第36回午前第51問の類似問題

第48回午前:第4問

70歳の男性。慢性閉塞性肺疾患による慢性呼吸不全。安静時も酸素吸入が必要である。処方に従って作業療法時に酸素流量を上げ、休息中に下げようとしたところ、呼吸が浅くなり意識障害が出現した。最も考えられるのはどれか。  

1: 呼吸性アルカローシス

2: 代謝性アシドーシス

3: CO2ナルコーシス

4: 天幕上脳梗塞

5: 低血糖発作

第45回午前:第16問

70歳の男性。慢性閉塞性肺疾患で%VC 70%、FEV1.0% 75%。この患者に対する理学療法で誤っているのはどれか。  

1: 息切れ時のポジショニングの指導

2: 息こらえをしながら立ち上がる訓練

3: 自転車エルゴメーターによる持久力訓練

4: 下肢の筋力強化のためのハーフスクワット訓練

5: 上肢の筋力強化のための四つ這いでの腕立て伏せ訓練

第47回午前:第45問

呼吸機能が低下してきた筋萎縮性側索硬化症患者に対する呼吸理学療法で適切なのはどれか。  

1: 口すぼめ呼吸の指導

2: 胸郭のストレッチ

3: 呼気時の胸郭圧迫

4: 腹式呼吸の指導

5: 有酸素運動

第53回午前:第37問

慢性閉塞性肺疾患の患者に対する指導として正しいのはどれか。  

1: 低脂肪食が良い。

2: 下肢の運動を行う。

3: 洗髪動作は両手で行う。

4: 発症後は禁煙の必要はない。

5: インフルエンザワクチンは勧めない。

  • 答え:2
  • 解説:慢性閉塞性肺疾患患者に対する指導として正しいのは、下肢の運動を行うことです。これは体力強化と廃用症候群予防のために効果的です。
  • 低脂肪食は慢性閉塞性肺疾患患者には適していません。呼吸によって使われるエネルギー量が増大するため、体重低下や栄養不足になりやすく、痩せは生存率の低下につながります。バランスの良い食事を心がける必要があります。
  • 慢性閉塞性肺疾患患者は、体力強化と廃用症候群予防のために、下肢の運動を行うとよい。これが正しい選択肢です。
  • 両手での洗髪は、呼吸補助筋を緊張させ、呼吸困難を誘発しやすいため、慢性閉塞性肺疾患患者に対しては片手での洗髪を指導するべきです。
  • 禁煙をすることで気流制限の進行が抑制され、慢性閉塞性肺疾患の進行を遅くし、生命予後が改善される。発症後も禁煙が勧められるため、この選択肢は間違いです。
  • 感染症は慢性閉塞性肺疾患の急性増悪につながる。インフルエンザワクチンの接種により、感染による急性増悪を予防することができる。この選択肢は間違いです。
  • 科目:内科疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第54回午前:第92問

慢性閉塞性肺疾患患者に推奨されないのはどれか。  

1: 低脂肪食

2: 在宅酸素療法

3: 上肢の筋力トレーニング

4: 下肢の筋力トレーニング

5: インフルエンザワクチン接種

  • 答え:1
  • 解説:慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者において、低脂肪食は特に推奨されない。一方で、在宅酸素療法、上肢・下肢の筋力トレーニング、インフルエンザワクチン接種はCOPD患者に推奨される治療法や予防策である。
  • 低脂肪食は、COPD患者に特に推奨されるわけではない。COPD患者は栄養バランスの良い食事を摂取することが重要である。
  • 在宅酸素療法は、COPD患者において適応となる治療法であり、効果的な治療法の一つである。
  • COPD患者では、全身持久力トレーニングとの併用として、上肢の筋力トレーニングが推奨される。自重やフリーウェイト、弾性ゴムバンドを用いる方法がある。
  • COPD患者では、全身持久力トレーニングとの併用として、下肢の筋力トレーニングが推奨される。
  • インフルエンザワクチン接種により、COPDの増悪重症化を予防し、死亡率を約50%低下させることが報告されている。
  • 科目:内部障害と臨床医学
  • 重要度:プレミアム特典
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第52回午前:第64問

