第49回午後第25問の類似問題

第55回午後:第83問

Brown-Séquard症候群で損傷髄節よりも下位の反対側に現れる症状はどれか。2つ選べ。  

1: 運動麻痺

2: 触覚障害

3: 痛覚障害

4: 温度覚障害

5: 深部覚障害

  • 答え:3 ・4
  • 解説:Brown-Séquard症候群は脊髄半側の損傷によって引き起こされる症候群で、損傷髄節よりも下位の反対側では痛覚障害と温度覚障害が現れます。
  • 運動麻痺は、損傷側の損傷レベル以下に現れるため、反対側ではなく損傷側に現れる症状です。
  • 触覚障害は、損傷側の損傷レベル以下に現れるため、反対側ではなく損傷側に現れる症状です。
  • 痛覚障害は、損傷側の反対側の損傷レベル以下に現れるため、正しい選択肢です。
  • 温度覚障害は、損傷側の反対側の損傷レベル以下に現れるため、正しい選択肢です。
  • 深部覚障害は、損傷側の損傷レベル以下に現れるため、反対側ではなく損傷側に現れる症状です。
  • 科目:神経・筋系の障害と臨床医学
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第55回午前:第87問

視床痛で正しいのはどれか。  

1: CRPS〈複合性局所疼痛症候群〉Ⅰ型に分類される。

2: 脳卒中発症直後から出現する。

3: 聴覚刺激で疼痛が緩和する。

4: 非侵害刺激で疼痛を感じる。

5: Lhermitte徴候がみられる。

  • 答え:4
  • 解説:視床痛は、正常では痛みを引き起こさない非侵害刺激であっても疼痛を感じる状態です。脳卒中や脳損傷後に発症することが多く、他の症状とは区別されます。
  • CRPS(複合性局所疼痛症候群)は視床痛とは別の症状であり、神経損傷の有無によってタイプIとタイプIIに分類されます。視床痛はCRPSには含まれません。
  • 視床痛は脳卒中発症直後から出現するのではなく、損傷から数週間後に発症することが多いため、選択肢2は正しくありません。
  • 視床痛は聴覚刺激で疼痛が緩和するという特徴はありません。むしろ、さまざまな刺激で疼痛が増強することが一般的です。
  • 視床痛は正常では痛みを引き起こさない非侵害刺激であっても疼痛を感じるという特徴があります。これが正しい選択肢です。
  • Lhermitte徴候は、頭部を前屈した時に四肢や体幹に電気様の放散痛が起こる徴候であり、多発性硬化症にみられる症状です。視床痛とは関係ありません。
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第54回午前:第2問

32歳の女性。下痢症状の後に四肢の脱力が出現したGuillain-Barré症候群で、入院2週後のGuillain-Barré障害スコアが5(人工呼吸管理)であった。グラフは表の3項目の合計点と歩行の関係を示す。この患者が発症6か月後に歩行不可能な確率はどれか。 

