大腿切断者の義足歩行訓練において、後方からの観察で図のような異常歩行を認めた。対処法として誤っているのはどれか。2つ選べ。
1: 外側壁を削る。
2: 義足の長さを調節する。
3: 初期屈曲角を調節する。
4: 中殿筋の筋力強化を行う。
5: 股関節外転拘縮を改善する。
関節リウマチについて正しいのはどれか。
1: 内反尖足が合併しやすい。
2: DIP関節に病変を生じやすい。
3: 肘関節にはムチランス変形が生じやすい。
4: 環軸椎亜脱臼を認めるときには頸部を屈曲させる。
5: 炎症が強い時期の運動療法は自動運動を中心に行う。
上腕骨顆上骨折後の作業療法で正しいのはどれか。
1: 固定期は、固定関節以外も安静に保つ。
2: 固定期は、上肢下垂位のポジショニングに努める。
3: 固定除去直後は、前腕の重さを利用して肘関節の可動域訓練を行う。
4: 固定除去2週後から、2 kgの重錘を用いて肘関節の持続伸張を行う。
5: 固定除去4週目で肘関節拘縮が残存する場合は、強い矯正を加える。
脊髄損傷患者に生じる異所性骨化で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 脊柱に好発する。
2: 初期には局所の熱感を生じる。
3: 関節拘縮の矯正手技が誘因になる。
4: 血中アルカリフォスファターゼ値が低下する。
5: 血中カルシウム値が上昇する。
大腿切断患者の異常歩行と原因の組合せで正しいのはどれか。
1: 外転歩行 ― 義足の長さが短すぎる。
2: 内側ホイップ ― トウブレークが進行方向に対して直角である。
3: 過度の腰椎前弯 ― ソケットの初期屈曲角が大きすぎる。
4: 踵接地期の足部の回旋 ― ヒールバンパーが軟らかすぎる。
5: 膝の伸展衝撃(インパクト) ― 膝継手の摩擦が不十分である。
膝関節の運動で正しいのはどれか。
1: 側副靱帯は屈曲時に緊張する。
2: 関節包の後面は前面に比べて伸縮性が高い。
3: 半月板の内外縁とも遊離して可動性に関与する。
4: 大腿骨の脛骨上の転がり運動は、屈曲最終域までみられる。
5: 大腿骨の脛骨上の転がり運動は外側顆部の方が内側顆部より大きい。
65歳の男性。胸部解離性大動脈瘤術後の早期理学療法で適切でないのはどれか。
1: 訓練前後に胸部を聴診する。
2: 呼吸介助手技に振動法を用いて排痰を試みる。
3: 腰背部のリラクセーションを行なう。
4: 腹式呼吸を指導する。
5: 座位訓練は胸腔ドレーンの抜去後に開始する。
痙直型片麻痺児の促通すべき要素で誤っているのはどれか。
1: 患側肩甲帯の前方突出
2: 正中位での上肢活動
3: 体幹の支持性
4: 立位で下肢の陽性支持反射
5: 座位での平衡反応
脊髄損傷の機能残存レベルと生じやすい拘縮との組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 第4頸髄節-肩甲骨下制
2: 第5頸髄節-肩関節内転
3: 第6頸髄節-肘関節屈曲
4: 第6頸髄節-手関節背屈
5: 第7頸髄節-手指MP関節屈曲
痙直型両麻痺児の理学療法で正しいのはどれか。
1: 股関節伸筋の抑制
2: ハムストリングスの促通
3: 股関節外転筋の抑制
4: 下腿三頭筋の抑制
5: 足指屈筋群の促通
上腕能動義手の適合検査項目とその不適合の原因との組合せで正しいのはどれか。
1: 義手装着時の肩関節可動域―――――――――肘プーリーユニット取り付け位置の不良
2: 前腕部(肘継手)の屈曲可動域―――――――ソケットのトリミング不良
3: 肘の最大屈曲に要する肩関節の屈曲角度―――ケーブルの長さの不良
4: 回旋力に対する安定性―――――――――――ハーネスの調整不良
5: 引っ張り荷重(下垂力)に対する安定性―――リテーナーの位置不良
多発性筋炎患者への指導・対応で必要性が低いのはどれか。
1: 手指の巧緻動作訓練
2: 体幹筋の筋力維持訓練
3: 心肺機能維持の軽作業
4: 活動期における安静
5: 活動期における良肢位保持
腰椎椎間板ヘルニアの急性期の治療で適切でないのはどれか。
1: 薬物療法
2: ダーメンコルセット装着
3: 活動制限
4: 腰椎間欠牽引
5: 硬膜外ブロック注射
慢性的な使い過ぎで起こるスポーツ障害はどれか。
1: 頸椎捻挫
2: 肩鎖関節脱臼
3: 上前腸骨棘剥離骨折
4: 腰椎分離症
5: アキレス腱断裂
図A、Bの動作を示す頸髄損傷者である。握力は測定不可能であるが、極く軽い物品は図Aのような把持形態を用い、図Bのような肩関節外転運動を伴った回内運動が可能である。なお、顔にかかった掛け布団を払いのける動作は困難である。この患者の車椅子操作について正しいのはどれか。
1: ADL自立のためには電動車椅子が必要である。
2: 手とハンドリムに適切な摩擦が得られればハンドリムのノブは不要である。
3: 車椅子前進駆動には広背筋と上腕三頭筋が強く作用する。
4: 車椅子上での臀部の徐圧は部分的であっても自力では不可能である。
5: 体幹を前屈しフットプレートに手を届かせる方法はない。
60歳の女性。関節リウマチ。SteinbrockerのステージⅢ、クラス3で寛解状態であり安定している。理学療法士が行う生活指導について誤っているのはどれか。
1: 歩容に応じた足底板を調整する。
2: 頸椎の等張性抵抗運動を励行する。
3: 変形防止用のスプリントを用いる。
4: 再燃の急性炎症期には運動を避ける。
5: 大関節を使う関節保護方法を指導する。
集中治療室での急性期リハビリテーションに関して正しいのはどれか。
1: 安全面から歩行練習は行わない。
2: squeezingでは呼気時に肺を圧迫する。
3: 頭部挙上位は全身状態が安定してから開始する。
4: 総腓骨神経麻痺の発生予防には踵部の除圧が重要である。
5: 体位排痰法では痰の貯留部位を下にした姿勢を保持する。
慢性非特異的腰痛の理学療法介入方法について、理学療法診療ガイドラインで強く推奨されているのはどれか。
1: 超音波
2: TENS
3: 腰椎牽引
4: 寒冷療法
5: 認知行動療法
20歳の女性。1か月前に転倒し、疼痛は軽減したが膝関節の不安定感があり来院した。実施した検査を図に示す。矢印は力を加えた方向を示す。この検査で陽性が確認された。他に損傷がなかった場合、優先すべき治療はどれか。
1: 安静固定
2: 水中歩行練習
3: 大腿四頭筋の強化
4: 超音波療法
5: ハムストリングスの強化