第37回午前第57問の類似問題

第54回午前:第91問

下肢の末梢神経伝導検査で複数の神経に運動神経伝導速度低下を認めた。最も考えられる疾患はどれか。  

1: 多発性筋炎

2: 視神経脊髄炎

3: 閉塞性動脈硬化症

4: 筋萎縮性側索硬化症

5: Guillain-Barré症候群

  • 答え:5
  • 解説:下肢の末梢神経伝導検査で複数の神経に運動神経伝導速度低下を認めた場合、最も考えられる疾患はGuillain-Barré症候群です。これは自己免疫機序により末梢神経の脱髄が生じる疾患で、末梢神経伝導検査では2神経以上の伝導速度の低下や誘発筋電図の振幅低下がみられることが多いです。
  • 多発性筋炎は筋細胞の壊死による筋力低下と関節痛などを伴う膠原病の一種ですが、運動神経伝導速度の遅延は認められません。
  • 視神経脊髄炎は重症の視神経炎と横断性脊髄炎が特徴ですが、下肢の末梢神経伝導速度の遅延は認められません。
  • 閉塞性動脈硬化症は腹部大動脈とその主要分枝や四肢の主要動脈が動脈硬化のために狭窄・閉塞し、四肢に慢性循環障害をきたす疾患ですが、運動神経伝導速度は通常正常です。
  • 筋萎縮性側索硬化症は一側上肢の筋力低下と筋萎縮で始まり、対側にも拡大する疾患です。線維束攣縮が特徴的で、筋萎縮が進行すると球麻痺や呼吸筋麻痺を生じますが、末梢神経伝導検査では通常運動神経伝導速度は正常です。
  • Guillain-Barré症候群は自己免疫機序により末梢神経の脱髄が生じる疾患で、末梢神経伝導検査では2神経以上の伝導速度の低下や誘発筋電図の振幅低下がみられることが多いため、この症状が認められる場合はGuillain-Barré症候群が最も考えられます。
  • 科目:神経・筋系の障害と臨床医学
  • 重要度:プレミアム特典
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第40回午前:第49問

多発性硬化症患者の作業療法評価として適切でないのはどれか。  

1: 副腎皮質ステロイド薬投与の有無を知る。

2: 症状の変化に伴いADLを再評価する。

3: 開始にあたり視力に関する情報を得る。

4: 症状の進行によって生じる患者の不安を聞く。

5: 上下肢の筋萎縮の分布を定期的に評価する。

第48回午前:第12問

48歳の女性。2年前に多発性硬化症と診断された。これまで日常生活はおおむね自立していたが、1週前から視力の低下、両側下肢の脱力が増悪し入院となった。薬物治療後に理学療法が開始されたが、視力の低下、両側下肢の筋力低下および軽度のしびれが残存している。この時点の深部感覚障害の程度を適切に検査できるのはどれか。  

