第37回午後第73問の類似問題

第53回午後:第45問

うつ病による仮性認知症患者の作業療法場面での特徴はどれか。2つ選べ。  

1: 多幸的である。

2: 社交的に振る舞う。

3: 物忘れがみられる。

4: 精神運動抑制がみられる。

5: 能力低下に無関心である。

  • 答え:3 ・4
  • 解説:仮性認知症は、うつ状態にある高齢者が認知症の検査に答えるのに時間がかかるなど、あたかも認知症のように見える状態です。うつ病による仮性認知症患者の作業療法場面での特徴として、物忘れがみられる(選択3)と精神運動抑制がみられる(選択4)が正しい選択肢です。
  • 選択1は間違いです。うつ病による仮性認知症患者ではうつ症状があるため、多幸的な様子はみられません。心理検査では投げやりな様子がみられることがあります。
  • 選択2は間違いです。うつ症状のある高齢者は、不安・焦燥感が強いうえ、心気的になりやすく、身体的愁訴が多いため、社交的に振る舞うことはありません。貧困・罪業・心気妄想や被害妄想などの精神病症状を伴うこともあります。
  • 選択3は正しいです。うつ病による仮性認知症では、記憶障害や遂行機能障害をみとめることがあります。これは、うつ病による仮性認知症患者の作業療法場面での特徴の一つです。
  • 選択4は正しいです。うつ症状による情報処理の速度低下により、一時的に応答時間が遅くなることがあります。これは精神運動抑制の症状の一つであり、うつ病による仮性認知症患者の作業療法場面での特徴の一つです。
  • 選択5は間違いです。仮性認知症は、認知症とは異なり、自らの能力に対する認識が著しく低下していることはありません。むしろ、うつ状態により、能力低下を憂いていることがある。認知検査の時は「わかりません」「ああ、こんなこともわからなくなった」といった発言のように、能力低下を自覚できます。
  • 科目:気分障害
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第45回午後:第45問

神経症性障害の特徴はどれか。  

1: 1. 強迫行為は作業遂行を妨げる。

2: 2. 離人症は医療機関を変更しやすい。

3: 3. 転換性障害には心因性健忘が生じる。

4: 4. 身体化障害では症状が固定しやすい。

5: 5. 心気症状は作業療法中にはみられない。

第49回午後:第42問

認知症患者への作業療法で改善されやすいのはどれか。  

1: 失語

2: 記憶障害

3: 異常感情

4: 見当識障害

5: 遂行機能障害

第53回午後:第97問

驚きなどの情動によって脱力発作が誘発されるのはどれか。  

1: 睡眠時驚愕症

2: ナルコレプシー

3: むずむず脚症候群

4: レム睡眠行動障害

5: 睡眠時無呼吸症候群

  • 答え:2
  • 解説:この問題では、情動によって脱力発作が誘発される症状を持つ病気を選ぶことが求められています。正解はナルコレプシーで、情動脱力発作という症状が特徴的です。
  • 睡眠時驚愕症は、入眠中に突然起き上がり、極度のパニックを起こす障害ですが、情動によって脱力発作が誘発される症状はありません。
  • ナルコレプシーは正解で、情動脱力発作という症状が特徴的です。これは、喜怒哀楽や恐怖などの過度の情動刺激により脱力する発作であり、他にも睡眠発作、睡眠麻痺、入眠時幻覚などの症状がみられます。
  • むずむず脚症候群は、夕方や夜間を中心に下肢に不快な感覚が起こり、下肢を動かしたい衝動にかられる症状ですが、情動によって脱力発作が誘発される症状はありません。
  • レム睡眠行動障害は、レム睡眠期の筋緊張脱失状態が起こらないためにレム睡眠中にも身体運動が可能となり、夢の精神活動に伴う複雑な運動が現実に行われる状態ですが、情動によって脱力発作が誘発される症状はありません。
  • 睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に10秒間以上の持続性の換気停止が繰り返し生じ、そのため夜間の睡眠減少と昼間の眠気や過眠を生じる状態ですが、情動によって脱力発作が誘発される症状はありません。
  • 科目:内部障害と臨床医学
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第54回午前:第98問

