膝関節前十字靱帯再建術後4週の時点に行う患肢の筋力増強訓練として誤っているのはどれか。
1: レッグカール
2: ハーフスクワット
3: バイクエクササイズ
4: 大腿四頭筋セッティング
5: 大腿部筋群の等運動性収縮訓練
55歳の女性。8年前に多発性硬化症と診断され、再発や寛解を繰り返し、2回の入院歴がある。現在は症状が落ち着いており、訪問理学療法で屋外歩行練習が実施されている。その際、理学療法士は運動強度を軽度から中等度とし、かつ、外気温の高い時間帯を避けて実施するなどに留意している。この理由として関係するのはどれか。
1: Barré徴候
2: Horner徴候
3: Lhermitte徴候
4: Tinel徴候
5: Uhthoff徴候
35歳の男性。生来健康であった。転倒し右肘頭骨折を受傷した。術後のエックス線写真(A、B)を示す。骨折部や全身の状態は良好である。この患者の作業療法で最も注意すべき合併症はどれか。
1: 偽関節
2: 変形治癒
3: 遷延治癒
4: 異所性骨化
5: Sudeck骨萎縮
80歳の女性。脳血管障害発症後5年、要介護2。杖歩行は自立しているが、転倒予防を目的に通所リハビリテーションでの理学療法が開始された。転倒リスクの評価として適切なのはどれか。
1: FBS
2: KPS〈Karnofsky performance scale〉
3: PGCモラールスケール
4: SIAS
5: WCST
単関節の障害で後髪をとかすことができなかった。このときの関節運動と可動域制限の組合せで正しいのはどれか。ただし、自助具は使用しないこととする。
1: 肩関節屈曲 − 90°
2: 肩関節外転 − 120°
3: 肘関節屈曲 − 50°
4: 前腕回内 − 50°
5: 手関節背屈 − 20°
47歳の女性。抗リン脂質抗体症候群の既往がある。右変形性膝関節症に対して高位脛骨骨切り術を3日前に受けた。右大腿部から足部まで発赤を伴う腫脹を認め、Homans徴候陽性である。術後に実施した主な血液検査の結果を表に示す。術後の合併症として考えられるのはどれか。
1: 蜂窩織炎
2: リンパ浮腫
3: 化膿性関節炎
4: うっ血性心不全
5: 深部静脈血栓症
多発筋炎で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 筋痛に対しては温熱療法を行う。
2: 急性期には車椅子自走で移動する。
3: 急性期治療時から下肢筋力増強訓練が推奨される。
4: 股関節部に疼痛が出現した時は大腿骨頭壊死の合併に注意する。
5: 慢性期の運動負荷量の決定には血清CKの推移が参考となる。
29歳の女性。歩行困難を主訴に整形外科外来を受診したが器質的問題が認められなかったため、紹介によって精神科外来を受診し入院することとなった。手足が震え、軽い麻痺のような脱力があり、自立歩行ができないため車椅子を使用している。立位保持や移乗に介助を必要とし、ADLはほぼ全介助である。この時点の患者に対する作業療法で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 自己洞察を促す。
2: 自己表現の機会を増やす。
3: 集団活動で役割を担わせる。
4: 自己中心的な依存は受け入れない。
5: 身体機能に対する治療的な介入を行う。
75歳の女性。左膝痛を訴え、関節可動域が伸展-10°、屈曲95°に制限されている。来院時のエックス線写真を示す。膝関節拘縮に対する治療で正しいのはどれか。
1: CPMを行う。
2: 大腿を固定して伸張を加える。
3: 疼痛を感じるレベルの矯正力を加える。
4: 動的膝装具は用いない。
5: 連続ギプス法では1日ごとに5°ずつ矯正位を強める。
第6頸髄節まで機能残存している頸髄損傷患者に対する作業療法として適切でないのはどれか。
1: 上衣着脱は被りタイプから練習する。
2: コンピュータの入力デバイスを検討する。
3: 排便は臥位で行えるように環境を整える。
4: 自己導尿ができるようにカテーテル操作を練習する。
