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作業療法士問題表示

作業療法士国家試験

大分類

内科疾患

20問表示中
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5
作業療法士実地問題 - 第56回 午前
科目:
大分類: 内科疾患
75歳の男性。糖尿病でインスリン療法中。胸部不快感で受診した。半年前と今回の心電図を示す。今回発症したと考えられる病態はどれか。 
shs_H0E6kWtjs49dH-Gci
1
狭心症
2
心筋梗塞
3
心房細動
4
房室ブロック
5
心室性期外収縮
10
作業療法士実地問題 - 第56回 午前
解説あり
科目:
大分類: 内科疾患
32歳の女性。右利き。診断名は右乳がん(ステージⅡ)。右乳房切除術と腋窩リンパ節郭清術施行目的で入院となった。夫と2歳の子どもとの3人暮らし。職業は保育士。術前の右上肢機能は良好であり、セルフケアや家事動作は自立していた。術後作業療法について正しいのはどれか。  
1
日光浴を勧める。
2
術側の上肢は固定する。
3
事務職への転職を勧める。
4
重量物を持たないように指導する。
5
3か月間物干し動作は行わないよう指導する。

解説

この患者は右乳房切除術と腋窩リンパ節郭清術を受けた後に作業療法が実施される。術後の患側上肢には創部治癒のために重い物を持たないよう指導することが適切である。

選択肢別解説

1
不正解

日光浴はがんの発生リスクを低減することを示唆する研究もあるが、観察研究のデータであり、術後の作業療法として日光浴を選択できない。

2
不正解

術後に乳房切除創部の安静は行われるが、患側上肢を固定すると、関節拘縮が生じることがあるため、適切ではない。

3
不正解

患者は保育士であり、子どもを上肢で介助することも想定できるが、業務内容としては役割分担などで調整する手段があり、事務職へ転職するまでの理由はない。

4
正解

術後の患側上肢には創部治癒のために重い物を持たないよう指導することが適切である。

5
不正解

術後3か月間に物干し動作を行わせないとする合理的事象はない。物干し動作は肩関節の運動を伴うが、肩の安静は最小限にしながら、術後早期からADLを含めた活動は痛み自制内で行うことができる。

31
作業療法士専門問題 - 第56回 午前
重要度:標準 解説あり
科目:
大分類: 内科疾患
うっ血性心不全の急性増悪時にみられるのはどれか。2つ選べ。  
1
浮 腫
2
四肢冷感
3
体重減少
4
頸静脈圧低下
5
高ナトリウム血症

解説

うっ血性心不全の急性増悪時には、心臓の機能障害により血流が滞り、浮腫や四肢冷感が現れる。これらの症状は、心室拡張末期圧の上昇や主要臓器への灌流不全が原因である。

選択肢別解説

1
正解

浮腫は、心不全により心臓へ戻る血流が弱くなることで生じる。うっ血性心不全の急性増悪時には、この症状が現れることがある。

2
正解

四肢冷感は、末梢の四肢への血液灌流が弱くなることで患者に自覚されやすい症状であり、うっ血性心不全の急性増悪時にはこれが現れることがある。

3
不正解

全身うっ血により消化器症状が現れても、体重が急激に減少することはない。慢性症状として体重減少が見られることはあるが、急性増悪時には該当しない。

4
不正解

全身うっ血となった場合、頸静脈怒張が生じる。拡張期血圧は末梢血管抵抗性と関連するが、静脈圧も同様に、うっ血によって血管抵抗性が高まると血管内圧が高まる。したがって、頸静脈圧低下はうっ血性心不全の急性増悪時には見られない。

5
不正解

高ナトリウム血症は腎機能障害のパラメータであり、うっ血性心不全の急性期に生じる腎機能低下は尿量減少を生じさせるが、ナトリウムが高値になるほどの障害はさらに悪化するまでは起こらない。したがって、高ナトリウム血症はうっ血性心不全の急性増悪時には該当しない。