夢に関連する睡眠障害がみられるのはどれか。  

1: 睡眠時驚愕症

2: 睡眠時遊行症

3: レム睡眠行動障害

4: 睡眠関連摂食障害

5: 周期性四肢運動障害

  • 答え:3
  • 解説:夢に関連する睡眠障害はレム睡眠行動障害であり、レム睡眠中にも身体運動が可能で、夢の精神活動に伴う複雑な運動が現実に行われる状態である。
  • 睡眠時驚愕症(夜驚症)は、睡眠中に絶叫、激しい体動、自律神経興奮を伴う恐怖のエピソードであるが、夢に関連するわけではない。
  • 睡眠時遊行症(夢遊病)は、睡眠と覚醒が組み合わさった意識の変容状態であり、夜間睡眠のはじめのころに患者は起き上がり、周囲を歩き回るが、夢に関連するわけではない。
  • レム睡眠行動障害は、レム睡眠期の筋緊張脱失状態が起こらないためにレム睡眠中にも身体運動が可能で、夢の精神活動に伴う複雑な運動が現実に行われる状態である。これが夢に関連する睡眠障害である。
  • 睡眠関連摂食障害は、夜間睡眠中の覚醒時に、不随意的または自分でコントロールできずに大食をする。一般的には半覚醒状態で行われるが、夢に関連するわけではない。
  • 周期性四肢運動障害は、睡眠中に反復性の激しい下肢の運動がみられるものである。本人は自覚していないことが多いが、夜間睡眠自体は妨げられており、昼間に眠気が起こる。しかし、夢に関連するわけではない。
  • 科目:精神障害と臨床医学
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第35回午前:第74問

失調症患者の症候とその原因との組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。 ア.企図振戦-固有感覚性イ.Romberg徴候-固有感覚性ウ.ジスメトリー-小脳性エ.羅針盤歩行-小脳性オ.変換運動障害-後索性  

1: ア

2: イ

3: ウ

4: エ

5: オ

第35回午前:第85問

精神分裂病(統合失調症)の作業療法でみられないのはどれか。  

1: 判断が一面的になりやすい。

2: 物事への関心が低い。

3: 対人関係の距離が混乱しやすい。

4: 物事の全体的把握が苦手である。

5: 一つの作業に長時間没頭する。

第37回午後:第71問

「脳が溶けてしまった。脳がからっぽだ」と訴える精神分裂病(統合失調症)患者の症状はどれか。  

1: 妄想知覚

2: 妄想着想

3: 被害妄想

4: 体感幻覚

5: 作為体験

第51回午前:第96問

病名と症状の組合せで正しいのはどれか。  

1: 前頭側頭型認知症 ― 脱抑制

2: 進行性核上性麻痺 ― 取り繕い

3: 皮質基底核変性症 ― 認知の変動

4: Lewy小体型認知症 ― 肢節運動失行

5: Alzheimer型認知症 ― 垂直性眼球運動障害

第46回午前:第47問

気分障害について正しいのはどれか。  

1: 大うつ病は男性に多い。

2: 躁病の思考障害には観念奔逸がある。

3: 季節性感情障害の症状は冬に改善する。

4: 大うつ病の思考障害には思考途絶がある。

5: 仮性認知症は双極性感情障害に出現しやすい。

第47回午前:第83問

発症早期の多系統萎縮症で頻度が低いのはどれか。  

1: 認知症

2: 尿失禁

3: 動作緩慢

4: 起立性低血圧

5: 姿勢反射障害

第40回午前:第72問

脳卒中片麻痺歩行の特徴でないのはどれか。  

1: 体幹側屈

2: 腰椎前弯増強

3: 下肢分回し

4: 反張膝

5: 内反尖足

第44回午前:第88問

うつ病の身体特徴でないのはどれか。  

1: 頭 痛

2: 下 痢

3: 肩こり

4: けいれん

5: 食欲不振

第45回午後:第32問

症状と治療法との組合せで正しいのはどれか。  

1: 1. 失行症-自己教示法

2: 2. 半側無視-間隔伸張法

3: 3. 記憶障害-誤りなし学習

4: 4. 注意障害-観察学習

5: 5. 遂行機能障害-プリズム適応療法

第35回午後:第74問

アルコール依存症の離脱期の症状で誤っているのはどれか。  

1: けいれん発作

2: 粗大な振戦

3: 幻 視

4: リープマン現象

5: 思考途絶

第42回午前:第84問

統合失調症患者の退院を目的とした作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 生活のリズムを整える。