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1: 20%

2: 30%

3: 60%

4: 80%

5: 90%

第37回午前:第13問

67歳の男性。脳卒中による左片麻痺。発症後3か月経過。下肢のブルンストローム法ステージはIII。分離運動を促通するパターンとして適切なのはどれか。  

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第46回午前:第90問

肘部管症候群の症状で正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 猿手変形

2: 鉤爪手変形

3: ボタン穴変形

4: Tinel徴候

5: 前腕近位尺側の感覚障害

第42回午前:第4問

60歳の男性。脳梗塞後、5か月。右片麻痺のブルンストローム法ステージ上肢IV・手指IV。座位は安定している。麻痺側上肢の作業療法で適切なのはどれか。  

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第53回午前:第83問

脊髄ショック期の徴候として正しいのはどれか。  

1: 温痛覚解離

2: 痙性四肢麻痺

3: 肛門括約筋反射消失

4: 深部腱反射亢進

5: 排尿反射亢進

  • 答え:3
  • 解説:脊髄ショック期は、脊髄損傷後に発生する一時的な症状で、損傷部位以下の神経機能が消失する。この期間は数時間から数週間続くことがあり、その後徐々に回復していく。
  • 温痛覚解離は脊髄ショック期ではなく、脊髄内腫瘍や脊髄空洞症で見られる症状である。
  • 痙性四肢麻痺は脊髄ショック期ではなく、脊髄ショック期を経た後に損傷髄節以下で見られる症状である。
  • 肛門括約筋反射消失は脊髄ショック期の徴候であり、損傷髄節以下の反射が消失するために起こる。経過とともに回復することがある。
  • 深部腱反射亢進は脊髄ショック期ではなく、脊髄ショック期を経た後に損傷髄節以下で見られる症状である。
  • 排尿反射亢進は脊髄ショック期ではなく、脊髄ショック期では排尿反射が消失し、尿閉や尿失禁となる。
  • 科目:神経・筋系の障害と臨床医学
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第54回午前:第91問

下肢の末梢神経伝導検査で複数の神経に運動神経伝導速度低下を認めた。最も考えられる疾患はどれか。  

1: 多発性筋炎

2: 視神経脊髄炎

3: 閉塞性動脈硬化症

4: 筋萎縮性側索硬化症

5: Guillain-Barré症候群

  • 答え:5
  • 解説:下肢の末梢神経伝導検査で複数の神経に運動神経伝導速度低下を認めた場合、最も考えられる疾患はGuillain-Barré症候群です。これは自己免疫機序により末梢神経の脱髄が生じる疾患で、末梢神経伝導検査では2神経以上の伝導速度の低下や誘発筋電図の振幅低下がみられることが多いです。
  • 多発性筋炎は筋細胞の壊死による筋力低下と関節痛などを伴う膠原病の一種ですが、運動神経伝導速度の遅延は認められません。
  • 視神経脊髄炎は重症の視神経炎と横断性脊髄炎が特徴ですが、下肢の末梢神経伝導速度の遅延は認められません。
  • 閉塞性動脈硬化症は腹部大動脈とその主要分枝や四肢の主要動脈が動脈硬化のために狭窄・閉塞し、四肢に慢性循環障害をきたす疾患ですが、運動神経伝導速度は通常正常です。
  • 筋萎縮性側索硬化症は一側上肢の筋力低下と筋萎縮で始まり、対側にも拡大する疾患です。線維束攣縮が特徴的で、筋萎縮が進行すると球麻痺や呼吸筋麻痺を生じますが、末梢神経伝導検査では通常運動神経伝導速度は正常です。
  • Guillain-Barré症候群は自己免疫機序により末梢神経の脱髄が生じる疾患で、末梢神経伝導検査では2神経以上の伝導速度の低下や誘発筋電図の振幅低下がみられることが多いため、この症状が認められる場合はGuillain-Barré症候群が最も考えられます。
  • 科目:神経・筋系の障害と臨床医学
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第35回午後:第84問

自律神経症状を主症状とする疾患はどれか。  

1: 重症筋無力症

2: 多発性硬化症

3: アルツハイマー型痴呆

4: パーキンソン病

5: シャイ・ドレイガー症候群

第53回午前:第6問

手の写真を示す。上腕骨骨幹部骨折による神経麻痺によって生じやすいのはどれか。 

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1: ①

2: ②

3: ③

4: ④

5: ⑤

第34回午前:第25問

25歳の男性。上腕骨骨幹部骨折。肘関節を含む固定を5週施行後、肘関節可動域訓練を開始した。その3週後から訓練時、肘関節に疼痛が増加し、熱感と腫脹とが出現した。原因として考えられるのはどれか。  