2
作業療法士実地問題 - 第56回 午後
解説あり
科目:
大分類: 内科疾患
60歳の男性。COPDが進行し在宅酸素療法が導入された。酸素流量は労作時2 L/分である。入浴動作の指導で正しいのはどれか。  
1
洗髪を片手で行う。
2
動作を素早く行う。
3
浴槽に肩まで浸かる。
4
洗い場の椅子の座面を低くする。
5
入浴中は経鼻カニューレを外す。

解説

COPD患者に対する入浴動作の指導では、酸素飽和度の低下を防ぐために適切な動作や環境を整えることが重要です。労作時の酸素流量が2 L/minであることから、適切な酸素吸入量を確保しながら入浴動作を行う必要があります。

選択肢別解説

1
正解

正しい選択肢です。両手を挙げる洗髪動作は酸素飽和度の低下を招きやすいため、片手ずつ行うことが望ましいです。

2
不正解

間違った選択肢です。動作を素早く行うと酸素消費が増え、酸素飽和度が低下する可能性があるため、ゆっくりと行うことが望ましいです。

3
不正解

間違った選択肢です。浴槽に肩まで浸かると血中酸素飽和度が下がりやすくなるため、避けるべきです。

4
不正解

間違った選択肢です。低い椅子に座ると腹部が圧迫され、呼吸がしにくくなるため、適切な高さの椅子を使用することが望ましいです。

5
不正解

間違った選択肢です。入浴中は酸素消費が増えるため、経鼻カニューレを外さずに酸素吸入を継続する必要があります。

24
作業療法士専門問題 - 第56回 午後
重要度:標準 解説あり
科目:
大分類: 内科疾患
深部静脈血栓予防について誤っているのはどれか。  
1
水分補給
2
離床の促進
3
足関節の自動運動
4
長時間の座位保持
5
弾性ストッキングの着用

解説

深部静脈血栓予防には、早期離床、適度な歩行や足関節の自動運動、弾性ストッキングの着用が勧められる。長時間の座位保持は、下肢の血流のうっ滞を誘発し、血液の流れが阻害されるため、誤りである。

選択肢別解説

1
不正解

水分補給は、血液粘性の増大を防ぐため、深部静脈血栓予防に効果的である。

2
不正解

離床の促進は、筋ポンプ機能を利用して下肢の血流を促進できるため、深部静脈血栓予防に効果的である。

3
不正解

足関節の自動運動は、腓腹筋やヒラメ筋の筋ポンプ機能を活用して血流を促進できるため、深部静脈血栓予防に効果的である。

4
正解

長時間の座位保持は、下肢の血流のうっ滞を誘発し、血液の流れが阻害されるため、深部静脈血栓予防には誤りである。

5
不正解

弾性ストッキングの着用は、下肢への血流うっ滞を皮膚静脈圧迫によって予防する点で有効な可能性があるため、深部静脈血栓予防に効果的である。

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33
作業療法士専門問題 - 第56回 午後
重要度:標準
科目:
大分類: 内科疾患
仙骨部の褥癒予防で適切なのはどれか。2つ選べ。  
1
円座を使用する。
2
除圧動作を指導する。
3
長時間車椅子に座る。
4
保湿クリームを塗布する。
5
フットサポートを通常よりも高くする。
7
作業療法士実地問題 - 第55回 午前
科目:
大分類: 内科疾患
心電図をモニターしながら訓練を行った際の訓練前と訓練中の心電図を示す。変化に関する所見で正しいのはどれか。 
NVdWmRTT_HkyF83YkGV9T
1
二段脈
2
心房粗動
3
心室頻拍
4
STの低下
5
上室性頻拍
31
作業療法士専門問題 - 第55回 午前
重要度:標準 解説あり
科目:
大分類: 内科疾患
呼吸器疾患で正しいのはどれか。  
1
肺線維症は閉塞性肺疾患である。
2
気管支拡張症では乾性咳嗽がみられる。
3
気管支喘息の発作時は1秒率が低下する。
4
過換気症候群では呼吸性アシドーシスになる。
5
CO2ナルコーシスは低CO2血症によって生じる。

