第49回午後第43問の類似問題

第52回午後:第46問

境界性パーソナリティ障害の患者に対する作業療法で正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 退行を許容する。

2: 集団作業への参加を促す。

3: 柔軟な枠組みを提供する。

4: 攻撃衝動の適応的発散を促す。

5: 主観的な苦悩を共感的に理解する。

第35回午前:第82問

脳血管性認知症患者の作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 患者の得意な活動をみつけて行う。

2: 決定した活動は固定化して行う。

3: 患者の生活史を参考に活動の選択をする。

4: 患者の自尊心を大切にする。

5: スタッフとの良い関係作りを心がける。

第51回午前:第97問

統合失調症の前駆期にみられるのはどれか。  

1: 聴覚過敏

2: 奇異な妄想

3: 滅裂な思考

4: 感情の平板化

5: 緊張病症候群

第47回午後:第20問

52歳の男性。統合失調症。精神科病院に5年間入院している。作業療法が開始され、作業遂行の特徴と問題解決技能とを評価する目的で、箱づくり法を行うことになった。箱の作成過程で、患者から見本提示の希望があった場合、見本を段階的に提示する順序で正しいのはどれか。 

47_1_20

1: A→B→C→D

2: B→C→D→A

3: C→D→A→B

4: D→A→B→C

5: A→C→B→D

第52回午前:第40問

精神障害者の就労と最も関連があるのはどれか。  

1: 精神症状の程度

2: 精神障害の診断名

3: 職業前訓練の時間

4: これまでの入院期間

5: 就労へのモチベーション

第34回午前:第30問

26歳の女性。躁病。雑誌の編集員。昼夜が逆転し、職場では同僚や上司に無遠慮な言動が目立ち始めた。日常行動もまとまりに欠けてきたので入院した。入院後1か月で落ち着き始め、職場復帰に向けて作業療法が開始された。開始時の作業で適切でないのはどれか。  

1: 短時間で達成可能なもの

2: 巧緻性の低いもの

3: 粗大運動の要素が多いもの

4: エネルギー発散の要素が強いもの

5: 量的達成度を求めるもの

第54回午後:第49問

精神科リハビリテーション活動の説明で正しいのはどれか。  

1: ACTは重症精神障害者の地域生活を支援する。

2: SSTは精神科病院内での生活技能の向上を目指す。

3: 認知リハビリテーションは集団形式で実施することは避ける。

4: ケアマネジメントは支援機関中心に必要なサービスを検討し利用者に提供する。

5: 心理教育は、援助する者とされる者とを明確に区分した構造的な治療関係の中で実施する。

  • 答え:1
  • 解説:精神科リハビリテーション活動は、精神障害者の自立支援や社会復帰を目的とした様々なアプローチが含まれています。選択肢1のACT(Assertive Community Treatment)は、重症精神障害者の地域生活を支援するためのアプローチであり、正しい説明です。
  • ACT(Assertive Community Treatment)は、重症精神障害者の地域生活を支援するためのアプローチであり、専門家チームが総合的なケアを提供することで、地域での生活を継続することを目指します。これは正しい説明です。
  • SST(Social Skills Training)は、社会生活を送る慢性精神障害者の自立支援を目的に開発されたもので、精神科病院内だけでなく、地域生活を送る障害者の生活技能の向上を目指すものです。したがって、この選択肢は誤りです。
  • 認知リハビリテーションは、個別や集団形式で実施されることがあります。集団形式では、他の参加者との相互作用を通じて、認知機能の向上や社会的スキルの習得が促されることがあります。この選択肢は誤りです。
  • ケアマネジメントは、利用者本人とケアマネジャー、支援者との共同作業で進められ、利用者本人の意思でサービスを選択していくことが重要です。支援機関中心ではなく、利用者本人のニーズに応じたサービス提供が求められるため、この選択肢は誤りです。
  • 心理教育は、患者や家族に対して病気の性質や治療法、対処方法などの正確な知識や情報を提供することを目的としています。支え合う相互作用の関係が重要視され、援助する者とされる者とを明確に区分した構造的な治療関係ではなく、協力的な関係が求められます。この選択肢は誤りです。
  • 科目:その他の精神障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第37回午前:第33問

32歳の男性。感情障害。営業の仕事で成績も良かったが、29歳時に躁病性興奮で約10か月入院した。退院後、復職したが服薬を自己調節し始め、次第に多弁となり顧客とのトラブルが多くなり、上司の勧めで2回目の入院となった。薬物療法によって入院2か月で落ち着いたため、安定した行動の維持を目標に作業療法が処方された。まとまりのある行動を見せているが、要求が通らない場合に他患に攻撃的な言動を表出することがある。この患者の作業で適切なのはどれか。2つ選べ。 ア.非構成的な作業イ.巧緻性の必要な作業ウ.自由参加の集団作業エ.手順の明確な作業オ.粗大運動的な作業  

