第40回午前第80問の類似問題

第50回午前:第17問

20歳の男性。統合失調症。専門学校に通っていたが、いじめをきっかけに引きこもる生活となった。次第に容姿を批判される幻聴が生じ、不穏興奮状態となって精神科に入院した。3週後、不穏興奮は落ち着いたため作業療法が開始されたが、抑うつ気分の訴え、睡眠過剰および無力感などの状態がみられていた。この患者の回復指標として適切なのはどれか。  

1: 億却さを訴える。

2: 発語が減少する。

3: 退屈感を訴える。

4: 異常体験を訴える。

5: 作業手順が混乱する。

第49回午後:第40問

依存性パーソナリティ障害患者の作業療法場面での特徴はどれか。  

1: 他者の意見に反対できない。

2: 他者の感情に無関心である。

3: 他者を信じることが難しい。

4: 他者の注目の的になることを求める。

5: 他者に仕事を任せることができない。

第54回午後:第80問

認知行動療法で対象となるうつ病の自動思考のうち「極端な一般化」にあたるのはどれか。  

1: そのときの感情に基づいて現実を判断する。

2: 全てに対して白黒をつけて割り切ろうとする。

3: 着目していることだけから短絡的に結論付ける。

4: 「こうするべきだ」と行動を制限して自分を責める。

5: 少数の事実から全てが同じ結果になると結論付ける。

  • 答え:5
  • 解説:認知行動療法は、現実の受け取り方やものの見方に働きかけたり、問題解決に向けた対処を行ったりすることで、抑うつ感や不安感の軽減を図る心理療法である。自動思考とは、ある出来事や状況を体験した際、瞬間的に何かしらの考えやイメージを抱くことである。
  • そのときの感情に基づいて現実を判断するのは、「情緒的な理由づけ」にあたります。これは、感情に基づいて物事を判断することで、極端な一般化ではありません。
  • 全てに対して白黒をつけて割り切ろうとするのは、「白黒思考」にあたります。これは、物事を極端に二分して考えることで、極端な一般化ではありません。
  • 着目していることだけから短絡的に結論付けるのは、「部分的焦点づけ」にあたります。これは、特定の部分に焦点を当てて判断することで、極端な一般化ではありません。
  • 「こうするべきだ」と行動を制限して自分を責めるのは、「『べき』思考」にあたります。これは、自分に対して厳しい基準を設けてしまうことで、極端な一般化ではありません。
  • 少数の事実から全てが同じ結果になると結論付けるのは、「極端な一般化」にあたります。これは、一部の事実をもとに全体を判断してしまうことで、うつ病の自動思考の一つとされています。
  • 科目:臨床心理学
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第41回午前:第95問

境界型人格障害の患者に対する作業療法の目的で適切でないのはどれか。  

1: 衝動発散を促す。

2: 依存欲求を満たす。

3: 有能感を高める。

4: 退行を促す。

5: 試行錯誤を促す。

第41回午後:第91問

正しい組合せはどれか。  

1: 統合失調症-情動失禁

2: パニック障害-思考散乱

3: 解離性障害-作為体験

4: 摂食障害-被毒妄想

5: 躁病-行為心迫

第43回午前:第78問

疾患と治療法との組合せで適切なのはどれか。  

1: 認知症 - 催眠療法

2: 人格障害 - 森田療法

3: 統合失調症 - 回想法

4: 気分障害 - 認知行動療法

5: 発達障害 - 自律訓練法

第48回午前:第40問

認知行動療法で正しいのはどれか。  

1: 入院中に行う治療法である。

2: 主な対象疾患は認知症である。

3: 考え方の癖に気付く練習をする。

4: グループミーティングを重視する。

5: 評価には認知機能検査が用いられる。

第34回午後:第73問

緊張型分裂病で誤っているのはどれか。  

1: 発症は急激である。

2: 慢性の経過をとる。

3: 精神運動興奮を呈する。

4: 昏迷を呈する。

5: カタレプシーを呈する。

第42回午前:第83問

回復期前期の統合失調症患者に対する作業療法で適切なのはどれか。  

1: 身体感覚を促すための身体運動を行う。

2: 現実検討を促すためのミーティングを行う。

3: 対人交流技能を促すためのSSTを行う。

4: 自立生活を促すための就労準備訓練を行う。

5: 地域参加を促すための社会活動を行う。

第46回午前:第48問

うつ状態の作業療法における留意点で正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 生活に関連する活動を行う。