解説

この問題では、呼吸器疾患に関する正しい情報を選択する必要があります。正しい選択肢は3で、気管支喘息の発作時に1秒率が低下することです。

選択肢別解説

1
不正解

肺線維症は閉塞性肺疾患ではなく、拘束性肺疾患です。間質性肺炎の終末像で、肺が縮小した状態になります。

2
不正解

気管支拡張症では、乾性咳嗽ではなく、湿性咳嗽がみられることが一般的です。亜区域気管支より末梢部分が非可逆的に拡張した状態になります。

3
正解

選択肢3は正しいです。気管支喘息は、気道の慢性炎症性疾患で、閉塞性肺疾患に分類されます。そのため、発作時には1秒率が低下します。

4
不正解

過換気症候群では、呼吸性アシドーシスではなく、呼吸性アルカローシスになります。精神的な不安によって過呼吸になり、二酸化炭素の排出量が増加し、アルカローシスが生じます。

5
不正解

CO2ナルコーシスは、低CO2血症ではなく、高CO2血症によって生じます。肺機能の低下により換気量が減り、血液中の二酸化炭素濃度が著しく上昇することで症状が現れます。

32
作業療法士専門問題 - 第55回 午前
重要度:重要 解説あり
科目:
大分類: 内科疾患
がん患者の疾患特異的評価で正しいのはどれか。  
1
AIMS
2
FMA〈Fugl-Meyer assessment〉
3
GBSスケール
4
Hoffer分類
5
KPS〈Karnofsky performance scale〉

解説

この問題では、がん患者の疾患特異的評価に関する正しい選択肢を選ぶことが求められています。正しい選択肢はKPS(Karnofsky performance scale)で、がん患者のperformance status(PS)を評価する尺度です。

選択肢別解説

1
不正解

AIMS(arthritic impact measurement scale)は、関節リウマチに特異的なQOL評価であり、がん患者の疾患特異的評価ではありません。

2
不正解

Fugl-Meyer assessment(FMA)は、脳卒中片麻痺患者の運動麻痺などの身体機能を評価する尺度であり、がん患者の疾患特異的評価ではありません。

3
不正解

GBSスケールは認知症状評価尺度で、運動機能、知的機能、感情機能、認知症に共通なその他の症状に関して対象者の状態を評価する行動観察評価ですが、がん患者の疾患特異的評価ではありません。

4
不正解

Hoffer分類は座位能力評価で、手の支持なしで座位可能、手の支持で座位可能、座位不能の3段階で評価する尺度ですが、がん患者の疾患特異的評価ではありません。

5
正解

Karnofsky performance scale(KPS)は、がん患者のperformance status(PS)を評価する尺度であり、正しい選択肢です。日常生活でどの程度活動能力があるか、100%(正常、臨床症状なし)から0%(死)までの11段階に分類する。

5
作業療法士実地問題 - 第55回 午後
解説あり
科目:
大分類: 内科疾患
69歳の男性。慢性心不全。心肺運動負荷試験の結果を受け、主治医から3 METsまでの運動制限の指示があった。選択する活動で適切なのはどれか。  
1
屋内の掃除
2
家具の運搬
3
ペンキ塗り
4
階段を上がる
5
歩行(107 m/分)

解説

この問題では、慢性心不全の患者に対して3 METsまでの運動制限が指示されているため、適切な活動を選択する必要があります。METsは、基礎代謝率に対する運動の強度を示す指標で、1 METは安静時の酸素消費量に相当します。

