第53回午後第10問の類似問題

第50回午前:第5問

65歳の男性。右利き。脳梗塞による片麻痺。Brunnstrom法ステージは上肢、手指、下肢ともにⅢ。回復期リハビリテーション病棟では車椅子で移動している。発症後3か月の頭部MRIを示す。出現しやすい症状はどれか。 

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1: 観念失行

2: 左右障害

3: 純粋失読

4: 半側空間無視

5: 非流暢性失語

第44回午前:第34問

大腿義足を装着した患者の歩行時に図のような現象が観察された。原因はどれか。 

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1: 義足が長すぎる。

2: 後方バンパーが硬すぎる。

3: 切断側の股関節外転筋力が不足している。

4: ソケットに対して膝継手が内旋している。

5: ソケットの初期屈曲角度が不足している。

第46回午前:第2問

図1から図2へと固定法を変えたとき、被験者の体幹の伸展角度が変化した。被験者の機能障害はどれか。 

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1: 大腿四頭筋の筋力低下

2: 腸腰筋の筋力低下

3: 大殿筋の筋力低下

4: 股関節の可動域制限

5: 下肢の運動失調

第49回午前:第8問

45歳の女性。脊髄小脳変性症。ADLは自立している。独歩は可能で、会社へは電車で通勤している。最近ふらつきが多くなり、ときに転倒することがあるという。この患者に指導する内容として適切なのはどれか。  

1: 背臥位でのストレッチ

2: 眼球運動による前庭刺激運動

3: 立位での下肢筋力増強

4: 外的リズムに合わせた平地歩行

5: T字杖を使用した応用歩行

第39回午前:第6問

70歳の男性。脳硬塞片麻痺、発症後2か月。上左図の絵を患者の正面に置き、模写を指示したところ、上右図のように描いた。病巣部位として考えられるのはどれか。

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第55回午前:第11問

51歳の男性。仕事中に3 mの高さから転落し、外傷性脳損傷を生じ入院した。受傷2週後から作業療法を開始した。3か月が経過し運動麻痺はみられなかったが、日付がわからない、1日のスケジュールを理解できない、感情のコントロールが難しい、複雑な作業は混乱してしまうなどの状態が続いた。作業療法で適切なのはどれか。  

1: 静かな環境で行う。

2: 新規課題を毎日与える。

3: 複数の作業療法士で担当する。

4: 不適切な言動には繰り返し注意する。

5: 集団でのレクリエーション活動を導入する。

  • 答え:1
  • 解説:この患者は外傷性脳損傷により記憶障害、前頭葉機能障害、遂行機能障害が見られるため、静かな環境で行う作業療法が適切である。
  • 静かな環境で行うことは、感情のコントロールが難しい患者にとって適切であり、外界からの刺激量を調節し感情の高ぶりが生じにくくなる。
  • 新規課題を毎日与えることは、この患者にとって混乱を招く可能性があるため適切ではない。長期的に慣れ親しんだ活動が適する。
  • 複数の作業療法士で担当することは、患者が混乱する可能性があるため適切ではない。担当する作業療法士は一人とし、作業の指示も統一した方法で行うべきである。
  • 不適切な言動に対して繰り返し注意することは、患者の感情を逆なでする可能性があるため適切ではない。注意する際は、自尊心を損なわないように配慮するべきである。
  • 集団でのレクリエーション活動は、作業が複雑になりやすく、処理すべき情報も過多となるため、個別対応のほうが望ましい。
  • 科目:高次脳機能障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第48回午後:第5問

86歳の女性。脳梗塞による左片麻痺、発症後1年半が経過した。ADLは介助すればおかゆなどの調理食を食べる以外は全介助、ドーナツ型の枕を使用してベッド上で臥床している。全身の筋萎縮、筋短縮と関節拘縮を著明に認める。退院時に介護保険を利用してベッドやマットを準備したが、体圧分散マットのような特殊マットは利用していない。作業療法士が自宅訪問したときのベッド上での肢位を示す。褥瘡予防と姿勢保持のために背臥位でポジショニングを行う。クッションを置く部位で正しいのはどれか。 

