腺が存在します。

3
不正解

尿管の粘膜上皮は移行上皮で覆われており、線毛上皮ではありません。

4
不正解

膀胱の粘膜は移行上皮で構成されており、線毛上皮ではありません。膀胱の粘膜ヒダは発達しています。

5
正解

卵管の粘膜上皮は多列線毛上皮(単層円柱上皮の亜系)で構成されており、線毛を持っています。これが正解です。線毛上皮は物質の移動や細胞の運動に関与しています。

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52
理学療法士・作業療法士共通問題 - 第55回 午後
重要度:重要 解説あり
外胚葉から発生するのはどれか。2つ選べ。  
1
乳腺
2
卵巣
3
甲状腺
4
松果体
5
上皮小体

解説

胚発生の過程で、外胚葉、中胚葉、内胚葉という3つの胚葉が形成されます。これらの胚葉はそれぞれ異なる組織や器官に発展します。外胚葉から発生するのは乳腺と松果体です。

選択肢別解説

1
正解

乳腺は外胚葉から発生します。外胚葉は皮膚や神経系などの組織に発展し、乳腺は皮膚の一部として発達します。

2
不正解

卵巣は間違いで、中胚葉から発生します。中胚葉は筋肉、骨、血管、生殖器官などの組織に発展します。

3
不正解

甲状腺は間違いで、内胚葉から発生します。内胚葉は消化器官、呼吸器官、内分泌腺などの組織に発展します。

4
正解

松果体は正解で、外胚葉から発生します。松果体は脳の一部であり、神経系の組織に発展する外胚葉から分化します。

5
不正解

上皮小体は間違いで、内胚葉から発生します。上皮小体は内分泌腺の一種であり、内胚葉から分化する組織に発展します。

55
理学療法士・作業療法士共通問題 - 第55回 午後
重要度:重要 解説あり
冠状動脈で正しいのはどれか。  
1
大動脈弁の心室側から出る。
2
左右の冠状動脈は吻合しない。
3
左冠状動脈は房室結節に血液を送る。
4
右冠状動脈は前下降枝と回旋枝に分かれる。
5
左冠状動脈は心室中隔前方2/3に血液を送る。

解説

冠状動脈は心臓に酸素と栄養を供給する動脈で、左冠状動脈と右冠状動脈の2つがあります。それぞれの冠状動脈は、大動脈弁の末梢から出て、心臓の様々な部分に血液を送ります。

選択肢別解説

1
不正解

選択肢1は間違いです。冠状動脈は大動脈弁の末梢から出るので、心室側ではありません。

2
不正解

選択肢2は間違いです。冠状動脈では、動脈の末梢部に吻合が存在するが、吻合の太さが十分でなく、一方の動脈枝が閉塞するとその分布領域に壊死が生じる(機能的終動脈)。

3
不正解

選択肢3は間違いです。左冠状動脈は、回旋枝と前室間枝に分岐し、左心房、左心室、心室中隔の大部分(前2/3)に分布するが、房室結節には血液を送らない。

4
不正解

選択肢4は間違いです。右冠状動脈は、冠状溝を右回りに走行して心臓後面に達し、後室間枝となって心尖に向かう。前下降枝と回旋枝は左冠状動脈の分岐です。

5
正解

選択肢5は正しいです。左冠状動脈は、回旋枝と前室間枝に分岐し、左心房、左心室、心室中隔の大部分(前2/3)に血液を送ります。

56
理学療法士・作業療法士共通問題 - 第55回 午後
重要度:最重要 解説あり
動脈と触知可能な部位との組合せで誤っているのはどれか。  
1
上腕動脈―――上腕二頭筋後内側縁
2
橈骨動脈―――前腕掌側面の外側遠位部
3
大腿動脈―――Scarpa三角内
4
足背動脈―――足背の長母指伸筋腱と長指伸筋腱の間
5
後脛骨動脈――外果後方

解説

この問題では、動脈と触知可能な部位の組み合わせが正しいかどうかを判断する必要があります。正しい組み合わせは、動脈がその部位を通っていて、触診によって確認できることを意味します。

選択肢別解説

1
不正解

上腕動脈は、大胸筋下縁で烏口腕筋と上腕二頭筋の内側後縁に沿って下行し、腋窩の中央に向かう。上腕動脈は、すべての部位で触知可能であるため、この組み合わせは正しいです。

2
不正解

橈骨動脈は、上腕二頭筋の停止腱の深層から腕橈骨筋の深層を通り、腕橈骨筋の停止腱と橈側手根屈筋の停止腱の間を下行する。前腕掌側面の外側遠位部の、腕橈骨筋の停止腱と橈側手根屈筋の停止腱の間で触知可能であるため、この組み合わせは正しいです。

