65歳の女性。右利き。脳梗塞による右片麻痺。発症後5日経過。JCS(Japan coma scale)は1桁。ブルンストローム法ステージは上下肢、手指いずれもIであった。飲水でひどくむせていた。早期プログラムとして適切でないのはどれか。
1: 安静時座位の右肩甲帯は前方突出位に保持する。
2: 安静時座位の右股関節は外転・外旋位に保持する。
3: 間接的嚥下訓練を行う。
4: 関節可動域訓練を1日2回行う。
5: 右上肢の自己介助運動を指導する。
脳腫瘍とその症状の組合せで正しいのはどれか。
1: 下垂体腺腫―両耳側半盲
2: 視神経膠腫―てんかん発作
3: 髄芽腫―下垂体機能不全
4: 聴神経鞘腫―尿崩症
5: 頭蓋咽頭腫―難聴
66歳の女性。右利き。階段から転落。転落直後は意識消失していたが、数分後に意識回復。しばらくの間、意識は清明であったが、1時間後に手足の麻痺が出現し、再び意識が低下して昏睡になった。救急搬送時の頭部CTを示す。最も考えられるのはどれか。
1: 髄膜腫
2: 皮質下出血
3: くも膜下出血
4: 脳動静脈奇形
5: 急性硬膜下血腫
統合失調症に特徴的な思考の障害はどれか。
1: 思考が緩徐でうまく進まない。
2: 思考の進行が突然遮断され、会話が停止する。
3: まわりくどく、要領よく思考目標に到達できない。
4: 観念の間に論理的な関連がなく、意識の混濁を伴う。
5: 観念が次々に沸き起こるが、つながりは表面的で目標から外れていく。
65歳の男性。被殻出血による右片麻痺。発症後2か月。意識レベル、認知機能および左下肢の機能に問題はない。右足関節の位置覚障害がみられる。起居動作は自立し、座位は安定している。現在、平行棒内での歩行練習中である。歩行中、右下肢の振り出しは可能であるが、踵接地がみられず、右下肢立脚中期に膝折れを認める。Brunnstrom法ステージ右下肢Ⅲ、右下腿三頭筋のMAS〈modified Ashworth scale〉は2である。歩行に用いる最も適切な装具はどれか。
58歳の男性。生来健康であったが、突然のめまいと歩行困難で救急搬送された。脳梗塞の診断で理学療法が開始された。理学療法の初期評価では、めまい、眼振とともに、右側には小脳性の運動失調、Horner症候群および顔面の温痛覚障害がみられた。左側には上下肢の温痛覚障害がみられたが深部感覚は保たれていた。この患者が立位をとったところ、不安定で突進するような現象(pulsion)がみられるために介助が必要であった。この現象がみられる方向はどれか。
1: 後方
2: 前方
3: 右側方
4: 左側方
5: 全方向
突然の左不全片麻痺を呈して搬送された患者の発症後3時間の頭部MRIの拡散強調像を示す。最も考えられるのはどれか。
1: 脳出血
2: 脳梗塞
3: 脳腫瘍
4: 脳動静脈瘻
5: くも膜下出血
58歳の男性。右利き。職場で倒れているところを発見され搬入された。意識は傾眠状態であったが、発症後4日で改善した。この時点での発話には異常がない。左手足に重度の運動障害と感覚障害とを認める。筋緊張は低下している。視力・視野は正常であるが、顔面は常に右方に向け、指摘しても左側を見ようとしない。発症10日目に数分の端座位保持が可能となったが、立位保持は介助でかろうじて可能であった。この時点で適切な治療計画はどれか。2つ選べ。
1: 頸部右回旋位を徒手的に矯正する。
2: 左上肢を意識させる。
3: 左下肢をナイトブレースで固定する。
4: 左下肢への荷重を促す。
5: 電動車椅子操作の訓練を行う。
70歳の男性。脳硬塞片麻痺、発症後2か月。上左図の絵を患者の正面に置き、模写を指示したところ、上右図のように描いた。病巣部位として考えられるのはどれか。
65歳の男性。脳梗塞で左片麻痺となり1か月が経過した。Brunnstrom法ステージで上肢Ⅳ、手指Ⅳ、下肢Ⅳ。認知機能と感覚とに障害はない。非麻痺側上肢に機能的な問題はない。短下肢装具を用いて屋内歩行が可能。作業療法で適切でないのはどれか。
1: 両手で用いたループ付きタオルによる洗体
2: 立位で左手を用いたズボンの引き上げ
3: 両手で頭上の高さの棚に衣類を収納
4: 左手を用いたテーブルの雑巾がけ
5: 両手を用いたタオルたたみ
脊髄損傷の異所性骨化で正しいのはどれか。
1: 関節周囲に熱感が生じる。
2: 麻痺域の小関節に好発する。
3: 血清カルシウム値が上昇する。
4: 発生すれば関節可動域運動を中止する。
5: 血清アルカリフォスファターゼ値が低下する。
70歳の女性。右利き。脳梗塞を発症し搬送された。発症後2か月の頭部MRI示す。現時点で最も出現しやすい症状はどれか。
1: 運動麻痺
2: 嚥下障害
3: 視覚障害
4: 聴覚障害
5: 失語症
Wallenberg症候群において病巣と同側に認めるのはどれか。2つ選べ。
1: 下肢麻痺
2: 小脳失調
3: 声帯麻痺
4: 上下肢の触覚低下
5: 上下肢の温痛覚脱失
脳卒中発症後2週間以内に生じにくい合併症はどれか。
1: 意識障害
2: 消化管出血
3: 肩手症候群
4: 摂食嚥下障害
5: 深部静脈血栓症
適切でない組合せはどれか。
1: 脳卒中 (片麻痺)-T字杖
2: 脳性麻痺(痙直型両麻痺)-ロフストランド杖
3: 慢性関節リウマチ-プラットフォーム杖
4: パーキンソン病-松葉杖
5: 脊髄損傷-交互型歩行器
高齢者頸髄損傷の特徴で正しいのはどれか。2つ選べ。 ア.スポーツ障害で起こりやすい。イ.上肢よりも下肢の障害が大きい。ウ.半側型の不全頸髄損傷である。エ.頸椎の骨傷を伴わない例が多い。オ.頸部過伸展を受傷機転とする。
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
身体図のような感覚障害を呈する場合に考えられる脊髄の障害部位はどれか。
1: ①
2: ②
3: ③
4: ④
5: ⑤
認知障害がみられるのはどれか。
1: 重症筋無力症
2: 筋萎縮性側索硬化症
3: Guillain-Barré症候群
4: 筋強直性ジストロフィー
5: 平山病(若年性一側上肢筋萎縮症)