1: 骨折部偽関節

2: 異所性骨化

3: 肘関節強直

4: 肩手症候群

5: 血栓性静脈炎

第44回午後:第83問

運動失調がみられるのはどれか。  

1: 辺縁系脳炎

2: Parkinson病

3: 周期性四肢麻痺

4: Wallenberg症候群

5: Lambert-Eaton症候群

第47回午後:第63問

脊髄後索の損傷によって生じるのはどれか。2つ選べ。  

1: 部位覚障害

2: 位置覚障害

3: 温痛覚解離

4: 振動覚障害

5: Babinski徴候

第50回午後:第8問

25歳の男性。Guillain-Barré症候群。発症後3日で運動麻痺は進行しており、呼吸筋麻痺のため人工呼吸器管理中である。理学療法で適切でないのはどれか。  

1: 体位変換

2: 筋力増強運動

3: 胸郭ストレッチ

4: 関節可動域運動

5: 30°程度のリクライニング位

第50回午後:第25問

右延髄背外側部の脳梗塞による障害で認められるのはどれか。  

1: 左内反足

2: 右下垂足

3: 右の痛覚脱失

4: 左の深部感覚障害

5: 右下肢の運動失調

第39回午前:第76問

疾患と術後理学療法との組合せで誤っているのはどれか。  

1: 頸椎椎間板ヘルニア-頸椎モビライゼーション

2: 反復性肩関節前方脱臼-肩甲下筋ストレッチング

3: 肘部管症候群-手内筋筋力強化

4: コーレス骨折-自己他動的手関節伸展運動

5: 上腕骨頸部(近位部)骨折-コッドマン体操

第53回午前:第31問

顔面と上下肢に感覚脱失を呈する脳卒中片麻痺の患者に対する生活指導で適切なのはどれか。  

1: 麻痺手使用を控える。

2: 湯呑を非麻痺側で把持する。

3: 両手での車椅子駆動を勧める。

4: 屋内ではスリッパ使用を勧める。

5: 髭剃りはT字カミソリを勧める。

  • 答え:2
  • 解説:脳卒中片麻痺の患者に対する生活指導では、効果と有害事象を比較して適切性を判断する必要があります。感覚脱失がある場合、視覚で体性感覚を代償しながら行動を行うことが重要です。
  • 麻痺手の使用を控えると、麻痺手の不使用・不認知が生じる危険があるため、適切ではありません。
  • 湯呑のような熱く重いものは、非麻痺側で把持させた方が安全であるため、適切です。麻痺側で湯呑を把持すると、火傷のほか、落としてケガをする危険がある。
  • 両手での車椅子駆動は、感覚のない麻痺側を車輪に巻き込んで負傷する危険性があるため、適切ではありません。
  • 感覚脱失した足に脱げやすいスリッパを使用すると、スリッパのズレや脱げたことに気づかず、転倒の危険性が高まるため、適切ではありません。靴を履いた方がよい。
  • T字カミソリで髭剃りをすると、感覚脱失の部分では皮膚を傷つけたときにわかりにくいため、適切ではありません。電動シェーバーを使用した方が安全である。
  • 科目:脳血管疾患
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第53回午前:第6問

75歳の女性。右利き。脳梗塞を発症し救急車で搬入された。発症翌日に症状の悪化を認めた。発症3日目の頭部MRIの拡散強調像を示す。最も出現しやすい症状はどれか。 

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1: 片麻痺

2: 失語症

3: 運動失調

4: 嚥下障害

5: 視野障害

第34回午前:第10問

脳卒中後の左片麻痺患者で共同運動からの分離を促進する訓練で適切でないのはどれか。  

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第39回午前:第13問

34歳の男性。交通事故による脳外傷。救急入院後10日目。頭部MRI検査でびまん性軸索損傷および左前頭部の脳挫傷を認める。JCS(Japan coma scale)は、現在は20に回復しているが、呼吸状態は不安定。左上下肢には随意運動を認めるが、四肢に著しい痙縮を認め、上肢は屈曲位、下肢は伸展位の姿勢をとることが多い。この時期の理学療法で適切でないのはどれか。2つ選べ。  

1: 脳卒中右片麻痺と同様の回復を示すと予測する。

2: 尖足予防のため夜間装具を用いる。

3: 訓練前に意識状態、呼吸状態を確認する。

4: 体位を調整して四肢筋緊張の緩和を図る。

5: 立位訓練を進める。