境界性パーソナリティ障害の患者が自傷行為をほのめかしたとき、作業療法士の行うべき対応はどれか。
1: 緊急入院を勧める。
2: 死にたい気持ちの有無を確認する。
3: 作業療法を延長し関わる時間を増やす。
4: 過去の自傷行為の回数について詳しく聴取する。
5: 自傷行為をしたら作業療法は続けられないと伝える。
介護予防について正しいのはどれか。
1: 運動器の機能向上を主目的とする。
2: 社会参加意欲の高い人は対象としない。
3: 一次予防から三次予防を別々に展開する。
4: 要介護状態の重度化の防止は三次予防である。
5: 一次予防事業の対象者は、要支援・要介護状態となる可能性の高い人である。
認知症患者の運動療法を行うときの対応として適切でないのはどれか。
1: 肯定語で指示する。
2: 患者のペースに合わせる。
3: 同じ動作を繰り返し実施する。
4: 運動を拒否しても説得して行う。
5: 日常慣れ親しんだ動作を利用する。
48歳の男性。市役所に勤務。住民の苦情に対応する業務に就いたころから、不眠、食欲不振、意欲低下および思考抑制が始まった。3か月間の休職を取り自宅療養をしていたが「自分は役に立たない」と言い、希死念慮を認めたため入院となり、2週後から作業療法が開始された作業療法導入時の留意点はどれか。
1: 得意であった作業を導入する。
2: 他者との交流を促す。
3: 休息の取り方を練習する。
4: 病気の体験を言語化する。
5: 自己決定の機会を増やす。
初老期うつ病に対する作業療法導入期に用いる活動で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 散歩
2: 機織
3: ソフトボール
4: 塗り絵
5: 農耕
治療的活動の特性として適切でないのはどれか。
1: 失敗しても修正が可能なもの
2: 単純な繰り返し動作が多いもの
3: 運動の段階づけがしやすいもの
4: 各作業工程の途中で終了できるもの
5: 出来上がりの優劣が他者と比較しやすいもの
統合失調症の回復期前期における作業療法の目的で適切なのはどれか。
1: 服薬自己管理の援助
2: 身辺処理能力の回復
3: 対人交流技能の改善
4: 就労に向けた援助
5: 社会資源利用の援助
アルツハイマー型認知症患者の作業療法の初回面接で困難なのはどれか。 ア.個人に応じた工夫をする。イ.安心できる場所で実施する。ウ.今後の目標を確認し同意を得る。エ.参加時の規則厳守を約束する。オ.話し合うというような雰囲気で進める。
1: ア、イ
2: ア、オ
3: イ、ウ
4: ウ、エ
5: エ、オ
統合失調症の回復期前期での目標について適切なのはどれか。
1: 現実生活への移行
2: 施設内生活の自立
3: 生活の質の向上
4: 生活技能の改善
5: 社会への参加
重症心不全患者について正しいのはどれか。2つ選べ。 ア.訓練や作業は食事の直後に行う。イ.入浴でつかるのは臍から胸までにする。ウ.四季を通じて保温に注意する。エ.筋力増強にはハンドグリップでの訓練を行う。オ.しゃがんでの草取りを勧める。
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
認知症患者とのコミュニケーション上の配慮で最も適切なのはどれか。
1: にぎやかな環境で話す。
2: 指示は詳細なものにする。
3: 身振り手振りは使わない。
4: 沈黙した場合は話題を変える。
5: 話題は本人と関係のあるものにする。
身体表現性障害の患者に対する作業療法士の対応で適切でないのはどれか。
1: 受容的・支持的に関わる。
2: 矛盾する身体症状の理由を話し合う。
3: 葛藤解決や対処方法を話し合う。
4: アンビバレンツな言動を許容する。
5: 心理的距離を保つ。
高齢障害者の作業療法で適切でないのはどれか。
1: 身体機能だけでなく、認知機能や生活習慣を把握する。
2: 病前の趣味に関連した作業を選択する。
3: 傾眠がみられたら、睡眠状況や脱水の有無を確認する。
4: 白内障では、できるだけ日光の当たる場所で作業を行う。
5: 日常生活の中で役割を持てるような作業を指導する。
うつ病の治療で正しいのはどれか。
1: 重要な事項についての自己決定を促す。
2: 抗うつ薬は三環系薬物が最も広く用いられている。
3: 抗うつ薬の副作用を説明する。
4: 症状の改善後には抗うつ薬を速やかに中止する。
5: 電気けいれん療法は効果がない。
集団作業療法について正しいのはどれか。
1: レクリエーション活動は開放集団では実施できない。
2: 調理活動は開放集団よりも閉鎖集団の方が実施しやすい。
3: 閉鎖集団よりも開放集団の方が参加者の凝集性が高まる。
4: 急性期には個人作業療法よりも集団作業療法が優先される。
5: 集団作業療法よりも個人作業療法で受容体験は得られやすい。
統合失調症の回復期前期の患者に適切な活動はどれか。
1: 仲間作り
2: 生活管理
3: 欲求の充足
4: 役割の体験
5: 身体感覚の回復
作業療法における広汎性発達障害(自閉スペクトラム症)への対応で適切なのはどれか。
1: 攻撃的な行動には大きな声で「ダメ」とだけ簡潔に言う。
2: 作業の適用時には内容をあらかじめ伝える。
3: こだわりに対しては行動変容を促す。
4: 作業は自由度の高いものを用いる。
5: 説明には言語的情報を多用する。
家族心理教育について正しいのはどれか。
1: 病気に関する知識を増やす。
2: 患者の育て方の振り返りを行う。
3: 通常は個人プログラムとして行う。
4: 患者は診断名を知らないことが前提となる。
5: EE〈Expressed Emotion〉を高める指導を行う。
パニック障害の患者に対する作業療法の目的で適切なのはどれか。
1: 病識の獲得
2: 身辺処理能力の向上
3: 対人交流技能の向上
4: 不安対処能力の向上
5: 現実感喪失からの回復
多発性硬化症患者の作業療法上の留意点で誤っているのはどれか。 ア.課題内容を決める前に視力検査を行う。イ.障害が増悪しても訓練量の維持を図る。ウ.痙縮軽減のための熱めの湯で入浴後に訓練を行う。エ.感覚障害例では作業中の外傷に注意する。オ.副腎皮質ステロイド薬投与例では易感染症に注意する。
1: ア、イ
2: ア、オ
3: イ、ウ
4: ウ、エ
5: エ、オ