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1: 後頸部

2: 肩甲骨背面

3: 腰背部

4: 右大転子部

5: 両大腿内側

第54回午前:第14問

60歳の男性。右利き。歩行困難のため搬送された。発症7日目の頭部MRIと頭部MRAを示す。閉塞している動脈はどれか。 

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1: 右前大脳動脈

2: 右中大脳動脈

3: 右内頸動脈

4: 右椎骨動脈

5: 脳底動脈

第36回午前:第72問

デュシェンヌ型筋ジストロフィーで正しいのはどれか。2つ選べ。 ア.思春期の男子に発症する。イ.初発症状は上肢の筋力低下である。ウ.脊柱側弯症を生じる。エ.股関節、膝関節の屈曲拘縮を起こす。オ.立位姿勢では著明な腰椎後弯を生じる。  

1: ア

2: イ

3: ウ

4: エ

5: オ

第55回午後:第87問

疾患と頻度の多い症候との組合せで正しいのはどれか。  

1: Alzheimer型認知症――羽ばたき振戦

2: Huntington病――――線維束性収縮

3: 多発性硬化症―――――舞踏運動

4: 筋萎縮性側索硬化症――静止時振戦

5: 多系統萎縮症―――――起立性低血圧

  • 答え:5
  • 解説:この問題では、疾患とそれに関連する症状を正しく組み合わせた選択肢を選ぶことが求められています。正しい組み合わせは、多系統萎縮症と起立性低血圧です。
  • Alzheimer型認知症は、エピソード記憶を中心とした記憶障害が特徴です。羽ばたき振戦は、重篤な肝疾患患者の切迫昏睡時に見られることが多い症状で、Alzheimer型認知症とは関連がありません。
  • Huntington病は、舞踏病、性格変化、認知症を伴う慢性進行性の疾患です。線維束性収縮は、筋萎縮性側索硬化症の特徴的な症状であり、Huntington病とは関連がありません。
  • 多発性硬化症は、視力低下、構音障害、嚥下障害、運動麻痺、感覚障害、小脳性運動失調、膀胱直腸障害などの症状が特徴です。舞踏運動は、Huntington病の症状であり、多発性硬化症とは関連がありません。
  • 筋萎縮性側索硬化症は、一側上肢の筋力低下と筋萎縮が始まり、対側にも拡大する疾患です。線維束性収縮が特徴的で、筋萎縮が進行すると球麻痺や呼吸筋麻痺を生じます。静止時振戦は、パーキンソン病の症状であり、筋萎縮性側索硬化症とは関連がありません。
  • 多系統萎縮症は、オリーブ橋小脳萎縮症、Shy-Drager症候群、線条体黒質萎縮症を包括する疾患概念です。多系統萎縮症は、自律神経症状として起立性低血圧や尿失禁が見られるほか、パーキンソニズムも見られやすい症状です。このため、選択肢5が正しい組み合わせです。
  • 科目:臨床医学総論(病理学)
  • 重要度:プレミアム特典
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第37回午後:第97問

正しいのはどれか。  

1: 脊柱管狭窄症の間欠跛行は体幹前屈位で軽快する。

2: 椎間板ヘルニアでは深部腱反射は正常である。

3: 第4・5腰椎椎間板ヘルニアでは第4腰神経根が圧迫される。

4: 無分離すべり症は若年層に好発する。

5: ラセーグ徴候は大腿神経障害が反映される。

第50回午前:第9問

25歳の女性。交通事故で頸椎脱臼骨折を受傷した。脊髄ショック期は脱したと考えられる。MMTで、肘屈曲は徒手抵抗に抗する運動が可能であったが、手関節背屈は抗重力位での保持が困難であった。肛門の随意的収縮は不能で、肛門周囲の感覚も脱失していた。目標とする動作で適切なのはどれか。  