健常者の安静時呼吸について正しいのはどれか。  

1: 呼吸数は25 /分程度である。

2: 呼気時の気道内圧は陽圧である。

3: 呼気時の胸腔内圧は陽圧である。

4: 呼気時に外肋間筋の収縮がみられる。

5: 呼気時に胸鎖乳突筋の収縮がみられる。

第53回午前:第35問

慢性閉塞性肺疾患の身体所見でみられやすいのはどれか。  

1: 乾性咳嗽

2: 呼吸音低下

3: 肺野打診での濁音

4: 胸郭柔軟性の増加

5: 胸部聴診での捻髪音

第56回午後:第45問

呼吸障害に対する理学療法として、口すぼめ呼吸が有効なのはどれか。  

1: COPD

2: 肺線維症

3: 間質性肺炎

4: 筋萎縮性側索硬化症

5: Duchenne型筋ジストロフィー

第40回午前:第28問

70歳の男性。身長170 cm、体重54 kg。肺気腫による慢性呼吸不全で在宅酸素療法を行っている。自宅での生活指導として正しいのはどれか。  

1: 下肢の筋力強化を行う。

2: 体重を増やさないように食事制限を行う。

3: 息切れがない時は酸素投与の必要はない。

4: 息を吸いながら階段を昇り、息を吐く時には立ち止まる。

5: 1日のエネルギー消費量を減らす。

第38回午前:第40問

70歳の男性。肺気腫による慢性呼吸不全で在宅酸素療法を行っている。自宅での生活指導として誤りはどれか。2つ選べ。  

1: 息切れがなければ酸素を一時的に止める。

2: 息切れがあれば入浴しない。

3: 階段昇降では時々立ち止まり深呼吸をする。

4: 食事は高カロリーのものを摂取する。

5: エネルギー消費の多い日常生活動作を指導する。

第53回午後:第73問

安静時の呼吸運動で正しいのはどれか。  

1: 呼気時に腹圧は上昇する。

2: 吸気時に横隔膜は下降する。

3: 呼気時に外肋間筋は収縮する。

4: 吸気時に気道抵抗は上昇する。

5: 胸郭下部は前後方向の動きが左右方向より大きい。

  • 答え:2
  • 解説:安静時の呼吸運動では、横隔膜の動きや筋肉の収縮・弛緩が重要な役割を果たしています。吸気時には横隔膜が下降し、胸腔が拡大することで空気が肺に入ります。呼気時には横隔膜が上昇し、胸腔が縮小することで空気が外に出ます。
  • 選択肢1は間違いです。呼気時ではなく、吸気時に横隔膜が下降することで腹圧が上昇します。
  • 選択肢2は正しいです。吸気時に横隔膜が下降することで、胸腔が拡大し、空気が肺に入ります。
  • 選択肢3は間違いです。呼気時ではなく、吸気時に外肋間筋が収縮し、胸郭が拡大します。呼気時には外肋間筋が弛緩します。
  • 選択肢4は間違いです。吸気時ではなく、呼気時に気道抵抗が上昇します。吸気時には気道抵抗が低下します。
  • 選択肢5は間違いです。胸郭下部は前後方向の動きではなく、左右方向の動きが大きいです。下位肋骨の挙上により、胸郭の横径が増大します。
  • 科目:運動学
  • 重要度:プレミアム特典
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第50回午後:第39問

口すぼめ呼吸で正しいのはどれか。  

1: 気道の虚脱を抑える。

2: 全肺気量を増加させる。

3: 吸気時間を延長させる。

4: 呼吸仕事量を増加させる。

5: 機能的残気量を増加させる。

第42回午前:第67問

在宅酸素療法が導入された慢性呼吸不全患者の生活指導で正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 洗髪は、座位で両上肢によって行う。

