第56回午前第45問の類似問題

第55回午後:第44問

作業療法の面接における直面化の説明で正しいのはどれか。  

1: 話の中で疑問に思ったことを尋ねて会話を促進する。

2: 話の中に含まれる無意識的な意味を指摘する。

3: 話の矛盾点を指摘して問題点を明らかにする。

4: 話から感じられる情緒的な面を言葉で返す。

5: 話の不明確な点を尋ねて明らかにする。

  • 答え:3
  • 解説:直面化は、患者の心的葛藤が伺えるものの、言葉として表現されない場合に、葛藤を伺せる態度について話題にしたり、葛藤によって生じている話の矛盾点を指摘したりする技法である。
  • 選択肢1は正しくありません。治療者が疑問に思ったことを尋ねて会話を促進する技法は、質問である。
  • 選択肢2は正しくありません。患者の話のなかに含まれる無意識的な意味を指摘する技法は、解釈であり、精神力動的精神療法で用いられる。
  • 選択肢3は正しいです。直面化は、患者の心的葛藤が伺えるものの、言葉として表現されない場合に、葛藤を伺せる態度について話題にしたり、葛藤によって生じている話の矛盾点を指摘したりする技法である。
  • 選択肢4は正しくありません。患者から伝わってくる情緒的、感情的なものを患者に伝える技法は、反映である。
  • 選択肢5は正しくありません。患者の話や治療者の話のなかの不明瞭な点を尋ねることで問題点や解決方法を明らかにしていく技法は、明確化である。
  • 科目:作業療法評価学
  • 重要度:プレミアム特典
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第40回午前:第93問

言語的コミュニケーションが可能なレベルの自閉症児5人の小集団作業療法で適切なのはどれか。2つ選べ。  

1: 全員に同時に指示を伝える。

2: その都度新しい作業を取り入れる。

3: 課題別に部屋を分ける。

4: 作業手順は図や記号も用いて説明する。

5: 身体接触を多く取り入れる。

第47回午後:第40問

回復期の摂食障害患者に対する作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 他者との関わりを促す。

2: 活動を楽しむ機会を作る。

3: 作業では細部への注意を促す。

4: 失敗から学ぶ経験を重視する。

5: 道具の準備や片付けを行わせる。

第39回午前:第79問

器質性精神障害患者に対する作業療法開始時の作業適用で適切でないのはどれか。  

1: 作業工程が単純なものを選ぶ。

2: 個別プログラムから始める。

3: 知的水準を確認しておく。

4: 耐久性を高める作業を選ぶ。

5: 安全な作業環境を設定する。

第37回午前:第33問

32歳の男性。感情障害。営業の仕事で成績も良かったが、29歳時に躁病性興奮で約10か月入院した。退院後、復職したが服薬を自己調節し始め、次第に多弁となり顧客とのトラブルが多くなり、上司の勧めで2回目の入院となった。薬物療法によって入院2か月で落ち着いたため、安定した行動の維持を目標に作業療法が処方された。まとまりのある行動を見せているが、要求が通らない場合に他患に攻撃的な言動を表出することがある。この患者の作業で適切なのはどれか。2つ選べ。 ア.非構成的な作業イ.巧緻性の必要な作業ウ.自由参加の集団作業エ.手順の明確な作業オ.粗大運動的な作業  

1: ア

2: イ

3: ウ

4: エ

5: オ

第50回午前:第15問

20歳の女性。幼少期に両親が離婚した後、友人関係が不安定となりトラブルが絶えなかった。中学入学後から些細なことでリストカットするようになり、精神科を受診し、その後、入退院を繰り返していた。男女関係のもつれをきっかけに過量服薬し救急車で搬送された。入院後は、医療者に対して依存的だが要求が通らないと激しく責める状態である。この患者に作業療法を導入する際の対応で適切なのはどれか。  

1: 作業療法に参加する上での枠組みを明示する。

2: 初回の面接で対人関係を中心に取り上げる。

3: 患者からの面接の要求は満たすようにする。

4: 攻撃的になる場合は担当者を交代する。

5: 課題集団での協調行動を促す。

第49回午前:第46問

軽躁状態の患者に対する作業療法の目的として適切なのはどれか。  

1: 関心の拡大

2: 病感の獲得

3: 対人交流の改善

4: 自己評価の向上

5: 自己決断能力の向上

第55回午前:第81問

治療者が指示や助言を与え、非適応的な行動をコントロールすることを目的とした治療法はどれか。  

1: 芸術療法

2: 森田療法

3: 精神分析療法

4: 来談者中心療法

5: バイオフィードバック療法

  • 答え:5
  • 解説:非適応的な行動をコントロールすることを目的とした治療法は、指示的精神療法の一種であるバイオフィードバック療法である。この療法では、通常認知しにくい生体現象を外部情報に変換し、それを認識することで自己コントロールを促す。
  • 芸術療法は、芸術活動を通じて心身の安定を図る治療法であり、非適応的な行動をコントロールすることを直接的な目的としていない。
  • 森田療法は、患者が自己の症状を受け入れることができるように訓練する方法であり、非適応的な行動をコントロールすることを直接的な目的としていない。
  • 精神分析療法は、無意識の中の葛藤を明らかにすることで症状の改善を目指す治療法であり、非適応的な行動をコントロールすることを直接的な目的としていない。
  • 来談者中心療法は、来談者の主体性と能力を尊重し、治療者が介入することを極力避ける方法であり、非適応的な行動をコントロールすることを直接的な目的としていない。
  • バイオフィードバック療法は、生体現象を自己コントロールすることを目的とした治療法であり、非適応的な行動をコントロールすることを目的としているため、正しい選択肢である。
  • 科目:臨床心理学
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第57回午前:第48問