1: 起き上がり

2: 自動車運転

3: 側方移乗

4: 電動車椅子操作

5: トイレ移乗

第57回午後:第44問

重症筋無力症で正しいのはどれか。  

1: 過用に注意して運動は漸増負荷とする。

2: 日内変動として午前中に症状が悪化する。

3: 低頻度連続刺激の筋電図でwaxing現象がみられる。

4: 運動神経末端からのアセチルコリン放出が障害される。

5: クリーゼによる呼吸症状悪化は閉塞性換気障害で起こる。

第41回午後:第85問

女性に多いのはどれか。  

1: 筋萎縮性側索硬化症

2: 晩発性小脳皮質萎縮症

3: アルツハイマー病

4: 進行性核上性麻痺

5: パーキンソン病

第34回午前:第16問

75歳の女性。日常の買物は独歩で外出していたが、階段で転倒し歩行不能になった。大腿骨頸部内側骨折と診断され、骨セメントを使用した人工骨頭置換術が施行された。理学療法で誤っているのはどれか。  

1: 術直後の関節可動域訓練は股関節内転を避ける。

2: 術翌日から大腿四頭筋の等尺性筋力増強訓練を行う。

3: 合併症がなければ術後1週以内に立位訓練を開始する。

4: 部分荷重1/3開始と同時に階段昇降訓練を開始する。

5: 術前後を通して呼吸機能の維持・向上を図る。

第51回午前:第93問

頸椎後縦靱帯骨化症の症候で正しいのはどれか。  

1: 鉛管様固縮

2: 間欠性跛行

3: 膀胱直腸障害

4: 下肢腱反射消失

5: Wrightテスト陽性

第54回午前:第12問

63歳の男性。脊髄小脳変性症により在宅生活を送っている。重症度分類は下肢Ⅲ度(中等度)、上肢Ⅳ度(重度)である。日常生活で使用する福祉用具で誤っているのはどれか。  

1: ポータブルスプリングバランサー

2: キーボードカバー付きパソコン

3: シャワーチェアー

4: ポータブルトイレ

5: 歩行器

  • 答え:1
  • 解説:脊髄小脳変性症の患者に適切な福祉用具を選ぶ問題です。重症度分類下肢Ⅲ度(中等度)は歩行が困難で、上肢Ⅳ度(重度)は手先の動作が拙劣な状態です。選択肢の中で誤っているものを選ぶ必要があります。
  • ポータブルスプリングバランサーは、肩と肘関節運動を抗重力位で運動させる筋力を補うことができる。高位脊髄損傷や筋ジストロフィー、腕神経叢麻痺などの患者に適応となる。協調運動障害のある患者が使用しても、手指のコントロールは改善しない。このため、脊髄小脳変性症の患者には適切ではない。
  • キーボードカバー付きパソコンは、協調運動障害があっても、他のキーに触れずに目的のキーだけを押せるように補助するものである。上肢Ⅳ度(重度)で手先の動作が拙劣な場合、有効である。
  • シャワーチェアーを用いることで、失調による洗体時の転倒リスクを軽減することができる。脊髄小脳変性症の患者に適切な福祉用具である。
  • ポータブルトイレを用いることで、歩行が伝い歩きレベルの患者の移動距離を最小限にし、安全に排泄を行うことが可能となる。脊髄小脳変性症の患者に適切な福祉用具である。
  • 重症度分類下肢Ⅲ度(中等度)は、歩行器を用いることで歩行が可能となる。脊髄小脳変性症の患者に適切な福祉用具である。
  • 科目:神経筋疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第48回午前:第90問

重症筋無力症について正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 筋電図検査において末梢神経の連続刺激で振幅の増大がみられる。

2: 抗アセチルコリン受容体抗体陽性率は10%である。

3: 症状の日内変動がある。

4: 嚥下障害の合併はない。

5: 眼瞼下垂がみられる。

第36回午後:第89問

ギラン・バレー症候群で誤っているのはどれか。  

1: 脱髄性の末梢神経障害

2: 感冒様の前駆症状

3: 深部腱反射の消失

4: 髄液中の細胞数増加

5: 四肢遠位部の筋力低下

第39回午前:第5問

70歳の男性。脳梗塞片麻痺、発症後2か月。図の上の絵を患者の正面に置き、模写を指示したところ、下の図のように描いた。考えられる障害はどれか。 

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1: 半側空間無視

2: 失 書

3: 失 語

4: 左同名半盲

5: 物体失認