選択肢別解説

1
正解

屋内の掃除は、3.0 METsの活動であり、指示された運動制限の範囲内で適切な活動です。

2
不正解

家具の運搬は、6.0 METsの活動であり、指示された運動制限を超えているため、適切な活動ではありません。

3
不正解

ペンキ塗りは、室内や家具の仕上げ塗装の場合3.3 METs、家の外壁塗装の場合5.0 METsの活動であり、どちらの場合も指示された運動制限を超えているため、適切な活動ではありません。

4
不正解

階段を上がるのは、8.0 METsの活動であり、指示された運動制限を大幅に超えているため、適切な活動ではありません。

5
不正解

歩行(107 m/分)は、かなり速い速度での平地歩行であり、5.0 METsの活動であるため、指示された運動制限を超えているため、適切な活動ではありません。

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31
作業療法士専門問題 - 第55回 午後
重要度:低 解説あり
科目:
大分類: 内科疾患
糖尿病の三大合併症による症状はどれか。  
1
う歯
2
血尿
3
昏睡
4
失明
5
吐血

解説

糖尿病の三大合併症は網膜症、腎症、神経障害であり、これらの合併症による症状が問われています。正解は失明で、糖尿病性網膜症が進行すると失明することがあります。

選択肢別解説

1
不正解

う歯は糖尿病の慢性合併症として歯周病を生じやすいことと関連がありますが、三大合併症には含まれません。

2
不正解

血尿は糖尿病性腎症に関連する症状ですが、血尿を認めることはほとんどなく、三大合併症による症状としては不適切です。

3
不正解

昏睡は糖尿病の急性合併症である糖尿病ケトアシドーシスや高浸透圧高血糖状態に関連する症状ですが、三大合併症による症状ではありません。

4
正解

失明は糖尿病性網膜症が進行すると発生することがあり、糖尿病の三大合併症の一つである網膜症による症状です。これが正解です。

5
不正解

吐血は高血糖や代謝性アシドーシスを認める場合に急性壊死性食道炎などにより発生することがありますが、糖尿病の三大合併症との直接的関連はありません。

37
作業療法士専門問題 - 第55回 午後
重要度:標準 解説あり
科目:
大分類: 内科疾患
悪性腫瘍の緩和ケア主体の時期のリハビリテーションで正しいのはどれか。  
1
呼吸困難の軽減は得られない。
2
運動療法をすることで心理面が改善する。
3
運動療法をすることで倦怠感は改善しない。
4
疼痛緩和にマッサージは長期的効果がある。
5
運動療法をすることで疼痛の改善は得られない。

解説

緩和ケア主体の時期のリハビリテーションでは、運動療法やポジショニング、リラクセーションなどを行うことで、患者の心理面や倦怠感、疼痛などの症状が改善されることが知られています。

選択肢別解説

1
不正解

選択肢1は間違いです。緩和ケア主体の時期であっても、ポジショニングやリラクセーションを行うことで、呼吸困難の軽減がみられることがあります。

2
正解

選択肢2は正しいです。運動療法とカウンセリングの併用やリハビリテーションの実施は、それらを行わない群と比較して、精神的機能の側面、心理的側面を改善させることが報告されています(推奨グレードA)。

3
不正解

選択肢3は間違いです。緩和ケア対象がん患者に対するサーキットトレーニングを中心とした運動療法は、倦怠感を改善するので、行うよう勧められることがあります(推奨グレードB)。

4
不正解

選択肢4は間違いです。末期がん患者に対するマッサージ、特に足マッサージは疼痛緩和の即時効果があるので、行うよう勧められることがあります(推奨グレードB)。ただし、長期的効果については明確ではありません。

5
不正解

選択肢5は間違いです。がん患者に対する運動療法により、疼痛閾値の上昇を引き起こす可能性があるとされ、一定の改善が得られることが報告されています。

25
作業療法士専門問題 - 第54回 午前
重要度:低 解説あり
科目:
大分類: 内科疾患
前傾側臥位で排痰を行うのはどれか。  
1
後上葉区
2
前上葉区
3
前肺底区
4
肺尖区
5
上舌区