1: ア

2: イ

3: ウ

4: エ

5: オ

第53回午前:第19問

26歳の女性。衝動的な浪費や奔放な異性交遊の後に抑うつ状態となり、リストカットを繰り返していた。常に感情が不安定で、空虚感や見捨てられることへの不安を訴える。職場での対人関係の悪化をきっかけに自殺企図が認められたため入院となった。この患者に対する作業療法で適切なのはどれか。  

1: 患者の申し出に応じて面接を行う。

2: 初回面接で自殺企図について話し合う。

3: 攻撃性がみられた場合には治療者を替える。

4: 患者の希望に合わせてプログラムを変更する。

5: 治療目標や治療上の契約を繰り返し確認する。

  • 答え:5
  • 解説:この問題では、境界性パーソナリティ障害の症状がある患者に対する作業療法で適切な方法を選ぶことが求められています。境界性パーソナリティ障害は、情緒の不安定性や自己の空虚感が目立つため、治療目標や治療上の契約を繰り返し確認することが適切です。
  • 患者の申し出に応じて面接を行うのは適切ではありません。パーソナリティ障害患者との面接は、時間や頻度などの枠組みを決めて行い、患者の希望に合わせることは避けるべきです。
  • 初回面接で自殺企図について話し合うのは適切ではありません。初回の面接では治療の枠組みについて説明し、行動のルールを話し合うべきです。自殺企図については、初回面接では話し合わない方が良いです。
  • 攻撃性がみられた場合に治療者を替えると、患者の感情の向くままに人を操作しようとするパーソナリティ障害の不適応な行動を助長する可能性があるため、適切ではありません。
  • 患者の希望に合わせてプログラムを変更するのは適切ではありません。導入時に取り決めた枠組みは、患者の希望だけで安易に変更してはならない。プログラムを変更する理由として、他者の意見を含む妥当的で合理的な理由がある場合には変更しても良いです。
  • 治療目標や治療上の取り決めを患者と繰り返し確認することは、患者に対して安定した枠組みを維持する点で適切であるため、この選択肢が正解です。
  • 科目:その他の精神障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第39回午前:第98問

精神科デイケアの対象でないのはどれか。  

1: 自発性が低下している外傷性脳損傷患者

2: 年に1、2回の大発作をおこすてんかん患者

3: 希死念慮を言葉にするうつ病患者

4: 対人恐怖を有する神経症性障害患者

5: 自宅で過食のみられる摂食障害患者

第35回午前:第93問

強迫神経症患者の作業療法で確認行為がみられたとき、作業療法士の対応で適切なのはどれか。  

1: 作業種目を変更する。

2: 作業を中断させる。

3: その日の作業療法を中止する。

4: 行為をやめるように話す。

5: 行為を静観する。

第44回午前:第93問

境界型人格障害患者の作業療法場面でみられるのはどれか。  

1: 作業への一貫した取り組み

2: 難易度の低い作品を要求

3: 治療者への依存

4: 集団への適応

5: 失敗時の洞察

第43回午前:第96問

精神遅滞(知的障害)の作業療法の目的で誤っているのはどれか。  

1: 日常生活動作の獲得を目指す。

2: 作業体験の機会を提供する。

3: 対人交流の練習をする。

4: ストレス対処法を学ぶ。

5: 自己洞察を促す。

第56回午後:第100問

うつ病について正しいのはどれか。  

1: 脱感作法を行う。

2: 心理教育は行わない。

3: 躁病相がないか確認する。

4: 修正型電気けいれん療法は無効である。

5: 薬物療法の第一選択はベンゾジアゼピン系薬物である。

  • 答え:3
  • 解説:うつ病の治療には、心理教育や薬物療法、電気けいれん療法などがあります。また、双極性障害の可能性も考慮する必要があります。
  • 脱感作法は、恐怖や不安に対して行われる治療法であり、うつ病の治療には適用されません。
  • 心理教育はうつ病の治療において重要な要素であり、患者や家族に病気についての知識を提供し、理解を深めることで治療効果を高めることが期待されます。
  • 正しい選択肢です。双極性障害の場合もあるため、躁病相がないかを確認することが重要です。
  • 修正型電気けいれん療法は、通常の薬物治療では改善がみられない難治性のうつ病や統合失調症などで適応となる治療法であり、無効ではありません。
  • 薬物療法の第一選択は、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)かセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)である。ベンゾジアゼピン系薬物は抗不安薬として症状に合わせて使用されるが、第一選択ではありません。
  • 科目:精神障害と臨床医学
  • 重要度:プレミアム特典
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第56回午前:第41問