3
不正解

大腿動脈は、鼠径部の中点と大腿骨内転筋結節とをらせん状に結んだ線上に位置し、内転筋腱裂孔の高さで膝窩動脈に移行する。大腿三角(Scarpa三角)を通る部位で触知できるほか、縫工筋内側縁のすぐ内側を外側後方へ向かって圧迫することでも触知可能であるため、この組み合わせは正しいです。

4
不正解

足背動脈は、後脛骨動脈から移行した部分で、足背の長母指伸筋腱と長指伸筋第2趾腱の間で触知可能であるため、この組み合わせは正しいです。

5
正解

後脛骨動脈は、長趾屈筋の外側を走行する。ヒラメ筋上縁付近で触知できるほか、下腿後面の脛骨内果とアキレス腱との間で触知可能である。しかし、外果後方では触知できないため、この組み合わせは誤りです。

57
理学療法士・作業療法士共通問題 - 第55回 午後
重要度:最重要 解説あり
胃について正しいのはどれか。  
1
幽門は食道に連なる。
2
胃切痕は大弯側にある。
3
胃体の下端部を胃底という。
4
噴門は第1腰椎の右側にある。
5
胃の大弯は大網を介して横行結腸と結合する。

解説

胃は消化器系の一部であり、食物の消化と栄養素の吸収を行う。胃には幽門、胃切痕、胃底、噴門、大弯などの構造がある。

選択肢別解説

1
不正解

幽門は胃の出口であり、十二指腸に連なる。食道に連なるのは噴門である。

2
不正解

胃切痕は胃の右縁(小弯側)の下1/3の部位にあるくぼみで、大弯側ではない。

3
不正解

胃底は噴門より上方の横隔膜へ向かってドーム状に隆起した部位であり、胃体の下端部ではない。胃体の下端部は幽門部である。

4
不正解

噴門は胃の入口であり、第11胸椎の左側に位置する。第1腰椎の右側にあるのは幽門である。

5
正解

胃の大弯は大網を介して横行結腸と結合する。大網は巨大な前垂れ状の腹膜で、臍より下方まで垂れ下がり、横行結腸と連結し、さらに横行結腸間膜へ移行する。この選択肢が正しい。

58
理学療法士・作業療法士共通問題 - 第55回 午後
重要度:重要 解説あり
泌尿器について正しいのはどれか。  
1
尿管口は膀胱尖に開く。
2
尿管内部には逆流防止弁がある。
3
男性の尿道は女性に比べて短い。
4
男性の尿道は前立腺を貫いている。
5
内尿道口は膀胱三角の中央に開く。

解説

泌尿器に関する知識を問う問題で、正しい選択肢は男性の尿道が前立腺を貫いていることを示す選択肢4です。

選択肢別解説

1
不正解

尿管口は膀胱底の尿管口に開口し、膀胱尖は膀胱の前方に向いた部分であるため、選択肢1は間違いです。

2
不正解

尿管内部に逆流防止弁は存在しないが、尿管が膀胱壁を斜めに貫いているため、同部位が弁の働きをする。選択肢2は間違いです。

3
不正解

男性の尿道は長さ約15~20 cmであり、女性の尿道は長さが約3~4 cmで、男性よりも短い。選択肢3は間違いです。

4
正解

正しい選択肢である選択肢4は、男性の尿道が内尿道口に始まり、下行して前立腺を貫くことを示しています。

5
不正解

内尿道口は膀胱三角の前部に位置し、膀胱三角は左右の尿管口と内尿道口に囲まれた部分で膀胱底に位置する。選択肢5は間違いです。

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59
理学療法士・作業療法士共通問題 - 第55回 午後
重要度:重要 解説あり
内耳に含まれるのはどれか。  
1
鼓室
2
耳管
3
キヌタ骨
4
膜半規管
5
アブミ骨筋

解説

内耳は、聴覚と平衡感覚を司る部分で、膜迷路と骨迷路から構成されています。膜半規管は内耳の膜迷路に含まれる構造で、平衡感覚に関与しています。

選択肢別解説

1
不正解

鼓室は中耳に含まれる構造で、鼓膜と耳小骨を含んでいます。内耳とは異なる部分に位置しているため、正解ではありません。

2
不正解

耳管は中耳に含まれる構造で、鼓室と咽頭腔を連絡する管です。気圧の平衡を保つ役割がありますが、内耳には含まれません。

3
不正解

キヌタ骨は耳小骨の一つで、中耳に含まれます。耳小骨は、ツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨の順に並んでおり、鼓膜の振動を増幅して内耳に伝える役割がありますが、内耳には含まれません。

