52歳の女性。関節リウマチと診断されて3年が経過した。SteinbrockerのステージⅡ、クラス2。日常生活で両手関節の痛みを訴えている。観察された動作を図に示す。関節保護の指導が必要な動作はどれか。
1: カップを持つ
2: 茶碗を持つ
3: テーブルを拭く
4: フライパンを持つ
5: ポットで水を注ぐ
慢性関節リウマチの治療法とその目的との組合せで誤っているのはどれか。
1: 温熱療法-変形の予防
2: 運動療法-筋力の保持
3: 装具療法-関節の保護
4: 薬物療法-消 炎
5: 滑膜切除術-早期の消炎
関節の慢性炎症で誤っているのはどれか。
1: 骨塩量の減少
2: 軟骨の変性
3: 組織内の好中球集積
4: 結合織の増殖
5: 血管の増生
慢性関節リウマチの生活指導で正しいのはどれか。
1: 疲れていない早朝に散歩を行う。
2: 多くの関節に負担をかけないよう同一肢位を心がける。
3: 大きな関節の運動は負担が大きいので小さな関節を使う。
4: 頸椎の前屈を防ぐには枕は低めのものを使う。
5: 膝の関節炎が強い場合、屈曲位を保つ。
関節リウマチの症状と理学療法の組合せで正しいのはどれか。
1: 肩関節痛――――――持続伸張運動
2: 手指の変形―――――超音波療法
3: 足の外反母指――――金属支柱付短下肢装具
4: 膝関節外反変形―――外側ウェッジ
5: 環軸関節亜脱臼―――頸椎前屈姿勢の予防
多発性硬化症患者の作業療法評価として適切でないのはどれか。
1: 副腎皮質ステロイド薬投与の有無を知る。
2: 症状の変化に伴いADLを再評価する。
3: 開始にあたり視力に関する情報を得る。
4: 症状の進行によって生じる患者の不安を聞く。
5: 上下肢の筋萎縮の分布を定期的に評価する。
関節リウマチの作業療法で適切でないのはどれか。
1: 低負荷の運動を行う。
2: 筋力強化には等張性収縮を利用する。
3: プログラムは日内変動に応じて遂行する。
4: 日常生活指導は対象者と家族に実施する。
5: 痛みのある時にはスプリントで安静を保つ。
関節リウマチについて正しいのはどれか。
1: 渦流浴は禁忌である。
2: 家事の実施は午前中が良い。
3: 疼痛の特徴として圧痛がある。
4: 疼痛に対して装具は使用しない。
5: 非ステロイド性抗炎症薬で疼痛は軽減しない。
関節リウマチの作業療法で誤っているのはどれか。
1: 日常生活指導は対象者と家族に対して実施する。
2: 痛みのある時にはスプリントの使用を避ける。
3: 日内変動に配慮してプログラムを遂行する。
4: 疲労によって痛みが増悪するため休憩をとる。
5: 筋力強化には等尺性収縮を利用した運動を用いる。
慢性関節リウマチ患者の生活指導で正しいのはどれか。
1: 椅子からの起立は手指をシートについて行う。
2: 起き上がり動作は下肢振り上げ動作の反動を利用する。
3: 鞄を手に持つよりリュックサックの利用を勧める。
4: 柄のあるコップであれば片手使用を勧める。
5: ビンの蓋を左手で開ける。
疾患と作業種目の組合せで正しいのはどれか。
1: 関節リウマチ――――粘土細工
2: 小脳梗塞――――――切り絵
3: 脊髄小脳変性症―――卓球
4: Parkinson病 ――――上方への輪通し
5: 慢性閉塞性肺疾患――デコパージュ
関節リウマチの検査所見で正しいのはどれか。
1: CRP陽性
2: 血清鉄増加
3: 赤沈値低値
4: 白血球数減少
5: 赤血球数増加
特発性大腿骨頭壊死症について正しいのはどれか。
1: 小児に多い。
2: 手術適応例は少ない。
3: 両側性病変は稀である。
4: ステロイド薬使用者に多い。
5: 股関節内外旋可動域は保たれる。
45歳の女性。右変形性股関節症。先天性股関節脱臼の既往がある。1年前から荷重時の右股関節痛があり、2か月前から安静時痛も出現した。起居動作時や歩行時の疼痛が強くなってきたため受診した。ADL指導として適切なのはどれか。
1: 階段は右足から昇段する。
2: 階段は左足から降段する。
3: できるだけ低い椅子に座る。
4: T字杖を使用する場合は左手に持つ。
5: 左足よりも右足を手前に引いて椅子から立ち上がる。
多発性硬化症で正しいのはどれか。
1: 階段状に増悪する。
2: 温熱によって症状が悪化する。
3: 深部腱反射が消失する。
4: 50、60歳代で好発する。
5: 女性より男性に多く発症する。
関節リウマチにおいて、余暇、仕事、身の回りのことの3つの要素から機能状態の程度を示す指標はどれか。
1: CMI
2: DAS28〈disease activity score 28〉
3: Larsen分類
4: Sharp score
5: Steinbrockerのclass分類
変形性関節症について正しいのはどれか。
1: 若年者に好発する。
2: 滑膜炎から軟骨の変性に至る。
3: 股関節では二次性股関節症が多い。
4: 膝関節では女性に比べ男性の有病率が高い。
5: 発症要因として遺伝的素因は認められない。
52歳の女性。関節リウマチ。SteinbrockerのステージIII、クラスIIである。図のような手の変形がみられる。この患者の日常生活における関節保護手技で適切なのはどれか。
33歳の女性。第一子出産後、関節の痛みが出現し、関節リウマチとの診断を受けた。現在、スタインブロッカーのステージII、クラスIIである。夫婦で文具店を営んでいる。この患者に現在導入をすすめる自助具などで適切でないのはどれか。
45歳の女性。40歳で関節リウマチを発症し、寛解と増悪とを繰り返している。左膝関節の疼痛と変形とが強いため人工関節置換術を検討している。両手関節の腫脹は著明であるが杖歩行が可能である。上肢の支持側と杖の選択で適切なのはどれか。
1: 右上肢のT字杖
2: 左上肢の四脚杖
3: 右上肢の片松葉杖
4: 左上肢のロフストランド杖
5: 右上肢のプラットホーム杖