2: 更衣は、立位でかぶり型上衣で行う。

3: 洗顔は、座位で息を吐きながら行う。

4: 用便は、息を吐きながら腹圧をかけて行う。

5: 歩行は、背筋を反らせて大きく息を吸いながら行う。

第54回午後:第36問

慢性閉塞性肺疾患患者のADLで息切れを軽減させるための指導として適切なのはどれか。  

1: 洗髪は両手で行う。

2: 靴下の着脱は床に座り行う。

3: ズボンの着脱は立位で行う。

4: 和式トイレを洋式トイレに変更する。

5: 前開きシャツをかぶり型シャツに変更する。

  • 答え:4
  • 解説:慢性閉塞性肺疾患患者のADLで息切れを軽減させるための指導は、呼吸困難を誘発しにくい方法や、胸腹部を圧迫しない方法を選択することが重要です。
  • 両手での洗髪は呼吸補助筋を緊張させ、呼吸困難を誘発しやすいため、慢性閉塞性肺疾患患者には片手での洗髪を指導するのが適切です。
  • 靴下の着脱を床座位で行うと、体幹を屈曲させることになり、胸腹部を圧迫し、横隔膜の活動を制限してしまうため、適切ではありません。椅子座位で足を組んで実施するとよいです。
  • ズボンの着脱を立位で実施すると、体幹前屈位になり呼吸がしにくくなるため、適切ではありません。椅子座位で息を吐きながら実施するとよいです。
  • 和式トイレは体幹前屈位になるため、洋式トイレに変更することで呼吸が楽になります。また、排便の際は、力んで息苦しくならないよう、呼吸に合わせて息を吐きながら力むようにすることが適切です。
  • 腕を肩よりも上げると息苦しくなるため、かぶり型シャツよりも前開きシャツの方が慢性閉塞性肺疾患患者にとって望ましい選択です。
  • 科目:内科疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第40回午前:第80問

慢性気管支炎患者の呼吸機能で誤っているのはどれか。  

1: 気道抵抗の上昇

2: ピークフローの低下

3: 1秒率の低下

4: 機能的残気量の減少

5: クロージングボリュームの増加

第54回午後:第22問

慢性閉塞性肺疾患の呼吸機能検査の所見で低下がみられるのはどれか。  

1: PaCO2

2: 残気率

3: 全肺気量

4: 肺拡散能

5: 肺コンプライアンス

第55回午後:第37問

悪性腫瘍の緩和ケア主体の時期のリハビリテーションで正しいのはどれか。  

1: 呼吸困難の軽減は得られない。

2: 運動療法をすることで心理面が改善する。

3: 運動療法をすることで倦怠感は改善しない。

4: 疼痛緩和にマッサージは長期的効果がある。

5: 運動療法をすることで疼痛の改善は得られない。

  • 答え:2
  • 解説:緩和ケア主体の時期のリハビリテーションでは、運動療法やポジショニング、リラクセーションなどを行うことで、患者の心理面や倦怠感、疼痛などの症状が改善されることが知られています。
  • 選択肢1は間違いです。緩和ケア主体の時期であっても、ポジショニングやリラクセーションを行うことで、呼吸困難の軽減がみられることがあります。
  • 選択肢2は正しいです。運動療法とカウンセリングの併用やリハビリテーションの実施は、それらを行わない群と比較して、精神的機能の側面、心理的側面を改善させることが報告されています(推奨グレードA)。
  • 選択肢3は間違いです。緩和ケア対象がん患者に対するサーキットトレーニングを中心とした運動療法は、倦怠感を改善するので、行うよう勧められることがあります(推奨グレードB)。
  • 選択肢4は間違いです。末期がん患者に対するマッサージ、特に足マッサージは疼痛緩和の即時効果があるので、行うよう勧められることがあります(推奨グレードB)。ただし、長期的効果については明確ではありません。
  • 選択肢5は間違いです。がん患者に対する運動療法により、疼痛閾値の上昇を引き起こす可能性があるとされ、一定の改善が得られることが報告されています。
  • 科目:内科疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第57回午前:第46問

運動療法を中止する状態として誤っているのはどれか。  

1: 胸痛の出現

2: チアノーゼ

3: 単発性心室期外収縮

4: 喘鳴による呼吸困難感

5: 胸部不快感を伴う心室頻拍

第46回午後:第4問

呼吸機能テストの結果、図Aのようなフローボリューム曲線を得た。この患者の呼吸理学療法で誤っているのはどれか。ただし、図Bは健常者の結果を示す。 

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1: 胸郭の可動性を増大する。

2: 口すぼめ呼吸を指導する。

3: 呼気時間を短縮する。

4: 呼気筋を強化する。

5: 腹筋を強化する。

第45回午前:第39問

呼吸器疾患の理学療法の目的で正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 呼吸数の増加

2: 吸気の緩徐化

3: 腹式呼吸の促通

4: 呼吸補助筋の活用

5: 全身のリラクセーション