2: 気分転換の方法を検討する。

3: 社会適応のための耐性を高める。

4: 病前に得意だったことを優先する。

5: 他者との競争を作業に取り入れる。

第43回午前:第85問

病状が安定している慢性期統合失調症患者が単身生活を始める場合に、優先して身に付けるべき技能はどれか。  

1: 就業のための技能

2: 服薬管理の技能

3: 調理の技能

4: 余暇を楽しむ技能

5: 近所付き合いの技能

第43回午前:第29問

23歳の女性。統合失調症。短大卒業後、事務員として働いていた。職場の同僚に噂されていると上司に訴えるなど、被害関係妄想が強まり精神科に紹介され入院となった。薬物療法で精神症状は治まり、2週目に作業療法が開始された。作業療法導入時の面接事項で適切なのはどれか。2つ選べ。  

1: 症状の内容

2: 睡眠の状態

3: 職場のストレス

4: 過去の親子関係

5: 現在困っていること

第54回午後:第44問

双極性障害の躁状態の特徴で適切でないのはどれか。  

1: 自尊心の肥大

2: 注意力の増強

3: 睡眠欲求の減少

4: 快楽的活動への没頭

5: 目標志向性の活動亢進

  • 答え:2
  • 解説:双極性障害の躁状態では、自尊心の肥大、睡眠欲求の減少、快楽的活動への没頭、目標志向性の活動亢進などが特徴として挙げられます。ただし、注意力の増強は躁状態の特徴ではありません。
  • 自尊心の肥大は躁状態の特徴の一つで、自分が重要な存在であると過剰に思い込むことがあります。これにより、周囲への配慮が欠けることがあります。
  • 注意力の増強は躁状態の特徴ではありません。むしろ、躁状態では注意力が散漫になりやすく、作業にまとまりがないことが多いです。
  • 睡眠欲求の減少は躁状態の特徴であり、睡眠障害がほぼ必発します。わずかな睡眠時間でも苦にならず、早朝から活動し続ける傾向があります。
  • 快楽的活動への没頭も躁状態の特徴で、制御のきかない買い物や無謀な投資など、好ましくない結果になる可能性が高い行動に集中することがあります。
  • 目標志向性の活動亢進は躁状態の特徴で、異常に亢進した目標志向性の活動や活力が見られます。一方で、非目標志向性の活動である精神運動焦燥を生じることもあります。
  • 科目:気分障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第37回午前:第33問

32歳の男性。感情障害。営業の仕事で成績も良かったが、29歳時に躁病性興奮で約10か月入院した。退院後、復職したが服薬を自己調節し始め、次第に多弁となり顧客とのトラブルが多くなり、上司の勧めで2回目の入院となった。薬物療法によって入院2か月で落ち着いたため、安定した行動の維持を目標に作業療法が処方された。まとまりのある行動を見せているが、要求が通らない場合に他患に攻撃的な言動を表出することがある。この患者の作業で適切なのはどれか。2つ選べ。 ア.非構成的な作業イ.巧緻性の必要な作業ウ.自由参加の集団作業エ.手順の明確な作業オ.粗大運動的な作業  

1: ア

2: イ

3: ウ

4: エ

5: オ

第39回午前:第94問

広汎性発達障害に対する作業療法で留意すべき症状はどれか。  

1: 行為心迫

2: 常同行動

3: 解離症状

4: 離脱症状

5: 陰性症状

第50回午前:第43問

前頭側頭型認知症患者の作業療法でみられる特徴はどれか。  

1: 同内容の言葉を繰り返す。

2: 横道にそれない。

3: 約束が守れる。

4: 我慢が出来る。

5: 品格がある。

第41回午後:第96問

統合失調症で障害されない精神機能はどれか。  

1: 知覚

2: 思考

3: 意識

4: 感情

5: 意欲

第41回午前:第80問

認知症の作業療法の対応で適切なのはどれか。  

1: 活動中は詳細な指示を行う。

2: 休息のタイミングを管理する。

3: 新しい活動を用意する。

4: 患者同士の共同作業は避ける。

5: テンポを速くして短時間で終わらせる。

第48回午後:第39問

認知行動療法において重視されるのはどれか。  

1: 無意識の葛藤

2: 全身の弛緩状態

3: あるがままの生活態度

4: 幼少期の養育者との関係

5: 認知が感情に与える影響

第36回午前:第89問

境界型人格障害の患者への作業療法士の対応として適切でないのはどれか。  

1: 支持的態度を維持する。

2: チーム間でかかわりの合意をしておく。

3: 指示的態度を維持する。

4: 物事を一緒に考えていく姿勢を示す。

5: 実施時間の取り決めは明確にする。