自閉症者の就労支援で適切でないのはどれか。
1: ボトムアップ・アプローチ
2: ソーシャル・スキルの習得
3: 休息のとり方の習得
4: ジョブ・コーチによる支援
5: 家族への相談支援
外傷性脳損傷者の生活状況でよく観察されるのはどれか。
1: メモを利用することができる。
2: 長時間の作業ができる。
3: 時間の約束を守れる。
4: 何事も楽天的に考える。
5: 他者の注意を素直に受け入れる。
患者への治療に対するインフォームドコンセントとして適切なのはどれか。
1: 専門用語で説明する。
2: 説明用の文書を用意する。
3: 治療のデメリットは伝えない。
4: 心理状態に関わらず患者の決定が優先される。
5: 患者は正当な理由があっても同意を撤回できない。
35歳の女性。統合失調症。デイケアの就労準備プログラムに参加している。普段は生真面目で穏やかな性格であったが、3週前から些細なことでいら立ち怒り出すようになった。悪化の原因を理解することを目的とした面接において、担当の作業療法士が優先して確認すべき項目はどれか。
1: 食欲
2: 服薬状況
3: 家族の問題
4: 就労に向けた不安
5: デイケアの人間関係
32歳の男性。感情障害。営業の仕事で成績も良かったが、29歳時に躁病性興奮で約10か月入院した。退院後、復職したが服薬を自己調節し始め、次第に多弁となり顧客とのトラブルが多くなり、上司の勧めで2回目の入院となった。薬物療法によって入院2か月で落ち着いたため、安定した行動の維持を目標に作業療法が処方された。まとまりのある行動を見せているが、要求が通らない場合に他患に攻撃的な言動を表出することがある。開始に当たっての留意事項で適切でないのはどれか。
1: 患者の述べることを十分に聴く。
2: 作業種目は本人の希望で決定する。
3: 段階的に行動範囲の拡大を図る。
4: 疲労し過ぎないように配慮する。
5: 最低限の規則は明確に設定する。
26歳の女性。躁病。雑誌の編集員。昼夜が逆転し、職場では同僚や上司に無遠慮な言動が目立ち始めた。日常行動もまとまりに欠けてきたので入院した。入院後1か月で落ち着き始め、職場復帰に向けて作業療法が開始された。開始時の評価内容で適切でないのはどれか。
1: 集中力の程度
2: 自我機能
3: 疲労度
4: 対人関係のパターン
5: 集団適応力
精神障害者の就労支援について正しいのはどれか。
1: 精神障害者は障害者雇用義務の対象ではない。
2: ジョブコーチは事業主への支援を行うことはできない。
3: 精神障害者は障害者職業能力開発校の支援対象ではない。
4: 障害者就業・生活支援センターでは職場実習を斡旋しない。
5: 就労継続支援B型事業所では最低賃金が保障されていない。
境界型人格障害患者に作業療法を実施する際の留意点で適切でないのはどれか。 ア.集団場面で問題行動があったら作業を中止する。イ.作業場面以外の行動化は許容する。ウ.患者の訴えに作業療法士は直ちに対応する。エ.問題行動を起こす患者には個別に対処する。オ.表情や動作から状態の変化を知る。
1: ア、イ
2: ア、オ
3: イ、ウ
4: ウ、エ
5: エ、オ
22歳の女性。統合失調症(精神分裂病)。17歳時、周囲から悪口を言う声が聞こえ初回入院し、退院後はアルバイトの生活を続けていた。今回、突然2階から飛び降りた。けがは軽症で済んだが、興奮と幻覚妄想が顕著となり、2回目の入院。入院3週目で症状は軽減したが、疲弊状態が前面に出ている。主治医から、再発後の疲れやすさへの対処を目的とした作業療法が指示された。開始後まもなく「退院してアルバイトをしたい」と訴える。作業療法士の働きかけで適切でないのはどれか。
1: 主治医の判断を確認する。
2: 作業療法の当面の目的を説明する。
3: 退院後の生活の見通しを尋ねる。
4: 作業種目の内容を一緒に考える。
5: 厚生労働省編一般職業適性検査を実施する。
作業療法の場面でうつ状態と躁状態に共通してみられるのはどれか。2つ選べ。
1: 逸脱行為
2: 焦燥感の訴え
3: 自己評価の低下
4: 他者への干渉
5: 集中困難
患者が自己の心理的矛盾や課題に気づくことを促す面接技法はどれか。
1: 共感
2: 傾聴
3: 反映
4: 直面化
5: 開かれた質問
26歳の女性。感情が不安定でリストカットを繰り返している。これまでいくつも職歴があるが、いずれも対人的なトラブルが原因で辞めている。大量服薬をしたため精神科病院に入院となった。この患者に対する作業療法で適切なのはどれか。
1: 実施時間を明確に決める。
2: 特定の担当者を決めない。
3: 集団で協力する活動を導入する。
4: 目標は複数回参加した後で決める。
5: 実施頻度は本人の要求に応じて変更する。
学習理論に基づく技法を用いた療法はどれか。
1: 内観療法
2: 箱庭療法
3: 交流分析
4: 認知行動療法
5: 精神分析療法
ノーマライゼーションで正しいのはどれか。
1: 障害者の隔離
2: 心身機能の正常化
3: 身体構造の正常化
4: 障害により受ける差別の解消
5: 大規模施設(コロニー)への入所推進
精神科作業療法における退院時の報告で重要度の低いのはどれか。
1: 作業での問題点
2: 患者の状態変化
3: 作業種目の実施した期間
4: 作業での行動特性
5: 退院後の生活への提案
20歳の女性。幼少期に両親が離婚した後、友人関係が不安定となりトラブルが絶えなかった。中学入学後から些細なことでリストカットするようになり、精神科を受診し、その後、入退院を繰り返していた。男女関係のもつれをきっかけに過量服薬し救急車で搬送された。入院後は、医療者に対して依存的だが要求が通らないと激しく責める状態である。この患者に作業療法を導入する際の対応で適切なのはどれか。
1: 作業療法に参加する上での枠組みを明示する。
2: 初回の面接で対人関係を中心に取り上げる。
3: 患者からの面接の要求は満たすようにする。
4: 攻撃的になる場合は担当者を交代する。
5: 課題集団での協調行動を促す。
精神科デイケアのプログラムで適切でないのはどれか。
1: スポーツ活動
2: 作業活動
3: 集団精神療法
4: 職場適応訓練
5: 生活技能訓練
統合失調症で予後良好に関連する因子はどれか。
1: 陰性症状
2: 急性の発症
3: 早い発症年齢
4: 神経学的症状
5: 統合失調症の家族歴
26歳の女性。感情が不安定でリストカットを繰り返している。これまでいくつも職歴があるが、いずれも対人的なトラブルが原因で辞めている。大量服薬をしたため精神科病院に入院となった。作業療法士の対応で適切でないのはどれか。
1: 有能感を満たす。
2: 判断を引き受ける。
3: 心理的距離を保つ。
4: 現実検討の機会を作る。
5: 衝動の統制を手助けする。