認知症患者の運動療法を行うときの対応として適切でないのはどれか。  

1: 肯定語で指示する。

2: 患者のペースに合わせる。

3: 同じ動作を繰り返し実施する。

4: 運動を拒否しても説得して行う。

5: 日常慣れ親しんだ動作を利用する。

第45回午後:第44問

うつ病患者の作業療法でみられやすいのはどれか。2つ選べ。  

1: 1. 責任感の低下

2: 2. 評価への無関心

3: 3. 几帳面な取り組み

4: 4. 手順と段取りの混乱

5: 5. 仕上がりへのこだわり

第38回午前:第83問

うつ病患者の作業適用で適切なのはどれか。  

1: 自己決定の多い作業

2: 反復的な手順の作業

3: 競争的な集団作業

4: 出来不出来が明確な作業

5: 対人交流の多い作業

第57回午前:第47問

パニック障害に対する作業療法導入初期の作業療法士の対応で適切なのはどれか。  

1: リラクセーションを練習する。

2: 集団作業療法で役割を持たせる。

3: 作業活動を通して自己洞察を促す。

4: スポーツ活動で体力の向上を促す。

5: パニック発作の不安がある場合は作業療法を中止する。

  • 答え:1
  • 解説:パニック障害は突然の発作が生じ、生活に支障をきたす状態で、曝露療法や認知行動療法が行われる。作業療法導入初期では、患者が作業療法に慣れていないため、リラクセーションを練習することが適切である。
  • リラクセーションを練習することは適切であり、導入初期に患者がストレスを感じやすいため、リラックスするための練習が行われる。
  • 導入期は患者の不安を高めないように個別から開始し、集団であっても「参加するだけでよい」とするような配慮が必要である。回復期になれば、集団作業療法で役割を持たせることができる。
  • 抑圧されている不安や葛藤に関する話題は、患者のパニック発作を誘発する危険があるため、特に導入期では禁忌である。
  • 導入期で体力が低下しているときは、休息・休眠がとれているかを確認し、運動よりも生活時間をマネジメントして体力の回復を目標とする。回復期では軽いスポーツやゲームなどを行って体力の向上を促すことができる。
  • パニック障害の患者には予期不安があるため、導入期には患者自身が活動中にパニックの症状が生じる不安を呈することや、実際に発作が生じることがある。しかし、それ自体で作業療法を中止する必要はない。発作があった場合は様子を観察し、過呼吸による危険な状態でなければ、あえて症状にはふれずにおいてもよい。
  • 科目:その他の精神障害
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第35回午前:第94問

知的障害児の作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 作業課題への興味を拡大させる。

2: 集団内での対人技能を向上させる。

3: 自己評価の低下を防ぐ。

4: 障害特性を家族に説明する。

5: 不得意な教科の成績を向上させる。

第34回午前:第28問

40歳の男性。精神分裂病(統合失調症)。日常生活能力には問題なく、退院を勧められているが、「退院後の生活が不安で自信がない」と退院に踏み切れないでいる。この患者への作業療法士の働きかけで適切でないのはどれか。  

1: 作業療法場面での成功体験を積み重ねる。

2: 多少の失敗はおそれないように励ます。

3: 作業検査や知能検査など、客観的データを用いて自信をつけさせる。

4: 退院の不安に対して相談にのる。

5: 外来での作業療法の利用方法を説明する。

第34回午前:第77問

精神科作業療法での初回面接で適切でないのはどれか。  

1: 作業療法士の自己紹介をする。

2: 作業療法参加の意志を確認する。

3: 現在の状態を聞く。

4: 入院前の生活状況を聞く。

5: 発病時の様子を聞く。

第39回午前:第78問

情緒の不安定な失語症患者の作業療法開始時の面接で適切でないのはどれか。  

1: 身振り手振りを交えたコミュニケーションをする。

2: 「言葉が出なくてつらいですね」と声をかける。

3: 白板やメモ用紙をコミュニケーションに利用する。

4: 明確な返事を得るために同じ質問を繰り返す。

5: 身近な人から生活状況をつぶさに聞く。

第35回午前:第89問

うつ病患者の作業療法中に観察される特徴で誤っているのはどれか。  

1: 脱線しやすい。

2: 自己決定力が低下する。

3: 自己卑下感を抱く。

4: 無理をしやすい。

5: 依存心が高まる。

第44回午前:第39問

20歳の男性。広汎性発達障害。高校の普通科を卒業後、工場に就職するが職場で上司に指示されたことが途中で変更になったことで怒ったり、昼休みの同僚との会話からトラブルとなったりして退職した。その後、抑うつ的な状態が続き、精神科受診となった。この患者への作業療法の目的で最も適切なのはどれか。  

1: 体力の向上

2: 自尊心の回復

3: 見当識の改善

4: 行動の自己洞察

5: 生活リズムの回復

第56回午前:第49問

訪問理学療法で正しいのはどれか。  

1: 環境的側面のみヘアプローチを行う。

2: 歩行や移動に関する支援要望が多い。

3: 対象者の多くは交通事故による外傷である。

4: ゴール設定の際には家族の要望を最優先する。

5: バイタルチェックは看護師が実施しなければならない。

第55回午前:第49問

ノーマライゼーションで正しいのはどれか。  

1: 障害者の隔離

2: 心身機能の正常化

3: 身体構造の正常化

4: 障害により受ける差別の解消

5: 大規模施設(コロニー)への入所推進