第55回午前第87問の類似問題

第56回午前:第87問

視床痛について正しいのはどれか。  

1: CRPS〈複合性局所疼痛症候群〉type Iに分類される。

2: 発症頻度は脳卒中患者の30%程度である。

3: 脳卒中発症直後に生じる症例が多い。

4: 鎮痛剤は無効であることが多い。

5: 手部に腫脹を伴う。

  • 答え:4
  • 解説:視床痛は、脳卒中や脳損傷によって視床が損傷されることで引き起こされる疼痛で、鎮痛剤が効かないことが多い特徴があります。
  • CRPS type Iは視床痛とは別の症状であり、反射性交感神経反射ジストロフィーと呼ばれます。
  • 視床痛の発症頻度は脳卒中患者の約10%程度であり、30%ではありません。
  • 視床痛は脳卒中発症直後から数年経過してまで生じることがありますが、必ずしも直後に生じるわけではありません。
  • 視床痛は鎮痛剤が効かないことが多いため、この選択肢が正しいです。
  • 手部に腫脹を伴うのは肩手症候群であり、視床痛では一般的には見られません。
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第56回午後:第25問

CRPS〈複合性局所疼痛症候群〉のtypeIに認められずtypeIIに認められるのはどれか。  

1: 骨萎縮

2: 痛覚過敏

3: 発汗異常

4: 皮膚温異常

5: 末梢神経伝導検査異常

第53回午後:第87問

脳卒中後の肩手症候群について正しいのはどれか。  

1: 運動麻痺重症例よりも軽症例に多い。

2: 女性の発症率は男性の約2倍である。

3: 脳卒中発症後6か月以降に生じる。

4: 発症頻度は40%程度である。

5: 複合性局所疼痛症候群typeⅠに分類される。

  • 答え:5
  • 解説:脳卒中後の肩手症候群は、脳卒中患者において肩や手に痛みや機能障害が生じる症状で、複合性局所疼痛症候群(CRPS)typeⅠに分類されます。
  • 選択肢1は間違いです。肩手症候群は、運動麻痺の重症例に多く見られる症状です。
  • 選択肢2は間違いです。肩手症候群の発症率に性別差は明確には報告されていません。
  • 選択肢3は間違いです。肩手症候群は、脳卒中発症後の早期から生じることがあります。
  • 選択肢4は間違いです。肩手症候群の発症頻度は、文献によって異なりますが、一般的には20%程度とされています。
  • 選択肢5は正しいです。脳卒中後の肩手症候群は、複合性局所疼痛症候群(CRPS)typeⅠに分類されます。CRPS typeⅠは、特定の神経損傷が明確でない状態で、反射性交感神経ジストロフィー(RSD)や肩手症候群が含まれます。CRPS typeⅡは神経損傷と関連するものです。
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第46回午後:第83問

視床症候群の症候として正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: めまい

2: 重度片麻痺

3: 体温の上昇

4: 激しい自発痛

5: 深部感覚障害

第52回午前:第11問

35歳の女性。橈骨遠位端骨折後に右上肢にCRPS〈複合性局所疼痛症候群〉を生じた。この患者にみられる所見に合致しないのはどれか。  

1: 浮腫

2: 痛覚鈍麻

3: 発汗異常

4: アロディニア

5: 皮膚温の変化

第46回午後:第27問

脳卒中後の肩手症候群について正しいのはどれか。  

1: 体温上昇を伴う。

2: 脳卒中発症直後から生じる。

3: 重度の片麻痺で多くみられる。

4: 患側手背に限局した疼痛を認める。

5: 早期には上肢全体に高度な浮腫を認める。

第48回午後:第83問

肩手症候群で正しいのはどれか。  

1: 初期は疼痛を伴わない。

2: 末期に手指腫脹がみられる。

3: 初期に皮膚紅潮がみられる。

4: 慢性期の温熱療法は禁忌である。

5: 複合性局所疼痛症候群(CRPS)Ⅱ型である。

第51回午後:第87問

CRPS〈複合性局所疼痛症候群〉に関連するのはどれか。  

1: Dupuytren拘縮

2: Volkmann拘縮

3: Sudeck骨萎縮

4: 無腐性壊死

5: 異所性骨化

第39回午後:第24問

痛覚について正しいのはどれか。  

1: 自由神経終末は侵害受容器である。

2: Aδ線維の伝導速度はC線維よりも遅い。

3: 脊髄後索を上行する。

4: 視床下部で中継される。

5: 皮質は痛みの認識に関与しない。

第55回午後:第88問

視神経脊髄炎で正しいのはどれか。  

1: 再発と寛解を繰り返す。

2: レム睡眠行動異常を生じる。

3: 免疫不全状態で罹患しやすい。

4: JCウイルス感染により発症する。

5: 抗コリンエステラーゼ薬で症状が改善する。

  • 答え:1
  • 解説:視神経脊髄炎は、多発性硬化症と同様に、症状の寛解と増悪を繰り返す(時間的多発)疾患である。
  • 視神経脊髄炎は再発と寛解を繰り返すことが特徴であり、正しい選択肢です。
  • レム睡眠行動異常は視神経脊髄炎とは関係がなく、パーキンソン病やLewy小体型認知症などが原因となることが多いため、間違いです。
  • 視神経脊髄炎は免疫不全状態との関連はなく、進行性多巣性白質脳症などが免疫不全状態で罹患しやすい疾患です。
  • JCウイルス感染は視神経脊髄炎の原因ではなく、進行性多巣性白質脳症の原因となるため、間違いです。
  • 抗コリンエステラーゼ薬は重症筋無力症の対症療法として使用される薬であり、視神経脊髄炎の治療には血液浄化療法などが有用であるため、間違いです。
  • 科目:神経・筋系の障害と臨床医学
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第57回午後:第23問

