発症後1か月の脳卒中片麻痺患者。2か月後に予定されている退院時の歩行能力の目標を設定するための情報として、優先度が最も低いと考えられるのはどれか。
1: 画像所見
2: 糖尿病の合併
3: 発症前のADL
4: 歩行能力の回復経過
5: Brunnstrom法ステージの回復経過
45歳の男性。右利き。脳梗塞を発症し1か月経過した。病変部位はMRIで左角回と左側頭葉後下部であった。運動麻痺は認められない。生じやすい高次脳機能障害はどれか。
1: 運動保続
2: 失読失書
3: 地誌的失見当
4: 半側空間無視
5: 道具の強迫的使用
疾患または症候と異常歩行の組合せで正しいのはどれか。
1: 運動失調 ── 酩酊歩行
2: フレイル ── すくみ足歩行
3: Parkinson病 ── はさみ脚歩行
4: 脳卒中片麻痺 ── 踵足歩行
5: 総腓骨神経麻痺 ── 分回し歩行
50歳の男性。脳卒中発症後3か月経過した片麻痺。ブルンストローム法ステージは下肢III。中等度痙縮のため足部内反尖足を呈する。理学療法で適切でないのはどれか。
1: 長・短腓骨筋の筋再教育
2: 後脛骨筋の徒手的伸張法
3: 後脛骨筋の筋力増強訓練
4: 下腿三頭筋の持続伸張法
5: 下腿三頭筋への寒冷療法
脳卒中片麻痺患者。ブルンストローム法ステージIII。痙縮による高度の内反尖足。適切な下肢装具はどれか。
正中神経障害で麻痺を生じる筋はどれか。2つ選べ。
1: 母指内転筋
2: 長母指屈筋
3: 背側骨間筋
4: 橈側手根屈筋
5: 尺側手根屈筋
脳卒中片麻痺患者のADL訓練で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 更衣動作の前開きシャツは、非麻痺側上肢から着る。
2: 移動動作では、車椅子を麻痺側上下肢で操作する。
3: 更衣動作訓練の導入時には、丸首シャツを用いる。
4: 洗体動作では、長めのループ付きタオルで背中を洗う。
5: トイレ動作では、壁のL字型手すりを使って移乗する。
4歳の男児。脳性麻痺痙直型両麻痺。図のような理学療法を行っている。訓練目的として誤っているのはどれか。
1: 上肢パラシュート反応の促通
2: 股関節内転筋の緊張抑制
3: 股関節伸展筋の促通
4: 体幹伸展筋の促通
5: 膝屈曲筋の促通
末梢神経麻痺と治療との組合せで正しいのはどれか。
1: 後骨間神経麻痺 − 手背橈側の知覚再教育
2: 前骨間神経麻痺 − パーティクル・テクスチャーでの脱過敏療法
3: 正中神経高位麻痺 − テノデーシススプリントでのつまみ動作訓練
4: 正中・尺骨神経麻痺 − Thomasスプリントでの把持動作訓練
5: 尺骨神経低位麻痺 − 環・小指深指屈筋の筋再教育
Brunnstrom法ステージ上肢Ⅲ、手指Ⅳの片麻痺患者に座位で麻痺側上肢の促通練習を行う。上肢Ⅳを目指した課題として適切なのはどれか。
1: 机上の積み木を裏返す。
2: 机上のお手玉を非麻痺側大腿に載せる。
3: 大腿上に置いた手を口元に近づける。
4: 頭上の高さの壁面を肘伸展位で雑巾で拭く。
5: 机上のお手玉を肘伸展位で麻痺側側方の肩の高さに移動する。
脳卒中後の左片麻痺患者に対するADL練習として正しいのはどれか。
1: 上衣を右上肢から着衣する。
2: 浴槽に右下肢からまたいで入る。
3: 階段を上るときに左下肢を先に出す。
4: 階段を下りるときに右下肢を先に出す。
5: 車椅子からベッドに移乗するときに左半身をベッドに寄せる。
Gerstmann症候群に認められるのはどれか。
1: 健忘
2: 失算
3: 失構音
4: 遂行機能障害
5: 半側空間無視
右延髄外側の脳梗塞で認められるのはどれか。
1: 右顔面の温痛覚障害
2: 右顔面神経麻痺
3: 右上斜筋麻痺
4: 右片麻痺
5: 左小脳性運動失調
二分脊椎の理学療法の目的として適切でないのはどれか。
1: 移動能力の獲得
2: 残存機能の向上
3: 麻痺の回復
4: 拘縮の予防
5: 補装具の使用
認知症の原因でないのはどれか。
1: パーキンソン病
2: ハンチントン舞踏病
3: 進行性核上性麻痺
4: 汎発性レビー小体病
5: 筋萎縮性側索硬化症
片麻痺のADL指導で正しいのはどれか。
1: 上着は麻痺側の袖から通す。
2: 四つ這い位からの立ち上がりは健側膝立ち位から行う。
3: 起きあがりは麻痺側に寝返って行う。
4: 階段は二足一段で麻痺側から上る。
5: 車椅子からの移乗は麻痺側斜め前方に移動する。
図のクッションを使用する疾患で適切なのはどれか。
1: 脳卒中片麻痺
2: 頸髄損傷
3: 大腿切断
4: アテトーゼ型脳性麻痺
5: 慢性関節リウマチ
59歳の女性。脳梗塞発症2週目。左片麻痺のブルンストローム法ステージ上肢III・手指IV・下肢III。重度の感覚障害と左半側空間無視を認める。上肢の分離運動がわずかに出現してきたが、左上肢の疼痛と手部の腫脹および熱感を訴えた。理学療法では、立位と歩行訓練が開始された。この時期の作業療法で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 左上肢の疼痛に対してホットパック
2: 左上肢の随意性向上のためのサンディング
3: 歩行訓練時のアームスリング装着指導
4: プーリーを用いた左上肢の自動介助運動
5: 左手で机上の用紙を押さえての右手書字訓練
65歳の男性。右利き。左中大脳動脈領域の脳梗塞による右片麻痺。発症後3週経過した時点でBrunnstrom法ステージは上肢、手指および下肢ともにI。介助で膝立ち位をさせると体幹が前方へ崩れてしまう。バイタルサインは安定している。この患者に対する理学療法として適切なのはどれか。
1: 長下肢装具を装着した状態での立位訓練
2: 足継手付きプラスチック製短下肢装具を装着した状態での歩行訓練
3: 床からの立ち上がり訓練
4: 自転車エルゴメーターによる有酸素運動
5: 浴槽への移乗訓練