統合失調症の急性期において、治療効果をみるのに最も適切なのはどれか。  

1: GHQ〈General Health Questionnaire〉

2: LSP〈Life Skills Profile〉

3: PANSS〈Positive and Negative Syndrome Scale〉

4: QLS〈Quality of Life Scale〉

5: SFS〈Social Functioning Scale〉

  • 答え:3
  • 解説:統合失調症の急性期において治療効果をみるのに最も適切なのはPANSS〈Positive and Negative Syndrome Scale〉である。これは、精神医学的評価であり、陽性症状と陰性症状の精神病理学との関係を推定する薬物感受性指標であり、統合失調症の急性期において薬物療法を含む治療効果をみることができる。
  • GHQ〈General Health Questionnaire〉は、心理健康状態の尺度であり、1970年代にGoldbergによって開発された。質問票はもともと60項目で開発されたが、その後に短縮版の質問票が利用可能である。統合失調症の急性期において治療効果をみるのには適していない。
  • LSP〈Life Skills Profile〉は、基本的なライフスキルに関する消費者の能力を評価するために、オーストラリアの臨床研究グループによって開発された。その焦点は、臨床症状ではなく、消費者の一般的な機能と障害である。統合失調症の急性期において治療効果をみるのには適していない。
  • PANSS〈Positive and Negative Syndrome Scale〉は、精神医学的評価であり、陽性症状と陰性症状の精神病理学との関係を推定する薬物感受性指標である。統合失調症の急性期において薬物療法を含む治療効果をみることができる。PANSSは陽性(P)、陰性(N)、および認知または一般精神病理学(G)の3つの要素で構成されている。このため、選択肢3が正しい。
  • QLS〈Quality of Life Scale〉は、統合失調症の患者の生活の質を評価するために、1984年にHeinrichs、Hanlon and Carpenterによって開発された。過去4週間以内に統合失調症患者の症候群を測定できる。半構造化された21項目のインタビューで構成され、各項目は0から6で評価する。統合失調症の急性期において治療効果をみるのには適していない。
  • SFS〈Social Functioning Scale〉は社会機能の評価ツールである。SFSは、19項目の質問に選択的に答えることで評価値が得られ、専門的な知識をほとんど必要とせず、患者とその家族より聴取することができる。統合失調症の社会活動を支援する時期には評価として用いることができるが、急性期において治療効果をみるのには適していない。
  • 科目:統合失調症
  • 重要度:プレミアム特典
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第36回午前:第88問

境界型人格障害の患者の作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 種目は患者に任せる。

2: 手順や結果が明確なものを選ぶ。

3: 枠組みのある作業を選ぶ。

4: 作業環境を一定にする。

5: 共同作業を勧める。

第41回午前:第37問

13歳の女子。中学に入学してから頭痛などを理由に欠席が多くなり、2学期からは不登校となった。自宅で母親への暴力がみられるようになったため、精神科を受診し外来作業療法に通うこととなった。作業療法プログラムの留意点で適切でないのはどれか。  

1: 同年代の患者との交流を楽しめる機会を提供する。

2: 電子メールなどのコミュニケーション機器の利用法を指導する。

3: 授業の遅れを取り戻すために学習の時間を取り入れる。

4: 1週間の過ごし方を工夫し基本的な生活リズムを整える。

5: 身体運動や創作活動を利用し自己表現の機会を提供する。

第41回午前:第95問

境界型人格障害の患者に対する作業療法の目的で適切でないのはどれか。  

1: 衝動発散を促す。

2: 依存欲求を満たす。

3: 有能感を高める。

4: 退行を促す。

5: 試行錯誤を促す。

第34回午後:第72問

精神分裂病(統合失調症)の陰性症状でないのはどれか。2つ選べ。 ア.感情の平板化イ.自発性の低下ウ.思考途絶エ.対話性幻聴オ.思考の貧困化  

1: ア

2: イ

3: ウ

4: エ

5: オ

第51回午前:第45問

統合失調症患者が「自分は不老不死の薬を開発して人類を救うと突然わかった」と述べた。この症状はどれか。2つ選べ。  

1: 誇大妄想

2: 作為体験

3: 妄想気分

4: 妄想知覚

5: 妄想着想