解説

前傾側臥位で排痰を行うのは後上葉区(S2)であり、45°前方へ傾けた前傾側臥位にて排痰を行います。それぞれの選択肢における排痰の方法は異なります。

選択肢別解説

1
正解

後上葉区(S2)は正解で、45°前方へ傾けた前傾側臥位にて排痰を行います。これにより、後上葉区の気道内の痰が重力の働きで排出されやすくなります。

2
不正解

前上葉区(S3)は間違いで、背臥位にて排痰を行います。前傾側臥位ではなく、背臥位で行うことで前上葉区の痰が排出されやすくなります。

3
不正解

前肺底区(S8)は間違いで、背臥位にて排痰を行います。前傾側臥位ではなく、背臥位で行うことで前肺底区の痰が排出されやすくなります。

4
不正解

肺尖区(S1)は間違いで、背臥位または座位にて排痰を行います。前傾側臥位ではなく、背臥位や座位で行うことで肺尖区の痰が排出されやすくなります。

5
不正解

上舌区(S4)は間違いで、45°後方へ傾けた後傾側臥位にて排痰を行います。前傾側臥位ではなく、後傾側臥位で行うことで上舌区の痰が排出されやすくなります。

30
作業療法士専門問題 - 第54回 午前
重要度:低 解説あり
科目:
大分類: 内科疾患
透析患者で正しいのはどれか。  
1
透析導入の原因疾患のうち慢性糸球体腎炎の割合は年々増加している。
2
透析患者数はこの10年間減少し続けている。
3
身体活動量の低下は生命予後を悪化させる。
4
透析導入は腹膜透析が最も多い。
5
死因の第一位は悪性腫瘍である。

解説

透析患者に関する問題で、正しい選択肢は3である。透析患者における身体活動量の低下は、生命予後を悪化させる。運動療法を用いて、心臓や血管疾患の発症を予防したり、骨関節や骨格筋の機能を維持・回復させたり、フレイルから要介助状態へ至る危険因子を是正することが重要である。

選択肢別解説

1
不正解

選択肢1は間違いです。透析導入の原因疾患は、糖尿病性腎症が約半数を占める。慢性糸球体腎炎は、学校検尿の普及や治療の進歩などにより、透析導入に至る患者数は減少している。

2
不正解

選択肢2は間違いです。透析患者数はこの10年間増加し続けている。高齢化や生活習慣病の増加が影響していると考えられます。

3
正解

選択肢3は正しいです。透析患者における身体活動量の低下は、生命予後を悪化させる。運動療法を用いて、心臓や血管疾患の発症を予防したり、骨関節や骨格筋の機能を維持・回復させたり、フレイルから要介助状態へ至る危険因子を是正することが重要である。

4
不正解

選択肢4は間違いです。透析導入は、腹膜透析よりも血液透析の方が多い。血液透析は、半透膜を介して患者の血液と透析液の間で拡散(濃度差)と限界濾過(圧較差)を行う方法である。1回の治療に3~4時間、1週間に2~3回の頻度で行う必要があり、患者の負担が大きい。

5
不正解

選択肢5は間違いです。透析患者の死因の第一位は心不全、第二位が感染症、第三位が悪性腫瘍である。透析患者は、一般人口に比べて心血管疾患や感染症による死亡リスクが高いため、これらの疾患が死因の上位を占める。

35
作業療法士専門問題 - 第54回 午前
重要度:標準 解説あり
科目:
大分類: 内科疾患
乳癌患者のリハビリテーションで正しいのはどれか。  
1
術後に倦怠感がある場合には運動療法は行わない。
2
患側肩関節可動域訓練は術後翌日から積極的に行う。
3
遠隔転移がある進行した病期の場合には運動療法は禁忌である。
4
術後放射線治療中に不安感を認める場合には運動療法は行わない。
5
術後放射線治療中の有酸素運動は貧血などの有害反応を軽減させる。

