第53回午前第92問の類似問題

第50回午前:第47問

腹膜透析を継続している慢性腎不全患者について正しいのはどれか。  

1: 貧血を合併しやすい。

2: 身体障害者手帳を取得できない。

3: 週に2回程度の通院が必要となる。

4: 透析導入後は運動制限が大きくなる。

5: 血液透析に比べて血圧変動が大きい。

第54回午前:第30問

透析患者で正しいのはどれか。  

1: 透析導入の原因疾患のうち慢性糸球体腎炎の割合は年々増加している。

2: 透析患者数はこの10年間減少し続けている。

3: 身体活動量の低下は生命予後を悪化させる。

4: 透析導入は腹膜透析が最も多い。

5: 死因の第一位は悪性腫瘍である。

  • 答え:3
  • 解説:透析患者に関する問題で、正しい選択肢は3である。透析患者における身体活動量の低下は、生命予後を悪化させる。運動療法を用いて、心臓や血管疾患の発症を予防したり、骨関節や骨格筋の機能を維持・回復させたり、フレイルから要介助状態へ至る危険因子を是正することが重要である。
  • 選択肢1は間違いです。透析導入の原因疾患は、糖尿病性腎症が約半数を占める。慢性糸球体腎炎は、学校検尿の普及や治療の進歩などにより、透析導入に至る患者数は減少している。
  • 選択肢2は間違いです。透析患者数はこの10年間増加し続けている。高齢化や生活習慣病の増加が影響していると考えられます。
  • 選択肢3は正しいです。透析患者における身体活動量の低下は、生命予後を悪化させる。運動療法を用いて、心臓や血管疾患の発症を予防したり、骨関節や骨格筋の機能を維持・回復させたり、フレイルから要介助状態へ至る危険因子を是正することが重要である。
  • 選択肢4は間違いです。透析導入は、腹膜透析よりも血液透析の方が多い。血液透析は、半透膜を介して患者の血液と透析液の間で拡散(濃度差)と限界濾過(圧較差)を行う方法である。1回の治療に3~4時間、1週間に2~3回の頻度で行う必要があり、患者の負担が大きい。
  • 選択肢5は間違いです。透析患者の死因の第一位は心不全、第二位が感染症、第三位が悪性腫瘍である。透析患者は、一般人口に比べて心血管疾患や感染症による死亡リスクが高いため、これらの疾患が死因の上位を占める。
  • 科目:内科疾患
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第43回午後:第76問

