30歳の男性。統合失調症。高校時代から体調不良を訴えるようになり、自宅に引きこもっていた。5年前に幻覚妄想状態のため入院し作業療法を継続していたが、最近、「退院したい」と意欲を見せ始めた。この時期の作業療法の目的で適切なのはどれか。
1: 就労準備
2: 趣味の拡大
3: 心身機能の回復
4: 生活リズムの改善
5: 自己管理技能の改善
3歳の男児。痙直型右片麻痺。図に示す右上下肢の肢位に影響しているのはどれか。2つ選べ。
1: 非対称性緊張性頸反射
2: 緊張性迷路反射
3: 陽性支持反応
4: 逃避反射
5: 自動歩行
4歳の男児。脳性麻痺痙直型両麻痺。図のような理学療法を行っている。訓練目的として誤っているのはどれか。
1: 上肢パラシュート反応の促通
2: 股関節内転筋の緊張抑制
3: 股関節伸展筋の促通
4: 体幹伸展筋の促通
5: 膝屈曲筋の促通
前大脳動脈閉塞で生じやすいのはどれか。2つ選べ。 ア.手の把握反射イ.上肢より下肢に強い運動障害ウ.ウェルニッケ失語エ.同名半盲オ.半側空間無視
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
脳卒中で小脳皮質から上小脳脚に病巣がある場合にみられやすい症状はどれか。
1: 感覚障害
2: 運動麻痺
3: ジストニア
4: 動作時振戦
5: パーキンソニズム
70歳の男性。肺癌末期だが意識は清明で四肢筋力も保たれている。感覚障害や四肢の浮腫もない。最近徐々に嗄声が出現した。原因として最も考えられるのはどれか。
1: 反回神経麻痺
2: Raynaud現象
3: Pancoast腫瘍
4: 上大静脈症候群
5: Lambert-Eaton症候群
外傷性脳損傷後の障害と訓練・対応との組合せで適切なのはどれか。
1: 記憶障害 − 作業工程が多い種目とする。
2: 半側空間無視 − 無視側からの刺激を多くする。
3: 注意障害 − 作業工程の展開を速くする。
4: 遂行機能障害 − 毎回新しい作業活動を準備する。
5: 社会的行動障害 − 新しい集団への参加を促す。
65歳の男性。4歳時にポリオに罹患し、右下肢麻痺となった。歩行時には右膝を右手で押さえながら歩いていたという。55歳ころから腰痛を自覚するようになり、歩行がさらに困難になったため受診した。体重75 kg(30歳時と比較して20 kg増加)。Danielsらの徒手筋力テストで、右大腿四頭筋と右前脛骨筋とは筋力1である。ポリオ後症候群と診断され、理学療法を行うことになった。理学療法として優先順位が高いのはどれか。
1: 自転車エルゴメーターによる有酸素運動
2: 右下肢装具を装着しての歩行訓練
3: 右大腿四頭筋の筋力増強訓練
4: 四つ這い移動訓練
5: 車椅子の導入
70歳の女性。頸髄完全損傷で第4頸髄機能残存。認知機能は正常である。受傷後6か月で在宅生活となり、訪問リハビリテーション時に踵部の発赤を認めた。原因として最も考えられるのはどれか。
1: 痙縮
2: 褥瘡
3: 骨萎縮
4: 静脈血栓症
5: 異所性骨化
25歳の男性。頸髄完全損傷。手指屈曲拘縮以外の関節可動域制限はない。書字の際のボールペンを把持した場面を示す。片手では困難で、両手でボールペンを保持する動作が観察された。このような動作を行う頸髄損傷患者のZancolliの四肢麻痺上肢機能分類の最上位レベルはどれか。
1: C5A
2: C6A
3: C6B3
4: C7A
5: C8B
58歳の男性。パーキンソン病でヤールの重症度分類はステージIII。運動に対する意欲は強い。運動療法で適切でないのはどれか。
1: 棒体操
2: メトロノームで足踏み練習
3: 歩行率を高めた歩行練習
4: マット上での寝返り練習
5: 目印に沿った歩行練習
65歳の男性。喫煙者。10年前から高血圧、高脂血症、糖尿病で内服治療をしている。4週前に外傷性第5胸髄損傷、完全対麻痺で入院。入院時の血糖は350 mg/dL、HbA1cは8.0%。入院後1週で離床訓練が開始された。この患者が上肢エルゴメーター運動を実施中に、急に動悸と左肩周囲の違和感を訴えた。直ちに運動を中止し安静にさせたところ症状は数分で消失した。症状消失後のバイタルサインに異常を認めなかった。この症状の原因として考えられるのはどれか。
1: 低血糖
2: 起立性低血圧
3: 急性心筋梗塞
4: 労作性狭心症
5: 自律神経過反射
3歳の男児。痙直型右片麻痺。図に示す右上下肢の肢位に影響しているのはどれか。2つ選べ。
1: 逃避反射
2: 陽性支持反応
3: 交叉性伸展反射
4: 緊張性迷路反射
5: 非対称性緊張性頸反射
脳卒中による左片麻痺患者。発症後3週経過。ブルンストローム法ステージは上肢と下肢ともにⅡである。座位バランスが悪く更衣に時間がかかる。ベッドから車椅子の移乗時に膝折れがみられ介助が必要である。この患者へのバランス能力改善に適したのはどれか。
50歳の男性。1か月前から腰痛と右殿部痛が生じ、徐々に右下肢の疼痛が増悪してきた。腰部MRIを示す。この病態で陽性になるのはどれか。
1: Apley test
2: Lasègue test
3: Lachman test
4: Thompson test
5: McMurray test
Lewy小体型認知症患者に特徴的にみられるのはどれか。
1: 失認
2: 易怒性
3: 記憶障害
4: 小刻み歩行
5: 見当識障害
認知症をきたす疾患で脳外科的手術によって認知機能が改善する可能性があるのはどれか。2つ選べ。
1: Lewy小体型認知症
2: 進行性核上性麻痺
3: 慢性硬膜下血腫
4: Wernicke脳症
5: 正常圧水頭症
62歳の女性。多発性硬化症。発症から3年経過。寛解と再燃とを繰り返している。四肢筋力は軽度低下し、表在・深部感覚ともに鈍麻している。最近、疲労の訴えが多い。作業療法で適切なのはどれか。
脳卒中による右片麻痺患者が左下肢を挙上してバランスを保持している状態を図に示す。体重が60 kgのとき、麻痺側下肢への床反力で正しいのはどれか。
1: 6 kgw
2: 12 kgw
3: 24 kgw
4: 30 kgw
5: 48 kgw