痛みの種類について正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 侵害受容性疼痛は器質的疾患に多い。

2: 心因性疼痛は多くの要因が複雑に関与する。

3: 神経障害性疼痛は非ステロイド性抗炎症薬が効果的である。

4: 侵害受容性疼痛は痛み感覚の神経経路が障害され支配領域に痛みを感じる。

5: 神経障害性疼痛は末梢の受容器が熱や機械的刺激で活性化し痛みを感じる。

  • 答え:1 ・2
  • 解説:痛みの種類には侵害受容性疼痛、心因性疼痛、神経障害性疼痛などがあり、それぞれ原因や症状、治療法が異なります。この問題では、それぞれの痛みの特徴について正しい選択肢を2つ選ぶことが求められています。
  • 侵害受容性疼痛は、骨折や炎症などの器質的疾患によって引き起こされる痛みで、痛み関連物質が侵害受容器を刺激することで痛みを感じます。この選択肢は正しいです。
  • 心因性疼痛は、中枢神経系や心理学的機序に影響された神経系の異常によって引き起こされる痛みで、多様な要因が関与しています。この選択肢は正しいです。
  • 神経障害性疼痛に対して非ステロイド性抗炎症薬の効果は示されておらず、神経障害疼痛薬が有効とされています。この選択肢は間違いです。
  • 侵害受容性疼痛は、損傷した組織(骨や靱帯など)に疼痛が生じるもので、神経経路が障害されることで痛みを感じるわけではありません。この選択肢は間違いです。
  • 神経障害性疼痛では、痛みによる交感神経の興奮や血流の滞りが疼痛を助長すると考えられていますが、末梢の受容器が熱や機械的刺激で活性化し痛みを感じるのは侵害受容性疼痛の特徴です。この選択肢は間違いです。
  • 科目:内科疾患
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第49回午前:第31問

CRPS(複合性局所疼痛症候群)に関連するのはどれか。  

1: Dupuytren拘縮

2: Volkmann拘縮

3: Sudeck骨萎縮

4: 無腐性壊死

5: 異所性骨化

第56回午後:第44問

症候とその説明の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: Uhthoff徴候 ── 体温の低下で神経症状が悪化する。

2: Lasègue徴候 ── 腰椎椎間板ヘルニアで陽性になる。

3: Lhermitte徴候 ── 頸部の前屈により背部中央に痛みが走る。

4: 内側縦束症候群 ── 後頭葉の障害で起こる。

5: Brown-Séquard症候群 ── 脊髄の両側横断性障害で起こる。

第57回午後:第89問

痛みとして灼熱感を生じるのはどれか。  

1: Lhermitte徴候

2: Morleyテスト

3: 緊張型頭痛

4: Tinel徴候

5: 視床痛

  • 答え:5
  • 解説:この問題では、痛みとして灼熱感を生じる症状や徴候を選択肢の中から探すことが求められています。正解は視床痛で、脳卒中患者で見られる灼熱感様な疼痛が特徴です。
  • Lhermitte徴候は、多発性硬化症で見られる症状で、頸部前屈により脊椎に沿って下方に放散する電撃痛が生じます。灼熱感とは異なるため、この選択肢は正しくありません。
  • Morleyテストは、胸郭出口症候群の検査で、鎖骨上窩で腕神経叢を圧迫することで陽性時に圧痛や前胸部への放散痛が生じます。この選択肢も灼熱感とは関係がないため、正しくありません。
  • 緊張型頭痛は、女性に多く見られる症状で、頭部全体に頭をベルトで締め付けられるような疼痛が生じます。この選択肢も灼熱感とは異なる症状であるため、正しくありません。
  • Tinel徴候は、末梢神経の損傷部位をたたいたときに、神経の支配領域にチクチク感や蟻走感が生じることを指します。手根管症候群にも同様な症状が出ることからTinel様徴候とも呼ばれます。しかし、これも灼熱感とは異なるため、正しくありません。
  • 視床痛は、脳卒中患者で見られる症状で、灼熱感様な疼痛が特徴です。この選択肢が正解であり、痛みとして灼熱感を生じる症状を表しています。
  • 科目:神経・筋系の障害と臨床医学
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第50回午前:第83問

脊髄損傷の感覚障害について正しいのはどれか。  

1: 馬尾神経症候群ではみられない。

2: 中心性頸髄損傷では上肢より下肢に強い。

3: 脊髄円錐症候群では肛門周囲が障害される。

4: 前脊髄動脈症候群では位置覚が障害される。

5: Brown-Séquard症候群では病巣の反対側の位置覚が障害される。

第49回午後:第25問

脳卒中後の肩手症候群について正しいのはどれか。  

1: 患側の手に冷感がみられる。

2: 麻痺が重度の場合に発症しやすい。

3: 星状神経節ブロックは無効である。

4: 脳卒中発症後3週以内に生じやすい。

5: 自動的な関節可動域運動は症状を悪化させる。

第42回午前:第65問

ギラン・バレー症候群で正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 脳神経は回避される。

2: 再発を繰り返すことが多い。

3: 軸索型は機能予後が不良である。

4: 重度な感覚障害を伴うことが多い。

5: 近位筋より遠位筋の障害が遷延する。