4
正解

膜半規管は内耳の膜迷路に含まれる構造で、平衡感覚に関与しています。骨半規管の内部に同形で存在し、卵形嚢に開口しています。このため、正解は選択肢4です。

5
不正解

アブミ骨筋は中耳に含まれる筋肉で、アブミ骨に付着しています。非常に強大な爆発音などが入ってきた場合、瞬間的にアブミ骨筋がフリーズして振動をブロックし、強大音が内耳に伝わらないようにする役割がありますが、内耳には含まれません。

54
理学療法士・作業療法士共通問題 - 第54回 午前
重要度:標準 解説あり
第7胸椎の高さの水平断で最も腹側にあるのはどれか。  
1
食道
2
右心室
3
右心房
4
左心室
5
左心房

解説

第7胸椎の高さの水平断では、右心室が最も腹側に位置しています。心臓は胸腔内にあり、その構造は左右の心房と心室から成り立っています。

選択肢別解説

1
不正解

食道は、第7胸椎の高さの水平断では心臓の背側に位置するため、最も腹側にはありません。

2
正解

右心室は、第7胸椎の高さの水平断で最も腹側に位置しています。これは、心臓の構造上、右心室が最も前方にあるためです。

3
不正解

右心房は、第7胸椎の高さの水平断では右心室と左心房の中間に位置しています。したがって、最も腹側にはありません。

4
不正解

左心室は、第7胸椎の高さの水平断では右心室と左心房の中間に位置しています。したがって、最も腹側にはありません。

5
不正解

左心房は、第7胸椎の高さの水平断では心臓の中で最も背側に位置しています。したがって、最も腹側にはありません。

55
理学療法士・作業療法士共通問題 - 第54回 午前
重要度:最重要 解説あり
消化器の解剖で正しいのはどれか。  
1
胃の筋層は2層の平滑筋からなる。
2
空腸は回腸より長い。
3
食道は3か所の狭窄部をもつ。
4
十二指腸は腸間膜を有する。
5
内肛門括約筋は横紋筋からなる。

解説

この問題では、消化器の解剖に関する正しい選択肢を選ぶ必要があります。正しい選択肢は3で、食道は3か所の狭窄部を持っています。

選択肢別解説

1
不正解

胃の筋層は3層の平滑筋(内輪走筋、外縦走筋、最内斜走筋)からなるため、この選択肢は間違いです。小腸・大腸は内輪走筋と外縦走筋の2層の平滑筋からなります。

2
不正解

空腸は回腸より短く、空腸は全長の前2/5、回腸は後3/5とされています。したがって、この選択肢は間違いです。

3
正解

食道は3か所の生理的狭窄部を持っています。第1狭窄部は食道起始部、第2狭窄部は気管分岐部、第3狭窄部は横隔膜貫通部(食道裂孔)です。この選択肢は正しいです。

4
不正解

十二指腸は後腹壁に癒着しているため、腸間膜を持っていません。空腸と回腸は腸間膜を有しています。この選択肢は間違いです。

5
不正解

内肛門括約筋は平滑筋(不随意性)である内輪走筋が特に発達したものです。外肛門括約筋は横紋筋(随意性)からなります。この選択肢は間違いです。

57
理学療法士・作業療法士共通問題 - 第54回 午前
重要度:重要 解説あり
腎臓で誤っているのはどれか。  
1
遠位尿細管は集合管につながる。
2
尿細管は腎小体の尿管極に始まる。
3
Henle係蹄は小葉間静脈につながる。
4
Bowman囊は糸球体を包んでいる。
5
輸入細動脈は糸球体につながる。

解説

腎臓は尿の生成と排泄を担当する臓器であり、その構造は複雑です。腎臓の主要な構造は腎小体と尿細管であり、それらが連携して尿の生成と濃縮を行います。

選択肢別解説

1
不正解

遠位尿細管は集合管につながるので、この選択肢は正しいです。遠位尿細管は尿の濃縮や酸素濃度の調整を行い、最終的に集合管に尿を送ります。

2
不正解

尿細管は腎小体の尿管極に始まるので、この選択肢は正しいです。尿管極は腎小体から尿細管への尿の移動を開始する部分であり、尿の生成が始まります。

3
正解

Henle係蹄は小葉間静脈につながるのではなく、遠位尿細管につながるため、この選択肢は誤りです。Henle係蹄は尿の濃縮を行う部分であり、遠位尿細管に尿を送ります。

