理学療法士問題表示
理学療法士国家試験
解剖学(筋・骨格・神経系)
解説
膝関節半月板は、膝関節の安定性や衝撃吸収を助ける構造であり、内側半月板と外側半月板の2つがあります。外縁は内縁より厚く、血行により栄養されています。また、内側半月板の形状はC字状で、外側半月板はO字状です。
選択肢別解説
選択肢1は間違いです。外縁は内縁より厚く、関節包内面に付着しています。内縁は薄く、付着していないため遊離しています。
選択肢2は間違いです。外側半月板は外側側副靱帯に付着していません。
選択肢3は正解です。外縁は直接的に血管から栄養が供給されています。一方、内縁は関節液から栄養が供給されています。
選択肢4は間違いです。内側半月板の形状はC字状で、外側半月板はO字状です。
選択肢5は間違いです。半月板は線維軟骨で、膠原線維を多く含んでいます。関節軟骨は硝子軟骨で、膠原線維とプロテオグリカンを多く含んでいます。プロテオグリカン量は半月板より関節軟骨の方が多いです。
解説
深部反射は、筋肉の伸張を感知し、適切な反応を引き起こす神経反射であり、それぞれの反射には特定の脊髄神経節が関与している。この問題では、深部反射とその反射中枢の組み合わせに関して正しいものを選ぶ。
選択肢別解説
上腕二頭筋反射は、上腕二頭筋の伸張を感知し、適切な反応を引き起こす反射であり、その反射中枢はC5・6であるため、正しい組み合わせである。
上腕三頭筋反射は、上腕三頭筋の伸張を感知し、適切な反応を引き起こす反射であり、その反射中枢はC7・8(主にC7)であるため、正しい組み合わせである。
腕橈骨筋反射の反射中枢は、C5,C6(主にC6)であり、誤りのため正解である。C8・Thlは、回内筋反射である。
膝蓋腱反射は、膝蓋腱の伸張を感知し、適切な反応を引き起こす反射であり、その反射中枢はL2~4であるため、正しい組み合わせである。
アキレス腱反射は、アキレス腱の伸張を感知し、適切な反応を引き起こす反射であり、その反射中枢はL5、Sl・2であるため、正しい組み合わせである。
解説
この問題では、自律神経作用とそれを支配する節前ニューロンの起始レベルを正しく組み合わせた選択肢を選ぶ必要があります。正しい組み合わせは、瞳孔散大筋の収縮と胸髄であるため、選択肢4が正解です。
選択肢別解説
細気管支の収縮は、迷走神経が起始であり、頸髄ではなく延髄レベルであるため、選択肢1は誤りです。
顔面の汗腺の発汗は、延髄ではなく胸髄が起始レベルであるため、選択肢2は誤りです。
消化管蠕動の亢進は、迷走神経が起始であり、腰髄ではなく延髄レベルであるため、選択肢3は誤りです。
瞳孔散大筋の収縮は、胸髄が起始レベルであるため、選択肢4は正しいです。瞳孔散大筋は、交感神経系によって支配され、緊張や興奮などの状況で瞳孔が拡大することがあります。
内尿道括約筋の収縮は、仙髄ではなく腰髄が起始レベルであるため、選択肢5は誤りです。内尿道括約筋は、排尿を制御するための筋肉で、骨盤底筋群の一部を構成しています。
解説
反回神経は咽頭筋を支配し、嚥下時の声門の閉鎖が基本的な機能である。選択肢の筋肉のうち、輪状甲状筋だけが反回神経支配ではなく、迷走神経支配である。
選択肢別解説
横披裂筋は声門を閉鎖する作用を持ち、反回神経支配であるため、この選択肢は正しくない。
甲状披裂筋は声帯の開閉する作用を持ち、反回神経支配であるため、この選択肢は正しくない。
輪状甲状筋は声帯を引き伸ばす作用を持ち、迷走神経支配であるため、この選択肢が正解である。
後輪状披裂筋は声門を開大する作用を持ち、反回神経支配であるため、この選択肢は正しくない。
披裂喉頭蓋筋は喉頭口を閉じる作用を持ち、反回神経支配であるため、この選択肢は正しくない。
解説
この問題では、心臓に関する正しい知識を2つ選ぶ必要があります。正しい選択肢は1と5で、それぞれ右房室弁が三尖弁であることと、左冠動脈が心室中隔前方2/3に血液を送ることを示しています。
選択肢別解説
選択肢1は正しいです。右房室弁は三尖弁と呼ばれ、心臓の右房と右室の間に位置しています。これに対して、左房室弁は僧帽弁と呼ばれ、二尖弁とも呼ばれます。
選択肢2は間違いです。冠静脈洞は右心房に開口します。冠静脈洞は心臓の筋肉に酸素を供給した後の酸素が少ない血液を右心房に戻す役割を果たしています。
選択肢3は間違いです。大動脈弁には腱索が付着しません。腱索は心臓の僧帽弁と三尖弁に付着しており、弁の閉鎖を助ける役割を果たしています。
選択肢4は間違いです。Valsalva洞は大動脈の起始部に位置しています。Valsalva洞からは左冠動脈と右冠動脈が分岐し、心臓に酸素と栄養を供給します。
選択肢5は正しいです。左冠動脈は心室中隔前方2/3に血液を送ります。左冠動脈は左前下行枝と左回旋枝に分岐し、心臓の前方部分に酸素と栄養を供給します。対照的に、右冠動脈は右房、右室、左側下壁、後壁、中壁下1/3、および刺激伝導系を支配しています。
解説
運動軸が2つの関節は、橈骨手根関節である。これは楕円関節で2軸性関節であり、他の選択肢は1軸性関節や多軸性関節であるため正解ではない。
選択肢別解説
環軸関節は車軸関節であり、1軸性関節であるため運動軸が2つの関節ではない。
距腿関節はラセン関節であり、1軸性関節であるため運動軸が2つの関節ではない。
肩鎖関節は平面関節であり、多軸性関節であるため運動軸が2つの関節ではない。
橈骨手根関節は楕円関節であり、2軸性関節であるため運動軸が2つの関節である。これが正解である。
腕尺関節はラセン関節であり、1軸性関節であるため運動軸が2つの関節ではない。
解説
筋滑車は筋肉の走行を変えるために存在し、筋肉が骨や腱を滑らせる構造を持っています。この問題では、筋滑車が見られる筋を2つ選ぶ必要があります。
選択肢別解説
烏口腕筋は、前腕の筋肉であり、筋滑車が存在しないため誤りです。
顎二腹筋は、前腹と後腹の中間腱が線維性滑車で舌骨に固定されており、筋滑車が見られるため正解です。
示指伸筋は、指の伸筋であり、筋滑車が存在しないため誤りです。
小胸筋は、胸部の筋肉であり、筋滑車が存在しないため誤りです。
上斜筋は、目の筋肉であり、目頭上部の骨である滑車を通り、筋走行を変えて眼球に付着しており、筋滑車が見られるため正解です。
解説
脳神経は中脳、橋、延髄の神経核に位置しており、それぞれの部位から特定の神経が発生しています。橋からは三叉神経、外転神経、顔面神経、内耳神経が位置しています。
選択肢別解説
副神経は間違いで、副神経は延髄から発生しています。
滑車神経は間違いで、滑車神経は中脳から発生しています。
顔面神経は正解で、顔面神経は橋から発生しています。
舌咽神経は間違いで、舌咽神経は延髄から発生しています。
舌下神経は間違いで、舌下神経は延髄から発生しています。