5: 車椅子上で起立性低血圧が起こったときは前屈位をとる。
頸髄損傷者(第6頸髄節まで機能残存)が肘での体重支持を練習している姿勢の写真(別冊No. 5)を別に示す。この練習の目的動作はどれか。2つ選べ。ア.寝返りイ.上着の着脱ウ.足上げ動作エ.ズボンの着脱オ.ベッド上での移動
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
62歳の男性。心筋梗塞発症当日に入院。発症後3日から理学療法を開始している。合併症はない。発症後5日の理学療法で適切でないのはどれか。
1: ベッド上での肘関節自動運動
2: ベッド上での足関節自動運動
3: 両下肢の他動運動
4: ギャッチベッド上での座位
5: ブリッジ運動
46歳の男性。脊髄小脳変性症。最近、歩行が不安定となり、壁を伝うことが多くなってきた。片脚起立は困難。複視と眼振が強く、日常生活でも気分不良となる。理学療法として適切なのはどれか。
1: 継ぎ足歩行
2: Frenkel体操
3: 号令を用いた歩行
4: バランスボードを用いた起立訓練
5: リズミック・スタビリゼーション
24歳の男性。5日前に交通事故で第4、5頸椎脱臼骨折となった。整復固定術を行って、頸椎の安定性は確保され、現在ICUで治療中である。意識は清明で人工呼吸器から離脱し、Frankel分類Bのレベルである。この時期における理学療法で適切でないのはどれか。
1: 呼吸訓練
2: 座位訓練
3: 下肢筋力増強訓練
4: 四肢関節可動域訓練
5: 下肢への間欠的空気加圧
鏡視下半月板縫合術後2週目の理学療法で適切でないのはどれか。
1: 120°屈曲までの膝関節可動域訓練
2: 大腿四頭筋等尺性運動
3: 弾性バンドでハムストリングス強化
4: 膝装具使用
5: T字杖歩行
79歳の女性。脳卒中後の左片麻痺。プラスチックAFOを装着してT字杖歩行が可能である。装具は足尖までの長さで足継手はない。Brunnstrom法ステージでは上肢Ⅳ、下肢Ⅴ。左立脚後期が歩行周期の中で極端に短く安定性も低下している。歩容を改善するために有用な方法はどれか。
1: 外側フレアを付ける。
2: 足部のベルクロの固定を緩める。
3: 装具の高さを下腿中央付近まで低くする。
4: 装具の中足指節関節部から遠位部を切除する。
5: 足関節部の固定性を強化(コリュゲーション)する。
変形性股関節症に対して、前方アプローチで股関節を前外側に脱臼させて人工股関節置換術を行った。術後に股関節の脱臼を最も誘発しやすい肢位はどれか。
1: 屈曲、内転、内旋
2: 屈曲、外転、外旋
3: 伸展、内転、外旋
4: 伸展、内転、内旋
5: 伸展、外転、内旋
45歳の女性。3日前、自宅で荷物を持ち上げた際に、腰部と左下腿の後面から足背外側部にかけての強い痛みがあった。安静にしていたが、疼痛が軽快しないため受診し、腰椎椎間板ヘルニアと診断された。発症から2か月が経過し、足背外側部の疼痛と安静時の腰痛は改善したが、労作時に軽度の腰痛が続いているため再度受診した。理学療法として適切でないのはどれか。
1: TENS
2: ホットパック
3: Williams型装具の装着
4: 体幹筋群の筋カトレーニング
5: ハムストリングスのストレッチング
変形性膝関節症で誤っているのはどれか。
1: 中高年の女性に多い。
2: 日本人では内反型が多い。
3: 動き始めの疼痛が特徴である。
4: 明らかな原因のない一次性が多い。
5: 進行すると脛骨が大腿に対して内旋変形する。
70歳の男性。脳梗塞による左片麻痺。Brunnstrom法ステージは下肢Ⅲ。関節可動域制限はない。ダブルクレンザック足継手付き両側金属支柱型短下肢装具を用いて歩行練習を実施している。足継手を背屈0~20度で可動するように設定すると左立脚中期に膝折れが出現した。装具の調整で正しいのはどれか。
1: 足継手の可動範囲を背屈0~5度に設定する。
2: スウェーデン式膝装具を併用する。
3: Tストラップを追加する。
4: 外側ウェッジを入れる。
5: 装具の踵を高くする。