2: 体力を向上させる。

3: 症状の自己管理能力を向上させる。

4: 依存欲求を満たす。

5: 家族調整を行う。

第39回午後:第72問

誤っている組合せはどれか。  

1: 行動療法-小児自閉症

2: 森田療法-躁 病

3: 自律訓練法-心身症

4: 生活技能訓練-統合失調症(精神分裂病)

5: 集団精神療法-アルコール依存症

第56回午後:第98問

疾患と症状の組合せで正しいのはどれか。  

1: Alzheimer型認知症 ── パーキンソニズム

2: 血管性認知症 ── 情動失禁

3: 進行性核上性麻痺 ── 他人の手徴候

4: 大脳皮質基底核変性症 ── 幻 視

5: Lewy小体型認知症 ── アテトーゼ

  • 答え:2
  • 解説:この問題では、疾患と症状の正しい組み合わせを選ぶ必要があります。正しい組み合わせは血管性認知症と情動失禁です。
  • Alzheimer型認知症ではパーキンソニズムは見られません。パーキンソニズムはLewy小体型認知症で見られる症状です。
  • 血管性認知症では情動失禁が見られます。これは正しい組み合わせです。
  • 進行性核上性麻痺では他人の手徴候は見られません。他人の手徴候は大脳皮質基底核変性症の症状です。
  • 大脳皮質基底核変性症では幻視は見られません。幻視はLewy小体型認知症の初期で見られる症状です。
  • Lewy小体型認知症ではアテトーゼは見られません。パーキンソニズムや幻視の症状が見られます。アテトーゼは脳性麻痺などが原因で見られる不随意運動です。
  • 科目:神経・筋系の障害と臨床医学
  • 重要度:プレミアム特典
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第55回午後:第87問

疾患と頻度の多い症候との組合せで正しいのはどれか。  

1: Alzheimer型認知症――羽ばたき振戦

2: Huntington病――――線維束性収縮

3: 多発性硬化症―――――舞踏運動

4: 筋萎縮性側索硬化症――静止時振戦

5: 多系統萎縮症―――――起立性低血圧

  • 答え:5
  • 解説:この問題では、疾患とそれに関連する症状を正しく組み合わせた選択肢を選ぶことが求められています。正しい組み合わせは、多系統萎縮症と起立性低血圧です。
  • Alzheimer型認知症は、エピソード記憶を中心とした記憶障害が特徴です。羽ばたき振戦は、重篤な肝疾患患者の切迫昏睡時に見られることが多い症状で、Alzheimer型認知症とは関連がありません。
  • Huntington病は、舞踏病、性格変化、認知症を伴う慢性進行性の疾患です。線維束性収縮は、筋萎縮性側索硬化症の特徴的な症状であり、Huntington病とは関連がありません。
  • 多発性硬化症は、視力低下、構音障害、嚥下障害、運動麻痺、感覚障害、小脳性運動失調、膀胱直腸障害などの症状が特徴です。舞踏運動は、Huntington病の症状であり、多発性硬化症とは関連がありません。
  • 筋萎縮性側索硬化症は、一側上肢の筋力低下と筋萎縮が始まり、対側にも拡大する疾患です。線維束性収縮が特徴的で、筋萎縮が進行すると球麻痺や呼吸筋麻痺を生じます。静止時振戦は、パーキンソン病の症状であり、筋萎縮性側索硬化症とは関連がありません。
  • 多系統萎縮症は、オリーブ橋小脳萎縮症、Shy-Drager症候群、線条体黒質萎縮症を包括する疾患概念です。多系統萎縮症は、自律神経症状として起立性低血圧や尿失禁が見られるほか、パーキンソニズムも見られやすい症状です。このため、選択肢5が正しい組み合わせです。
  • 科目:臨床医学総論(病理学)
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第39回午後:第78問

精神遅滞(知的障害)の原因とならないのはどれか。  

1: ダウン症

2: フェニルケトン尿症

3: 血友病

4: 福山型先天性筋ジストロフィー

5: クレチン病