4
不正解

Bowman囊は糸球体を包んでいるので、この選択肢は正しいです。Bowman囊は糸球体からの尿の取り込みを行い、尿細管へ送る役割を果たします。

5
不正解

輸入細動脈は糸球体につながるので、この選択肢は正しいです。輸入細動脈は糸球体に血液を供給し、尿の生成過程で濾過された血液成分を回収する役割を果たします。

55
理学療法士・作業療法士共通問題 - 第53回 午前
重要度:重要 解説あり
内頸動脈から直接分岐しないのはどれか。  
1
眼動脈
2
前大脳動脈
3
中大脳動脈
4
前交通動脈
5
後交通動脈

解説

内頸動脈は総頸動脈から分かれ、頭蓋底の頸動脈管を通って頭蓋腔の中に入る。内頸動脈から直接分岐する血管は、眼動脈、前大脳動脈、前脈絡叢動脈、中大脳動脈、後交通動脈である。

選択肢別解説

1
不正解

眼動脈は内頸動脈が頭蓋内に入って最初に分岐する血管であり、正しく内頸動脈から直接分岐している。

2
不正解

前大脳動脈は内頸動脈から分岐し、大脳縦裂に入って前頭葉と頭頂葉の内側面に分布する血管であり、正しく内頸動脈から直接分岐している。

3
不正解

中大脳動脈は内頸動脈から分岐し、外側溝に入り、主として大脳半球の外側面と島とに血液を送る血管であり、正しく内頸動脈から直接分岐している。

4
正解

前交通動脈は内頸動脈から直接分岐しない血管であり、左右の前大脳動脈を連絡している。このため、選択肢4が正解である。

5
不正解

後交通動脈は眼動脈に続いて内頸動脈から分岐する血管であり、正しく内頸動脈から直接分岐している。

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57
理学療法士・作業療法士共通問題 - 第53回 午前
重要度:最重要 解説あり
リンパ系について正しいのはどれか。2つ選べ。  
1
脾臓はリンパ液を濾過する。
2
胸管は右鎖骨下静脈に流入する。
3
腸管由来のリンパ液を乳糜という。
4
リンパ管には弁機構が存在しない。
5
右下肢のリンパ液は胸管に流入する。

解説

リンパ系に関する問題で、正しい選択肢を2つ選ぶ問題です。リンパ系は免疫機能や体液の循環に関与しており、リンパ液の流れやリンパ管の構造、リンパ液の濾過などが重要なポイントです。

選択肢別解説

1
不正解

脾臓はリンパ球を産生し、生体防衛の器官として働くが、リンパ液の濾過はリンパ節で行われる。脾臓の赤脾髄では、老化した赤血球の破壊や異物の分解を行う。

2
不正解

胸管は左鎖骨下静脈と内頸静脈との合流角で、頸リンパ本幹と鎖骨下リンパ本幹と合する。右鎖骨下静脈には右リンパ本幹が流入するため、この選択肢は間違いです。

3
正解

腸管由来のリンパ液を乳糜という。乳糜は腸から吸収された脂肪粒や脂肪酸、グリセリンを含んでいるリンパ液であり、この選択肢は正しいです。

4
不正解

リンパ管には弁機構が存在し、毛細リンパ管を構成する内皮細胞の結合は、ゆるく重なり合って弁のように機能する。この選択肢は間違いです。

5
正解

右下肢のリンパ液は胸管に流入する。下肢は左右いずれのリンパ液も胸管に流入するため、この選択肢は正しいです。

58
理学療法士・作業療法士共通問題 - 第53回 午前
重要度:最重要 解説あり
呼吸器の解剖について正しいのはどれか。  
1
細気管支には軟骨がある。
2
胸膜腔は吸気時に拡大する。
3
肺の栄養血管は肺動脈である。
4
肺尖は鎖骨と同じ高さに位置する。
5
右主気管支は左主気管支よりも短い。

解説

この問題では、呼吸器の解剖に関する知識を問うています。選択肢の中で正しいものを選ぶことが求められています。

選択肢別解説

1
不正解

細気管支には軟骨がありません。細気管支の上皮下には軟骨は見られず、平滑筋と弾性線維からなります。気管の前壁から側壁にかけては馬蹄形の気管軟骨が存在します。

2
不正解

胸膜腔は吸気時に拡大するのではなく、縮小します。胸膜腔は肺と胸郭の間に見られる空間で、吸気時には肺の拡大により胸膜腔は縮小し、呼気の際にはその逆で、肺の縮小により胸膜腔は拡大します。