1: 運動覚試験

2: Romberg試験

3: 内果での振動覚試験

4: 自動運動による再現試験

5: 非検査側を用いた模倣試験

第46回午後:第95問

上位運動ニューロンの障害でみられる症状はどれか。2つ選べ。  

1: 振戦

2: 痙縮

3: 腱反射消失

4: 筋線維束攣縮

5: 病的反射陽性

第48回午前:第27問

Brown-Séquard症候群で損傷髄節以下において損傷側の反対側に認められるのはどれか。2つ選べ。  

1: 運動麻痺

2: 痛覚障害

3: 位置覚障害

4: 温度覚障害

5: 振動覚障害

第49回午前:第33問

骨量の低下を認めるのはどれか。  

1: 痛風

2: 骨軟化症

3: 骨粗鬆症

4: サルコペニア

5: 甲状腺機能低下症

第40回午前:第87問

多発性硬化症の障害に対する対策で適切でないのはどれか。  

1: 痙性対麻痺─短下肢装具

2: 視力障害─環境整備

3: 協調運動障害─PNF

4: 歩行障害─メトロノーム

5: 異常感覚─TENS

第52回午前:第87問

第4腰椎変性すべり症の症候として誤っているのはどれか。  

1: 頻尿

2: 下肢痛

3: 痙性歩行

4: 間欠性跛行

5: 会陰部の熱感

第51回午前:第93問

頸椎後縦靱帯骨化症の症候で正しいのはどれか。  

1: 鉛管様固縮

2: 間欠性跛行

3: 膀胱直腸障害

4: 下肢腱反射消失

5: Wrightテスト陽性

第52回午後:第87問

家族性が孤発性よりも多いのはどれか。  

1: Parkinson病

2: 多系統萎縮症

3: Huntington病

4: Lewy小体型認知症

5: 筋萎縮性側索硬化症

第57回午後:第34問

多発性硬化症について正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 男性に多い。

2: 脱髄病変がみられる。

3: 発症は70代以上に多い。

4: 神経症状の進行は稀である。

5: 視力低下が出現する頻度が高い。

  • 答え:2 ・5
  • 解説:多発性硬化症は、中枢神経系において神経線維の髄鞘が破壊されることで神経伝達が障害される病気です。脱髄病変が見られることや視力低下が出現する頻度が高いことが特徴です。
  • 選択肢1は間違いです。多発性硬化症は女性に多い病気であり、男性よりも女性の方が罹患率が高いとされています。
  • 選択肢2は正しいです。多発性硬化症では、神経線維の髄鞘が破壊されることで神経伝達が障害されるため、脱髄病変が見られます。
  • 選択肢3は間違いです。多発性硬化症の発症は、一般的に20代から40代にかけて多く見られます。70代以上では発症は稀です。
  • 選択肢4は間違いです。多発性硬化症では、神経症状の進行が徐々に進むことが一般的であり、進行が稀であるとは言えません。
  • 選択肢5は正しいです。多発性硬化症では、視神経炎が起こることがあり、これが原因で視力低下が出現する頻度が高いとされています。
  • 科目:神経筋疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第47回午後:第89問

多発性硬化症について正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 男性に多い。

2: 発症は50歳代に多い。

3: 脱髄病変がみられる。

4: 視力低下が出現する頻度が高い。

5: 運動負荷に制限を設ける必要はない。

第42回午前:第20問

45歳の女性。筋萎縮性側索硬化症。上肢近位筋の筋力4、遠位筋の筋力3、下肢の筋力4。病棟内のADLは自立している。最近、「箸が使いにくい」と訴えるようになった。上肢機能の維持を目的とした作業療法で適切なのはどれか。  

1: 陶芸の菊ねりによる上肢筋力の維持

2: 機織りの整経による上肢可動域の維持

3: 銅板細工による協調運動の維持

4: 革細工のカービングによる手指筋力の維持

5: クロスステッチ刺繍による手指巧緻性の維持

第45回午前:第13問

60歳の男性。50歳で筋萎縮性側索硬化症を発症し、自宅療養中である。舌を含めた全身に筋萎縮があり、上肢筋の萎縮は高度である。Danielsらの徒手筋力テストで肘・股・膝関節周囲筋3〜4、他は頸部・体幹を含め2。起き上がり動作と歩行とに介助を必要としている。自宅内での適切な移動方法はどれか。  

1: 四つ這い移動

2: 標準型車椅子での移動

3: 肘をついてのいざり移動

4: ピックアップ歩行器歩行

5: 杖と装具とを使用した歩行

第49回午前:第32問

多発性硬化症について正しいのはどれか。  

1: 高齢者に多い。

2: 脱髄が主病変である。

3: 症状に日内変動がみられる。

4: 初発症状として眼瞼下垂が多い。

5: 脳神経系では聴覚が障害されやすい。

第42回午前:第85問

多発性硬化症の理学療法で誤っているのはどれか。  

1: 痙縮に対して寒冷療法を行う。

2: 麻痺に応じて装具療法を行う。

3: 不随意運動には重錘を装着する。

4: 筋力増強訓練は高負荷低頻度で行う。

5: 視力障害には他の感覚による代償訓練を行う。

第35回午後:第68問

ギラン・バレー症候群について誤っているのはどれか。  

1: 表在感覚脱失

2: 四肢筋力低下

3: 神経原性筋電図所見

4: 呼吸筋障害

5: 髄液の異常所見

第37回午後:第65問

球麻痺の症状で誤っているのはどれか。  

1: 嚥下障害

2: 構音障害

3: 舌の萎縮

4: 舌の線維束性攣縮

5: 下顎反射の亢進

第44回午後:第87問

多発性硬化症について正しいのはどれか。  

1: 高齢者に多い。

2: 脱髄が主病変である。

3: 症状に日内変動がみられる。

4: 初発症状として眼瞼下垂が多い。

5: 脳神経では聴覚が障害されやすい。

第34回午後:第65問

重症筋無力症で誤っているのはどれか。  

1: 神経筋接合部の異常で発症する。

2: 男性より女性に多く発症する。

3: 眼瞼下垂や複視が起こる。

4: 日内変動があり午後の方が動作しやすい。

5: 胸腺疾患を合併することが多い。