解説

乳癌患者のリハビリテーションでは、適切な運動療法が重要であり、病状や治療の進行に応じて適切な運動療法を行うことが求められる。術後放射線治療中の有酸素運動は、下痢や貧血などの治療の有害反応を軽減させる効果がある。

選択肢別解説

1
不正解

倦怠感がある場合でも、適切な運動療法を行うことで廃用症候群の予防や運動機能の維持が可能である。ただし、倦怠感の程度に応じて運動療法の強度や内容を調整することが重要である。

2
不正解

患側肩関節可動域訓練は、術後翌日から積極的に行うのではなく、ドレーン抜去までは自動運動による可動性拡大(屈曲、外転)をはかる程度に留める。積極的な他動運動は術直後からは行わない。

3
不正解

遠隔転移がある進行した病期の場合でも、運動療法を行うことでQOLの低下を緩和することができる。運動療法は病状に応じて適切に行われるべきであり、進行した病期であっても禁忌とは言えない。

4
不正解

術後放射線治療中に不安感を認める場合でも、運動療法を行うことで運動機能の低下や廃用症候群の助長を防ぐことができる。不安感がある場合でも、可能な範囲で運動療法を実施することが望ましい。

5
正解

術後放射線治療中の有酸素運動や抵抗運動は、下痢や貧血などの治療の有害反応を軽減させる効果がある。適切な運動療法を行うことで、治療中の副作用を緩和し、患者のQOLを向上させることができる。

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4
作業療法士実地問題 - 第54回 午後
科目:
大分類: 内科疾患
心電図を示す。この心電図の所見で正しいのはどれか。2つ選べ。 
h5psZfulUBopqALl_kH8w
1
頻脈
2
心房粗動
3
PR間隔延長
4
上室性期外収縮
5
心室性期外収縮
36
作業療法士専門問題 - 第54回 午後
重要度:最重要 解説あり
科目:
大分類: 内科疾患
慢性閉塞性肺疾患患者のADLで息切れを軽減させるための指導として適切なのはどれか。  
1
洗髪は両手で行う。
2
靴下の着脱は床に座り行う。
3
ズボンの着脱は立位で行う。
4
和式トイレを洋式トイレに変更する。
5
前開きシャツをかぶり型シャツに変更する。

解説

慢性閉塞性肺疾患患者のADLで息切れを軽減させるための指導は、呼吸困難を誘発しにくい方法や、胸腹部を圧迫しない方法を選択することが重要です。

選択肢別解説

1
不正解

両手での洗髪は呼吸補助筋を緊張させ、呼吸困難を誘発しやすいため、慢性閉塞性肺疾患患者には片手での洗髪を指導するのが適切です。

2
不正解

靴下の着脱を床座位で行うと、体幹を屈曲させることになり、胸腹部を圧迫し、横隔膜の活動を制限してしまうため、適切ではありません。椅子座位で足を組んで実施するとよいです。

3
不正解

ズボンの着脱を立位で実施すると、体幹前屈位になり呼吸がしにくくなるため、適切ではありません。椅子座位で息を吐きながら実施するとよいです。

4
正解

和式トイレは体幹前屈位になるため、洋式トイレに変更することで呼吸が楽になります。また、排便の際は、力んで息苦しくならないよう、呼吸に合わせて息を吐きながら力むようにすることが適切です。

5
不正解

腕を肩よりも上げると息苦しくなるため、かぶり型シャツよりも前開きシャツの方が慢性閉塞性肺疾患患者にとって望ましい選択です。

37
作業療法士専門問題 - 第53回 午前
重要度:標準 解説あり
科目:
大分類: 内科疾患
慢性閉塞性肺疾患の患者に対する指導として正しいのはどれか。  
1
低脂肪食が良い。
2
下肢の運動を行う。
3
洗髪動作は両手で行う。
4
発症後は禁煙の必要はない。
5
インフルエンザワクチンは勧めない。