慢性腎不全による血液透析患者の病態で適切でないのはどれか。  

1: 多血症

2: 骨軟化症

3: 出血傾向

4: 不均衡症候群

5: 末梢神経障害

第37回午前:第62問

腎透析患者の作業療法上の注意点で誤っているのはどれか。2つ選べ。  

1: 糖尿病、動脈硬化症などの合併症が多い。

2: 安静時の脈拍と血圧とが心血管系の状態の指標として有用である。

3: 透析療法開始によって活動性の改善がみられる。

4: シャント造設で血流が増加した上肢の機能は改善する。

5: 透析当日は電解質異常のために不調になりやすい。

第36回午前:第16問

50歳の男性。糖尿病性腎不全で週3回の血液透析とインスリン療法とで治療中である。最近、両足趾の痛みを訴えている。運動療法で正しいのはどれか。  

1: 最大酸素摂取量の70%で運動を行う。

2: 血糖値が高いときは運動療法を中止する。

3: 透析直前に運動を行う。

4: 脈拍数150/分で運動を中止する。

5: 下肢の皮膚色に注意しながら運動を行う。

第55回午前:第93問

尿毒症で正しいのはどれか。  

1: 腎不全の初期にみられる。

2: 代謝性アシドーシスを示す。

3: 低カリウム血症を生じやすい。

4: 透析患者の死亡原因で最も多い。

5: 血清クレアチニン濃度は低下する。

  • 答え:2
  • 解説:尿毒症は腎臓の機能が高度に障害された結果生じる症状の総称であり、慢性腎不全が進行した後に生じる。尿毒症では、アニオンギャップが上昇する尿毒症性アシドーシスを生じる。
  • 選択肢1は間違いです。尿毒症は腎不全の初期ではなく、慢性腎不全が進行した後に生じます。
  • 選択肢2は正しいです。尿毒症では、アニオンギャップが上昇する尿毒症性アシドーシスを示します。
  • 選択肢3は間違いです。尿毒症では、高カリウム血症を生じやすいですが、低カリウム血症ではありません。
  • 選択肢4は間違いです。尿毒症は透析患者の死亡原因の一因ではありますが、最も多い死亡原因ではありません。感染症、心不全、脳血管障害、悪性腫瘍などが透析患者の死亡原因として多く見られます。
  • 選択肢5は間違いです。尿毒症では、窒素代謝産物が血中に蓄積するため、血清クレアチニン濃度は上昇します。
  • 科目:内部障害と臨床医学
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第35回午前:第47問

腎透析患者の作業療法上の留意点として誤っているのはどれか。  

1: 手指の感覚障害を評価する。

2: シャント部周囲の他動運動は避ける。

3: 転倒予防のための移動方法を確認する。

4: 透析を行った日は訓練量を増やす。

5: 調理訓練での試食は最少限にする。

第57回午後:第92問

糖尿病性腎症で正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 血尿が特徴的である。

2: 糸球体の硬化が起こる。

3: 低血糖発作が原因となる。

4: 糖尿病の初期からみられる。

5: 透析導入の原因疾患として最も多い。

  • 答え:2 ・5
  • 解説:糖尿病性腎症は糖尿病の合併症であり、糸球体の硬化や線維化が起こり、透析導入の原因疾患として最も多い。微量アルブミン尿や蛋白尿が特徴的であり、血尿は関連しない。また、低血糖発作ではなく、高血糖状態の継続が原因となる。
  • 血尿は糖尿病性腎症の特徴ではなく、微量アルブミン尿や蛋白尿が特徴的である。血尿は膀胱炎、前立腺炎、尿路結石などでみられる。
  • 糖尿病性腎症では糸球体の硬化や線維化が起こるため、この選択肢は正しい。
  • 糖尿病性腎症の原因は低血糖発作ではなく、高血糖状態の継続による糸球体血管の損傷であるため、この選択肢は誤りである。
  • 糖尿病性腎症は糖尿病の合併症であり、初期からではなく、高血糖状態の継続により生じるため、この選択肢は誤りである。
  • 糖尿病性腎症は透析導入の原因疾患として最も多い疾患であるため、この選択肢は正しい。以前は、慢性糸球体腎炎が最も多い疾患であった。
  • 科目:内部障害と臨床医学
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第52回午前:第44問

慢性腎不全患者に対する運動療法として正しいのはどれか。  

1: 運動によって腎血流は増加する。

2: 血液透析日にも運動療法が行われる。

3: 運動療法によって糸球体濾過量が改善する。

4: 下肢の浮腫には起立台での起立練習が有効である。

5: 病期分類ステージ5の症例では5~6 METsの運動が適応となる。

第40回午前:第52問

内シャントによる血液透析患者の作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 血圧の測定は非シャント側の上肢で行う。

2: 訓練中の水分摂取を積極的に勧める。

3: 透析による体調の変動に配慮する。

4: 訓練の時間設定は透析後よりも透析前となるようにする。

5: 易骨折性に注意する。

第57回午前:第47問

慢性腎臓病で正しいのはどれか。  

1: 若年者に多い。

2: 血清クレアチニンは筋量に影響を受ける。

3: 蛋白尿の評価には随時尿のみ用いられる。

4: レジスタンストレーニングは禁忌である。

5: 推算糸球体濾過量〈eGFR〉は4つの段階に分類される。

第47回午前:第48問

慢性腎不全患者に対する運動療法として正しいのはどれか。  

1: 高血圧症合併例では等尺性運動を避ける。

2: 運動負荷の指標に自覚的強度は適切でない。

3: 腹膜透析(CAPD)導入後は歩行訓練を避ける。

4: むずむず足症候群では下肢運動は禁忌となる。

5: 下肢の浮腫には起立台での起立訓練が有効である。

第34回午後:第31問

腎について正しいのはどれか。  

1: 腎血流量は運動により増加する。

2: 水は近位尿細管で能動的に再吸収される。

3: 尿量の増加の原因として浸透圧利尿がある。

4: 糸球体ろ過量は1日に約1.5 lである。

5: 糸球体ろ過膜は血漿アルブミンをろ過する。