3
不正解

肺の栄養血管は肺動脈ではなく、気管支動脈です。肺動脈と肺静脈は肺の機能血管であり、肺のガス交換を担当しています。

4
不正解

肺尖は鎖骨と同じ高さに位置するのではなく、鎖骨よりも2~3 cm上方に位置します。肺尖は肺の上端で鈍円をなす部分です。

5
正解

正しい選択肢です。右主気管支は短くて太く、左主気管支はこれに比べて長く細い。また、正中線となす角は右主気管支が25°、左主気管支が45°である。

60
理学療法士・作業療法士共通問題 - 第53回 午前
重要度:重要 解説あり
細胞内小器官の働きで正しいのはどれか。  
1
滑面小胞体はATPを合成する。
2
Golgi装置は蛋白質を修飾する。
3
ミトコンドリアはグリコーゲンを分解する。
4
ライソソームは蛋白質を合成する。
5
リボソームは細胞内の物質を分解する。

解説

この問題では、細胞内の小器官の働きについて正しいものを選ぶ必要があります。細胞内の小器官には、滑面小胞体、Golgi装置、ミトコンドリア、ライソソーム、リボソームなどがあり、それぞれ異なる機能を持っています。

選択肢別解説

1
不正解

滑面小胞体はリボソームが付着していない小胞体の総称で、脂質成分の合成やカルシウムの貯蔵を行います。しかし、ATPの合成はミトコンドリアが行うため、選択肢1は正しくありません。

2
正解

Golgi装置は平たい膜の袋が何層にも積み重ねられたような形で、蛋白質を修飾する機能を持っています。そのため、選択肢2は正しい答えです。

3
不正解

ミトコンドリアは細胞内でATPを合成する役割を持っています。グリコーゲンの分解は、アドレナリンやグルカゴンによる刺激により、グリコーゲンが蓄えられている筋肉や肝細胞で生じます。そのため、選択肢3は正しくありません。

4
不正解

ライソソームは蛋白質の分解を行い、不要な物質の分解とリサイクルを司ります。蛋白質を合成するのはリボソームであるため、選択肢4は正しくありません。

5
不正解

リボソームは核から転写されたメッセンジャーRNAを翻訳し、蛋白質の合成を行います。細胞内の物質を分解するのはライソソームであるため、選択肢5は正しくありません。

57
理学療法士・作業療法士共通問題 - 第53回 午後
重要度:重要 解説あり
後腹膜腔に存在しないのはどれか。  
1
横行結腸
2
腎臓
3
十二指腸
4
膵臓
5
副腎

解説

後腹膜腔に存在する臓器は、十二指腸、膵臓、腎臓、副腎、腹大動脈、下大静脈などであり、横行結腸は後腹膜腔に存在しない。

選択肢別解説

1
正解

横行結腸はほとんど全表面が腹膜臓側葉で包まれ、間膜によって体壁につながれているため、後腹膜腔には存在しない。

2
不正解

腎臓は腹膜後器官であり、後腹壁に癒着し、腹膜の壁側葉の後ろに隠れるため、後腹膜腔に存在する。

3
不正解

十二指腸は腹膜後器官であり、全長にわたって後腹壁に癒着し、空腸や回腸のように腸間膜をもたないため、後腹膜腔に存在する。

4
不正解

膵臓は腹膜後器官であり、消化酵素を分泌するため、後腹膜腔に存在する。

5
不正解

副腎は腎臓の上端に位置する腹膜後器官であり、後腹膜に癒着しているため、後腹膜腔に存在する。

58
理学療法士・作業療法士共通問題 - 第53回 午後
重要度:最重要 解説あり
泌尿器の解剖について正しいのはどれか。  
1
膀胱括約筋は平滑筋である。
2
膀胱尖には膀胱三角が位置する。
3
膀胱底は膀胱の前方に位置する。
4
尿管は総腸骨動脈の後方を通る。
5
尿管壁は粘膜と外膜の2層からなる。

解説

この問題は泌尿器の解剖に関する知識を問うもので、膀胱や尿管の構造や位置について理解しているかを確認するための問題です。

選択肢別解説

1
正解

膀胱括約筋は平滑筋であり、尿道の起始部で特に肥厚しています。これが正しい選択肢です。

2
不正解

膀胱三角は内尿道口と左右の尿管口を結ぶ範囲で、膀胱底に位置します。膀胱尖は膀胱の上端部分であるため、この選択肢は間違いです。

3
不正解

膀胱底は膀胱の下後方に位置し、膀胱の前方には膀胱尖があります。この選択肢は間違いです。

4
不正解

尿管は尿を腎臓から膀胱へ運ぶ管で、総腸骨動脈の前方を通ります。この選択肢は間違いです。

5
不正解

尿管壁は粘膜、筋層、外膜の3層からなります。この選択肢は間違いです。

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