解説

慢性閉塞性肺疾患患者に対する指導として正しいのは、下肢の運動を行うことです。これは体力強化と廃用症候群予防のために効果的です。

選択肢別解説

1
不正解

低脂肪食は慢性閉塞性肺疾患患者には適していません。呼吸によって使われるエネルギー量が増大するため、体重低下や栄養不足になりやすく、痩せは生存率の低下につながります。バランスの良い食事を心がける必要があります。

2
正解

慢性閉塞性肺疾患患者は、体力強化と廃用症候群予防のために、下肢の運動を行うとよい。これが正しい選択肢です。

3
不正解

両手での洗髪は、呼吸補助筋を緊張させ、呼吸困難を誘発しやすいため、慢性閉塞性肺疾患患者に対しては片手での洗髪を指導するべきです。

4
不正解

禁煙をすることで気流制限の進行が抑制され、慢性閉塞性肺疾患の進行を遅くし、生命予後が改善される。発症後も禁煙が勧められるため、この選択肢は間違いです。

5
不正解

感染症は慢性閉塞性肺疾患の急性増悪につながる。インフルエンザワクチンの接種により、感染による急性増悪を予防することができる。この選択肢は間違いです。

1
作業療法士実地問題 - 第53回 午後
科目:
大分類: 内科疾患
換気障害の分類を図に示す。閉塞性換気障害と拘束性換気障害の組合せで正しいのはどれか。
0jD7agF6W3-YbupOClm3d
1
1
2
2
3
3
4
4
5
5
13
作業療法士実地問題 - 第53回 午後
解説あり
科目:
大分類: 内科疾患
38歳の女性。性格は几帳面、完全主義。仕事仲間との関係性に悩んでいた。そうした中、浮腫を自覚したため内科を受診したところネフローゼ症候群と診断され、副腎皮質ステロイド薬の投与が開始された。投薬開始1か月後から蛋白尿は消失したが、「何事にも興味が湧かない」などの言葉が聞かれるようになり、趣味のコーラスもやめてしまった。今後検討すべき治療方針として、最も優先順位が高いのはどれか。  
1
家族療法
2
音楽療法
3
精神分析療法
4
抗うつ薬による薬物療法
5
副腎皮質ステロイド薬の調整

解説

この患者はネフローゼ症候群の治療として副腎皮質ステロイド薬を使用しているが、その副作用として精神症状が現れている可能性が高い。そのため、最も優先順位が高い治療方針は副腎皮質ステロイド薬の調整である。

選択肢別解説

1
不正解

家族療法は、家族関係の問題が患者の症状に影響を与えている場合に有効であるが、問題文では家族関係の問題は示されていないため、この選択肢は正しくない。

2
不正解

音楽療法は、患者の趣味であるコーラスに関連しているが、現在の気分が落ち込んでいる状態では、趣味に類似した活動を行っても病前と同じようにできない自分に気づき、さらに気分が落ち込む可能性があるため、この選択肢は正しくない。

3
不正解

精神分析療法は、患者の仕事仲間との関係性に悩みがあることと、ステロイド薬の副作用による精神症状との関連が不明であるため、最初に薬剤性精神障害を疑い、投薬の量を調整することが優先されるべきである。

4
不正解

抗うつ薬による薬物療法は、ステロイド薬の調整を行ったにも関わらず症状が軽減されない場合に検討すべきであり、最初に副腎皮質ステロイド薬の調整が優先されるべきである。

5
正解

副腎皮質ステロイド薬の調整は、腎臓病の治療に適応されており、患者の身体症状が回復していることから、薬剤性精神障害が生じている可能性が高い。そのため、投与量の調整や中止を含めて検討することが最も優先順位が高い治療方針である。

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